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福島第一原子力発電所の事故によって起きている様々な問題を勉強し始めました 勉強過程の記録をつくってみますご活用ください |
放射線被曝とその影響について 絵01 絵02 絵03 絵04 絵05 絵06 絵07 |
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文字だけ頁へ 01 02 03 04 05 06 07 空白の初期被曝動画より |
絵05 文献をあさってみましたらですね、チェルノブイリの事故後の被災者のエコーの検査をやったペーパーが一つだけ見つかりました。1:10:47 そこにやっと5ミリから拾うという数値が、一言があったんですね。 それ見ますと10歳とか5歳は数がとっても少ないんですけれども、全体の集団の中の一例とかゼロ例とかというかたちで頻度として見ると1%以下だったということが分かりました。ああなるほどと。 こいった数値でゼロとか1%とというのはおそらく5ミリ以上のサイズを拾ったときにそうなっているのかなーと私は得心したわけですけども。このペーパーには書いてませんので、そこの処はなんとも言えない。しかし(のう胞の)サイズを問題がきちっと照合されないかぎり、この県民健康管理調査の福島の子ども達ののう胞が際立つて多いということは言えない。ということが分かります。 それぞれサイズでヒストグラムが書いてます。1ミリから拾うと、これ女の子だけですけれども、35%ぐらいになる。3.1ミリ以上を拾うと16.7%。5.1ミリから拾うと2.5%まで下がってるということなんですね。つまりサイズの問題が、混乱をさせた原因だったということが分かります。 そうこうしているうちに、去年の12月1日の朝日新聞に載りましたのは、その前日の甲状腺学会で東京に在る甲状腺専門病院の伊藤病院があります。有名な病院です。伊藤病院の先生がこういった問題を受けて、2003年から、現在までのその病院で超音波検査を受けた15歳以下の子ども達を集計したもの。 で県民健康管理調査と同じ基準で、つまり1ミリから拾ったと。そうしますと、2753人の結果の内36%の子ども達にのう胞が見つかったと。先ほどの県民健康管理調査は35.5% 36%ということほぼ一致したということになります。 1ミリから拾うと、このぐらいの頻度になっている。ただ国はですね、これは個人の報告ですから、あれですので。国は色々な住民の声に押されて、青森と山梨と長崎の3県にお願いして同じような基準でエコーの検査を依頼しました。それが3月の上旬に報告されました。ご覧になった方もいらっしゃると思います。 これはニッケイメディカルに3月11日に載ったものですけども、青森県山梨県長崎県の甲状腺検査。ただ年齢は3歳から18歳。1,2歳はなかなかお願いしずらいということもあって、3歳から18歳の子どもを調べて。A1は42.4%。A2は56.5%ということになります。 こっちの方が比率が高い訳ですけれども。年齢が2歳上がってますので3歳からですので、この数値の56.5%の多さは3歳から検査したということによるものだろうということで、概ね福島の35.3%と大差ない数値だろうということで、この のう胞の過剰頻度を疑う問題は決着したということになります。 次はここですね。先ほどはのう胞が35.3% 1:14:43 という非常に多いんじゃないかと、今度はB判定の中から、B判定というのはしこりとして5.1ミリ以上。のう胞として20.1ミリ以上の人達をB判定として186名を実は抽出しています。このB判定というのは、精密検査が必要だと、言われている人達なんですね。B判定の中から1ヶ月前ぐらいの報道にありましたように、合わせて、3名の甲状腺癌を確認したと。いうことです。 今度はこの3名が多いのか?どうかということが問題になってしまっていると。どう判断するかということです。 県は潜伏期がチェルノブイリの例から言うとまだ4年とか5年経ってないので、これは放射線のせいとは考えられないと「その可能性は少ない」ということをおっしゃいました。 それはどういうことか?と言うと、こういうことなんですね。チェルノブイリの事故はウクライナ、その北西の方向のベラルーシュ。北東の方向の旧ロシア連邦、その3つの国にまたがる被災だったわけですけれども。ベラルーシが最も甲状腺癌が高率で発生している、次がウクライナ、次はロシアというかたちになりますけれども。 このベラルーシの甲状腺癌の発生率を10万人比で観たものがこの図です。横軸は年度です。事故が1986年に起きまして、2002年まで。縦軸は10万人に何人甲状腺癌が確認されたのか?というデータであります。 そうしますと、1986年に事故が起きましたので、それから約4年後 1990年にですね。ここでポット増えているですね。これがゼロ歳から14歳の子ども達の推移の曲線ですけれども。1990年に1.2というふうに、ちょっと増えております。 10万人に1.2人で、これは多いのか?と。少ないんじゃないの?という方もいらっしゃるかも知れないんですけども。その当時、現在もそうですけれども。症状をもって受診して甲状腺癌の診断に至るケースっていうのはだいたい、15歳未満の子どもたちにとってみれば100万人に1人から2人と言われてます。そうしますと10万人に1.2人というのは単純に計算しますと10倍になったと、いうことになりわけですね。 ただこの時点ではまだ疫学的な調査を真剣にやったために、甲状腺癌の診断率が上がったせいで増えたんだろう、疫学上のバイアスじゃないか?という議論が当然起こりました。 結果的にはさらにずーっと2.3、2.9、3.4と上がって行きますので、もう1994年とか1995年の段階では誰が観ても、この増化は疫学的なバイアスじゃなくって、チェルノブイリから出た放射性ヨウ素を子ども達がミルクを通じて飲んだために発生した甲状腺癌だろうということが、科学的な決着ついたということになります。 その時のこの1990年にぽっと上がったという、この期間を潜伏期というふうに考えた訳ですね。発癌には必ず潜伏期というのが必要です。でこの時までですね、甲状腺癌の発癌の潜伏期を約10年と考えられておりました。これは被曝者のデータから、導き出されたもので、10年 かかんないと甲状腺癌は発生しない、ですから4年っというのは、これは疫学的なバイアスだと、ごく自然なある意味で考え方は出て来るんですね。 しかし結果的にはこの4年がバイアスじゃなくって、ベラルーシにおける潜伏期だということが解った。 ただ、潜伏期まで4年経ってないから、5年経ってないから、というのをですね、口実としてはやがて使えなく成るわけです。我々(医学研究者)にとってみればね。2011年に起きて、2016年には5年経っちゃって。そこで出た甲状腺癌のケースを「潜伏期がまだ何年もだから」と言えなくなる。ここで大事なのは、今度は線量の問題なんですね。 チェルノブイリから、出される甲状腺癌のペーパーは全てが甲状腺癌の発癌率は線量と相関するということが明確になりました。で、このベラルーシュの子ども達は実際どのくらいの線量を甲状腺に受けたのか?ということなんですね。 そうするとですね、これはカージスという人達のペーパーで2005年のペーパーですけれども。横軸に線量です。縦軸に人数です。いわゆる何oシーベルトを受けた子どもが何人居るかというヒストグラムです。そうしますと線量の中央値、平均値ではないんですけれども、丁度まん中の当たり、中央値。 平均と考えても構いません。だいたいまん中ぐらいの数値はどのくらいなのか?っていう。調べますと356oシーベルト。桁違い、後で福島の場合いをお示しするわけですけれども。356ミリシーベルトが中央値です。ベラルーシュの子ども達の線量中央値、が456ミリシーベルト。マックスは9500ミリシーベルトという数値になっています。 中央値356ミリシーベルトを受けたベラルーシュの子ども達が、いわば最速の最短の潜伏期を駆け抜けて甲状腺発癌に至ったと、いうことが考えられるということです。4年という数値は300ミリシーベルトとか400ミリシーベルトとか500ミリシーベルトとか、という線量を受けた子ども達が、最も短い潜伏期を駆け抜けて発症に至ったというふうに考えられる訳です。 で今日はお示ししませんけれども、過剰相対リスクですね。甲状腺被曝量1グレイで、だいたい5と考えて結構です。幅があるんですけれども。だいたい5。そうすると先ほど1足して6倍。被曝をしてない方の約6倍が1グレイ受けた方の、受けなかった人との比較での甲状腺癌の発症するリスク、過剰相対リスクが約5と考えています。 でこういったこと、を踏まえて、ベラルーシュのヨウ素と甲状腺癌の関係から、教訓を導き出さなきゃならない訳ですけども。 実際福島の場合の被曝線量はどうかという、ことなんですね、冒頭で申し上げましたように、放射性ヨウ素の甲状腺被曝量は基本的には、成功しなかったということでいいと思うんですけれども。 しかし幾つかのデータが残されておりまして、その有力な一つは弘前大学の床次(とこなみ)教授らが、あの当時 南相馬の浪江から避難して来た62名の住民に行った甲状腺被曝量の測定です。 (参照:ツギャッター) やく1年後の報告で、その線量の計算を厳密にやったあとがうがえる訳ですけども。これは去年の7月13日の報道です。1年以上掛けての報告ということになります。そうしますと、大人で最大33ミリシーベルト。子どもで23ミリシーベルト。というふうに、推計しました。 大人も子どもも、中央値でレベルはだいたい4ミリシーベルと前後です。先ほどベラルーシュの場合い365ミリシーベルとが中央値と言いました。やく100倍の違いが実はあるわけです。安定ヨウ素剤の投与レベルが50ミリシーベルトと言われてます。これは、50ミリシーベルトにならんとする被曝が考えられる時には速やかにヨウ化カリウムを服用させて、放射性物質が体内に取り込まれて、甲状腺に蓄積するのをブロックするために安定ヨウ素剤、ヨウ化カリウムを服用すると。 安定ヨウ素剤を飲みますとそれが甲状腺に貯まって後から入って来る放射性ヨウ素をブロックしてくれると。いうことで、甲状腺の被曝を避けることが出来るということです。 ただこれは難しいのは、何日も前に予防投与することが出来ないんです。やがておしっことして出て行きますから。1番適切なのは50ミリシーベルトを今受けたと。いった時に速やかに呑む。あるいは8時間以内に呑むと、というようなことが言われています。 つまり甲状腺に蓄積する前に、ほぼ同時に入ってブロックするかたちに成るわけですよね。予防投与が出来ないところが難点。ですね、、1日遅れてしまえば呑んでも効果は少ないと。 1:25:07 その絵06へ |