HOME     文責・作成・佐藤敏宏         佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日
ことば悦覧録

    
 
 内田康博さんに聞く 2017年1月30・31日 京都市内にて
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 その05 

佐藤:友の会には何人いるんですか 
内田:所有者とかファンとか勉強したいという方がお施主さん候補みたいな。それは一番多いときは400人ぐらい、300人とか。今はだんだん減って来て。運営のやり方によって、増えたり減ったりしてます。

佐藤:講演会は古建築系の講師ですか
内田:そのときその時で。町家も研究対象にしてる学者の立場から京都の町家というのはどういうものだったかみたいな話をしてもらって。

あとは見学会に行ってみたいりとか。あとは町家の改修みたいなことをずーっとやっている人がいますので、そういう人から話を聞いたりとか。町並みい再生の先生の話を聞いたりとか。

佐藤:内田さんはすでに10数年関わっていると
内田そうですね。1999年から事務所を始め一人で18年になりますね。


佐藤:当初はお金をいただけるわけでもなく始めたんでしょう
内田:勉強するつもりで参加したんですけど。そしたら、いきなりこれ担当 ふふふふふ
佐藤:設計を担当させられちゃったと
内田:初めは 一人じゃーちょっと、いきなり言われてもなんで、他の人と一緒にやって。現況図と断面とか

佐藤:どこまで書くのか難しいね 新築の場合は現況図作成がないけど町家再生のばあいは現況図に手間をかけると

内田:そうですね。これが現況図ですね 下がりとか傾きとか書き込む

佐藤:階高は一緒なんですか

内田:ちょっとずつ違いますね 内法高さは一緒です メートルで書きますね。大工さんは両方使いますけど。言葉では寸で言って、表示はメートルで書いて。

佐藤:この家は15×7だから 105u 30坪ちょいと かならず奥に庭があって。これは土間があるけど何屋さんでしたか
内田:機織りですね 機織りの機械を置くために土間が広いんですよ。
佐藤:店はあるんだ 

内田:店という名前の部屋で、ここは居室ですね。 みせの前に出格子があり。格子がひらたいと平格子で、出っ張っている格子を出格子と呼んでます。

佐藤:土間は 本物の土間ですか
内田:土間です。土というか、ここの時だとコンクリートになってましたけど。元々は土に にがりを混ぜて叩いてたみたいな。土と石灰とにがり混ぜて叩く

改修図は平面図と断面図を書いて。これは家族がアメリカ人の人なんですけど。土間はタイルを貼って、ここは畳にして使いたいと。庭を少し小さくして洗面所を入れて。

ここはですね、住む家じゃなかったんですね。風呂とかトイレとか無いんですよ。これが長屋で5軒ぐらいつながっているんですけど、さらにずーっと通り一本全部同じ向かい側も。ここは100mぐらいですかね

佐藤:20軒ぐらい並んでいるってことですか

内田そうです、向かい合わせに並んでいます 同じ平面で並んでてひっくり返らないですね。通り庭が同じ側に在る だから座敷が背中合わせにならないんです。



佐藤:通路の位置は西東の決まりはあるんですか
内田:それは決まっていて、だいたい東か南です

佐藤:この図面は西に通り
内田:この家はそういう意味では特殊です ちょっと待ってください、この通りは全部西になっているんですね

佐藤:一般的には東側か南側が通り庭になると 東西に道がある場合は 東側が通り庭で 南北に道がある場合は南側が通り庭になると。それが20軒ぐらい並ぶと。

内田:これだけ並んでいるのはここぐらいですね 西陣下柏野町かな 最初の改修の仕事はここではないですけどね



一番典型的な町家は、部屋が1、2、3、と部屋がみっつ並んでいますね。一列に並んでいるから一列3室型という言い方をするんですけど。で通り間があると。だいたい3室が多くって、4室あることもあります。

 みんな商売しているわけですね。で表が「みせ」だと。色んな仕事、職人さんだっているし。卸だって小売だって色々いるんで

ここで食事したところですね。ここは板になる、たぶん板の間で 味噌汁とかこぼすから板なんだと思うんですけど。

ここは流しがこっちでおくどさんがあって。だいどこっていう名前。こちらが座敷ですね。

これだと4つ部屋があると、そうするとここは玄関になる。ここが正式な上がり口。現況図はですね、喫茶店になっていたんですね。元々は4つ和室が並んでいた。

 
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