ことば悦覧in東京2010 春版 記録集   

  佐藤敏宏 刈谷悠三さんに聞く 2010年5月8日 晴れ新宿御苑

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 その07

刈谷:塚本研はまず 修士1年と研究生とで一緒に、だいたい行動しているんですけど。まず僕が命じられたのは、研究室の今までのデータを整理してくれ!ふふふふふふ
佐藤:自分でやれって言えない。雑用係じゃないか ははははは
刈谷:完全に雑用なんですけどフロッピーからMOからCDから、それらがグシャグシャになってるんで。これはちょっとどうにかしないといけないっていうことで。とりあえず スペックの良いパソコンが有ったんで それに全部データをふふふ毎 日 毎日データ入れて整理して。そういうことをやっている うちに段々アーカイブを作るのが楽しくなって来て へへへへへへ それで年代ごととプロジェクト名とそのファイルの名前の付け方フォーマットを決めて。プロジェクごとに検索すると出て来るように、しやすいように。

佐藤:これがPC時代のデータ整理方法だと
刈谷:ふふふ、だーっとやって、さらにプロジェクトごとを参照しやすいように、一つのCDにプロジェクトのデータを全てまとめて

佐藤:WEB使っていなかた、その時点では
刈谷:やってましたけど。
佐藤:WEBって自分のデータを整理するために使うのが 一番よく使えるよね。俺そういう使い方だけど。たしかにそこから漏れるデータあるからな
刈谷:それでCDに焼いて、CDのジャケットをデザインしてパッケージにして納めるっていうところまでやろうと思って へへへへ

佐藤:急にデータ整理に 転向し 燃えたんだ
刈谷:急に、これ読み替えてCDのジャケット作るんだったら面白いな〜と思ってへへへへへ 
佐藤:刈谷脳内では単調なデータ整理じゃなくって新しいCDジャケットをつくるための CD作りなんだと 読み替えてね〜
刈谷:データ整理もアーカイブ化してそれをパッケージ化するんだっていうことにすれば面白いかな〜と思って。
佐藤:さすがお兄ちゃん本流を 美味しいところ先取りされた弟! 隙間を狙い続けた弟って感じだね
刈谷:はははははは
佐藤:敗戦処理を 読み替えて新地開拓に誤読して生きる ね〜
刈谷:ふふふ  それが面白かったので。それにある程度上手く行ったこともあって。さらにそういう雑用を押し付けられるようになって

 共に ははあははははははは

佐藤:
これは良い雑用係が現れたとばかりにと はははは 2年目はもっと多量〜の雑用係になっていくと。 そうなんだ
刈谷:だから塚本研究室に居る間も基本的にそういう仕事で。  何か飛んできた

佐藤:ミツバチかな、弱ってる感じの蜂がきたよ!刺さないでしょうね危ないですかね、追い払いますか。公園は危ない生き物が一杯いますね。刺されると痛いよ。潰しちゃうか。何か弱っていて死にそうだね
刈谷:うんうん 弱々しい
佐藤:潰しちゃおうゴメン
刈谷:あ!
佐藤:うまく潰れなかった ほっておこう

刈谷:はい
 それで塚本研究室にいる間はそういうデータ整理をしたり。あとは展覧会のものを作ったり。何か出版社に送るための絵を作ったりとか。
佐藤:プレゼン用の資料をつくると
刈谷:そうですね ひたすらそのものを かなり一杯作らしてもらって。コンペとかやるのも基本的に最後レイアウト、データを全部集約して僕がレーアウトするとか。ふふふふふ

佐藤:
プレゼンペーパ係、新聞社でいう 整理部職員になっていたと
刈谷基本的にプレゼン係
佐藤:ああ、そうなんだ
刈谷:もちろん設計もしてましたけど、展覧会をやったりとか。で、丁度そのときアトリエワンの作品集を作るって話になっていて。誰かやる人いないか?みたいな話になって
佐藤:ははははははは

刈谷:じゃーやる っていうことになって。で基本的に
佐藤:最初から刈谷やれって言われたんじゃないの
刈谷:そうです、やれって言われてで、研究生生活は だいたい2年で終わったので。アトリエワンに所属することになって。そこから社会人です

佐藤:東京へ来て3年目からはアトリエワンの所員になったんだ
刈谷:そうです
佐藤:社会人になって!おめでとうござます、やっと給料はもらえると。給料無しかなやっぱりアトリエでは 
刈谷:いや、もらえますよ
佐藤:へーえ いいね〜やっと社会人になって

刈谷:社会人になって。アトリエワンに1年居て、書籍の作品集を担当するっていうことになったんで。
佐藤:何年ですか
刈谷:2005年 です
佐藤:ついこのあいだ って感じだね

刈谷:ついこないだって感じですけど。1年間作品集作りと、設計の手伝い
佐藤:アトリエワンの所員をやっていたと。箔付きましたね〜

刈谷:うひゃ ははははははは コンペとかやったりとか。それこそ確認申請用の図面を書いて申請出しにいったり ということもしました。
佐藤:では 建築家の仕事は一通り出来るんじゃないですか
刈谷:はい 一応
佐藤:そのうえにプレゼンも本もも作れるしね
刈谷:はい 全部

佐藤:あ そうなんだ
刈谷:最初は世田谷に在る窓ビルっていうビルを担当していて。実施図面、確認申請用の図面まで書いて、その後 監理は別の人がやったんですけど。丁度本が忙しくなって来たんで、本をず〜っとやってそれこそ、またデータ整理っていうか ふふふっふ。データ集めて来て

佐藤:藤村龍至さんにメール一通だしたことで そこまで刈谷人生が大変化していったと。刈谷人生をすっかり変えちゃったんだ一通のメール送信で
刈谷:そうですね 今思えば

佐藤:塚本研でデータ整理術を編み出し アトリエワンで本を作って、設計もして完璧ですね ふふっふ それで
刈谷:やっぱり もともと 興味が あった プレゼン
佐藤:小学生でマンガ描いてたしね〜
刈谷:マンガ描いてたし プレゼンテーションに興味があって

佐藤:高校時代のダンスが消えましたね、ダンスが?
刈谷:へへへへへへプレゼンの面白い塚本研究室に入ることも出来て。そこでの仕事で プレゼンテーションの役割も果たせて。

佐藤:目出度く作品集も出来たんだ
刈谷:めでたく〜 作品集も

佐藤:作品集は作るは、実施設計はするはで 濃い3年間だったね
刈谷:めちゃくちゃ濃かった!
佐藤:寝てる暇がないね
刈谷:寝てる暇が無くって、というよりも一番最初東京に出て来て、初めての一人暮らしだったといこともあったかもしれないですけど。あまりのハードワークで、
佐藤:事務所で寝てたんじゃないの
刈谷:事務所でも寝てましたし。1ヶ月で10kgぐらい痩せたんですよふふふふふ
佐藤:シベリア送りの兵士みたいだ 強制収容所並だねふふふふっふ
刈谷:へへへへへへへ

佐藤:過労死で死ななくってよかったね
刈谷:へへへだけど その持ち直して来て。基本的に僕自身あんまり深く考える性格じゃないのかもしれな

佐藤:
いいね、状況に合わせ生き!でね〜良い性格してるよ。建築界に合っているは!
刈谷:直ぐ忘れるんですへへへへへ
佐藤:脳天気で良い性格だ

刈谷:やなことはへへへへ
佐藤:嫌なこと忘れるっていうよりも 嫌なことを自分には良いことのように誤読しちゃう、違う見方・読み方出来ちゃうんだからね ははははははは
刈谷:そう
佐藤:他の人から見れば雑用を頼まれるのに?? アーカイブやCDパッケージデザイン依頼なんん〜だって 誤読して生き続ける。動物的たくましさを備えている刈谷さんだ
刈谷:そうそうそうそうそう いう 感じです

佐藤:激やせ、過労死する前に無事! 建築界を卒業していただき おめでとうござました!! ということで生い立ちからLRAJの出会うまではこれで終わって、脱・建築家界隈からの話 二部にいきましょう〜
刈谷:はい 

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