2010夏 ことば悦覧 in うるとらまんchin々 (仮想領域 大坂・京都) | |
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井口純子(いのくち・すみこ)井口勝文(よしふみ) 「こんにちは ! TERAUCHI+八賢邸」を語る 第 1章 新聞作る 「こんにちは ! TERAUCHI」を語る 01 02 03 第 2章 井口夫妻 「八賢邸を語る」 01 02 03 04 第 3章 いろんな話 05 06 07 08 09 こんにちは!寺内新聞 補足 10 第 4章 井口勝文 生い立ち と純子さんとの出会い 11 12 13 |
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第2章 井口勝文 「八賢邸を語る」その02 | |
公私一致で 土地さがし |
勝文:僕なんかは仕事でね行ってて。あれはね〜マンションのね。改築の仕事で設計でね。打ち合わせで行ってたんだけども、高級住宅地だったんですよ。神戸の灘の方の。そこの上の方に住んでる人のを改築するっていうんでね。そこに幾たびにね、駅前に不動産屋さんが在ってっうふふふふ 佐藤:ふふふふ 仕事に行ってんのか自分の土地 さがしやってんのか分からないよね。もう公私混同が 良い感じになったよねいいね〜 純子:もう公私混同じゃない。公私一致と言ってましたあはははは はははははは 佐藤:なるほどいい〜処理 公私一致 会社は俺のものだ みたいな感じでね いいね ふふ 勝文:混同はしない 一致 佐藤:好い 言い方です 勝文:うん。まぁそんなんで 探してたんだけど、切っ掛けね。切っ掛けは、まぁそうなんですけども。もう一つはね 高尚な話があってね 佐藤:え、どういうこと 高尚な話って 村山裕一さんについて 勝文:僕の先輩が、村山さんっていう、これは是非 後でインタビューして欲しいんだけど 佐藤:それじゃ後で聞き取りしますので つなぎやくの電話してくださいね頼みますよ 村山さんね。村山なんていうの 純子:むらやまゆういち さん 佐藤:どういう字書くんですか 村山・・ 勝文:えーっと、ころもへんにたに、と書いて・・・ 佐藤:ちょっと書いてください。その村山裕一さん、はい。すいません 佐藤:何歳くらいの方ですか 現在 勝文:僕の二つ、二つ上かな 佐藤:いくつですか、そうすれば 勝文:だから71歳(2010年8月現在)だと思いますね 佐藤:はい、はい 勝文: で、同じ、あ、僕 竹中工務店に勤めてたんですけど、同じ部署に 佐藤:タケチャンマンと言われてた 技術者の ものどもですね 勝文:ふふふふ そうそうそう 先輩だったんですよ 佐藤:なるほど。タケチャンマンの先輩 先輩タケチャンマンか なるほど 勝文:この人も切羽詰まった ふふふふ 先輩だった 佐藤:あははははは 切羽詰まった人が多いね ふふ 全然 高尚じゃないじゃないですか 勝文:ここから高尚になっていくから あははははは その奥さんがね、働いてたわけ それで子供が出来て。なんとか保育所預けてたりしてたんだけど、もう学校行き始めたら、学童保育はうまくできないし、もう大変だと 仕事続けられない。だから、学童保育付きの住宅を是非持ちたい と 佐藤:村山さんがね 勝文:村山さんがね。んで、そうすると、そんなもんは自分で作らんと出来ないと。そうすると、コーポラティブやな、と。いうところから入ったんだけど、その人はね、とにかくコーポラティブの本来のコーポラティブと 佐藤:理想を主張するんだ、原理主義者 勝文:そう 佐藤:村山原理主義者 勝文:そう 全くの原理主義者 佐藤:おほほほほ 建築界には珍しい 困ったやつだな 勝文:いえ徹底的な原理主義者 あのイスラム原理主義より強いような 佐藤:イスラム原理主義よりも〜 ふははははは 住宅でテロ起こしちゃうんじゃねーの まずいよ 勝文:まずい これ最初はいいんだけどね、一緒にやった人がね、みんなギブアップして離れていってね〜 「あの野郎」とか言い始める 奴も居るんだけど 僕はもう本当に尊敬してる この人 佐藤:勝文さんは 多文化主義者だから、尊敬しちゃうよね ふふふふ ちょうどバランスとれてて佳いわ 勝文:いろいろねコーポラティブでね マスコミに出たりだとかいろんなところで言われるけどね、この人ほど徹底してね しかも数をこなした人はいないですよ うん 佐藤:あーそうなんですか 勝文:うん。この人はね、数で言ったらね、ズバ抜けてるはずですよ。300何軒 400近く 佐藤:今頂いた本には出してないんですか それでも 勝文:それが出さないの、その人は 佐藤:なんて 頑固じじいが〜 はっはっはっは 勝文:それも原理主義者なの 佐藤:何でか よくわからん 格好つけすぎなのかな 勝文:絶対表に出ないの 佐藤:あーそういうことか わかったわかった 勝文:そんなこと しない人なの 佐藤:自前の 美意識貫くと かっこいいね 勝文:格好〜いいですよ 佐藤:そうかな〜 俺がインタビューしちゃったらどうかな 俺が端緒 つくっちゃうみたいな あーそうなの。でも 村山さんは 人に会うの嫌いじゃないですよね 純子:うん でもすっごく優しい人ですね 勝文:うん 嫌いじゃない。人と会い話すの大好き 佐藤:山口さん おまえさ〜 また俺 近々自腹講演会仕立てて俺を呼んでくれよ 俺電車賃 稼げない 無いから 山口:あ ははははは 佐藤:村山さんに会いに行きましょう〜 是非インタビューします よし 勝文:で、僕はね、コーポラティブ・ハウスについては、最初はね、村山さんに頼ってたの。村山さん、僕参加しますから。もう是非やってくださいと 佐藤:なるほど調子合わせてね ふふ みんな 原理主義者なんで離れちゃうから、嫌になっちゃうわけだよね 勝文:そーじゃないです 僕らは会合をやってたわけです。村山さんも。勉強会っていうやつを 佐藤:なるほど まずは勉強会。みんなに 概念を植え付けなきゃいけないからね 勝文:そうそう 佐藤:頭の中にピカンとコーポラティブハウスを作っといてから 実践だよと 勝文:僕みたいに 何でもいいから作るんじゃなくて かいじょう あはははははは 佐藤:村山さんは世俗に合わせるんじゃないよね まず概念共有から 勝文:僕はね、ちょっと なんだかんだ言ってね、とにかく頼みますから、あなたに大賛同してんだから っつて、結局ね行かなかったんですよ 仲間は居た 必死で土地さがし 佐藤:あはははは 俗物 世俗的 でいいよね〜 はははは なるほど 勝文:ところがね、もうこれは時間かかるな〜と思っててね。僕はもう発狂 寸前でしょ 佐藤:そりゃそうだよね 家庭崩壊寸前 待ってられない 発狂して仕舞ってから広い家が出来てもね〜 勝文:だから別に土地も探してた訳ですよ それで、これは っというのが見つかって まあ ここ寺内が見つかって。それで仲間もそこそこ居るから、まあ出来そうだと 佐藤:仲間はどうやって集めたんですか 勝文:近所の人たち 佐藤:それは河内の近所人達ですか 勝文:いや、堺だけど 純子:堺の公社の住宅に居た方 佐藤: こうやって建てるけど一緒に建てない と言い出しっぺになって、こんな土地あるけどみたいな 勝文:そうです 佐藤:花火上げたら、なんか集まってきたんでしょ 勝文・純子:そうそうそう 佐藤:なんだ なんだと集まってきてね やっぱみんな同じような問題抱えてたんだね3LDKじゃ狭いし |
新聞に書いていただき 参加者募った 絵ネットより |
勝文:そうですね。このままじゃ〜と みんな思ってた訳ですね 佐藤:それで8人あっという間に集まったんですか 土地探しより簡単に 勝文:土地探しよりは 簡単 佐藤:ああ そうですか 新聞に書いてもらい募集したとかはないの 純子:それはありました 隣の楫山(かじやま)さん 勝文:それはね、一緒にやった人がね、途中で 佐藤:一つだけあったのがすごいよね 新聞広告で 勝文:それは一緒にやっていた人がね、広告じゃない 途中で抜けた人が産経新聞の記者だったんですよ 佐藤:ふはははははは 抜けて 〜衝撃が走った 勝文:それで「あー書いてやるわ」と 佐藤:あーそうか〜 凄い 書いてやるわ その記事無いの 勝文:その記事は〜 それは無いな 佐藤:惜しいな〜図書館で探すしかないかもな〜 それ残念。それ有るといいのにね。新聞記事 抜けた人持ってんじゃない 自分の記事 スクラップにして 勝文:うーん 純子:どっかに有ったと思うけど 佐藤:記事はちっちゃいの 勝文:ちっちゃいの 佐藤:埋草のような 感じの記事で 勝文:もうほんと小さいのこれくらいで 純子:夕刊フジか なんかに載ってました 勝文:夕刊フジなんですよ 佐藤:あーは あはあ 純子:夕刊フジって昔ね 夕刊だけ。今もあるんですか 山口:あります 純子:8軒で共同住宅 佐藤:ちーちゃな記事 俺が書いたるわーと 勝文:そう。それで隣の楫山さんがね、普通はそんな、女の人だからね。夕刊フジなんか買わないんだって たまった まなんかで買ったんだって 佐藤:赤い糸で結ばれてると、キリキリっと 純子:そう。ほんとにそう 勝文:これだーと思って電話してきた 佐藤:梶山さんて人は女性で独身でしょか 勝文:独身でしたよ 純子:おばあちゃんもいらっしゃった。お母さんとね 勝文:あ、おばあちゃんが一緒だったんだ。 佐藤:あーそうか。へ〜すごいね 勝文:うん。その人くらいですね 純子:それで電話来て 佐藤:もう以心伝心、打てば響いちゃうわけね 純子:そう 佐藤:言わなくても、それよそれ、みたいな感じで 純子:そうそう。 佐藤:阿吽の呼吸というか 8人集まる 純子:それで最後一人 ちゃんとピシッと填った 佐藤:それで8人集まった 勝文:8人がね最低限の人数なんですよ。これにやるときの。 佐藤:なぜそれは。よくわからん。6人じゃなくて 勝文:6人じゃ駄目なんです 佐藤:それ理由がわからん 勝文:これをやる時に、さっきのお金の話になるけど、ローンを金融公庫融資にしないと僕らはとても払えないと。普通の銀行では融資は無理で 佐藤:公的資金を 勝文:公的資金を入れないと 佐藤:自己資金じゃ無理と 勝文:無理。それで金融公庫借りないと 駄目と。でね、その当時ね、金融公庫はね、その当時の何年かだけなんだけどね、借りたいという人多くてね、抽選だったんですよ。 佐藤:あーはあ 勝文:抽選だったらね、当たりゃいいけど 当たらんかった人だめでしょ 佐藤:当たんないよね 勝文:だからそんなものの前提で進められないから 佐藤:そりゃそうだよね 勝文:ところが 個人共同住宅融資制度っていうのがあった 要するにコーポラティブ制度ですよ それが8軒であってそれが無条件で貸すと 佐藤:は〜あ〜 勝文:額も多いと 貸す額も 佐藤:うんうん 勝文:800万くらい貸してくれるから 佐藤:それでも 抽選じゃないと 勝文:抽選じゃないし、800万だし。ただし8戸以上でないといけない 佐藤:公的資金の太鼓判押すには8戸要ると はははははは それで8なのね 八賢邸とか書いてある 現世御利益 世俗的な対応で8人集めなきゃいけなかったんだ 勝文:そう。僕らは6人でも7人でも良かったんですよ。少ない方が良いんだけど。制度に合わせて絶対8戸は集めないといけないと 佐藤:融資は全額融資だったの 工事金額の 純子:いやいや、えっとね、金融公庫から740万の融資 佐藤:え〜 勝文:その当時ね、普通だったらね、400万くらいなんですよ。 佐藤:倍くらい借りれる 勝文:倍くらい借りれる 佐藤:ほ〜 やっぱり自己資金も少し要ったわけですよね 純子:1000万は自己資金が要ったんですね 佐藤:は それで銀行から借りるか、自己資金無い人は。二重ローン 純子:そうそう だから我が家から見れば住宅供給センター、公社から借りてますよね 佐藤:なるほど。返済ローンていうのは何年でしたか当時 勝文:35年 佐藤:35年で。月々直すといくらくらいになるの、そうすると 勝文:5、6万 もうちょっと多かった 純子:7万くらい 佐藤:7万位で、35年払うぞ みたいな設計で 勝文:そうそう。うん |
村山さんより先に実現 |
佐藤:よし、8人集まったし、新聞の記者が抜けても、記者がお客さん連れてきちゃうっていうのね。それは新聞記者よりもっと好い人が来ちゃったりして。えへへへへ 悪口いうみたいだけどさ。そうだよね。そーなんだ。おめでとうございました 勝文:ありがとうございました。 佐藤:ふふふ それでいよいよ ふふふ 勝文:それでその村山さんに、実はこうやって8人集まっちゃったから、僕ちょっと悪いけど先やるわと、お断りをいれたわけですよ。そしたら村山さんがね「あーそうかそりゃよかったね、やれやれ」と言うんだけど。村山さんはね、その当時ね、ついに行くとこまで行ってね。要するに僕みたいに市場に出てる土地を買うっていうのは、これはもう資本主義の供給システムに乗っかってると 佐藤:社会主義者だ 勝文:そうなの 佐藤:タケチャンマンにいて社会主義者ってのはなんか分裂しそうだね。大丈夫か 知識人だから いいのかな 勝文:そんなことは コーポラティブは目指してないと。全部自分たちでやるんだと 佐藤:なるほど 勝文:それで南の方の泉北ニュータウンの府が持ってる土地に目をつけてね。それをコーポラティブで みんなでやろうとしているものに、その値段でだせと。って言って府と交渉してたんですよ。それをずーっとやってました。とうとう出させましたよ 佐藤:さすがだね、偉いね 勝文:全然偉いですよ それは。なんがしか そっちにやりましたね だから時間かかる訳ですよ。僕らが出来てしばらくしてからやり始めたんです 佐藤:そうか 勝文:もう一人抜けた人がいる。それはね、勉強会にも行っててね 佐藤:ということは全部で10人集まったってことだね 勝文:違う違う違う。8人 佐藤:8人でもう一人抜けたってどういうこと 勝文:あっ。その村山さんの勉強会に入っていた中からね抜けた 佐藤:あーそういう意味 勝文:その中からね。それがえーっと、山崎さんじゃなくて・・ 佐藤:自分は名前だけ登録してたけど、勉強会には行かなかったけど、一応勉強会の仲間なわけね 村山さんと 門下生の活躍 勝文:そうそう。要するに村山さん門下ですよ 佐藤:自分も抜けたけど 同じように村山門下から抜けた人がいると 勝文:抜けた人がいる。それがご存知と思うけど、「都住創」ってあるでしょ 佐藤:ヘキサの。中筋さんかな 勝文:ヘキサの 佐藤:なるほど 勝文:ヘキサの中筋さんと安原さんでしょ 佐藤:それは ヘキサが抜けた理由は、お父さんと どういう違う、同じ様な理由なの 勝文:いや、それは違いますね。それは違う 佐藤:どういう風に違うんですか 勝文:それはね、ヘキサはね、やっぱりもう・・・めちゃくちゃバラしちゃうけど 佐藤:バラしてください 勝文:うん、中筋さんは、どっちかというと僕に近くて。僕よりももっと 佐藤:世俗的 勝文:もうめっちゃ世俗的 うふふふふふ 佐藤:弾かれるべくして門下から弾かれたんじゃないのかな 勝文:いやもう最初から入ってる あんなの〜って馬鹿にしてた 佐藤:なんだ。あん だ美味しいとこだけ採って自分でやったみたいな感じだ 勝文:安原さんは真面目な人で、それなりに勉強会に来てたの。それである時点で安原さんが、自分の事務所でこれはいけると。最初から思ってたのかもしれないね。そういうふうにね。それでね物件も出てきて、そしたら中筋さんがパクッと 佐藤:食い付いて 勝文:それ以降。それでヘキサの表看板にしてそれを立ち上げたんですよ。場所もあそこの都心部と言って、それであの辺はデザイン事務所なんかあるから、デザイン事務所なんかで集まった 佐藤:花火のあげ方うまいんだよ。向うの方が 勝文:うまいの 佐藤:花火が綺麗に上がっちゃったから、みんな向いちゃって、こっちでポソッと上がってるのは注目されない 原理主義者は花火上げないから、全く誰も知らない。はははははは 純子:はははははは そうそうそう!まったくその通り 佐藤:はははは 笑えるね。ここで my活動は この原理主義者のことをちゃんと見る記録するのが俺達の仕事 純子:そうですよ 佐藤:花火見るのは 業界の中の素人に 見せておいていい訳だから まちづくり同業者はこっちの原理主義やを見なきゃいけない 勝文:で、建築学会賞までいっちゃったわけですよ あの「都住創」も 佐藤:ということは学会に集まっている審査 建築家の目は世俗的な花火しか見てないってことだね ただの節穴だったっていうことが今バレましたね 勝文:バレましたね ふっふっふっふ 佐藤:やっぱり村山さんに賞あげなきゃいけないのに 火元じゃなくって 花火にあげたと 勝文:都住創はなぜか 作品賞なんだけど、本当はこの人に建築学会の業績賞をあげなきゃいけない 佐藤:こっちの派手な花火上げたほうに学会賞上げちゃったと 純子:世の中ってそんなもんじゃないんですか 佐藤: そういうんじゃ拙いから、俺がインタビューして記録をするんです 俺達専門家だから その世俗的な花火だけ見て拍手して 目がくらんでいたら物の本質を見失う 駄目じゃないですかね 純子:うん 勝文:ほんとそう、おっしゃるとおり 純子:真実をちゃんと見極める 専門家が要るよね 佐藤:ね。 源流が見えない 審査員がふし穴だった ってことですよね。歴史的な検証で言えばね 勝文:そういうことですね 佐藤:ね。なるほど この記録は 審査員批判になっちゃいますね、学会の 勝文:審査員批判。そうなっちゃうね、まったくそうなっっちゃうよ。 佐藤:真実はさておき 記録するのはね 良いよね。 (30:00) その03へ |