2017年10月03日 松島潤平さんに聞く 港区内の事務所にて |
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07 佐藤:現在は住居と仕事場が一軒。住居が2階で1階が仕事場だからいいよね 松島:松島保育園です ははは 佐藤:傍に他の保育園もお寺も病院もあるし ここは環境よさげですね 松島:いい場所ですねー。お寺のお経と、猫の発情する声しか聞こえないですよ 佐藤:首都高速道路の傍なのに車の音が聞こえてこないね。渋谷にも歩いて2時間もかからずいけそうだし 松島:歩かないですけど、渋谷まで1時間も掛からない自転車で15分ぐらいなんですよ 佐藤:19歳の時に東京タワーが正面に見る恵比寿に住んでたんで、高速は高樹町で乗り降りしてたんで。広尾とかこの辺りは車で通っていたんで懐かしいですよ。 松島:高樹町は伊庭野の家ですよ 佐藤:懐かしいんだけど、静かで驚いたです 松島:静かすぎちゃって、前の事務所に来ていただいたときに、アーバンな感じだったので。 佐藤:前の事務所から東京タワーの夜景が美しく見えて、いい感じでしたね。 松島:今は三つ子がいるから、自宅と事務所が一緒っていうのはある意味いいんですけど。本当はね、切り離した方がいいかって気がします。 佐藤:それはどういうことですか 松島:個人的に緊張感がなくなるっていうのと、 佐藤:農家は仕事場があって家庭があって、生産する土地が傍にあって家族があり田畑などがある。全て繋がっているじゃない。離れ離れより、大方ば傍にある方がいいんじゃない。 松島:家のオヤジはねずーっと自宅で設計事務所をやっていたから見ているんですね。 佐藤:仕事場であり、家庭である場所には、色々な人が出入りする。その方が子育てしている間はいいと思ったね。 松島:確かにね知らない大人が一杯来るのは 佐藤:ネコナデ声で手をすりすりの怪しげな業界人が来るじゃない。手土産まで持ってくる。「先生」って父親を呼び続けるわけですよ。たまには手土産に馬鹿にされて高価な本なんか買っちゃうわけですよ。それを見てて子供たちが父親を散々馬鹿にして笑い飛ばすんですよ。子たちが「シェーンシェエ」って聞こえるらしくって、連呼しからかのよ 松島:はははは 佐藤:居ながらにして社会の仕組みで動く人々を見て育つのも悪くないよ 松島:たしかに、そういう家庭の子って独特に育つ感じがありますよね。大人の扱われ方が上手いっていうか。 佐藤:半年前ほど京都の静原の森田一弥さんを訪ねたんだけど、仕事場と家と小さな畑も一緒に在る。さらにインターンシップで若者が世界各地からやって来て、傍の空き家に一時宿泊しているらしい。小さな建築家的村ができているようで。その中で子供たちは豊かな生活体験を経験して育っている。建築作りながら世界の人々に接しさせられる豊かさが建築家の生活の場でも経験させられるね。 俺は大学出てないし、英語もできないので インターンシップで世界各地の建築人間と交流できるなんて夢にも思った事なかったんだけど、建築家を活かした森田さんはとてもいい。家族を連れでどこにでも出かけるし。住居でありながら世界に開かれ繋がっている。 大学の入試前だったので心配しまくってましたが。風の便りによると、娘さんは建築系大学に合格したそうです。森田さんが作った建築的場や家庭の様がが引き継がれる可能性が出てきましたね はははは 松島:森田さんも人の親ですかー 佐藤:息子さんの事も娘さんのことも俺にはよく話してくれますよ いいお父さんでもあり、建築のお父さんにもなりそうだし。近頃は自助万歳の新自由主義、で権威万歳の日本の社会で一度挫折すると立ちなおりして、生きようと思う若者には厳しい。昨日は内定の日だったらしく夕方東京駅に向かって黒いリクルートスーツの若者がドンドン吸い込まれていく姿に出会って驚きました。が、そんだけ厳しいと彼らは感じで対応している。 松島:確かにスタッフ時代は東工大であることって全然意味ないなーと思ってたし、もっと優秀な奴一杯いたし。大学関係ないなーと思っていたんですけど。いざ独立すると大学名がけっこうねー、自分じゃなくって周りが凄い気にしてくるから、どうしてもメリット・デメリット、出て来るなって思います 佐藤:建築系仕事って東大系から順に丸投げして作られることが多いじゃない。権威に、頼るかのように。責任回避もしやすいし、地方の建築設計業者による烏合の声も遮れるし。いろいろ都合がいいじゃない。 松島:リスクを大学名が負ってくれる 佐藤:住民をなんでも平等にして、いい建築であるか議論させても語るべき知識と情報を持っていないし、建築的体験も少ない。住民同士で語り合って選べば間違う可能性も高い、し間違って責任も負いたくない。 松島さんの人格と建築的特徴を理解し認めて建築の設計を発注するなんて面倒で出来ない。で大学名を聞いたりして議論をすっとばし進めると思うんです。 そこでは松島さんが松島さんになることを求められる 松島;演じることが出てきちゃう 佐藤:住民が選べない、で外部審査員に外注するしか今のとこ市民は術をもってない。松島さんに有名になって建築家を演じて欲しいんですよ。で片方でギターを弾いたり漫画を評論したり、三つ子の子育て父もやってほしいわけさ。松島さんは色々出来る人なので。 松島:21世紀が型人間 ははははは 佐藤:松島さんなら出来るよ。 松島:演じると寡黙にならざるを得ないですよね。それは性格的になれないと思いますよ、目立ちたがり屋だから 佐藤:では21世紀型人間になっていくことを期待して次回5年後を目途に遊びにきます 今日はどうもありがとうございました 松島:もちろんもちろん 三つ子に会ってください 佐藤:そうしましょう 08へ 三つ子に会う |
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