ことば悦覧in東京2010 春版 記録集 佐藤敏宏 刈谷悠三さんに聞く 2010年5月8日 晴れ新宿御苑 (生い立ち 01 02 03 04 05 06 07) (本を作る08 09 ) (RAJについて10 11 ) その05 (大学3.5年生) 佐藤:その留年した時期は2000年ぐらいになっている かな 刈谷:2001年ぐらいですね。でwebで掲示板流行っていて。ちょうどそのときに中村ヒロシさんがやっている最近の建築事情っていう 佐藤:そんなのがあったのか?一度も見てなかった。俺の廻りで話題になってなかった 刈谷:ありましたありました。で、もちろんポム企画(平塚桂さん)とか、もちろん佐藤んさのサイトも拝見してました。 佐藤:ほんと!ふふふ 刈谷:はい、デザイン・ドット・ネット(岡田栄造さん)とかああいう黎明期で。最近の建築事情っていう掲示板があったんですけど。そこに色んな人が書き込んでるんですけど。そこに藤村龍至さんが書き込んでいて。ふふふふふ それで丁度いろんな雑誌を見ていくうちに段々アトリエワンに興味があった時期だったので。藤村さんがアトリエワンの新作が出来ましたみたいな書き込みをしてて。色んな人、青木淳であるとか、塚本さんであるとか。長谷川濠さん 藤村さんの同級生、とかも書き込んだりしてて。盛り上がっていたんですけど。ふふうふふ。 佐藤:その掲示板は建築系の学生にとってはレア・タイムリーな情報だよね。ツイッター並の威力だよな〜生情報だ。雑誌情報とは違うぞ〜と 刈谷:丁度東京に行きたいなっと思っていた時だったので。アトリエワンの新作が在るんだったら、ちょっと聞いてみようかな〜と思って。藤村さんの名前の処にメールアドレスがははははは リンクで有ったんで。ふふふふふふ。いきなりメールしちゃって。すみませんけど、行く用事があるんで場所を教えて頂けませんかと。 佐藤:建物はなんでしか 刈谷:モカハウスっていう中目黒の、ちがう東中野の集合住宅なんですけど。どこですかと。 佐藤:東京へ来る 建築窓口は藤村龍至さんだったと 刈谷:まず最初の切っ掛けは ふふふふふ 佐藤:そうなの、いきなりね〜RAJの種に当たりと。 藤村さんとの付き合いながいね〜 刈谷:かなりながくって。でもともと地図が好きだったこともあって。建築雑誌もかなり買い込んで読み込んでいたりしてたんで。建築写真から この住宅はどこの場所に在るか?っていうことを当てるのがけっこう得意で ともに ふふふふふふふふ 佐藤:人間グーグルアースだったんだ。ぴたーっとその在処にたどり着いたんだ ふふふ 刈谷:だからアトリエワンの他の住宅とかも、背景とか配置図とか平面図とかのところから地図で見て、ああたぶんここだろうな〜と目星付けて行って、実際歩き回って見付けるみたいな。ふふふ。でやっていたんですけど 佐藤:今となってはストリュートビューとかあるから、刈谷さんが持っていた能力と努力がは要らなくなってしまっているけどね〜 刈谷:だけど自転車で東京中を回って地図をかなり読み込むんですけど。行く前は読まないんです、地図を見ない。帰った後にかなり復習するんですよ ふふっふふふ 佐藤:それは凄い 記憶が残るね〜 刈谷:だから脳内でストリュートビューをやっているような感じで、見た風景とここの地形を組み合わせてずーっと観るのが楽しみっていうかふふっふ 佐藤:かなり!人間しかできない快楽だよ いいね。10年前はストリュートビューが出現するとは思ってもみなかったけどね。 刈谷:そうそうあれはかなり驚愕の進歩 佐藤:俺は田中浩也さんのお手伝いで、フォトコラジュ作っていてさ〜 刈谷:ああ やってましたね 佐藤:みんの写真つなぐと世界を自由にPCで歩き回れるんですよ〜!と意気込んでいたんだけど。ストリュートビューが出来てしまったとたん 田中さん発明のソフトが用なしになってしまうという。ネット界の激烈な競争も体験したんだけど。 刈谷:うははあはははは 佐藤:ストリュートビューの場合はデータは一括管理で投稿光画像が参加出来ない、公開されている嫌なデータは WEB観客は消せないんですよね。新旧データを混交できないからね 刈谷:そうですね 佐藤:一括管理されているから 刈谷:今は新し情報だからいいと思うんですけど、どれぐらいの頻度で更新するのかによって、今は新機能で始まったから一気にカバーしたけど。どれぐらいの頻度で更新するかによって、情報として正確さが 佐藤:ね〜。あらゆる都市状況を記述するのは不可能なんだからね〜。各戸にストリュートビューカメラセットして更新するならできるだろうけど。許されるとは思わないよね。それから古い昔の博物館で保存してあるような都市画像も参加出て来るとかすると 凄い面白んだけどね。 刈谷:うん。ということもあって東京には 佐藤:大友マンガの空想と共に自転車で逆ストリュートビューをなぞり 脳内で作り上げてたとは凄いね〜 ワークショップに参加する 刈谷:うははははははだからその宙ぶらりんの3.5年生のときに、夏にカスタマイゼーションワークショップっていう、アトリエワンっていうか塚本研究室とフランスのペリフェリックっていう建築家がTNプルーブで集まってワークショップをやるっていう企画があったんですよ。 佐藤:オープンでですか 刈谷:オープンで。それを担当したのが藤村さんで、ちょうどその時は連絡をとったりしてたんでこういうイベントがあるっていうのはメールでたぶん頂いたと思うんですけど。これは絶対行かなきゃな〜と思って。 佐藤:ただったんですか会費ありですか 刈谷:会費はだぶんただだったと思うんです。表参道のハナエモリビルのTNプルーブで。昔在った 佐藤:派手な場所を選んでね〜 大林組の公報窓口スペースかな 刈谷:そうです。あそを2日間借り切ってやるっていう。それに参加して、 佐藤:LRAJの原形みたいな、学生版みたいなもか 刈谷:はははそうですね。その時は窓口というか雑用をやっていたのが藤村さんだったんですけど。音頭とったのが塚本さん貝島さんとあとペリフェリックっていう建築家がやって。東京でカスタマイズ パリではそんなことあまり無いけど東京では気楽にカスタマイズが行われているのが面白いっていうことで、カスタマイズされている事例をフィールドワークで集めて自分でちょっと設計しようとか。というワークショップだった 佐藤:グループ制作なんですか個人別々ですか 刈谷:グループです。たしか表参道の周辺の何ブロック化に分けられていて。そこの所をくまなく歩いて、みんな写真を撮って。集めてその日の内に現像して。その頃デジカメとかあまり無かったんで。TNプルーブの壁面一杯に写真を貼るっていう。 佐藤:藤村・刈谷 世代の若者達とそこで巡り会ったんだ 刈谷:そうですね。 佐藤:何人ぐらい集まったんですか200人ぐらいですか 刈谷:いやいやそこまで集まらなかった30人とか 佐藤:少数精鋭ですか、みっちり2日間 刈谷:みっちり2日間やって どういう人が居たかな〜。塚本研の人達とあそこで出会ったという感じ。そこで塚本研に行きたいな〜っていう 佐藤:まだ3.5年生だから ふふふふふ、まだ大学卒業してないのにいきなりは入れネーだろう 刈谷:ふふふふふ 佐藤:3.5年生で 何度も東京に来て、原宿ワークショップっていうが一番印象深いかったと 刈谷:そうですね、それがたぶん8月の2日間とかだったんですけど。その後フランスの出版社でペリフェリックが出す本にそれを収録したいって話があって。じゃそれをもうちょっと発展して考えていった方がいいんじゃないか、っていうことで継続的にその後 何度かワークショップがあったんで。 佐藤:せっかく本に成って世に出るんだからレベル上げようと。情報操作行動したとふふふ 刈谷:で。塚本研究室でその後継続的に課題をやって行くことになるですけど。 佐藤:3.5生のワークショップって、刈谷さんは塚本研にずーっと関わってしまうということになった ですか? 刈谷:そうです。3.5年生の秋とかだったんですけど。もう週一とか2週間に一回とか東京に行って夜行バスで。直ぐ帰って来る 佐藤:れれは交通費が沢山要るので、銭回すのが大変そうだね 刈谷:そうそう、ふふふふだからバイトして。ほどんど夜行バス代に消えて。 佐藤:そうか、建築っていうか塚本研関係に熱くなった刈谷さんが、夜行バスに乗り通学していたと 凄いね〜熱いね〜 刈谷:ふふふふふふ 佐藤:何か想像できないね〜 何にそんなに熱くなったんですか3.5年生でいきなり〜燃えた〜のは 刈谷:3.5年生急に熱くなって 佐藤:凄いじゃないヒートアップ ともに ふふふふふふふふふふふ 佐藤:合ってたんだ 犬のように大地をうろうろ地回りして ワークショップっていうスタイルがね 手塚治虫いらいの 宝塚っ子だ! メディア化した建築の意味をしる 刈谷:そうなんですよ。もともと建築を 課題で設計してた頃も、どっちかというと設計も、もちろん興味はあったんですけど。プレゼンテーションの方に興味があって。どういう模型写真を撮ろうかとか。どういうコラージューを描こうか作ろうかとか。どういうレーアウトにして 佐藤:同じ思いの内容でもプレゼン下手だと伝えわる力が違うからね 刈谷:そうそう たぶん学部の2年生なんかで建築雑誌見ているなかに、色んな建築見たけど、知っている建築の9割は建築雑誌でしか見てないな〜と思って。つまりメディアからしか受けてないんだっていうことが分かって。 佐藤:情報操作された建築情報。情報の欺瞞に気付き、ちょっと大人に成ってきたと ふふう 刈谷:へへへへ。そうそう。それでやっぱりプレゼンテーションをするっていうことの重要性っていうことに興味が移って来て。ちょうどアトリエワンに興味をもったのも、塚本研究室メードイン東京とか。ペットアーキテクチャーとか。ああいう研究室でのフィールドワークを元にプレゼンテーション方法を考えて、出版するっていう。そういう一連の流れを全部パッケージとしてやってるっていうことが凄いあまりにも衝撃だったというか。 佐藤:注目されない建築を メディアに乗せるように調査・加工して それで伝達して建築の領土を広げていく。一貫した戦略が有るんだということに気が付いたと 刈谷:凄いそれが衝撃的で、 佐藤:建築から情報産業領域へと!刈谷興味が移ったんだ 刈谷:ここには絶対行きたいなと思って。でワークショップとか経て塚本研究室に興味を持ったこともあって。 佐藤:まだ3.5年生だよ。 4年生に来てないよ大学やめたの 刈谷:いやいや やめないです。で、3.5年生から無事4生になるんですけども。4年生の夏に塚本研究室に入る、試験があって僕は研究生なんですけども。塚本さんと面接して。 佐藤:1年間もワークショップで付き合っていると刈谷能力は分かってしまうしな、こいつは使える奴だと 刈谷:はははははは、ちょうど3.5年生の冬から4年生の夏ぐらいまではブランクはあったから。でも塚本さんはもちろん覚えててくれて。じゃまあ来てみるみたいな感じになって。で東工大に行くと 佐藤:昔だったら門を叩くだけど 今はメールを出すことで人生が変わっていくんだものな〜。門を叩きに歩いて行かなければならなかったけど、ネット上でクリックするだけで 同質の行動か可能なんだ。 大変化到来だよね。 それらの体験のなかで プレゼンの技術で違うものに見えるっていうか 事態の意味が変わるっていうか、事実は一個しかないとしても伝える技術によって 受け取る人が増えたり 好感とが増したりしてるっていう 大友流の妖術を使いたいと。その時の弊害もあるでしょう 1:00:23 その06 |