HOME 文責・作成・佐藤敏宏 | 佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日 |
ことば悦覧録 |
細尾直久さんに聞く 2017年2月02日京都市内にて その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 |
その1 北の天満宮で待ち合わせし細尾さんに傍の町家などを案内いただいたのち HOSOO architecture にて 佐藤:では聞き取り始めます 細尾:よろしくお願いいたします 佐藤:場所は北野天満宮の東側ですか 細尾:そうですね 佐藤:生い立ちからお願いします 細尾:昭和56年1981年の5月生まれで、ミラノ生まれなんです。父親が商社マンだったんですね。僕が一歳になるかならないぐらいに、商社を辞め京都に引き上げてきたんです。そこからずーっと京都なんです。ミラノのことは全然覚えてなくって。 僕の祖父はもう亡くなったんですけど、病気しちゃって。それで戻って来てほしいと話が出て戻って来たと聞いてます。父は商社を辞めて実家の方が西陣織の問屋を代々やっている長男だったんです。あの世界も閉鎖的というか、慣習的な仕事のやりかたがあったので、父・本人としては全然違うところでやろうというのがあったんです 佐藤:問屋さんの暮らしぶりなど少しお願いします 細尾:問屋なんですけど、色んな職方さんとか、西陣とかってアッサンブラージュの伝統の世界なんで。織屋さんは丹後にいらっしゃって、一方で染屋さんは違う所にいはってみたいな、色んな職人さんと分業になっている。そういうふうなんと、売り先みたいなものを結びつける、問屋業がまだ機能してたんで 実家は上京の方なんです。そこに戻ってきて祖父母の家に半分同居みたいな感じで。僕が物心つく前とかは裏に丁稚さんとかもいはって。祖母はみんなのご飯作って。今でいう社宅、社寮みたいなので、当時は何人もいた。 僕は80年代に育ったので、そういう暮らしは無くなっていたんですけど、大家族じゃないけども、お爺さんお婆さんと兄兄弟が家におって、僕らの家族が居て僕の母親は64才ですが、お手伝いさせられたりとか、。 佐藤:俺と同世代だね、1980年代はニューファミリー全盛で核家族 細尾:すごい羨ましかったと言ってましたね。父親は自分の家だからいいんですけど。自分だけおしんみたいな世界にはははは。商社マンの奥さんからいっきにそうなったから、ショックみたいやったですけどもね。 僕は兄が居て妹がいるんです。兄はミラノの幼稚園に行っていたんです。一緒に帰ってきて。妹は9歳下なので京都で生まれです。 佐藤:ミラノから京都に戻ったお母さんが苦労しているとも知らず・・ 細尾:バブルの時なんで80年代の西陣は今とだいぶ違ってすごく儲かっていた時代で。西陣傾きだしたのはバブル終わってからなんで。子供の時は機織りの音がよく聞こえてましたし、働いている人が凄い多かったというのは実感できたんです。 なのでドーナッツ現象が激しくって。京都の町の真ん中なのに、小学一学年で数人の世界だったんです。 で、小学校から私学なですよ。川勝真一さんの家のそばのノートルダム小学校。バスと地下鉄で通ってましたね。そこに入ったのは単純に、地元の小学校があんまり人が少なかったのが一つ、そうなってくると国立の付属みたいな小学校か、私学かなんで。教育大学付属小学校ってあるんですよね、兄がそこなんです。倍率ちょっと高いんですよ。試験があって。落ちちゃって、しゃーないから私学に行って。 佐藤:通学時間かかりそうだね 細尾:40分ぐらいでしたかね。バリバリのカソリック、ミッションスクールだけあって、幼いときに洗脳じゃないですけど、宗教の時間がばちっとあって。シスターいらっしゃって。宗教の時間が毎週ちゃんとあって、お祈りとかね、ミサとか。毎日ちゃんと組み込まれていて。ご飯食べる前は放送でお祈りして、アーメンという感じでいただきますと。下校するときもです。 佐藤:川勝さんの家に長期宿泊してたので少し雰囲気がわかるですが、女性がほとんどだという印象・・ 細尾:中学校から男子は違うところを受験しなければだめなんです。 佐藤:公立学校のように多様な子供が入るわけじゃなから、悪ガキはいなさそうですね 細尾:子供やから悪ガキはいましたし、僕もやんちゃでしたけど。公立と一個違うのかなーと思うのは、お医者さんお子が居たり電気屋さんの子供が居たりとか、やくざの子供がおったりとかなく、ある種均一じゃないけど・・・それがクラスで仲良くなるとか喧嘩するとかだと思うですけど。、お金も掛かるし似たような 佐藤:所得と考え方が似通っている親の子供の集合かな 細尾:そう、親がそこへ入れるみたいな側面もありましたから。自己批判になるかも知れないんですけど、今も同窓会とかあり、後で近大に入った話しますけど。ずーっと小学校からある種のエスタブリッシュじゃないけど、焦げっぽいというか。一概に言えないのは前提で、印象で言うと社会の矛盾とか、弱者の話に対して冷淡な感じがしますね 佐藤:体の弱い子供は入れないでしょうから交流しないよね 細尾:それはありますよね。僕は呑気にそだった 佐藤:マスクをあげよう、咳してて可哀そうだし、うつると老人だから重くなると辛いので 細尾:すみませんね。 佐藤:顔が赤くないので熱はなさそうだけど 細尾:熱は無いです その2へ |
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