HOME     文責・作成・佐藤敏宏         佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日
ことば悦覧録

    
 
細尾直久さんに聞く 2017年2月02日京都市内にて
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 その4 

細尾:町も京都から、東大阪へ河内のバリバリの大阪へ行ったんで。びっくりした。色々カルチャーショックでしたよ。漫才師が出て来るの分かる感じですかね。鶴瓶とか、狭い所に人が密集して下町でみたいな。けっこう荒っぽいし。人情味があって。

佐藤:ボンボンが行ってびっくりと
細尾:色々な意味で行ってよかったなーと思っているんです。近大は5年間なんですよ。

木造建築みたいなのは構造の時間にありましたけど、設計演習とか、製図関係の時間は木造っていのは ほぼ無いですね。木造設計というスタジオをとらへんかったら無いです。僕とってないですからね。

先生陣も新田正樹さんいらっしゃいましたしね。小島先生という方ヘキサの方で僕は凄い好きやったですけど。戸田先生。非常勤で今の教授の松本明さん。

大学の話は色々ありまして。モチベーションめちゃめちゃ上がっていたんですけど、向学心にめちゃめちゃ燃えているんですけど、そういう雰囲気じゃなかったんで。

僕が本を読んでわからへんけど、SDの色々読んで話したりとかでも「何それ」みたいな反応で。ぜんぜん相手がいないんですよ



佐藤:議論の相手がいなかった
細尾建築論とかで、ハイデガー読んで実存の話とか話しよう、おらんし。そういう意味でその時は京大に入った同級生とか、羨ましかったんですよ

佐藤:哲学と建築を友達と語り合いたかった時期があったけど相手がいないと
細尾:今はそれはどうやねんって言いますけどね。当時は思ってましたね。それで自分でカリキュラムを作って建築家になりたかったんで。

目指す建築家は身近なところで 実家が ある建築家が設計したお家なんです。今でもおつきあいあるんですけども、68歳ぐらいの団塊の世代の方で。有名な方ではないんですけど、カッコいいなーと思った

全共闘の闘志なんですね。検挙はされてないと思いますけども。会社とかも勤めずに自分で大学を終わって、仕事見つけて作って。独立して建築家として生きていくみたいな。今もやってらっしゃるんです。

佐藤:目指す建築家像は自宅を設計した建築家だと

細尾建築そのものも 面白いなーと思った切っ掛けでもありましたし。生き方として。学校終わったら就活してハウスメーカーに行ったりとか組織事務所に行って偉いなーじゃないところの価値基準を自分で持って責任もって生きていくというか。これやなーと思ってました

佐藤:紙などの媒体を通した建築家像の情報ではなく身近にあった情報を整理して得た建築家像があったと、ハイデガー読んじゃ 周りの学生と合わなさそうだ

細尾新田さんとか、あの世代の方って話せるんですよね。自己消化して自分の言葉で「俺はこう思う」とかいう話を聞くと、自分を鍛えている、そういうのありますよね。

大学生活が5年になったのは自分でカリキュラムを持つ、作ろうと思って。近大の好い所を探してたんですよ。近大ってお金のある大学で、総合大学やから他の所に色んなトップで頑張ってらっしゃる方が一杯!研究者が来てはって。そういう所で色々授業を受けたりしてて。僕の時間割を作っていたんですよ。そうなってくると単位がふふふ。親に迷惑かけましたけどね、

佐藤:建築外の授業受け、聴講レポートは先生に出してたんですか
細尾出しますね人文科研究所っていうのがあるんですよ。柄谷行人さんとか、岡ア乾二郎さんとか、来てたんですよ。ゼミにずーっと行ってたんですよ。それがめちゃめちゃ大きかったんです研究生で横に置いてもらって。

佐藤:自分が要ると思う授業のカリキュラムを作って受講してたので1年多く大学で勉強してしまったと。
細尾先生で駄目って言う人居ないんですよね。嫌がるのは職員の方ですよね。「細尾君1年これで行くから」と言ったら「わかりました」としか言いようがないけど、窓口通していくとね難しいかも知れないですね、そのこは行動派でしたね それは得難かったですね
佐藤:大学をフル活用してよい大学生活を送った
細尾建築学科では友達おらんで寂しかったですけどね。ほんまに。
大学院に行ったら頑張っている子、ほど「スター建築家に」と想うのは当然やと思うんですけど。就活の時期になると皆色々 なことを天秤に掛けて分析しだすと、やらないですね。

佐藤:独立系建築家めざすなんて 若者からみたら頭がおかしいよ 
細尾おかしいです
佐藤:給料もらえる社会システムに自分をはめ込んでいく、型にはめる方が現実的で食えると。

細尾:修士 行こうとおもってたんですけど。ミラノ工科大に行ったんですよ。国内にしようかと思ったんですけど、海外で観てみたいというのがあって。

もう一個ミラノにね僕が気になていた、見てみたい事務所が一個あったんですよね。スティデオ・アルゴリツワンですけど。、英語で手書きで書いた手紙を送って。返事来て。一回会いに行って

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