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福島第一原子力発電所の事故によって起きている様々な問題を勉強し始めました 勉強過程の記録をつくってみますご活用ください
放射線被曝とその影響について 2013年3月22日
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紹介いだたきました齋藤です。これはジャパンタイムズの3月10日号に載っていたリード文ですけれども。まさにこの通りだな−ということで利用させていただきます。今日の話の内容は放射線の。私は当然物理屋ではありませんので、ここに物理の先生いらしてましたらご免なさい。

どうしても基礎の処から話しをしないといけないかなーっとを痛感しておりまして。色々講演で喋ることも、門外漢素人なんですけども、放射線のせいぶつ学・基礎の処から実は始めております。DNA2本鎖線切断の話しです。それから自然放射線10:26 世界には高い自然放射線の所も在りますけれども。そこでのデータというのはとても今日の低線量率の被曝ということを考えたときに非常に参考になると。教訓になると。

それから第一原発事故の、みなさん御存知かも知れませんけども現時点の線量推計。それからいわゆる100mSvで福島県民は非常に苦しんで来ましたけども100mSv問題とあえて名付けていますけれども。それから放射線エコーの検査の結果に付いて、それからチェルノブイリ事故の膀胱癌の論文が出てますけれども、色々話題をそそった論文ですけれども、これについてご紹介。それからまとめということです。

放射線は何か?

放射線はなんぞや?というこよなんですけども私はこのように説明をしております。放射線にはまず飛ぶエネルギーがあると。もう一つは飛ぶ過程で空気中あるいは人体、あるいは様々な建物の中を貫いて行くわけですけども、原子に衝突して、相手にエネルギーを与えて、自らの飛ぶエネルギーを減らすと。ぶつかりながら相手にエネルギーを与えながら自分の飛ぶエネルギーを減らしてやがてストップすると。そういう飛ぶエネルギーを持っている。

それからぶっかた時に相手の電子の位置を移動させたり、あるいは吹き飛ばしたり壊したりというカタチで相手の電子を不安定な状態にさせる。これを電離状態ってい訳ですけども。一言で言えば放射線っていうのは電離状態を作る物質という言い方もできると思うんです。いずれにしても、ぶつかった相手の電子を不安定にさせるということです。

さて私たちの体は水で出来ております。水はご存じの様にH20とこういう形でできておりまして酸素と水素がこの角度で結合をしているということです。結合するときにここに電子をそれぞれ一つずつ出し合って共有して結合しているとうことです。先ほど言いましたように、放射線は電子をなにがしかの軌条で幾通りかの軌条があるのですけども放射線が当たりますと、ここを離してしまう。いわば酸素、水素を原子から分子から離してしまうという状況が起こります。

ここの処をヒドロキシ・ラジカルと言うわけですけれども、電子が一個不足した状態がヒドロキシ・ラジカル。不足した状態が、これが非常に不安定な状態と言うんですけども。不安定というのはどういうことか?と言うと周りの原子から分子から電子を奪い取ってここを補填しようとすると。いう状況がリアルタイムで起きる訳ですね。

つまりそういうカタチのヒドロキシ・ラジカルが沢山形成されるということになります。周囲から電子を奪い取って相手の化学結合を破壊すると。こういう状況がリアルタイムで繰り返し繰り返し起きていくと。それは放射線がここに当たって共有結合を壊したためということになるわけです。ヒドロキシラジカルが形成されというのが放射線が当たった物質の中で、生体の中での現象ということになります。

これはNDAの模式ですけども。DNAをずーっと引っ張り出しますと、二重螺旋構造というのができあがります。逆に言いますとこの二重螺旋構造を約5万分の一に縮小してこの染色体という形に埋め込んでいます。組み立てはめ込んでいると言いますか。そういう状況で形成されている訳ですね。

これは放射線がDNAに当たった処を模式的に示してるんですけども。当たりますと、正確にはこの水中に当たると言った方が確かかと思うですけれども。そこに先ほど水の分子がヒドロキシラジカルをOHポチというようなことが沢山でて来まして、これが相手のDNAの構成している相手の分子あるいは原子から、電子を奪うことによってDNAを切断して行くということになります。

DNAは梯子がねじれ曲がったようになっている訳ですけども、1本鎖切断することを1本鎖切断。ずばーっと2本とも切れるのを2本鎖切断と言います。大事なのはこの2本がズーばーっと切れてしまうと修復がミスマッチが、ミステークが起こり易いということで。2本鎖切断が非常に問題になっていくるということです。

ところがここに修復酵素と書いてますけどもだいたい4段階(万回)ぐらいの酵素が次々にここに結合しまして、この切れた処を繕うと。新しい物にするという機序が、酵素反応として出て来る訳ですね。で、完全に修復しますと、正常な染色体として、何事も無かったかのように世代をまたいで行くと。

もう一つは修復が叶わないと。もうとてもとても沢山壊されておってギブアップだという時には細胞そのものを自ら捨てるということが体の中で起きます。これはアポトーシスと言います。アポトーシスの概念は戦後の概念で当然あるわけでけども、私たちなんかが医者になった40年前頃にやっとアポトーシスという言葉が出て来たということで、非常に新しい概念なんですね。

英語で言いますと自らプログラムに従って殺すということで、プログラムド・デスというような言い方もされるわけですね。アポトーシスがもう一つ働いて修復じゃ無くって、もうこれを捨ててしまうとうことで、間違った遺伝子が伝達されないようにすると。

もう一つは完全に修復し切ったと思ってもミステークがあって実は修復を間違ったと。間違ったまま、細胞の世代を継いで行くと。いうことになりますとこれが将来の癌化に繋がって行くと。従って放射線が結果的にはこうい2本鎖切断まで至らしめてそれが修復されないで、完全に修復されないで生体の中で続いていくことが、癌化であったり今頃は動脈硬化もその影響が多分に考えられているんですけれども。それに繋がっていくということになるわけです。


染色体は23組 46本 核の中に入っております。2本並んでおりますけれども1本は父親からもらったもの。もう1本は母親からももらったもの。セットで1組ですね。ここにxのように、さっき模式でてましたけれども。これが2本繋がって、これ1本がxのような形になっている染色体なんですけども。これが23組46本有るわけです。

これをずーっと引っ張り出しますと約5万倍の長さにできる訳ですけれども。このDNA2本鎖のDNAがですね、ヒストンというタンパク質にDNAが巻き付いてこういう形を保っている訳なんです。なぜヒストンの話しをするかと言うと、実はそんなに昔じゃないんですけれども、最近の医学の発展によって2本鎖切断が、DNAが2本鎖切断出来た時にそこの所のヒストンというのが変化する、化学変化する。リン酸化というふうな言い方をするんですけども。例えばここの処のDNAが2本鎖切断が起きますとここのヒストンという所に化学変化が起きて、リン酸化現象が起きるということが解ったおりまして。このリン酸化が起きているということを利用してどこに2本鎖切断が在るか?ということを顕微鏡で観ることが出来るようになりました。

細胞が有って核があって、この中にDNAいわゆる染色体が一杯入ってるわけですけれども放射線がこのように貫くというふうに一寸考えていただきます。1000ミリグレイ。1グレーイが1000ミリグレイですけれども。実験的に1000ミリグレイは細胞核を1000本の放射線の軌跡、トラックと言ったりするですけども。が貫くことが、貫く状態に相当すると言われてます。

1000ミリグレイっていうのは核を、放射線の1000トラック被軌跡をトラックといいますけれども100トラック貫くことが1000ミリグレイに相当するということが解っております。

ですから逆に言いますと100ミリグレイならば、100本のこういった被軌跡が細胞核を貫くということになります。10ミリグレイならば10本とこうい形です。

今図に書いたこのように被軌跡が出来るんじゃなくってこんなふうにして被軌跡が出来るんですね。放射線が入りますと先ほどぶつかってぶつかってぶつかって行くということを言いましたけども、その度ごとに方角が様々に変わりながら、いわばこんな形で1000本の被軌跡が形成するいうふうに考えてください。1000ミリグレイは1000本の放射線の軌跡が出来るということなんですね。1グレイはだから1本という形になるわけです。

さきほど2本鎖切断がはっきり観れるようになったと言いましたけれども、蛍光顕微鏡ではっきり解るんですね。これは2グレイ、2000ミリシーベルト(mSv)を細胞に当てた場合は2本鎖切断が起きている所が各細胞の中でこういう蛍光によって光って来る手段を使って観ることが出来るように成ってきた、ばーっと2本鎖切断が起きている状態を示しております 20:48

これは当てる前の話ですね。実際にこういうことが起きているということが解っている、解ります。


さきほど話しましたように、横軸が線量です。縦軸が2本鎖切断の数です。細胞一個当たりの数を縦軸に採ってます。1というのは1個の細胞に1個の2本鎖切断が生じたということです。100個なら100個と1000なら1000個と、横軸が線量ですから、例えば1というのは1グレイ、1000ミリグレイと。1000ミリグレイ当てますとですね、先ほどは放射線の秘跡が1000個出来ると言いましたけども、2本鎖切断は全ての被軌跡が実はこDNAに当たる訳じゃありませんので、何個2本鎖切断が出来るのか?ということを調べると、綺麗にこのような図になったということで1000シーベルと当てますと、だいたい35個、30個から40個の間と

35個ぐらいの2本鎖切断が起きていると。これはロートカムのペーパーですけれども。彼でけじゃなくって様々な実験がこのことを立証しております。だから、1グレイならばだいたい35個と。綺麗にこれは量対数表ですけれども。0.1、100ミリシーベルとならばだいたこの10分の一で3.5個というようなかたちで減っていくわけですね。

非常に直線関係がハッキリしている。これは驚くのは確かにここが1グレイとしますと、10の2条グレイ 100グレイから10マイナス3条グレイまで、綺麗な相関をとるんですね。これ観ますと、まさに放射線の2本鎖切断関係というのは極めて物理的な関係だということが、これを観ますと非常に解るわけです。

つまりここには生体の反応というのが無い訳なんですね。生体の反応というのが無い。物理的な電子を介する分子の破綻といいますか、破壊といますか。非常に物理的な現象がここから解るということですね。1グレイでだいたい35と。1グレイで30個というような表現される方もおります。このロートカムさんのペーパーでは1グレイでだいたい35個ぐらいが壊されていくと、2本鎖切断が起きるという。これは2003年のペーパーであります。


実際に我々の生体では1日でやはり2本鎖切断が起きてるんですね。どの位、これは実験系ですので、ちょっと違うんですけども。我々の体の中では2本鎖切断がだいたい10個24時間の間に起きてます。放射線が当たる当たらないじゃなくって。宇宙線もありますし、生体の中で先ほどヒドロキシラジカルと言いましたけれども、あれは放射線が出来るだけじゃなくって生体の様々な代謝の中でヒドロキシラジカルが出ている。2本鎖切断をだいたい1日何もしなくっても10個壊しているというカタチになります。

1本鎖切断も何千個と。ちなみに普段でも2本鎖切断細胞1個当たり10個できている。こんなに出来ているんだけども、なぜ我々は今日から明日、明日から明後日に平気でいられるのか?っていうことですけれども。これは先ほど示しました様に修復をするということなんですね。修復をしてしまうということが解っています。

先ほど示しましたけれども2000ミリシーベルと2グレイを当てますと沢山の2本鎖切断がこの様に見えるわけですけども、24時間経ちますとこの位に減ってしまうんですね。これはコントロールですけれども、24時間でこの位減ってしまう。これはヒストグラムで2000ミリシーベルト2グレイ当てますと細胞一個当たりに75個とか70本とか60本とかこういう物と細胞の頻度を表している、ヒストグラムですけれども。2グレイ当てますとだいたいこの辺にDNAの2本鎖切断の状況が出て来る訳ですけれども。まる24時間経ちますと、ここに移ってしまって、多くは消えてしまって修復されて消えてしまって一個の細胞に例えば10個の2本鎖切断、5個の2本鎖切断というカタチで消えて行くわけですね。消えて行く。

こんなに沢山有ったものが24時間で消えてしまうということが起きる訳ですね。 

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