HOME     文責・作成・佐藤敏宏         佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日
ことば悦覧録

    
 
伊藤立平さんに聞く 2017年2月01日京都市内にて
 その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7

 その6 

佐藤:消費社会は終わって建築も人が交流するための建築へと。コストを抑えなければならないのでは

伊藤安いのぜんぜん気にならないです選択肢が無いのが明らかで建売の一角をぶち抜いて店にしているわけですよ、明らかに不自然な状態のわけです。もうちょっと自然に作れればいいんじゃないかなと思います

佐藤:工業製品を輸出して外材買い木材建築を建てる、日本の地産地消にあった細かで多様な生業が消えて久しく、今は売ると消費するしか残ってない感じだ
伊藤:ホームセンターに並んでいる外材の安いやつと地元で木を伐る人が採ってきた製材所の材料が同じ目線でみられて価格でしか判断できないってことになっている、それがよくないので、その環境を変えたい

野菜とかでも作り手が見えるとか、木材も作っている人が近くに居て伐りだしているという状況が分かったうえでその木を観るっていうのと、ホームセンターに並んでいる価格だけで比較するの全然違う。そういう環境が圧倒的に失われているので

佐藤:京都の宿も二極化で1泊3万円で泊まる人と数千円で泊まる人と、投資して資本を回収する外人投資家と。料亭で飯食う人とコンビニ飯食う人とわかれているじゃん。
住み分けている、おお金持ちと大多数の貧乏人とに分かれて社会が構成されている。伊藤さんは金持ちを相手にしているわけでもないし 超貧乏人を相手にしているわけでも、どちらでもない。家の質も二極化していると思いますが

伊藤さんはお金持ちが建築に投資するのを手伝っているわけでない

伊藤所得というのと気づきというか、選択肢がないというのは何かをしたいと思ったとしてもその手段が失われているっていうことだと思うんです。選択肢の方法が狭められている。産業の構造かもしれないんですけど そういうのに対してはそうでもないよと言わなきゃいけない。

投資って話なんですけど。例えば製材所の社長なんかは、ようやく企業が軌道に乗ってきて、なんとか、とんとんでやっているときに、そのなかでも住宅を作るとか、何かを作るときに、そこに投資的な意味があるというか、投資をしてみせているのかも知れないですね

佐藤:伝えたり教えたりするための媒体はどうなているんですか
伊藤媒体はですねホームページがあったりするんですけど、チラシとかもあるんですが、でも空間だと思うんですよね。物理的な距離なんですよ。空間を介して物と人がちょっと向こうに居るみたいな事がかなり重要

佐藤:一般の人の受けは
伊藤すごい受けがいいんですよ、前をぞろぞろ通っているんですよ。出来立てで、もの珍しさでメチャ通っているんですよ



佐藤:言葉は要らないんですか
伊藤:言葉が要る場合もあるんですけど、要らなくってもいいのかなーと。こういうのやっているんだみたいな。この人たち何者だろうでもいいんですけど。
じーっとして在るんですけど。公共空間ってあるじゃないですか、それは動かないじゃないですか。公共空間ってある程度密度が無いと無理だと思うんですよ。人と人の関係が無いとできない。

一方でローカルな公共空間を充実させるっていうことと、地域の自治力かなーと思ってんですけど。地域の固有の魅力的な空間を作るというのがあるんです



一方で、経済成長モデルにのって出来た工場とか。月産でもかなりの量が、広域の経済になっている中で成立している事業っていうのがあり、そういう人たちも居ると思うんです。地域の取り組みみたいなの、何らかの形で、その人が繋がるチャンネルをもっているので。

取り組み自体が完全に閉じているという事でもないんじゃないかな

佐藤:いい仕事を多くの人に伝えなきゃいけないっていうことは、沢山の人に伝える方法は多様にある媒体駆使するんだけど。地域の中だけに伝えるのかそれ以外に伝えるのか。多様な媒体の使い分けどうしますか。多くの人に売り出すんじゃないの
伊藤売り出せれば会社の人は幸せだと思いますはははは 

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