HOME     文責・作成・佐藤敏宏         佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日
ことば悦覧録

    
 
伊藤立平さんに聞く 2017年2月01日京都市内にて
その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7

 その3 

佐藤:南相馬の件は一段落したんですか
伊藤:今は落ち着いて。定期的に行ってメンテナンスをしながらワークショップとかやっていたんですね。



佐藤:大阪で家賃を2千円安くしても南相馬市に行くと足代掛かるね
伊藤夜行バスで行きましたね。

大阪を夕方出ると福島駅に朝着くんですよ。そこから路線バス。南福島に死ぬほど安いレンタカー屋があって。復興の人にめちゃ優しいレンタカー屋。

僕ずーっと映画監督めざしている方と一緒に南相馬を回っていたんです。復興のドキュメントを撮っている方。

鮭の遡上とかをずーっと1、2か月撮っている方が、そのレンタカー屋を紹介してくれたんです。1か月借りて4万円とか。最初からデフォルトでタイヤがスペアタイヤなんです。雪になるとマジでやばい。保険とかも全然入ってないレンタカーでした。宿はぜんぶ泊めてもらって

深夜バスは片道6千円とかですよ。そのかわりリラックスしないですよ。日建の後輩も一緒にやっていて、彼らはリクライニングすると寝れないとか言って。直立でふふふふははは

相双ライナーという丸の内から出ているバスがあって、関東に行くときは3千円ちょいです。東京で用事済ませてバスで帰るんですね

佐藤:被災地活動は移動費をどう安くあげるか 大問題があるよね
伊藤交通費は大問題ですね、あんま考えてないですけどね考えると辛いので。

佐藤:南相馬にはこれからも行くつもりですか

伊藤そうですね 通っていたときに、たまに東北新幹線を使うんです。東北新幹線に乗っている時に、締め切りが間に合わない仕事があって図面を描いていたんですよ。

スケッチというかディテールというか手で描くやつだったんです。隣の人がきょろきょろ見てきて

仙台に着く直前に話しかけてきて、何やっているんですかと。

設計してるんですけど。設計に興味があるとか言って。実家も震災でやられて二本松市なんですって。蔵も在るし、思い出のある家なんで、どうにかしたいと思っている。両親も住んでいるし。近々改修したいと。その時は最後の10分ぐらいだったんですけど名刺を渡して。

1年後ぐらいにメールが来てから、今その仕事やっているんですよ。





佐藤:二本松の古建築再生計画を始めていると ボランティアですか
伊藤:それは設計料もらえるはずです ははははは
佐藤:契約無で作業やっているってことだね
伊藤契約しないで1年ぐらいやってます

佐藤:電車賃も自腹ですか
伊藤:最初のメールで 契約するまでは片道だけ出してくれているんです。早く契約書を作った方が交通費は助かるんですけど。忙しくって作れてないので。

安達駅から安達太良山方向にちょっと行った農家なんです。

なんでその方と意気投合したかというと、彼が留学していた頃に僕の共通の先輩と彼が知り合いで、共通の知人が居たっていうことなんです。

出身は福島なんですけど横浜住まいで、家族も横浜に居て、奥さんは仙台の方なんで、将来Uターンを考えているそのためにも家を直しておきたいし、親が心配っていうので仲良くなって。 新幹線は温かい人多いじゃないですか。

佐藤:分からない
伊藤:東京から大阪に行く新幹線ってビジネス化してるから、もうホワイトカラーの人しか乗ってないじゃないですか。 東北新幹線はあたかい





佐藤:福島縁があるんだね。

伊藤:彼は将来的には自分たちが住むだけではもったいないので、農業体験民泊みたいなのをしたいと。それを前提に計画しようということです。地元の歴史的な資産を使いながら、それを体験してもらう。

お父さんは勤め辞められて農業をしてるんですよ。おじいさんが大規模な農家でお父さんが継いだかたちです。農業軌道に乗られているが持続してもらうためにも環境整備して。今も農業の方の出入りが多く野菜と米で売り上げもかなりです。

二本松の場合はそういう仕事ですね

今ぼくが関わっている仕事全般に言えるんですけど。地方の仕事が多いんです。東京、大阪みたいな大規模都市から見た周縁部ということですかね。民間の仕事です。

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