ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4) 春版 記録集 home ベラ・ジュンさん 伊庭野大輔さん 平塚桂さん 藤井亮介さん 佐藤敏宏伊庭野大輔(31才)さんに聞く(2010/04/04 pm10〜12:30 曇り) (生い立ち・建築 01 02 03 04 05 )・(LRAJの活動 06 07 ) (アート活動 08 09 ) その04 佐藤:白黒はっきりしてしまうタイプなんだ。与えられた目標にざっと白黒つけて次のステージに行くようなタイプなんだ 近代の公教育的だな〜近代の病だね 伊庭野:そうなんですよ 佐藤:建築は何時始まり 何時終わるかってはっきりしないじゃない事態なんだよ、設計始まって建物が完成しその後朽ち果てるまで繋がっているから 石なら朽ちないし 石の建築なら何回死んでも見届けられないよ 伊庭野:だから建築学科入った後に大学2,3年とか4年とか課題が出されるじゃないですか。その時の課題も、一課題半年は無いか、その半分だから3ヶ月ぐらいで 年に4つぐらい課題が出されるんですけど。ぼく持たないので。そういうのは3ヶ月中の2ヶ月死ぬほどやるほどの分量でもないから。分量から逆算すると気合い入れてやるのは1週間でいいだろうみたいな 佐藤:ふふふふ建築を舐めてるね 若気の至りだよ、若いからだよ 伊庭野:それ以外の時間は完全にそれ以外のことしか ならないんですよ。アメフトばっかりやって、最後の1週間前になると壮絶に徹夜してやるんです。結局みんなもそうなんですね。廻りの人達も最終的にそこで1週間徹夜してるけど。その人達は まわりの時間で何やっているかというと、あんまりちゃんとやってないんですよ、ずーっとダラダラダララってやるっていうのは、すばーっともう、それまでは何もせず。 佐藤:体力を作って、良いジャン!建築を体力作りの余暇にしてしまって楽しんでいる 伊庭野:アメフットだけ一生懸命!ぱっと労力を集中させれる。課題の答え作る。ことばっかりやっていたんで 佐藤:手の抜き方と入れからを覚えたと 伊庭野:その手の抜き方入れ方が、最終的に留年に繋がるんですけど 佐藤:ははははは 伊庭野:はははははは 佐藤:結局 自分を舐めていたと 建築関係をなめんじゃねーぞと 伊庭野:そう そう、 佐藤:おいおいそんなもんと 違うぜ! おいおいと後で分かると 伊庭野:全然ちがう、建築って長距離走なんですよね〜ぼく短距離型なんですよ 佐藤:だからいいんだよ!両方必要だと思うけどね、集中してすることもあし同時にずーっと続けなければいけないし。建築界って両方合わせ持っているように思う サラリーマン型では やりにくい職業だ建築はね 伊庭野:そうそう 佐藤:駆動までは集中て稼働させないとだめ、動きだしたら長い駆動距離になる年度や月別では 区切れないよ 伊庭野:そうそう 佐藤:終わりも始まりもなくなっていく 伊庭野:ないですね〜 佐藤:建築人生の初期に作った下手な 建築を忘れたいんだけど、ずーっと一生付きまとうようなところもある 伊庭野:そう そう そう 佐藤:若い時分に設計したことすら忘れているのに!年老いた今でもまだ使われて建っている状態はある ふふふふ、自分が死んでからも建物は残って使い続けられるんだから ふふふ 伊庭野ゲートは短命 伊庭野:僕のさっきの渋谷駅の出入り口はね。実は2年後か3年後に取り壊しになるんです 佐藤:一応 短命ゲートなんだ 伊庭野:渋谷の町全体を再開発する計画があって 銀座線の橋脚を作りかえるらしいんですよ。 それに合わせてというか。線路あの下の出入り口が邪魔だっていう話になったらしいくって。だからね取り壊しになる。 佐藤:その場その場主義でね〜ふふふ 日本的で〜面白いね ふふふふ 伊庭野:でも建築が短命であるということは、ある意味仕合わせなことかもしれないですよ、短さ故の。話とびますが ぼく、アート作品 代官山でやったインスタレーションとか。 佐藤:矢印のね。作品ね 伊庭野:そいうのの方がけっこう短命じゃないですか。3週間ぐらいで展示が終わっちゃうものなんで。アート作品それって長く残して置くことは、そういうふうに作ってない 佐藤:アートは作家の作品として記憶にもずーっと残るよ。潰しても同じ物をは作れるでしょう設計図あれば似たような建築が 質とか素材は同じではないけど。厳密にh全く違う建築でも。素人さんによる見た目は分からないよ 伊庭野:でも短さ故のなんかこう儚さにある美しさ 佐藤:それは!作家としては、アーテストとしては言っていることがおかしいじゃないの? アート作家っていうのは一貫したテーマを求めて、自分の多様な作品を作っていくわけだから(現在の常識では)。作品は作家が示す一里塚のような実物であり、そういう姿勢で作っているわけじゃないかい。 展示場の物の短命 儚さに酔いしれて終わってはね〜、次に違う位置から作ったら、また儚く壊されちゃう作品を作りましたって言われても〜! 観客としては戸惑うよね。こいつ何を迷走じてんじゃ!となるよね。 伊庭野:いやいや、でもそのとき、ちょっと話が違うんですけど。 佐藤:意識の作品では その場 その場で忘れていくんでは困るよ 伊庭野:別に忘れるために作ったわけじゃないですけど。何かその〜直ぐ無くなっちゃうというのは与条件になっているので。だからべつに僕だって長〜いこと残るという建物を本当に作りたいとは思うんですけども。 代官山で作ったアート作品は最初から短命だっていうことが分かってる。前提で作るじゃないですか。だから逆に言うと今回の渋谷駅に関しては凄い何十年も残るつもりで作っては いた。 佐藤:伊庭野は悲しいと。たまたまそういう事になってしまうようだ!と (絵・北側の閉鎖された伊庭野のロマン部 良いね!) 伊庭野:そんな話最初から聞いていたら全然形は違ったものに、コストもそんなに掛けなかったし。ものすごいずーっと残ると思っていたから本当の構造は3,か4つに一つだったのに。間の鉄も全部同じ素材で作ってあるんですよ。 佐藤:特殊な鉄なんですか 伊庭野:特殊な鉄ではないんですけど。あれだけの鉄骨を、余計にスリットとか溝とか掘ってあるとかして。 佐藤:二、三枚合わせたんじゃなくって真物を掘ったんだ!真物を掘ったと 伊庭野:そうです。 佐藤:手間掛かっているんだ〜 伊庭野:滅茶苦茶手間掛かっているんですよ。上屋が幾らだっけな〜 佐藤:5千万ぐらい掛かっているんですか 伊庭野:いや金額はいろいろ不明なんですけど8ぐらい行ってますよ 佐藤:そんな!に〜高額なのか〜! まともな my住宅2、3軒 軽く俺ならできるな〜 伊庭野:普通の出入り口って1千万か2千万ぐらい掛かるらしいですけど、その3,4倍は掛かっている。 佐藤:みなさん大いに気合いれて作ったんだな〜。ガラスは合わせガラスでね。中にフィルムが入っているんでしょう 伊庭野:そうです割れないようになっている。 佐藤:ちょっと休憩します突然ですが・・・ しばし 休憩 ワイワイ 再開〜 留年する! 佐藤: 大学で課題をやって、しっぺ返し喰らったという話まで でしたが。卒業設計でですか 伊庭野:卒業設計前の、3年生から4年生に上がるときに、研究室決めで、まあ。 佐藤:研究室はどこへ行ったんですか 伊庭野:最初塚本研究室に行ったんですけど留年が決まったんで、坂本研究室に鞍替えしたんです。 佐藤:へえ〜 隣の研究室へ移動したと、 伊庭野:そのあとも粘って出入りしてたんで、塚本研究室の雰囲気はすごいよく分かって。坂本研究室もなにか味見してみたいな〜と 佐藤:なるほど伊庭野ワールドね。両方の研究室を体験すると、二股掛けていたと 伊庭野:二股掛けてねふふふ 佐藤:そのどん欲 珍しいね 伊庭野:っていうかね塚本研究室は結構若い人達が多かったんで、普段からコミュニケーションとりやすい。坂本研究室はドクターの人がすごい多くって。年配の。ちょっとフラフラって遊びに行ける空気では全く無いんですよ。 だからそっちに属してた方が、そっちに席があればその人達とはコミュニケーションとれるじゃないですか。 塚本研にはフラ〜っと遊びに行けるんで。坂本研究室にいたほうがいいなかと。 佐藤:不器用にね計算してね〜 同年が一杯いて無駄話もできるし楽しいし 伊庭野:刈谷もだから、塚本研に居たりとかしたんで、そのときに。 佐藤:それで留年 しっぺ返しくらったというのは、4年生になれなかったの 伊庭野:そうです、そうです 佐藤:この作品の質では4年生にしてあげられないと突っ返されたと 伊庭野:簡単に言うと ◎◎がばれただけだ 佐藤:うははははは (注:まるまるはセクハラじゃない) 伊庭野:◎◎ばバレ テ〜。凄い 佐藤:でも出入り禁止にならなくってよかったね 伊庭野:いやいやそれをね、ネギ先生っていう、その時の学科長の先生に、済みませんでしたって謝りに行ったんですよ。お願いだから上げてください。許してくださいと。何とか 佐藤:一升瓶持っていったの 伊庭野:僕の人生が〜〜おしまいです 佐藤:都合の良いこと言うやつだな〜 ふふふ 伊庭野:このままだと僕は人生終わりですみたいなことを言いにいったんです。 佐藤:笑われたでしょう 伊庭野:八木先生はものすごい、あっけらかんとしてて。いいじゃない友達が倍になるよとか言われて。結局一学年八木先生も、留学して、次の年に落ちたから、その最初に居た 学年と次の学年に友達が増えて倍になったんだよ 佐藤:元同級生と現同級生で、倍になると 伊庭野:そうそう、友達たくさん出来るから良いじゃないって言われたときに僕思わず!あっなるほどとか言っちゃったんですよ。 佐藤: はあ〜 ははははは 伊庭野:なるほど!はい 決まり!と 佐藤:はははははは 伊庭野:あっという間に 佐藤:また3年生にね 落とされ、友達増えるから良いジャンで。留年が決まりましたとははは 伊庭野:留年がきまって。でもそういう考えは嫌いじゃないのでその方が 佐藤:死ぬ気で言いにいったが!あっという間に変わっちゃうわけね 伊庭野:ああなるほどね〜と はははは 佐藤:伊庭野単純じゃないか〜と。まあいいからもう一年間 3年生をやりなさいよと言われて 伊庭野:その次の年 100点とりましたけどね。だったら最初から勉強しておけよって話なですけど 佐藤:ははははは 伊庭野式だから 伊庭野:その次の年の構造なんとか、構造設計第三かな課題にはもう死ぬ気で勉強しました!ふふふ 佐藤:激波と むらのある伊庭野 人間らしい振る舞いだね〜 伊庭野:むらありますよ 佐藤:建築に向かう姿勢にむらあり。まだ始まったばかりだよ〜 まあ若いからじゃないかなふふふふふ、集中したいとき と しないときの差が凄いあるんだね。若さだね 伊庭野:酷い差があるんですよ 佐藤:自己評価は早とちりしないでね。これからの人生の課題としては長距離走的に建築に向かいつつ短距離の設計作業の濃さも込める!という両義的課題があっていいね、均質なんて糞くらえ〜ってなももあるな〜 伊庭野:均質ね〜どうなんですか均質で在るべきなですかね〜均質であるほうが他の人の信用は得れますけど。 佐藤:コンセプト考え出すときは2ヶ月集中型伊庭野でいんだろうけど、建築の設計って作業が大半だからね。作業は死ぬ気でやらないで、淡々と萌え燃えしあないで 行い、所々に死ぬ気で伊庭野節を付けて生きていくと。それで全体をながーく行うよと。伊庭野節々は自分自身の判断で 節を付ければいんだよね、節が通っているかどうかは他者に分かるからね。 互いの節と節が関係して見えればね。そういうムラがありつつ持続のさせ方であれば良いんじゃないかな 伊庭野:持続的にずーっとやっているって、何かつまらなくなっちゃうんですよね。あるときどーんと上ったりとかどーんと下がったりとか。そういうむらがあるほうが楽しい 佐藤:それでいいんだよ。若いからですよ。若さってのは急ぐ。分かりよい快楽の刺激が強い方に傾くんだろうから。いいよ、気に入らないのは それは自分でコントロールするしかないよね 伊庭野:だから感覚的に昔からそういう自分の人生うまくいっているときってあえて何か踏み外しちゃうみたいな。そういうのが例えばサッカーの自分がフォアードでやっていたときに、もの凄いキーパーと一対一になるシュチュ・エーション作るのがすごいドンドン巧くなってくわけですよ。ばーと走って、となるとここで決めちゃうと完璧すぎてつまんねーなみたいな。 佐藤:逆ファザコン現象なんじゃない!ははははでまた〜伊庭野おもいっきり外したよ〜となるとはははは 伊庭野:ああ外したよって言われれたり。シュートを決めて〜、あ意外と決めちゃったよ〜このときは!常に決め続けるとか。なんかこう、外しちゃいたくなるんですよ、外しちゃいたくなっているわけじゃない、常に決めたいと思っていたんですけども。無意識的に何かこう〜そういう完璧にあることに何か、どうなですかね。 佐藤:逆ファザコンだね。それは伊庭野さんの人格とは違うが 子供心に植え込まれたんだね。経験した 日本語と英語がハンバーグ状にごちゃ〜混ぜで 押し寄せて来たわけだからね。子供心では処理できないよな〜。片方は外れたり片方に入れ込んだりしていると、深層は 日本と米国 混雑乱れ、そういう様が伊庭野さん心に効いているんじゃないの 伊庭野:そうなの! 佐藤:なんとなくそういう素直二考えたように出来ない〜嫌。 いけいけ気分に瞬時にあるのにアンビバレントが産まれてしまいそうだ〜って思うよね 首座らない赤子を揺すり続けるような有様が 目に浮かぶよね。自分で首振り乱し落ち着かなくしてしまう。ここで日本語集中して覚えようとしているのに〜今度は英語だ!「ラグランと揺さぶられる〜 伊庭野:そうそうそう 佐藤:そういう不安定な場を何度も 数回繰り返しているからね 幼児の体験から ずーっとね。頭の奥深くで 揺さぶられ、ぶらぶらされ〜記憶が〜頭を持ち上げてしまうと。そのまま続いていると。説破、詰まると〜 思えば 、伊庭野さんはそういうキャラだということでいいんじゃないの、親密、嫌いも〜両方のスイッチもオン・オフ2ヶ月ごとに激しく変わるキャラでね 伊庭野:そうそう 佐藤:嫌な2月は伊庭野さんと離れていればokよ〜 廻りが認めれば平安だよ、 決める時は〜ここは短期決戦型伊庭野さん演じてってますよ〜で 廻りに対応を 注文すればいいんだからね 53:28 その05へ |