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2017年10月05日 龍光寺眞人さんに聞く 杉並区にて |
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05 ■境について 佐藤:国境や壁などの境は在った方が身体を持っている人間にはいいんじゃない。そこに招いたり、招待されたりする流動性を高める行為を意識して実行すれば、境が無いかのように暮らし成熟していくといい。今は一人暮らしも多くなっているので、自他の堺を自覚し意識して越境する活動が要ると思います、で、会ったこともない建築家に聞き取りを続けているんですけど。 龍光寺:わかります、境界線で柔らかくコントロールするっていうことですよね。見えないぐらいにしてあげて、実際はコントロールされているんだけど。それが見えなくなればなるほど路上に近づく。それは分かりますよ。コミュニケーションの問題ですよね。 佐藤:自他の境界の溶融性や流動性を高めるには意図したコミュニケーション術が要る。空気には意思がないけど人には意思という道具があるので、上手に使ってコミュニケーションの相手を選んだり境界に強弱をつけたり。 龍光寺:国境の話したからなんですけど、日本の国境は海があるじゃないですか。国境がすでに在るもの、変わらないものって感覚が日本人みんなにあるんですよね。大陸に行くと国境線なんか無いじゃないですか。感覚が違うんですよ。国境や仕分けの感覚が違うんですよたぶん。 矛盾するかも知れないですけど、佐藤さんが言っているよういに家を路上にしていくような感じ。建物を路上にしていくような感覚っていうのは日本で安心して国境の内側だから出来るみたいな。日本人の感覚が影響しているのかなーという気もしますね。 大陸の人だったら、中国があってロシアがあって、北朝鮮があって、韓国があって地続きじゃないですか。だからいつ何があるか分からないんですよね。そういう恐怖感があって、たぶんそれは刷り込まれているんですよ。深い所に。 僕らには無くって、無いから、こそある幸せな姿が自然と描けるし、共有もできるのかなーというふうに思います。文化的なものが凄く強く影響した、コミュニケーションのありかたっていう感じがします 佐藤:自他の困難は災害時に避難所でいざこざが起きる話と同じで、その原因がわかれば意識して日常的に作りかえ続けて暮らせば対応できそうですよ。そしたら災害時にもその対応を移植できるじゃないない。境を意識して暮らさないと、災害時には自他の境界が強制的に取り払われちゃう暮らしに移行するので大混乱になる。 で、自分の日々の生活を自他の境界を意識して災害時に戻してみるかのように、他者の家や独自のローカル・コミュニティーを訪ねてみたりしてみる。そんな個人の活動をしてみている。俺の活動はそう解釈もできる。自他の境や、国境が絶対的に在り固まっているとせずに。 人は一人で快適に暮らしたいんだろうけど、一人では暮らしが成り立たない。でも、個の境界に他者が入ってい来ると嫌だ。 みんなが都合よき他者になるのは独裁国家みたいで気持ちがわるい。独裁者は気持ちがよい自由な暮らしをしているのか?分からない。暗殺に怯えているように聞いたりする。俺が生まれた時代が最も殺人事件が多かったが、俺は他者に殺される恐怖はまったくもってない。 龍光寺:権力者をどうやって制限するかっていうことだと思いますね。 佐藤:憲法で縛るってことが続いているけど、近頃の国政や日本の民主主義は病んで来ているように感じる。マスメディアが民主主義の健全化に機能してないし、小選挙区比例代表制による制度の問題が悪く出ているだけなんだろう。 龍光寺:安倍さんは許せるけど、小池都知事は許せないですね。早く辞めて欲しいですね。舛添の方がよかったし、猪瀬の方がよかったし、どんどん悪くなりますよね。最悪になりましたね。本当に。 佐藤:都民じゃないけど、ワイドショーで風が起きちゃう、ポピュリズム政治が長く続いているからね。 龍光寺:今回の騒動、民進党がなくなっちゃうというは、あの人が発端ですものね。 佐藤:政治パーティーの仲間になりたい政治家を選別し排除する発言は、主権者の多くが受け入れられない人だと、受け取るでしょう。政策で意見を一にする政治家が一緒にその政策を実現するための集まりなんで、独裁者の顔が出て来ちゃったんだよね。 龍光寺:話し合いが無いですよ。小池さんがイエスかノーしか伝わってこなくって。議会制民主主義で話し合いが行われているんだろうか?大いなる疑問がありまして。 今までの話し合い、豊洲市場への移転問題。今ままでずーっと話し合われて来た事を全部無視して、私が決めましたと。本当にびっくりしました。本当にこの知事は怖いなーと思いました。あそこまでとは思わなかったですね。 佐藤:安倍さんより怖い人だけど、希望の党に風は吹かないね。 龍光寺:インタビュイーで話してますけど僕は政治的な発言はしたくないんです。都政はひどいですねー。それは小池さんが酷いだけで、なんとかならないかなーと。どんどん酷くなっている。 佐藤:都民じゃないけど、これが進むと東京都に役に立たない奴は出入り禁止として、境をつくられるのは嫌だよ。前からある地方差別視がさらに強まる。 龍光寺:佐藤さんが言っているように役に立つ立たないで仕分けしちゃってね 佐藤:小池神が仕分けし、自分に都合のよい者か、悪者か。敵味方を分けちゃう、政治家のあの姿を観ると、暗い気持ちになるね。 龍光寺:会社だったら許されるかもしれないですけどね。そういう社長が居て、そういう会社にするんだっていう、政治でそれをやられちゃうと困りますよねー。 佐藤:戦後の政治家が作り上げた来た保守中道が消えてしまい、極右独裁的な政治家の出現に驚きと困ったもんだと。 東京に集まった富を政治を介して地方へ、貧しい者へ配分する機能が衰えている。保守中道による政治では公共投資という名前で再配分し、ほどほどに病気や貧しさが無くなって、大勢の人にはよい日常だったがのだが。 中曽根さんの国鉄解体(国労潰し)から始じまったのかな、新自由主義的な政策、四半世紀続いたら、頑張らない地方は切り捨てるぞ〜にまでなっている。増田レポートが出て勝ち負けで仕分けしちゃう風が収まらない。政治が変わったことで、政治によって悪くなった社会が見え易くなりましたよね。 庶民の生活や苦しみを学ぶ機会のない、そこへ目を向けるチャンスがない世襲政治家が多量に当選しているし、多数庶民の暮らしに有る問題の数かすを知らない彼らの発言も危ないと思いますね。営利を追求することは政治家の仕事でない、公的資金を投入して国の基盤を整えることで、富を増やし主権者を豊な生活に導くことだ。税金を搾り取り需要を減らすことではない。そう思うけど ロクでもない世界の現実を映画はどう描いているか 動画へ 龍光寺:トランプが大統領になったり、面白がる分には面白いのだろうけど思いますけどね。 佐藤:冷戦過ぎてからトップリーダー達は似て来てますね。日本は中選挙区制で異なる意見でも同じ区域から当選できていた、で、地方に再配分してみんなほどほどに豊かになろうぜ、一億総中流と言われるまでになる。選挙に金がかかりすぎるという事で政党助成金をだして、小選挙区比例代表制になって政権交代してよい社会をつくることだできるんだと。地区から一人しか選ばれない。 そこで、小泉さんは刺客まで立てて劇場型にし極端なポピュリズム政治手法を使った。ホリエモンと亀井さんの選挙とか印象深いですよね。 そこから出現したのは党に隷属していく政治家の群れで、異なる意見の芽をあらかじめをつぶしてしまう手法。意見の多様性を許さない政治になった。党内での多様な意見を無くしてしまった。一強多弱化はまだまだ続きそうだ。 同時に経済的勝者がよい!として扱われる新自由主義が重なって、正規と非正規による身分格差が当たり前になってしまいましたね。今は派遣会社の偉いさんになっている竹中さんの政策は国民に大きな分断と多数の対立をつくったので、罪深いですよね。 龍光寺:トランプって中国の人には人気があるみたいですよね。アメリカの強いリーダーらしく思った。アメリカンドリームを実現するように見える 佐藤:長いこと続かないでしょう。不動産でもうけて大統領になったから(笑 その06 |
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