HOME 文責・作成・佐藤敏宏 | 佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日 |
ことば悦覧録 |
浅見俊幸・浅見千晴さんに聞く 2017年2月01日京都市内にて その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 |
その4 佐藤:外壁は杉板ですね 浅見:これは銀閣寺の近くの住宅街です 柿木が植わっている住宅で、柿を採りにいくための台を作るというか。 佐藤:この部分は2階の面積に算入されてるんですか 千晴:キャットウォークだけ算入されてます 浅見:算入しなきゃいけないんですね 佐藤:外観はシンプルですけど内部は複雑ですね 浅見:ちょっとプログラムが変わってて、住む方が僕らと同世代の男性と、そのおばさん二人で住むという、お家なんです。 佐藤少し変わった構成だね 千晴:そうなんですよ。 浅見:おばさんの部屋は1階でおいっ子さんは広場に面しているような感じの部屋 7.5帖ぐらいの小さな部屋です。 キャットウォークを作ったのは前に古い家が建っていたんですけど。一緒に住んでいるおばさんのお姉さんが住んでて。甥っ子さんが小さい頃に夏休みには必ず泊りに来たりとか。大好きな家だったと。凄く仲がよくって、その叔母さんが亡くなられて、家を相続されたんですね。特に柿木が、いつも柿を採ったりとか、とても思い入れがあって。その柿を眺めながら暮らせる家にしてくださいっていうのが要望で。 佐藤:そういう意味でキャットウォークを渡り、柿の木を眺めにいくことが出来る家 浅見:おばさんが作った庭が残っていて 佐藤:固有の物語も封じ込た家で 浅見さんやりますなー 浅見:とんでもございません 千晴:柿木台をつくるのがメインだった 佐藤:庇が伸びて長いんですか 浅見:すごい深い庇がのびてて ガレージなんですね 梁で持ち出してます 見えずらいんですけど。先端細くしちゃっているんで。 コストが落ちてきちゃうんで外壁のペンキ僕たちが塗ってますから ふふふふ 佐藤:予算がなくなり自前で塗ったんだ 工務店力も秘めている二人だ 浅見:秘めた工務店力 そうです 発揮してしまうんだけど 最後泣きながら塗っている シリコン系の黒い撥水塗料を塗り 佐藤:木の色のままじゃなく黒くしたかた 黒好きなの 千晴:予算の関係でいい板を貼れなかったんですよ 浅見:節だらけだからねー 佐藤:遠目でみると角波鉄板ふうだけど 実は桟が打ってある 凝っているなー 浅見:ふふふふ 佐藤:ぐじゃぐじゃな建築じゃなくって端正な建築になっている 8年前には想像してなかった 浅見:8年前なにしてたろう ちょうど高台寺の設計とかしてた 千晴:そうか そうですよね 佐藤:次の住宅は 梁とか根太とかいまどきじゃない感じですが 浅見:渡り顎で、昔の組み方ですね 佐藤:今は合板で固めちゃうやりかた多いので こうはしないですよね 浅見:はいはい。 佐藤:なにからなにまで設計し お金が無いときは秘めた工務店力を露わにして自前でつくり、ここの自分の家は自前で作ると 自分の家は図面なしでつくるんでしょう 浅見:図面は書いてないですね。まったく書いてないですね 佐藤:よかったね 浅見:なんとか生きてます ふふふふ 佐藤:今回の聞き取りでは町家を改修している人が多かったんですけど、外人投資家の依頼とか 浅見:うちもそういう仕事ありますねー 京都はその話ばっかりですね。一軒やったことがあるので それも 千晴:外国の方のそういう話で今年も2軒 建てるんです。外人投資家の依頼 佐藤:いきなり来るんですか 浅見:友人を通してですね。 千晴:すごいご縁なんですけど、浅見が以前一緒に暮らしてた方 その人は不動産屋さんにならはったんです。 佐藤:あーすごい 強力な友・・不動産屋さんに〜 千晴:それでここの並びの3軒隣に住んではるんです 佐藤:それは家族みたいだね 浅見:不動産屋なので部屋紹介してってお願いしたら3軒隣を探してきて 千晴:ここを紹介してくれた その人からの仕事 佐藤:一緒に会社やっているみたいなものだね 浅見:そうですよね 共同体ですね 今はね 佐藤:その方が外人投資家もつれてくるんだど 凄い!いい縁できましたねー エンジン3機だね 奥さんと3軒となりの友達とで 今京都の不動産はタイミングが良さそうですよね 浅見:本当に海外の方の仕事が、友人で設計やっている人もそういう話はちらほらしてますから。 千晴:そうだよね 多いものね 浅見:写真どっかにいっちゃったね 佐藤:PCの画面撮りますから 見せてください 浅見:パソコンに入っているかなーふふふふ 入ってないねー ホームペイジ出しましょう。ふふふふ 千晴:ホームペイジが無いのによく仕事しているなー 佐藤:ホームペイジ自分で管理しているんですか 浅見:僕のホームペイジじゃなくって宿の 佐藤:改修した町家が宿になっているんだね 英語のHPだから外人観光客向けだ 千晴:そうですね 佐藤:今回の聞き取りで泊りたいから聞いてみたら 高額の宿泊料金なのね 千晴:そうそう 佐藤:俺は高額すぎて泊まれないよ 千晴:一棟貸だから 浅見:何人かでシェアするんだったらいいけど 佐藤:出格子もついてて 浅見:基本的には昔のスタイルで、煉瓦張りの看板建築になっちゃっていたんですけど、ちょっと100年前の姿に戻して。 佐藤:二人で同じ仕事っていいねー ケンカしないの 千晴;しますよふふふふ しますします 佐藤:意見が違うとするでしょう どっちの意見が採用されるんですか 千晴:どっちってわけでもない 浅見:そうだね 千晴:何か意見が分かれても、なぜかその意見は歩み寄っていくんです うふふふふ 佐藤:いいねー 浅見:入れ替わったりしますね 家具はデザイナーの方の無垢の木を使っていて、日本のもので 低い高さに合うものを選んでます。建具は新しいです。改修の場合は古い建具買うこともありますね。 佐藤:建築の仕事だけで 他の遊びはできない感じですか 浅見:子育て時期凄く忙しいですよね おもったよりも忙しくって その5へ |
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