2010夏 ことば悦覧 in うるとらまんchin々 (仮想領域 大坂・京都) | |
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井口純子(いのくち・すみこ)井口勝文(よしふみ) 「こんにちは ! TERAUCHI+八賢邸」を語る 第 1章 新聞作る 「こんにちは ! TERAUCHI」を語る 01 02 03 第 2章 井口夫妻 「八賢邸を語る」 01 02 03 04 第 3章 いろんな話 05 06 07 08 09 こんにちは!寺内新聞 補足 10 第 4章 井口勝文 生い立ち と純子さんとの出会い 11 12 13 |
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第3章 井口勝文さん いろんな話07 | |
宗教あれこれ 佐藤:自分の悩みとかね、自分の病をね、先祖に 「ナミアミダブツ」って渡しちゃうわけじゃない 純子:そうそうそう。あっはっは 佐藤:これがいいんですよ。 俺が言ってるのは、お前の才能は俺の才能だし、お前の病気は俺の病気だ 、お前の悩みは俺の悩みだ みたいな感じで言ってるの。そういうことなんですよ。「ナミアミダブツ」で一気に解決できるんだけど、それを言っちゃお終いなんだよね 今はね 一同:あっはっはっはっは 佐藤:お前の妻は俺の妻だから ちょっとよこせみたいなこと言うわけですよ。これ「ナミアミダブツ」とおんなじなんだけど 純子:それに代わる言葉ってなんなんでしょうね 佐藤:そうですよ。 「お前の妻は俺の妻」だって言ってるんですよ 勝文・純子:あはははははははははは 佐藤:お前の悩みは俺の悩みだ お前の借金は俺の借金だから返したげるよって言ってんですよ。それを まとめて 何て言ったらいいのかわかんないんですよね。 純子:あ 勝文:うーん 佐藤:それだけ社会は複雑になってて、金融自由化・グローバル化 押し寄せているから、「ナミアミダブツ」で解決できないんですよ 純子:うーん 佐藤:しょうがないと思うんですよね。それでそのことによって、「ナミアミダブツ」が機能したのは人が少ない 情報も限られ少ない領域だったから。その場だけで解決しちゃうわけだから。簡単なんだけど。ポスト近代社会ではやっぱり難しいですよね。昔発明した宗教なんか機能しませんよ 小さな領域でしか 勝文:うん、それはしない 佐藤:新しい宗教・・宗教って言ってもいいけど 宗教のような何かを作るしかないんですよ 俺は建築スフィアやパブリック・スフィアって言ってるけど 勝文:だからね、あのー 佐藤:難しいんだよね。それが分かるために俺はやってんですけど。分かんない。 勝文:僕がヨーロッパ行く時イタリアなんだけど。イタリアってのは、要するにキリスト教の総本山でカソリックがまあ100%っていっていいくらいでしょ。ところがほとんど今 宗教は、実際の生活の中では意味ないですよね。んで 田舎に行けば行くほどあるとはいってもね 実際には 例えば日曜のミサに行くなんつったって ほんの限られた人しか行ってないし。洗礼を受けてない人だって結構多いわけだし。そんなんで もう昔の宗教とは全然違う でも生活の基盤はやっぱし宗教にあるのは間違いない 佐藤:昔は 自分の問題を神様に預けちゃうんだから。そりゃあ機能しますよ なんとかしましょう 勝文:そう。・・そう。神様の思し召しのとおりでね、もう最後あきらめる時は 純子:ふっはっはっはっは 佐藤:神様に委託 なっちゃった 勝文:神様がこう望まれてるんだというね 佐藤: そういうのと同じものを編み出すといいんだと思うんですけどね。 近代の入り口で 都合の悪い世俗の宗教を否定しちゃった、廃仏毀釈で叩き壊しちゃったから、その時から 勝文:イタリアなんかね、宗教を壊したり、否定はしてないんだよね で、忘れちゃっただけ もういいよ と。弱気に。否定はしてない 佐藤:忘れた あるんだから まあいいよ、と 勝文:まあいいよ 佐藤:とりあえず、まあ 勝文:ま でも残ってんだよね。そういう 純子: 日本でもそうですよね。宗教の知識が残っていてるから。 基本的にそういうね、もう 佐藤:イタリアは 、人間が残って組織が消えてるっていうとこがある 純子:それはないですよ 組織はあります 佐藤: イタリアは組織ある 純子:うん、もう古い町でもね、教会は残ってるし、もう見えないところにちゃんと修道院はあるし、ほんとにみんなね、そういう生活してる 都市にとって一番大事なこと 佐藤: 官僚たちは。役人はいっぱんですか 勝文:うん、それはね、要するに地方分権ていう、日本でいう 佐藤:あーなるほど。細かいんでしょ 地方って こう寺内町内みたな感じでちっちゃいんだよね 勝文・純子:そうそう 小さい 勝文:すごく小さい 佐藤:だから機能すんだよね 勝文;そう 佐藤: 町村大合併みたいなのは ダメなんだよ 勝文:あんなことは全然無い 佐藤:逆効果だよ平成の大合併って 身の回りの問題解決には大きすぎて 何も機能しなくなっちゃうんだよね 地方をもっと増やさなきゃいけないんだよね。本当はね 勝文:そう そうなの 日本のね、えーっと何倍だったっけ 5倍・・向うは人口が半分なんですよ、日本の、ちょうど。それで、地方の自治体の数がこっちの5倍 在るのかな 佐藤:10倍 在る勘定でしょうか 勝文:うん 向うはね 佐藤:そら機能しますよ、それは。ねぇ 勝文:うん、そう 佐藤:寺内・・寺内町内会は、1ブロックみたいなもんなんでしょ 勝文:うん。これだけで完全に自治体 佐藤:寺内町内 1万2000とか1万人くらいだから、それでいいんだよね 勝文:それはやっぱりね、ギリシャの時のポリスの考え方で 佐藤:キリスト教の主が住んでる国なんでしたっけ キリスト教の 勝文:・ バチカン 佐藤:バチカン、バチカン国みたいなもんですよ。ちっちゃい ね。あのくらいの感じでいいんだよね 勝文:顔の見える範囲というのがやっぱりあるわけですよ だから30万人、、40万人というとね、 イタリアではね、十本の大きい都市の一つになるんだけど。40万人くらいの街になるとね、今度はそれを小さく分けるんですよ、また。大きすぎるって 佐藤:賢いよね、日本逆だもんね 勝文:ひどい。全然逆 いっている 佐藤:それは官僚にとって都合が良いだけで 財政赤字だから言ってるだけで、俺達の生活の機微のこと考えてないんですよ 純子: 人が人のために考えないようになったらね、国なんて存在しなくなりますよね だけどそれを個人が考えるようになったら 佐藤:日本の教育でも 人は人間らしい生活を剥奪してるシステムに置き換えようって話だから 大学の先生もシステムみたいなこと言ってしまう システムの下請けだ 勝文:そう、システムばっかり言うでしょ 藤:どうすんだこれー、みたいなシステム語 言ってんだけど。システムの中で良いと思い システムに選ばれた人が仕切っているから 廻りもそれで良いと、そーだそーだと思ってる 人間らしいこと 言ってない 勝文:ほんとその通り。システムの話しかしない。人間の話してない 佐藤:システムに向かって人間の話しろと言っても 通じないんですよ 勝文・純子:うん もうね、建築の本でもね、特に都市計画の本見るとね、僕らの仲間が今書いたりしてるんだけど。もっともらしいね、地方分権だ、地方なんやらだ言うけどね、結局システムの話しかしてない 佐藤:行政の下請けなんだよね 勝文:システムの話しかしない。そうじゃないんだよ 人の話しないとね 佐藤:人間の話しろ、お前の話しろって言いたい 勝文:そう そうなの 佐藤:いやー これは どこの領域に行っても同じ問題になっちゃうんだよね 純子:うん。だから組織を作ったら潰れないでしょ、でも個人の幸せを誰が保証するか 佐藤:組織なんか潰れてもいいんですよ 人が幸いに生きる言葉 なんでそうならないの。よくわからん。これをみんなで考えましょう 孫とか子供にちゃんと伝わりますよ。今日の話はWEBに残っちゃうから 純子:それはもう大事なことです 佐藤: おばあちゃん、おじいちゃんの 今の悩みは記録に残っちゃうから 純子:次の世代に幸せをどうやって伝えてあげられるかね、もう健全な幸せを 佐藤: それしかないよね 純子:ありませんよ。本当に 佐藤: おいしいもの食べて、おもしろい会話して、嫌いな話も悩みも聞いてあげて、職場があって もめ事して それでまぁ「南無阿弥陀仏 ナミアミダブツ」で解決して。集まっては解散し、まぁなんか夜になって寝て、朝が来たらすっかり忘れてる。その繰り返しでいいんだよね 純子:そうですよ 勝文:僕はね、学生にね、僕が学校で授業で都市論とか都市史という講座を一つ持ってて、講義するんだけど、 佐藤:今度 俺呼んでください へへへ 勝文:ふふふ それでね、僕は歴史の話もするし、都市計画の話もするし、いろんな都市についていろいろ考え方みたいなのも、メガロポリスとかエクメノポリスとかそういう話も含めてするんだけど。まぁいろいろ都市についての話するけどね。それで、人がいろんなこと言うけどね、結局都市にとって一番大事なことは何か なんだと思う と 佐藤:答えられないでしょ 勝文:いや、そりゃ学生は答えられないですよ。それは、都市にとって一番大事なことは、朝起きて家を出るたび 隣のおばあちゃんと「おはようございます」と 挨拶するかどうかやと。それで、人間にとって一番大事なことは何かというと、子供を産んで育てて次の世代に渡していくことや、と。もう これが一番大事で基本なんや と。こっから都市ていうのは出来ていくんだと それが基本だよ、と。 佐藤: 当たり前のこと言わなきゃいけないから、情けないけどね。えへへ 純子:でもそれ忘れてしまう。分からない 佐藤:システムは機能すると思っている ま、セックスレスだしね。老人や子供が負担になるとかね、お互いに家族がリスクになっちゃうんですよ 純子:家族がリスクだったら何のための人生ですかうっふっふっふ 佐藤:でも実際 だから そうなってるじゃないですか 希望格差社会って言われている社会が続いている 純子:うん 佐藤:大学でても将来は保証されない 希望を語れない持てない お互いの存在がリスクになっちゃうんですよ もう・・そうですね、2000年に入ってから一層酷い 格差解消をするを急がないと お互いをリスク化しないってのが大テーマですよね 純子:うん。私ね、絵の教室をずーっと地域の奥様がたやなにかに、教室でね、教えるっていうかね 佐藤: 純子さんはさ、もう自分の子供も他の子供も分け隔てなくかわいがってるっていうから。おんなじ態度で接してるでしょ 純子:まーね。だって うちの子供だけが幸せになる訳にはいかないでしょう。他の人が幸せだったら、幸せ ウチの子供にも寄ってくるじゃないですかねぇ。うん、勉強嫌いだーあれが嫌だっていうような子供じゃダメでしょう 佐藤: お前の子供は俺の子供で 可愛いがるわけですよね 純子:あーそうですよ 勝文:それは自分の子供も うまくいくようにね 佐藤:俺の子供はお前の子供だから可愛がってくれ と。いうことで裏返しなんだけど。 純子うん、そうそう。やっぱりね、ひとりの人間が幸せでいるためにはね、周りが明るかったら、より幸せが大きくなるじゃないですか。それだけのこと 佐藤:ところが今は 幸せなことしか言わないわけですよ、仕合わせ競争が負担になる お前の不幸は俺の不幸だからって語って聞いてあげればいいんだけど、それができなくなっちゃってんですよ 純子:うん。人間探究してないから。人間が表と裏の部分が 佐藤: 正しいことだけしか気に要らない 正しいことだけしか知りたくな こいうのは結局幼児化ですよね。、別に暗い話が好きだからしてるん じゃなくて、リアルに幸せになりたいからですよ。不幸なこと知らないと 幸せが分からない問題を解決できない 純子: 幸せって何ですか 佐藤:それは不幸と一緒ですよ。幸せと不幸は同じ 解釈の仕方が違うだけです 純子:ちょっとした幸せって何かっていったらね、今まで出来なかったことができるとかね。今までお腹空いてたのが、あ、おいしいものを食べれたとかね。ちょっとした違いじゃないですか。 佐藤: 幸せは みんなそれなりで良いと思う 純子: 幸せの裏にはね、やっぱりその反対の面があるわけですよ。それをちゃんと認識して、幸せが大きけりゃ大きいだけ・・ 佐藤:不幸が大きくなってる 純子:そう、そうそう。大変な苦労 佐藤:お父さんさっき傷が深くなってるって、ここでハッキリしたけど、傷も深くなってるから うまくいってんですよ 純子:傷が大きければ 大きいだけ、 佐藤:幸せも大きくなるよ 純子:大きくなるよ 感謝の気持ちが大きくなる 佐藤:もっと不幸になりなさい、って言ってあげないと 純子:それが人間の生きる道の、真実なんだよっていうね 佐藤:幸せの厚みはぐっと増すんだけど 不幸知り生きる 不幸と幸いが同じであると知るとね 純子:そういうことなんだよっていう真実を学ぶ機会が無いっていうのが不幸せだと思う。 佐藤: 幸せなことしか言わない、聞きたくないという態度が多すぎるからですよ。お前が幸せかしか聞いてあげないからですよ 結局嫌な話を聞きたくない、嫌な出来事を見たがらないからそうなっちゃうんで 幸いと不幸はセットなんです 純子:セットですよ 佐藤:解釈の仕方だけが違う 見る方向の違いで実は幸せも不幸も一緒なんですよ 勝文・純子:うん 佐藤:そう俺は思うんですよ 純子:一緒なんですよ だから「南無阿弥陀仏・ナミアミダブツ」になるんじゃないですか 佐藤:そ〜です 純子:でしょ 佐藤: 一緒だっていうの面倒くさいから 「ナミアミダブツ」で解決しちゃうんだけど、それじゃあ きめ細かくない 粗いので 間に合わないんですよと 純子:いや、それで解決ですよ。色々な事象から色んなこと学べるのに、学ぶことをしない。もうほんとに日々の生活から 一杯有るじゃないですか 佐藤: 今 宗教が日本では機能してない 純子:宗教というんじゃなくて、生活のね、ヒダの中にいっぱいあるんですよ 佐藤:学者は生活から離れた存在だし どうすんだ みたいな 勝文:どうすんでしょうね 佐藤:学者は機能してないから、 どこにも所属してない僕が機能してがんばりますよ ですかね 勝文:そういうことになってしまうね 佐藤: 個人で情報をお互い共有して、こういうのが楽しい生活ですし、不幸な生活なんですよ みたいなことを、やっぱり可視化するしかないかも 一緒にここに500人が来られたら困るからね。 インターネットの場で 500人とか5万人来ても全然問題ないので。そういうことで伝えるですとする 勝文:うん、うん 佐藤: 情報技術とリアルなことと一緒にやって、同時進行でいくしか方法はないわけで その間「ナミアミダブツ」に代わる、なんかポチッと押すと「ナミアミダブツ」 難しいね。二人で考えましょう。傷が深い井口さんと。 勝文:佐藤さんのやってる意味が分かって来たわ 凄いね あははははは 佐藤:俺、 建築作りゃいいんだけど 建築作っただけでは 人は幸せになんない 俺は満足できんたけど 勝文:建築家てのは 因果な仕事だね〜もうね〜 佐藤:だからいいんですよ すごく傷が深くなるから 力が湧いて活動が出来るんですよ 勝文:うん。うん 佐藤:傷深くない奴は呑気なこと言ってるんですよ すごく傷が深いからね 色々とやれるんですよ。明るく。建築の病を大方知ってるから 勝文・純子:うんうん 佐藤:建て主と設計者が仲良しなんんて嘘だよ すごく仲良くなるけど すごく嫌われる。両方、出来ないきゃだめですよ 勝文:うん 佐藤: ところが片面しか言わないから 傷が深いところ見せない 。建築メディア内情報操作も実在する ゴシップは山ほど有るはずななのに見えてこない。すごく親密になると すごく嫌われるっていうことだから 片方だけしか伝えないから力が付かない 嫌われれば嫌われるほど俺の価値が上がるし、相手が幸せになれるし。 そんなのどっちでもいいんですよ 純子:うんうんふっふっふっふっふ 勝文:それはどっちでもいい 純子:だから それが「南無阿弥陀仏 ナムアミダブツ」 一同ぶははははは(1:45:02) その08へ |
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