2009年8月2〜9日 ことば悦覧in京都 記録集 home 魚谷繁礼 門藤芳樹 山本麻子 岩崎泰 柳沢究 森田一弥 浅見俊幸 満田衛資 川勝真一 岡田栄造 榊原充大 山崎泰寛 牧野研造 俺クチャー 観客感想 番外編 名古屋 小林聖明 東京 太田浩史 松島潤平 魚谷繁礼さん編 8月02日pm5時〜 雨上がり 晴れ その 01 02 03 04 (雑談 05 06) 07 08 09 10 その02 魚谷:攻められ難いっていうのもあるけど都市としては。たぶん都市が在ってその周りに野が在って山が在ってって何か分かりやすいじゃないですか。 佐藤:分かりやすいし、歩いてて山見えているのは精神的によい。東京は山が見えない。無限に広がるかのような中に居るとやや不安な気分もしたりする 魚谷:そういう感じがあまりないですよね。 佐藤:京都駅ビルから写真撮っても東山は写るし、西に丹波の方の山々も写るし 魚谷:ここなんて東のはずれやから、ほんとうもうちょっと山でですね、だから好いですよね。 佐藤:なんて言うのかな、目に入ってくる山の外形が、都市の暮らしの心の背景になり、巨大都市の暮らしでうまれるストレスを貯めないっていうのか。弱って東京に居るときの辛さはない。ちょっと違うな〜っていう空気が在る。その割には歩いて観ると密度濃いよね。京都の駅前ビル観ているとそれがコンパクトになって在る。人間が蟻のように谷間に蠢いて、 (東山を背に2ショット) 魚谷:東京もっとじゃないですか。 佐藤:東京は密度も濃いけど 何か違うな〜 なんでかな 魚谷:東京とか福岡に行ったら、ワー都会だな〜って思いますけど。ビルが一杯建っていて。 佐藤:この仕事場の窓がたまたま東山目の前に見えるからじゃないの、西向きだったら印象が、まるで違うんじゃないかな。そう思うんだ。それで一応、建築というよりは都市の、都市をつくっていくためのベーシックな法律というか地割りというか、言葉というか、約束事っていうのかな、そういうものをつくったと。それで結論としてはグリットをつくって平等に人を住まわせると、何かそういう意志は在ったんですか。 魚谷:ないですね、それは。ふふふふ。平等にっていうわけじゃないですけど、例えば住宅をね閉じて一戸作って、そん中で何か完結した世界をつくるという。もったいないと思いますよ。都市ってそもそも人が集まって住んでいるじゃないですか。集まっているメリットを活かした方が好いと思うですね、それがたぶん何か設備とかガスとか集まっているから出来るっていうのもあるかもしれないけど。写真撮るんですか。ふはふはふは 佐藤:はい 魚谷:折角乗って喋っているのに〜 佐藤:俺に気をとられず、ノリノリで頼みますよ、写真、撮られるぐらいで、動揺しないでくださいよ。 魚谷:ふふふふふ 佐藤:これから有名にならなければならないんだから、取材慣れしてくださいよ。 魚谷:ふふふふふふ。でも住まいもそういうのがあって好いと思うんですよ。だから閉じたらもったいないと思うんですね。で、周りの、周辺環境があったとして、それをもしこう巧いこと読み取れたら そこに人が住むの作れたら、たぶんその一軒の住宅だけで出来る事以上のことが 出来るかもしれない。と思うんですね。逆にそれで住宅もハッピーになるし、逆に。 佐藤:それは今の魚谷さんの考え方だよね 魚谷:それに逆に、一軒にその住宅を都市の構造みたいなものが在ったとして、それを読み取った時に、それをより良くしようと思ったら、構造換えればより良くなると。その構造換えるようにして建築を配れば都市がよりよく成るのではないか。そういうふうな。 佐藤:それは分かるけれども、それは魚谷さんの 今の勝手な解釈であって。歴史を意図的に誤読し過ぎてるって気は 魚谷:誤読、何でですか 佐藤:都市を開いて行くっていうか、そいう考え方は当時多分無かったんじゃない。だって危ないから塀で囲って閉じて居た。のが、現代に はっては内向きのベクトルをね、外向きにした方が好い社会になったからであって、そう言えるんだ (魚谷事務所西側を望む 京都ビル) 魚谷:いや 今だって内向きじゃないですか?防犯だとか 佐藤:いやこれから20年間は外向きになる、成らないと地域が壊れると俺は考えているそう 思うだけんどね 魚谷:ああそうですか、あの。喩えばなんですけどもね。京都ってあるじゃないですか。 (魚谷案 京都町家とは) 佐藤:何q四方なですか? 魚谷:120mですね。 佐藤:120m 魚谷:あ、街区ですよ 佐藤:1街区がね 魚谷:はい 佐藤:全体じゃなくってね。120m角で周辺に家が建っていくと。真ん中あいちゃうじゃん 魚谷:綺麗な絵をかこうかなもっと 佐藤:いいよいいよ。 魚谷:うははははは 佐藤:即興絵が 佳いんじゃない。へぇそう、それで。 魚谷:真ん中が空くんですよね。何でからって言ったらここ街区が大きいからなんですよ。 佐藤:120m大きい 魚谷:大きいから。で、空いて両側町(りょうがわちょう)って言うじゃないですか。 佐藤:何?俺しらない 魚谷:両側町って 佐藤:両側に町が在るっていうこと 魚谷:京都の町って、これで(道を挟んで両側の家々)一個の町内なんですよ。 佐藤:ああそうか。 魚谷:はい。 佐藤:道路を挟んで、両側の家々が町内の仲間なのね 魚谷:はい。 佐藤:なるほど。 魚谷:それと一緒にここも(道の反対側の空間)なんか両方が生活の舞台だったらしいですよ。ここにも洗濯もんが干されていたりとか。だからこっちは生活の舞台ですよね。こつちがもっと綺麗な、舞台を二つ持っていた。それを塀で囲ってでここに庭を造って市中の山居っていうふうにして。 佐藤:表では大都市の商売の舞台を共有して、裏は山暮らしのような天然を持つと生活の舞台を共有してと 裏表の両側にそれぞれで共有可能な場があったと 魚谷:そうですね。というの塀で囲って自分の土地にして、みいだしたんが いわゆる京町家なですよね。で 佐藤:それにしても長いじゃない、半分で60mも在る 魚谷:中に在る。それで困ったんが、困って。 佐藤:この絵に120mって書いおいて、後でコピーして いただくから。これが街区。これなっんだっけ? 魚谷:町内 佐藤:町内 魚谷:両側町ですね。今も何々町って京都はありますよ。でそれが町屋なんですよ。で、なんや。今都市って塀で囲ってその中でっていうのは。そうじゃないかもしんないですけど。ちょっと、前だとそうじゃないですか。住吉の長家とかもそうですよね。そうよりも もっと囲うよりも、 佐藤:ヨーロッパは内部の庭でつながっていて、このようなんじゃないんですか。メキシコの町もこうなっていたよ。外側が道に面して店などで、裏の真ん中は共有地の庭で。 魚谷:新しくなんともないんですけども。京都そうやったんですね。その方が楽しいちゃうか?と思いますよ。これで(表・裏庭在り)好いのは例えば今車がバンバン走ってるじゃないですか。だからそのここ(道を挟んだ両側町)で町内むずかしいと思うですよね。それよりもこっち(裏庭)の方を綺麗にしたほうがより安全ですよね。 佐藤:でもトヨタが車売るために、政治や政策が動いている現実。車なくせば、元の両側町も成り立つけど。車 激しく往き来すると、車が売れれば売れるほど両側町が死に至る 魚谷:これは無理ですね。だからこっちを(裏庭)もっと活用すれば佳いと思うんですよ。で、そしたら公・私・共になるじゃないですか。公・共・私しゃなくって。 佐藤:ちょっと字を書いて並べてみてくれる。この道を介した(両側町)部分が公。道に面した建物が私ね。 魚谷:はい 佐藤:道に面した建物の裏庭が共ですね、共有の場ね 魚谷:はい。 佐藤:ああそうかそうか。パブリックスーペースが後ろ前に在ると。公と共は同じパブリックで流通していると 思うんだけども 魚谷:でもこっち(裏庭部)って住んでいる人しか行けないですよね 佐藤:山居の方はねは あはあはあ 魚谷:ここって(街路)って誰でも行けるじゃないですか 佐藤:道は路上状態だ完全に 魚谷:そうですね 佐藤:表は路上的なパブリックスペースでダーティー・パブリックとしておこう。 、建物の裏の公共スペースっていうのは、プライベートなパブリックというかインティメート・パブリックだ、中間的は領域がそこに生まれているので。昔そうなっていたんですか。 魚谷:昔そうなっていたんですよ。今どうなっているかと言うと。この跡にお金に困ったら蔵とかをつぶして 長家を作って、路地通したりとか。京都路地が多いじゃないですか。なんでかって言ったら大きいから、こういう場所が在るからなですよ。 佐藤:角・角は難しそうだね、どうしているのかな 魚谷:角はねたぶんこんな感じに、不適当にこんな感じに 佐藤:レンガを交互に積み合うみたいな様だ 魚谷:はいそうですね。でそれがね、今それが建て替え時期じゃないですか。で、この路地奥のこういう土地って 佐藤:旗竿型敷地 魚谷:新築できへんじゃないですか。どうなるかって言ったら。ほっとかれるんですね。それがここの(街路側)前の土地が売りに出た時に、土地こうた人が、こっち(街路奥)も買ってまうんですよ。安いじゃないですか。 佐藤:なるほど。 魚谷:そうすると何が徳かというたら、安いけどマンション建てやすいんですね。道幅狭いじゃないですか。道路斜線考えたときに、ここ(道側の土地)よりこっち(道奧の土地)の方が好いんですよ。 佐藤:なるほど 魚谷:ということで、要はこういう土地がぎょうさん。 佐藤:いまそういう空き地が一杯在るんだ 魚谷:一杯在ります。つぶしたら家建てられないじゃないですか 佐藤:合法の敷地じゃなくなるので建てられなくなるからね 魚谷:はい でもそれが 佐藤:路地の長さ30mかなにかだったんじゃない 魚谷:それよりも路地の幅員の方が問題なんですよ 佐藤:2m無いの 魚谷:2m無いんです 佐藤うへへえっへへへへ 魚谷:あるわけない、全然無い 4mじゃないですか 佐藤:接道は2m 魚谷:そうかそうか、またその先で、わかれていますからね。 佐藤:今の建築基準法が出来る前に、そういう敷地形状で建物を建てて暮らしていたので、今は新築しようと思っても出来ないし、直すのにも直せないし。 魚谷:だから京都マンションめっちゃ多いんですね今。外からマンション来たんじゃなくって、そもそもこういう用地がぎょうさん在るから。土地がおっきくなってまいますよね。で、マンション建ちやすいんじゃないか?と思うんですね。で、そうじゃなくってこう(魚谷案)なった方が佳いんじゃかなと。 (魚谷案をどのようにし社会化するのか) 佐藤:その魚谷提案はどうやって他者に訴えてるの 魚谷:どうしましょうか? 佐藤:自分で考えてるだけか、それは魚谷さんが勝手に考えて 俺に言ってるだけじゃ駄目じゃん、政治的な活動をしないと。 魚谷:どうしたら好いんですかね。一応なんかね、こういうもん 佐藤:ああこれだな 魚谷:はい 佐藤:パンフ、これをもらって良いの 俺が。 魚谷:パンフレットに書いてある 佐藤:今の話だと分かりにくい、普通の人には 魚谷:はははは、めっちゃ分かり易いじゃないですか 佐藤:普通の人には分かりにくい話で おお雨降って来ましたね〜凄い強いですね ざーざーざー。天気は晴れなのに 魚谷:はい 佐藤:京都は天気雨は普通なですか 魚谷:最近雨多いですね。 佐藤:おれも魚谷案には賛成するけど、分かりにくいでしょう。 魚谷:家族も多様化してるじゃないですか、だからここで例えばおばちゃんが、子供と面倒、診てもらって住めば、お互いに好いじゃないですか。変な老人ホームへとか保育園とかも多少は ますよね。 佐藤:介護や育児の現在の問題解決を、建築にだけ委ね、解決しようってのは間違っているよ、社会が変わったんだから。しかしまあいいや。 それじゃ〜新しい建築家同士が集まってモデルハウスを作って暮らしてみせないと駄目だな。 魚谷:だから 作りましたよ 佐藤:ああこれか、これがモデルハウスか、モデルの建築、これをどうやって宣伝してるの。町に出て訴えているの 魚谷:一応主催が京都市の景観まちづくりセンターと。都市居住推進研究会とか在るんですね。でコンペがあったんですよ。それで一等もらって 佐藤:魚谷さん一等もらったの!! 魚谷:そう 佐藤:素晴らしいじゃないですか 魚谷:好運ですね。ふふふふふ 佐藤:ああそうか、おめでとうございました〜。これは何時の話ですか。行政と一体になって活動してるってことは、もう実働しているってことじゃないですか 魚谷:だいぶ前です 佐藤:だいぶ前って、4年前だかららまだ始まったばかりですよ。俺から言わせてもらえば 魚谷:はい分かりました ふはははは 佐藤:数はちょぼちょぼだけども実例が在る、出来たってことでしょう 魚谷:はい 佐藤:魚谷さんの建築のテーマはこれだと。 魚谷:京都ではこういのが好いと思います。マンション作るにしても。街区が在るとするじゃないですか。町並み好くしたいから基本的にはマンションってこうなってまうんですよ。 佐藤:この絵は断面なのかな 魚谷:はい。そうじゃなくって、こうのほうが好いんちゃういかと。 佐藤:真ん中が凹んでいて、外側に囲まれるような感じですね。 魚谷:ここに(敷地奥)場所が出来るじゃないですか。 佐藤:これ頂きます。これは京都町中こだわり住宅。こだわりってのが。なんにこだわっているのやら分からない 魚谷:それに関してはノーコメント。都市研究推進協議会っていうところが、京都町中住宅っていうのをテーマにやっていたんですね。 佐藤:設計は魚谷さんが担当したわけですね。 魚谷:そうです。 佐藤:全体のマネージメントは町づくりセンターがパンフレットなど作って、お抱え建築家? 魚谷:お抱えじゃなくって、コンペで。 佐藤:一等になったと。 素晴らしい〜 拍手パチパチパチ 魚谷:ありがとうございます。こんときコンペ初めて出して、一等とって。でもう一回出して。 佐藤:血縁者より他人の方が優しい、魚谷の才能を認めてくれる、ということが証明されて、佳かった好かった。 魚谷:ビギーナーズラックです。最近全然だめです。この前コンペ出したんです 佐藤:この話をもうちょっと、してからです 魚谷:全然僕の話 聞いてくれないですね うふふふふふ 佐藤:聞いてますよ、ベーシックな話を聞き切らないで、先に行けない 魚谷:ストーリーとかあるんですね。 佐藤:大学で研究した成果が町造りコンペで・・一等賞になったとね 魚谷:大学で研究したんはね。 30:07 その03へ |