ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4) 春版 記録集 home ベラ・ジュンさん 伊庭野大輔さん 平塚桂さん 藤井亮介さん 佐藤敏宏伊庭野大輔(31才)さんに聞く(2010/04/04 pm10〜12:30 曇り) (生い立ち・建築 01 02 03 04 05 )・(LRAJの活動 06 07 ) (アート活動 08 09 ) その05 佐藤:そいうことで自分にお付き合い願います。で、ここはちょっと手抜きで良いから付き合って!みたいな注文のされかたでもいいし。自分で選ぶしかないかな、集中しないとできない設計する建築と。ずぼ〜っと抜いても出来る建築と。二つ建築をマダラマダラに設計し続ければいいんじゃないかね。または建築じゃないものを挟むとか。互い違いを活かしつつ生き続けるる。組織事務所に日々暮らせばそうはいかないのかな 伊庭野:いかないんですけど 。手を抜くっていうのは人の信用を下げるんで、真剣にやっているんだけど、ちょっと手伝ってほしいんだよねみたいな。 佐藤:設計でも名人芸ってのは脱力してる芸だと思うけどね。平凡でゆとりのない社会では一つ達成すると次にもっと〜という、だだっ子的期待値が加わった視線で見られるからな〜。手抜きに見えたら信用落ちるんだろうね。期待どおりじゃないと流布される、みんなに思われちゃう 伊庭野:思われちゃうんでね 佐藤:正直にやるしかないな、はははは 伊庭野:ちゃんとやるようには最近なってる。 佐藤:セルフマネージメントが大変なんだと。建築を選んだのは失敗だとは思ってないんでしょう 伊庭野:全然!思ってないですよ。セルフコントロールが大変かどういかというのは 佐藤:外部の期待値と内なるやる夫感がずれている事実を 調整しなければならない 伊庭野:自分のやりたいと 思うがままにやってきているので。 佐藤:信用を失いながらも 伊庭野:そうそう、信用なくすんですけど。信用をなくしている状態もちゃんと全てさらけ出して。失くしたときにはちゃんと、なくしたっということを謝るとか。◎◎ばれたっていうことも。普通は口に出したくないじゃないですか。ばれたときに先生とかにも済みませんでしたと 佐藤:謝ってもう一度 最初からやり直すと 伊庭野:だから次の年に◎◎ばれたときのそのとき 教官だった先生は 僕が100点とったときはほらちゃんとやっておけばよかった じゃん。 佐藤:ちゃんと出来るじゃんと言いわれたら〜いや私一回手抜かないと駄目なんですと 解説をすると ははははは 伊庭野:あとぼく人をよく怒らせるんですよ、相手のなんですかね〜大切な部分に簡単に踏み込むというか。勝手にそういうこと聞いちゃったりして。向こうが嫌な思いをしたりとかするっていうことはよくあるんですけど。怒らせるって相手の本質に触れてる処だから、そこがコミュニケーションの一番最初の部分だな〜と勝手に思っていて 佐藤:冷戦も 熱戦も。戦争は互いの熱いコミュニケーションの一例だからね 伊庭野:確かに。そこまで思ったことはないですけど 佐藤:そうだと思う 伊庭野:だから、それをちゃんとお互い怒らせちゃったことに対してそのままにしておくんじゃなくって、その後謝るっていうことを、チッチャイ頃は出来なかったんですけど。だんだん覚えていくと。 佐藤:いまは雨降って地固まらせる〜るるる技が身について来たとと 伊庭野:最初 怒らせて、 佐藤:ははははは 伊庭野:結局まっすぐ済んでいるよりも良い状態になる 佐藤:それは伊庭野欠点を補う伊庭野さんの方法論だよね、ギザギザしながら進んでいると 伊庭野:ギザギザしながらなんとなく進んでいく 佐藤:で全体は長距離だと 伊庭野:だから一番疲れる状況に居る 佐藤:ふふふふ 伊庭野:淡々と走るの一番むり。ダッシュして頭に立って手抜いてビリに立ち??またダッシュ〜して!頭に!? 佐藤:はははははは 伊庭野:疲れるな〜本当に 佐藤:そういうことの 伊庭野式でいいじゃないかな 伊庭野:不器用ですね 佐藤:比較しなくっていいんじゃない。それはそれで良いと思うけど。 アメリカ行ったり日本に戻ったりしてたから そうなってしまってるんじゃないか という気がしてきたけど ははあはは 伊庭野:そう そう そう。 佐藤:ダッシュして頭に立ったり手抜いてビリになったり繰り返すのも面白いよね。で、結局4年生に入るときは100点とって頭に立った気分で胸張ってね。大学院には入ったんですか 伊庭野:大学院行きましたよ、大学院2年間 佐藤:この店の製氷器稼働してきたからもの凄い雑音! 採録している、はいるなから ごわーごーごごごご〜ごわごー 伊庭野:90%以上大学院に入ります 佐藤:あそうなんだ、もう進学するもんだと思って。気を取り直して勉強したと 伊庭野:そうそう 佐藤:博士課程にはいこうとは思わなかったんだ 伊庭野:それは思わなかったですね〜何か。なんで行かなかったかと言うと、行く人は少なかったというのもありますけど。ドクターまで行くのは多すぎるかな〜と。修士ぐらいが無難な処かなっていうくらいのもんですけどね 大きな組織事務所に入所 佐藤:その後 組織事務所に入るわけでしょう 伊庭野:そうです 佐藤:職業選択というか、建築のやりかたは色々有りすぎるけど 伊庭野:一杯あるなかで なんで組織事務所を選んだかっていうことですね。 佐藤:何かあったの 伊庭野:結局なんですかね。 佐藤:大きな組織事務だよね。おれはゼネコンの設計部に入って10年間修業。 のち自分で設計事務所を細々と始めたんだけど。建築家になるつもり無かった、最初から組織事務所について考えたことが無いので、実態を知らないんだ 伊庭野:ああなるほど。僕も特に何にか強い志を持って組織事務所を選んだっていうわけでない。結局 佐藤:先輩が居たとか 伊庭野:いや、先輩もいましたけど。先輩が居たから行きたかったわけでもなくって。うちの父親はサラリーマンだった。で、僕は建築という道を歩んで、本当はうちの父親と同じサラリーマンになるっていう気ももちろん。親父の職業と同じ職業を選ぶっていうのは一般的な選択肢の一つじゃないですか。 佐藤:一緒に暮らしているから 分かりやすいものね 伊庭野:分かりやすいんですけど。とりあえず建築というのを選んだときに、完全にうちの親父との関係を無視して例えばアトリエに行くとか。というのが自分の中で ちゅっとリアリティーが持てないというか。やっぱりうちの親父から得るものっていうのはなんとなく有るって考えたときに。少しはサラリーマン的な要素を含んだ。建築の中でってなると組織事務所が会社として一番ちゃんとしている所というのを選ぶということ。 が、自分が建築学科を選んだっていう関係でいうと うちの親父、それから産まれて育っているというのを、一番中間的な処かなみたいな 佐藤:ゼネコンっていう方法もあるんじゃないの 伊庭野:ゼネコンっていうのはね僕の中では、まったく無かったです。何でまったく無かったのかな〜。大学院のときに伝え聞いてた考え方としてはゼネコンというのは施工が強いから。会社の中で思うように何か出来ない。 佐藤:そいうイメージがあるわけね 伊庭野:イメージがあったので。やっぱりゼネコンに行くまでは考えなかったですね 佐藤:社会に出て設計の仕事をやりたいと思っていたわけでしょう。ゼネコンだとこれこれこいうと。アトリエはこうだと。組織事務所だと設計はこうだと。行政にいくと設計はこうだと。それらの情報がちゃんと伝達されてないっていうことだね。イメージだけで流れていると。 伊庭野:まあそうですね 佐藤:ゼネコンは施工中心で設計はオマケだみたいな。思うようなよい建築は作れないんじゃないかと。アトリエは凄いことやっている。みたいなステレオタイプ情報ね。 伊庭野:そいう先入観というか、僕はちゃんと調べていなかった。あんまり世間知らずだったというのもありますけど。でもやっぱり、そういう情報っていうのは社会に出て、身を持って体験しないと分からないじゃないですか。でも今 組織事務所に入ってみて、ゼネコン行けばよかったなとは思わないですよ。アトリエ行けば佳かったな〜というのも。、アトリエいったらちょっと面白そうだなというのはありますけど。自分の選んできた選択肢が間違っていたというふうには思わない。 佐藤:それはよかったね。アトリエ行くと仕事偏るし。大きな組織事務所だと色々仕事があるじゃないですか。なんでも依頼が来るじゃないですか 伊庭野:そうそう、結局自分が選んだ選択肢っていうのは後悔してもしょうがない。逆に自分が選んだ選択肢っていうのは運命みたいなもんじゃないですか。 佐藤:まだ若いし、そこまで決め台詞じゃなくってもいいんじゃなかな 伊庭野:でもやっぱり、要は選んだ選択肢をどれだけ自分を楽しむか。っていうことだと思うんで。自分が建築学科選んで、例えばそのときに別の機械工学選んでおけば佳かったな〜とか。逆にそのとき機械工学選んだら選んだ成りにその人生を楽しむようにしてると思うんですけど。だから選択っていうのはあまり重要じゃなくって。その後の楽しめるかっていう処 佐藤:楽しむっていうか、自分の能力を発揮し活躍出来る場所を選択した、そこで作っていくということでしょう 伊庭野:そうそう、そういうことです 佐藤:それで良いんだよ 伊庭野:それしかないですからね 佐藤;高校生のときから建築専門書をバリバリ読んで、自分の中で作ったサクセスストーを進んでいるな〜という自己演出、自分語りもあるんだけどね 伊庭野:壮大な目標がここに有って、それに向かって進むっていう、 佐藤:今ここに居ますみたいなことを言い放つ!ふふふ説明の仕方が他者に分かり易いけど、自己演出、大方作り話だよ〜ねって ふふふ 伊庭野:本当かな〜って、その場その場で日本人的な思考なのかもしんないけど。 佐藤:それでいいんじゃないかな。普通なんじゃないかな。明日どうなるかって本当に誰も知らないのに、後付では語れるよ、明日の事実はだれにも分からないんだし 伊庭野;分からないですからね 佐藤:一つの仕事を与えられてそれが完成するまでの予想は何となく分かるようい思いこむんだけど。 その通りは進まない。その後どうなるのかは分からないもんだよね。 伊庭野:分からないですね 佐藤:だから契約書が要る。その延長で20年先なんて全然分からない、ツイッターとかブログとか流行るなんて10年前は大方の人は思っていなかったしね。分かってかのよ後で語る奴はいるよ。 自分の過去を作りかえて相手に分かりやすく伝える、話すしまうから実態、自分が歩んでいる事実とは違うのが当たり前だからね。みんなが理解しやすいように作り語るから理解できるわけだからね。現実の事実はもっと複雑で理解しがたいと思うんだよね。理解しやすく語れる様な存在ではない人間は。他者に伝えるためには単純に物語に成らざるを得ないので。複雑に言うと相手が理解しないからふふっふふ 対話の中ではもっと単純化されて、決めぜりふ作って単純化して語るほうが話が進む。そいう単純化と省略の仕方は信用してないけど耳障りが良いんだよ。伊庭野さんは今居る、飛び込んだ状況の中で自分の能力を活かして、人生に集中できるものをそういう場を模索しつつ、右往左往しながら日々暮らしているという状況ですと、 伊庭野:そうですね、自分の居場所をつくるみたな。この製氷器五月蠅いですね ググワゴーゴゴゴカラ ごご〜ごご〜ガガガガ 佐藤:お互いの音声は 入っているから大丈夫ですよ。店に入ってから 1時間10分ぐらい喋っているからここで、一回休もう その06へ |