HOME 作成 佐藤敏宏 2018年3月12日晴れ 13時〜仙台駅傍の通路上 |
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06 エスキス塾に不参加 雑談 現代の奴隷制 |
06 ■エスキス塾に不参加 佐藤:エスキス塾に参加しなかった理由を聞くのを忘れていました 須藤:申請は出していたんですけど、抽選で落ちて。 佐藤:前座ってのをやってみたんだけど、 須藤:10時前ですね、 佐藤:審査員だって早く来ているから。見てやってとお願いして、終わってからも、残っていれば見て観てと不規則発言して、前座・後座、実行してしみました。ファイナリストも来てましたよ。須藤さんは抽選に落ちただけで、来なかったのはなぜでしょうか 須藤:抽選に落ちて、電話も来ず ふふふふ。 佐藤:泣いて一晩過ごしてた・・ならいいけど、 須藤:泣いてないです。消化不良というか、今日は話し合って、凄い成仏しましたけど。 佐藤:ここで、今、エスキス塾してたってことか。当日来れなかった理由はあるでしょう 須藤:去年は、朝から晩まで張り付いて観てたんですけど。 佐藤:心に傷ができてたんじゃない 須藤:傷というか疲れちゃって。 佐藤:それだけ本番の当日、真剣に集中してたってことだね。他人事じゃなくなっていたと。去年は他人事だったから余裕で張り付き続けられたんだと。 仙台に来て、当日だけでヘトヘトに成って、エスキス塾に参加できない人も居たということで。須藤さんのように深くダメージを受け止めてしまう出品者もいるんだと。 ついでに聞きますが、講師の先生にや審査員に講評されるじゃないですか。その言葉は、きちんと受け止め消化しているのか、壇上に上がると高揚してしまいてしまい何も覚えていないのか。 須藤:私は凄いささりますよ。ずーっと覚えちゃいます。呪いの様に講評で言われた言葉というのは永遠に。呪いですね、どちらかと言うと。 佐藤:呪いの言葉を発する人は 須藤:悪いことを言われてなくっても、精一杯出し、作り終わった時に直ぐ言われるので。講評は、一番深く残ります。いままでの設計課題で言われたことも、覚えてます ■雑談 佐藤:社会人になると、建築を一生懸命思考しようという人間は、ごくごく少ない。今の気持ちを忘れないためには、自前の研究会をつくって、定期的に語り続ける、互いの作品や、考えていることを批評しあえる仲間が要るよ。大学の関係に囚われず自主活動を継続しておこなうことかな。 そこから建築的な人間関係をつくりだしていくのが、いいかかもですね。偏りすぎるかもしれながいが、学会などに所属し、継続した活動でもいいのかな。 俺の事だけど、たった一人でも出来るよ。我が家で続けていた「建築あそび」の記録たくさんweb公開しています。五十嵐太郎さんを囲み建築あそび2001年12月8日 快晴 五十嵐先生の「新宗教と巨大築」この記録は読んだことありますか 須藤:はい読みました。 佐藤:誰でも、どこでも、勉強会は開ける。建築的人間関係を得ることが出来るってことを知ってもらえれば。今回のエスキス塾の講師だった堀井さんも、五十嵐先生も我が家で講義していただきました。そのご縁で須藤さんともご縁ができてまして、仙台駅傍の路上でエスキス塾の後を語っていると 俺がSDL2018に参加する切っ掛けは、今年の1月11日たまたま仙台市内の病院に来てて、待合室でツイッター見ていたら、「今夜ハウスレクチャーがありますから参加希望の方はどうぞ」が落ちて来た。夜はあいてたんで、そくメールして参加させてもらったんですよ。阿部仁史さんが始めたハウスレクチャーが、学生の手に渡ったので、その後も体験したみたかったんですよ。 お題は「宮城県の設計教育と都市について」でした。メモしてるので、ちょっとした中身は伝えることが出来ます。先生たちはほぼ学部生時代にはやんちゃしてて、海外に飛び出て行って、色々目覚めて現在の社会的地位を得た、ということが印象的だった。 真面目に授業に付き合ってない、とでも言えばいいかな。外国に暮らす他者から学び、自立できたってことにしておくね。 須藤:文字起しした記録を読みたいです。佐藤さん文字お越しし公開しないんですか 佐藤:しないよ、先生方の許可得るの面倒だし、学生の主催だし、記録は作らないよ。 その場の最後の方で質問が出て、SDL2018に参加する切っ掛けになった。気になった質問が学生から発せられたんだ。粗いメモなんで間違っていると思うんだけど、メモを読んでみるね 学生:ヨーロッパと比べて日本の建築がガラパゴス化している、日本ならではの建築の作り方(教育)をしてて、日本を誇れる建築が出来るのか、スチレンボードで模型作っているが面白くない、建築教育による学生へのメリットはあるのか・・」 こんな内容だったと思う。 大学へは学問しに来ているはずだと思っていた俺は、学費に対する費用対効果を言い出す学生の存在に、ややと驚きましたよ。 質問の言葉に裏にあるはずの、建築教信者における、ナショナリズムへの接近と合体の臭いがしていました。、現況の日本の新自由主義ふうな政治が与える、若い人の考え方のアウトプットのような。政治の状況などが若者に与えている影響がおおきいいんだなーと。自らの自由が失われていく事に無自覚な若者、その存在が気になりましたね 各先生の応答内容のメモを読んでみるね 小野田:その考えで暮らしていくと、メリットを一生求め続けなければいけないよ、面白いことと掘り下げて行って 中田:自発的に発見する、その体感がないと次に進むべき路が見つからないよ、修行 本江:大学に来ても学べない、知的概観が重要、自分で捕りなさい。大学は学びに来る所ではない、質問をぶつける場である。質問しまくると放っておかれるが 五十嵐:建築本を2、3冊読んでも可能じゃない。相当数の建築を観て感動を受けている、学生に相当数を観る体験をさせることはできないので、紹介している。工学で歴史があるのは建築だけ。工学の多くのものは最新を研究する学問だ。建築には感動がある、今ある建築でも以前の建築にかなわないものがある。フレームがあって建築は出来あがるので単純に比較できない。それは希望でもある。過去の建築でも評は変わらないので。 ここでハウスレクチャーが終わった。で、旧知の五十嵐先生と堀井さんを誘って仙台の文化横丁で呑ん実情を聞いたんです。 SDL2018の全体についてや、学生の様子など聞きました。そこから卒業設計日本一決定戦の本戦の観戦席を確保いだだき、続いて、須藤さんの聞き取りも実現したという事になっています ■現代の奴隷制 2018年02月3日花田達朗先生は最終講義でこのように語っていました。拝聴してたメモ記録です不正確でしょうが、紹介しますね。現代の奴隷制って俺がタイトル付けたんだけど、 一部分だけですけど 読みますね ☆読み始める 経済権力の方も、ITテクノロジーやパブリックリレーションズでお化粧はしているものの、その裏で野蛮な活動をシステマティックに行っています。経済成長というとっくの昔に終わった神話を、今も語る安倍政権と二人三脚になって。 例えば国内的に破綻した原発プラントを他(国)の権威主義政権と話をつけて輸出をしたり。政府に武器禁輸原則を外してもらって武器で商売をしようとしたりしています。透明な経済活動から遠い利潤の上げ方を追求しています。 今どこの国にも見られる政治権力、経済権力、社会権力の野蛮化。このなかで何が起こっているのでしょうか。キーワードは奴隷。slave・スレェヴ。そう私は思います。奴隷制は遠い過去の話ではありませんし、どこかずーっと遠い国のお話でもありません。現代の奴隷制は至る所に在ります。過労死という言葉は国内で注目されてない事態に名称を与える事で、問題を顕在化するという役割を果たしました。そしてアルファベットで書くkaroushiは外国の常識では理解されない事態に、国際的な記号を与えました。 しかし今やその言葉は再考されるべきではないかと。再考されるべきかも知れないと思います。その言葉はあたかも労働する身体の側の許容程度の限界という表現をとっていますけれども、本質は企業の奴隷の死です。奴隷とは自由を剥奪された者達であり、人間の尊厳が無視された者達のことです。その不自由の強制がハードなものであれ、巧妙なソフトなものであれ、奴隷は奴隷に違いありません。そして、そこには様々な形態の奴隷がいます。美しく着飾って奴隷になっている人間もいれば、汗まみれで栄養失調の奴隷もいます。 ☆ 読み終える 佐藤:最終講義の一部読んでみても、学生さんの言うメリットの下に、このような事態が生まれているのでしょうね。奴隷とは自由を剥奪された者達であり、人間の尊厳が無視された者達のことです。俺たちは進んで奴隷になっているのではないか、それをSDL2018に参加して、確かめたいと思ったんですよ 黒いリクルートスーツを全身にまとう、現代の奴隷を拒否して生きる道はあるが、学生さんいはかなり険しく見えてるんだと想うったんですよね。歯車生きは責任を会社などのシステムに押し付けて、自己弁護、言い訳ができるので、楽になることもある生き方だからね注意して暮らさないと。 須藤:今、父親が脱サラしって、手打蕎麦屋をやっているんですよ。それを見ているのでどうにかなるかな〜と。 やってみてから考えて進もうという発想が生まれました。お金も無いんですけど。父親は中一の時に脱サラしたんですよ。お姉ちゃんが大学に入る時に脱サラし独立したんですよ。気楽に見てたんですけど。それもあって、ふふふ。 佐藤:10年前に独立パパの娘になっていたー...須藤さんもパパ似の独立型の人生になるかもね 須藤:各記録の考えてない感じが私はすごくいいです。リアルが解る感じ。 佐藤:俺の文字お越し記録のことですか?、実は戦略があるんですよ 、今だけで埋めてしまう、、時間は今しかないっていう考え方だね 須藤:中山英之先生の事を知ろうと思って、雑誌を片っ端から読んでも全然判らないんですよ。佐藤さんの公開しているweb記録を読むと、すごい解るんですよ。凄いなーと思って。今の建築雑誌を読んでもわからないんですよ。 佐藤:須藤さんのために中山英之さんのを聞き取りしweb記録をつくったんじゃないんだけど。想定外の波紋がおきていたようです。my聞き取り記録は、まだ見ぬ他者に何かを与えているのかも知れないですね。この記録もそうなるかもしれません。 須藤:なんも考えずに全部話してしまいましたはははは。すっきりしました。 佐藤:おめでとうございました、色々話して、すっきりおめでとう ここで終わりましょう 。長時間おつきあいいただきありがとうございました 記録を読んでいただきありがとうございました。須藤悠果さんはこれからどのような道を歩のでしょうか、私は続きの記録をつくることになるのでしょうか、まずは 卒業おめでとうございます。(文責:佐藤敏宏) 記録一覧へ戻る |
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