2009年8月2〜9日 ことば悦覧in京都 記録集    home 

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 満田衛資(みつだ えいすけ)さん編  8月05日pm 8時〜 二条駅傍回転寿司屋さんにて 

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 その09  

佐藤:言語化も、そうだもんね。俺が来たから
満田:ふふははは、それで一つ楽しみ・・やいいじゃないですか・・。

佐藤:そうか。満田の建築に対する愛というのは、もしかすると、祇園祭と関係あるかもしれないということ
満田:ふふふふ
佐藤:おれが余計な事を言って帰るからさ〜、もしかしたら
満田:そうすると、どこが関係しているですか?って訳が話からん質問して来る人が居ますからははあははは

佐藤:それは、それぐらいのこと考えているだ!と。そういう議題を投げかけて置いていきますから、いいじゃないですか。なるほど。でも何か分かるような気がするな〜。なんで だから、俺はさ〜。メールでそんな事を言って来て御免なさいみたいな、お誘いしないで、って言っていたから。そんな事何で構造屋がやるんだ〜??みたいなさ〜。やっぱり理解出来なかった。
満田:ふふふふっふ。・・いやいや、なんでそのそんな事 構造屋がって言っているもう僕と・・僕の価値感違うと

佐藤:違う、そうじゃなくって。俺はそういうことをずーっとやって来ているわけですよ。それでもう「建築あそび」、ずーっとやっているし、
満田:そこは構造家どうか関係ないです

佐藤:
ちょっと待って下さい。俺の話ちっと聞いて。今の言い方悪かったんだけど。結局おれは、俺のやっている事がデザイナーは極当たり前に分かっているだろうと。いうことも大前提でやって、も〜何十年(25年)も同じような事やっているんだけど。それに対するさ〜、ものまねしたのが藤村(君)だけなんですよ。藤村龍至のライブラウンドアバウトジャーナルっていういうのは20008年福島に来て俺をロールモデルにしていると。(彼は)もうちょっとカッコヨクやったわけですよ。だから俺は「建築あそび」っていのは25年ぐらい前からやっているけども。やっと東京のこまっしゃくれたガキが!やって、俺より上手にやっているわけですよ。だからさー。本当に満田さんが、そんなことさ〜言うっていうのは想定外なわけね。やっとさ、しゃっべてなんぼの塚本研で叩き上げられて、(元気な)奴がそういう事をやり始めて。俺は当然だよな〜と思ってのに。(第二回LRAJ開催から)半年ぐらいしかおかないのに、そいう(祇園祭観賞の)お誘い来るわけじゃないですか。それも構造家(から)だよ!

満田:いや、だからそれは、僕が、
佐藤:それは俺の僻み根性だもん
満田:やっている話に、今の建築家とかデザイナーとかっていうの外しても、別におかしくないと思うんです。
佐藤:それはだから分かる 分かる。それは(建築を生業としたら)普通だよね。

満田:だって自分がこういうことを、なんかその感じ取って。その〜それが自分の職能が何だからって関係ないんじゃないか?
佐藤:それは分かるよ。でもセンサー。センサーの働かせ方がやっぱりある意味では構造屋的じゃないっていう。それ満田さんの勘に触るように今言ったけど
満田:ははははは

佐藤:構造屋的じゃないですよそれは。その建築総態、さっきから何回も言っているけど。私は(満田さんがもっている)建築全体に対するね愛みたいなこと言っているじゃないですか。(満田はなぜ愛が有るか?と)それはそうだよね。それはそうだけどもあんまり抽象的過ぎるので、それをネチネチネチネチと。だからお前は祇園祭りでそうなったんじゃないのとかって言って、余計な事を言っているだけなんですけど。

満田:だから別に今年から始めてやっているわけでなくって。最初はやっぱり、狭い範囲で声掛けしてたわけですよ。

佐藤:今日結論ださなくっていいから。また5年後同じ様な話で(来ますから)
満田:うはははははは

佐藤:(来て)言うので、・・・・そういう事でいいじゃないですかね。ああ、また5年後来る口実が出来た〜!!みたいなさ〜 (19:01)


 (以下 形体・大きさもなおせないんですが、
  満田さんに文字起こしを 全てしていただきました、感謝!)


佐藤:そういうのいいよね。俺は、満田さんのやる呼びかけって、絶対必要なんですよ。まずは声かけることなんですよ。来て下さい、とか、どうなってます〜?とか。俺びっくりしたのは、建築家がインタビューいくぞって、それで、声かけたときに、こんなにさぁ、みんな反応するとは思ってなかった。実は、あのときにいたのは、魚谷さんと満田さんと森田さんしかいなかったから。3人でいい。

そしたらさあ、十何人もさあ、だって、たった3日かけて、一人1日ずつ、昼から夜まで酒飲んでさぁ、ぐだぐだしゃべってさぁ。

 

満田:いやいや、人はたくさんいます、京都に。あの〜

佐藤:そりゃ、東京だっているけど。

満田:で、だし、多分、佐藤さんとお話して、盛り上がるのかかえって喧嘩になるのかわからんけども、まぁ、けど、意味のある話のできる人、たくさんいると思いますよ。まぁ、僕は建築家と付き合うのが仕事ですから、建築家同士よりも、ある意味、幅広く多分、

佐藤:批評的に、ちょっと引いた目で

満田:ていうか、それは自分が生きるためにもそうなんですけど、例えば、今回、バーっと、さっきの浅見さんは存じ上げないですけど、当初のスケジュールの人って、皆さん知っているわけですよ。

で、門藤君は同業ですけど、あと岩崎さんは飲み会でしか一緒になったことはないけど、まぁ、そういう場でお会いできる関係でもあるし、

佐藤:だから、知ってる人がでしょ。僕が来ることで知ってないことをしゃべってたら、面白いじゃないですか。

満田:いや、だから、その、知ってるとは言っても、深く知ってるとは限らないですし、僕と喋るときは、僕とからんだことで喋ることがほとんどですから、全然違う話とか、楽しみですよ。

佐藤:媒体としてはいいよね。

満田:いやぁ、佐藤さんのやってること、すごい面白いですよ。

佐藤:へへへへへ。ほとんどただ遊んでるだけなんだけどさ。だからさ、何でやってんですか?って聞かれることって一番困りますよね。そんなこと考えてません、とかって言っちゃうから。だって、実際考えてないもん俺は。なるほど、満田さんは、なかなかいい男だね。ほんと。

 

満田:ははははは、これだけしゃべって、ようやくいい男にしていただけましたか。

佐藤:なかなか、いい男だと思いますよ。ほんと。やっぱりデザインやったほうがいいんじゃないですか。建築家やった方がいいんじゃないですか。構造屋やめて。

満田:まあ、けど、僕が今のやり方でやってることの方が、多分、僕のポテンシャルを発揮できると思ってるんで。

佐藤:僕は、そこの判断の、その満田的感情は、ちょっと理解できないけど、5年後教えてね。俺は、なんか、そこまで言うんだったら建築家に、

満田:いや、だから、その自分も建築家・・

佐藤:だよね

満田:(建築家)的に、あの〜

 

佐藤:建築家的だけど、とりあえず今は構造をやっているって感じだよね。

満田:うーん、やっぱり、建築家として自分が何かやろうとしたときに、限界があるって感じてしまってる部分もあると思う。

佐藤:デザインが下手とかそういうことですか。

満田:まぁ、それも含めて。

佐藤:交渉下手とか。

満田:というか、まぁ、そこもね。

佐藤:そうか〜、よし、満田の弱点を今聞いちゃったぞ。

満田:僕は建築家として、あの〜、まぁ、弱点と思っていただいてもいいし。

佐藤:なるほど

満田:結局、その〜、建築家になりたい、という言葉を言ったときに、究極的に何になりたいか、となったときに、建築家と呼ばれる人になりたいのか、真に建築家になりたいのかは多分違うと思うんですよ。

佐藤:当然ね。

満田:で、まぁ、僕は、建築家と呼ばれる人にはならなくてもいい。まぁ、なれないだろう、ということも含めて。だけども、その、僕が思うところの建築家像、っていうのは、さっき言ったより完全なる建築家で。

佐藤:でも、俺は、満田さんは建築家だと思うよ。

満田:ははは

佐藤:俺はそう思うわ。とりあえず、構造をやってるけど。だって、自分のなんか、こう、仮説というか、議題の設定の仕方がやっぱり建築家的ですよ。で、建築家はそうあらねばならない、っていうことも言ってるし、もちろん、自分でその社会的使命もね、それでその使命を果たす確信を自分でちゃんとわかってるじゃないですか。ところが、デザイナーっていうのは、意外にわかってない人が多いよね。

満田:だから、その〜、デザイン的に何か狭い領域でしか考えてないな、って見えちゃうと嫌になりますよね。

佐藤:そいつをね。だから、建築のその、建築をデザインする人が嫌になるんじゃなくて、固有名詞のついたそいつが嫌になる、って話ですよね、今のは。

満田:ていうか、どこまで、その、まぁ、皆さん色々考えているんですけども、その〜、要するに、どこまで見据えながらやってるか。自分が、それにのっかるわけですけど、のっかることで、ある種、自分がどこまで連れてってもらえるか、っていうことにもつながってますよね。

佐藤:なるほど、そりゃ、そうだね。なるほど。

満田:だから、その〜、ま、ものすごく全うな言葉ですけども、いい建築家と付き合え、っていう。

佐藤:小学生の作文のようになるよね。やっぱり、いい建築家、みたいな話になって。

満田:で、その本当の、いい、っていうのは自分でちゃんと見定めなくちゃだめなんですよ。

佐藤:言語化してください。

満田:できれば、まぁ、幸せですけど、でもまぁ、それは、言語化しようという目的が働くと多分駄目だと思います。

佐藤:まぁね。後付けでいいわ。じゃぁ、20年後に書いてください。

満田:20年くらいたてば、思うことはあるかもしれないですね。

佐藤:いい建築はこれだった、満田のいい建築はこれだ、みたいな。

満田:今は、だって、自分でいい建築が何かもわからない、わからないっていうか。

佐藤:多分、でも、20年後もわからない。

満田:わかんないと思います。

佐藤:わかんないと思いますけど、20年後に、実績というか、外見があるから語れるよね。

満田:いい建築を、本当にめぐり合いたい、という気持ちがあるし、そういうことを感じさせてくれる人には、そこまで連れてってくれって思うし、そのときの手段を自分が提供する側にいるんだと思うとエネルギーも沸いてくるし、まぁ、そういうことかな、っていう気はしますけどね。

佐藤:すごい挑発的な言い方ですよね。

満田:え?

佐藤:デザイナーを挑発する

満田:いや、挑発っていうよりは、純粋にそうなんですよ。

佐藤:ははははは。

満田:別にそんな、結局、じゃあ、やってみろ、って言ってくれた人に、「全然やったね」みたいに、言い返される瞬間もあると思いますよ。

佐藤:はははは、なるほど。

 

プルルルル

満田:岡田栄造さん(からの電話)です。「もしもし、あ、どうも。今、くら寿司で(インタビューの)終盤です。二条駅のくら寿司なんで、北の方に向かうには、ポジション的には全然行きやすいですけど。どっかで合流します?地下鉄で御池乗換えなんで、北山駅でも北大路駅でもどっちでも。今、精算をしようとし始めてます。はいはい。それでは。」

以上満田さんに起こしていただきました !

 そのくら寿司のち 岡田栄造さんと pm11時頃 北山駅で落ち会い、川勝さんの家で朝方まで語り合い岡田先生と私は一夜を共にしてしまい!!?予定外のインタビューまでしてしまうのでありました。  

 これで満田衛資さんの2009年の記録は終わりです
 読んでいただきありがとうございました

 続きは2014年

  文字起こし・文責:佐藤敏宏