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聞き語り記録 福留愛(SDL2018遠方参加者)に聞き語る |
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09 SDLへの要望 将来のこと |
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佐藤:俺たち、このレストランの他のお客さんから見たら変人の様だね 福留:ははははは 佐藤:しょうがねーや 福留:球場の当たりからずーっと変でした。たぶん 佐藤:そうだね、若い娘と変なお爺さんが不信な動きをしていた。 よしありがとう。撮りました。なるほど。熊本大学から一人で出品したので、後輩とか同期の人とか語り合ってないのは分った。共通の会話が無いのはしょうがないね。大学での対話環境も色々のようだね 福留:五十嵐太郎さんがツイートしたじゃないですか。エスキス塾の話で。それを後輩が見てくれて、ラインが来たりとか。これです 佐藤:これか。五十嵐太郎先生のツイートをスクリーン・ショットして持っている! 福留:見ましたかと言われました、私が見てないと思ったようで。私も見るのが遅くって。 (五十嵐太郎さんツートより) 佐藤:SDL全体に対して何か要望・意見などありましたら 福留:みんなエスキス塾に参加できる権利があったら、面白いのになーと思いました
佐藤:応じるにはたくさんの講評者と場所も要るね。 次に福留さんは将来は、どうするんですか。 福留;いまのところはアトリエに就職するか、ドクターに行ってもいいのかなーと、考えています。 佐藤:卒業論文まとめたし、ドクターへ進むのはいいベクトルだね。 福留:勉強するのが好きで 佐藤:ドクターへ進んで、時間かけて論文も設計も、両方こつこつ挑戦した方が有意義だと思います。私の娘なら「ドクターで論文を書き上げ博士号を取得すべき」とすすめ応援します。福留愛さんはは博士号を取得してから建築家になるのがいい 福留:はははは、明確な興味を早く見つけた方がいいのかなーと。色々言っているんですけど、一つになってない。自分の思考をまとめていかないと・・・最近思います 佐藤:感覚を頼りに作る道だけでは、激変し続ける21世紀にあっては先が短いと想像します。姿勢や射程を長くするためもドクター論文を書き上げ基礎を作ってしまうことを目標にしたほうが。今でも詩集を受けて建築を構想する力があるので、さらに論じて作る道も磨いて拓いてみる。それがいいね。 アトリエ事務所に就職せず。福留ドクター論文を! そうすると未来の道は強化されるように思います。設計の実践はその時々で鍛えて行けばいい。俺の勝手で無責任なお勧めですけど 福留:最近そう思てって それを言ったら調子に乗るなと言われるので 佐藤:そうかなー「頑張れ」って応援語りを言うんじゃないの。 福留:自分の心に秘めて。一人でやっていくのかも知れないなーと思って 佐藤:ここで発表でいいでしょう。 福留:言ったけど、調子には乗ってないです 佐藤:頑張ってください。2002年前に藤本壮介さんの実家に行って思ったんだけど、彼は大学卒業後、アトリエ事務所にも大学にも所属せず、こつこつ自分で修行し続けた。まだ日本でも知る人ぞ知る彼だったけど。一人で自分を信じてコツコツ努力してた。日本で独立して仕事する場合は一級建築士を取得するか、建築士と組めばいいんだけだけど。博士課程を卒業すると受験できるのかな 福留:インターンシップ受ければ、ドクターで建築士はとれます 佐藤:藤本さんのように自分の道をひたすら歩み続ける方がいい場合もあるよ。日本に福留さんを理解して建築を発注する人が存在するかが鍵かな 福留:いないかもしれない 佐藤:コンペに出し続け鍛える。藤本さんの実家は病院経営していたからかなー、ガソリンは最初から備わっていたようだ。資金は備わっていても努力次第だが、サラリーマン家だと無茶かもね 福留:うちは公務員なので。 佐藤:お父さんに長期に資金投資してもらう等スポンサーは要るよ 福留:私は恵まれてないタイプで、自分で掴んでいかなければいけないと思って。 佐藤:建築家って金食い虫で、贅沢な生き物。 福留:アトリエ事務所に入って修行というも考えて来たんですけど。 佐藤:アトリエ事務所行くと無駄な時間を過ごす可能性は高まるよ。事務所に所属しないで勉強を続けても色々繋がれると思います。よその事務所で修行している時間より、まずは博士論文書きあげて考える。その間、批評や論文を媒体に送り続けたり、持ち込んだりして掲載してもらう努力をするのもいいよね 福留:それって出来るんですか 佐藤:中身が満ちていれば、編集者もウエルカムに決まっているでしょう。 福留:私の論文にはクレームが一杯来そうですね。「ちがうぞー」って 佐藤:違ってていい、クレーム、コイ・コイでいいんでしょう 福留:内藤さんとか新建築で磯崎新の批評をつらつら書いて学生時代投稿したことがあるそうです 佐藤:今だと藤村批判をすると藤村さんも受けてくれる、賑わうと思うよ 福留:ツイッターで 佐藤:ツイッターでも反応するでしょうが、論文で批評するべきではない。 福留:悪名高くなっていく 佐藤:悪名も良名も同じ意味だから。叩かれるってエネルギー頂くようなもんだから。エネルギー注入されている〜と受け止めればいんだよ 福留:そのぐらい度胸のある感じで 佐藤:ツイッターで応じず論文で応えよ。それを繰り返して鍛え合う 福留:面白そうですよね 佐藤:論じて作って、教育して。どちらも目指すと、まだ始まったばかりだから、それでいいんじゃない。ドクターへ進むんだったら今から両親に伝えておいた方がいいよ。「私 博士になる」と。反対しないでしょう。今後6年と時間掛かるけど。 福留:でも両親は薦めてくれる、ますねードクター。 佐藤:先生への道も拓けるし 福留:大学の先生になって欲しいんです、たぶん、安定しているから。私がアトリエに勤めると不安定じゃないですか、それが怖いんですよ。 佐藤:ラッキー、博士課程まで両親に支援してもらえるねー。 福留:行っちゃおうかなー、本当に。 佐藤:建築家から大学先生の道も、近頃はあるけど。本道は論文書いて、ドクターから助教してから先生の道を進む。 その間に建築系友達もつくる努力をし続け、彼ら彼女と組んでコンペも取り組んで。論と実践、両方バランスよく積み上げる。 博士への道を選ぶべき。俺の娘だったら、断然それを薦め支援するよ 福留:そうですかよかったです。客観的に誰か、普通は否定されたりするじゃないですか。あなたは向いてないよとか。 佐藤:とにかく続ける、my子たちの博士号の道程を見たので、俺はそう思わないね 福留:よかった 佐藤:俺がそそのかしたことにしておくと、俺の株が上がるね 福留:はははは 佐藤:福留さんが有名になるまでには20年はかかるよ 福留:40ぐらい 佐藤:そのぐらい続けないと頭角現れて来ずだ 福留:大西さんは32、35、ぐらいじゃないですか 佐藤:背伸びはしないで、30代初めは異能・例外。 福留:今はYGSAのスタジオ持っていて。私は今、妹島スタジオなんです。来週からオーストリアとスイスに行くんですよ10日間リサーチです 佐藤:まだ大学に慣れてないのに、長旅はきつそうだね、体調管理してね。 福留:まだ仕事にはなってないような話なんですけど。仕事なのかな、プロジェクトが動いている 佐藤:福留さんがドクターに進みたいと思っているなら、選択すべきです。日本の場合は男尊女卑社会なので、注意して選択しないといけないよ。セクハラ問題もあるし、「おんなのくせに」っていう傾向は消えていない。官僚・公務員の世界でも、政治家の世界でもその傾向が強い。男を代弁する女性が登用されている。 西欧ではすでに女性の首相は活躍している。これから20年でその傾向が変わるとは思えないので、注意をはらって進み、福留さんは道を見極めないとね。西欧に出て行くのが、いいと思うよ。英語得意ですか 福留:ふふふ英語はそんなに喋れないです 佐藤:多くの人と交流せねば 福留:今からどうにかなるかなーと思って 佐藤:建築は世界共通語だから、さほど難しい英語は使わないのかな、論文を英語で書き・・・夢は広がりすぎますねー 福留:ははははは、これから一生建築をやるだろうなっていう予感がしているので 佐藤:素晴らしいです 福留:建築はずーっと好きなんだろうなーって 佐藤:そういう人を建築主義者って呼んでます。建築が優先される生き方をしている者。建築家って設計して実作つくるのがメインみたいに偏って捉えている者が多すぎる。建築全体を考えて生きるのがお勧め。建築を教えることもするし、設計もするし、共に考えて語り合いもする、人を組織もするし、アートも音楽も、福祉もする、多能、幅の広い構えがいいと思う。 福留:そうですね 佐藤:全体のマネージメントをする者。詩はまどさんで消化してだろうし、絵は高校から描き続けているだろうし。ここからは、論文と他者を説得するための話術は要るね。人たらしというか人間的な魅力をどうやって高め、身に着け、情熱をもって当たれば他者にも少しは伝わっていくでしょう。 今日は長時間おつきあいいただきありがとうございました。 福留:頑張ります 佐藤;淡々と進めば、成るでしょう 福留:本当ですか 佐藤:論文も一度書いているし、次もいけるでしょう、出来たら俺に送り付けてください。 福留:お願いします 佐藤:へんなお爺さんが福島から出て来て福留さんを聞き取り語る、ここで終わります 福留:ははははは ありがとうございました これで福留愛さんに聞き語るは終わりです、お仕舞まで読んでいただきありがとうございました。(文責:佐藤敏宏) 01に戻る 記録一覧へ |
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