HOME 文責・作成・佐藤敏宏 | 佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日 |
ことば悦覧録 |
浅見俊幸・浅見千晴さんに聞く 2017年2月01日京都市内にて その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 |
その1 佐藤:浅見俊幸さん 8年ぶりです 浅見:お久しぶりでございます 佐藤:今日は8年前の後の話から近況など聞かせてください、よろしくお願いします 浅見:こちらこそよろしくお願いします 佐藤:前回は手書きで図面書いている人がいるので聞き取るように言われ、最終日ギリギリに話を聞かせてもらいました。今は出町柳駅の近くの町家ですね。前回は出町柳から少し北に行ったところに在る平屋の棟割り長屋でした。男の方とシェアハウスされてました。事務所は銭湯で有名な温泉の傍でしたね 浅見:船岡温泉ですね 佐藤:建築会社の事務所の3階が事務所でした。京都へは芸術家として来て、すっかり京都の人になってしまっていてますね。今回は結婚もされて、お子さんも生まれ、ますます京都に暮らしている生活感がいい感じで出てますね (8年前の2ショット) 浅見:ふふふふふ あの建築会社とは時々仕事はしてまして。その後建築会社の方は仕事をやめられてるんで。今は仕事してないんです。佐藤さんがいらっしゃってから、8年ですよね。 佐藤:そうです、すぐ壊れちゃいそうな、いつ止まってしまうのか分からない自動車で移動してました 浅見:そうです。あれは廃車になってしまいまして、今は別の車を友人から譲り受けましたが、やはりよく止まってます〜 佐藤:う、ふふ・・事務所はいつ引き払われたんですか 浅見:4、5年で引き払ったと思います。 佐藤:3・11震災後京都の東に移動したってことですか 浅見:そうですね、震災の時は専門学校で教えてて、学校の卒業式があったんで、大阪に居たんですね。友人の紹介なんですが、インテリアのデザインの専門学校で、大阪にあったんです。7年間ぐらいはやってました。3、4年ぐらい前までやってた感じですかね。 中央公会堂って所で卒業式の日でした。中之島に在る、免震構造の建物で、長周波の地震動が入ったら凄い揺れて。ゆっくりゆっくり。 奥様の千晴さんが子供をだいてお茶を入れてくれる 佐藤:男の子ですか女の子ですか 千晴:女の子です 佐藤:どっちに似ているんだろうね 共に:そうなんですよ 佐藤:どんどん成長するんでまだ顔はわかんないよね 浅見:そうですね 佐藤:8年前に来た時に会った子供たちは「中学生になる」って言ってました。顔が変わるんですよね 浅見:そうか 佐藤:ぷっくりした子供の顔が中学生に近づくと細く長く、お父さんとかお母さんの顔や親せきの人の顔に似てきたりしてるようです、お嬢さんもどんどん顔がかわるでしょうからね ともに ふふふふ 佐藤:いい感じの人どこで出会ったんですか 浅見:佐藤さんがいらっしゃった時に居たんです 佐藤:あの時も〜、一緒に事務所で仕事してたのかー 千晴:そうなんです 浅見:今も共同でやろうということで二人で代表としてやってます。 佐藤:じゃー奥様も建築の仕事をしてるんだ〜。時間がありましたら 聞き取りしたいので、後で「生い立ち編」から、ここに至るまで話をしていただきます。共通の部分には奥様にも参加していただいてワイワイ聞かせてください ともに ははははは 千晴:はははははは はい わかりました 佐藤:浅見さんには8年前に会って、31後に何度か、川勝さんの家などで、たこ焼きパーティーやったりして会ってはいたんですが。話を聞く間がなくって 浅見:そうですね 佐藤:5年ごとに聞き取るつもりだったんですけど、震災ショックで延びてしまいました。では奥様にも色々突っ込んでいただきまして 続けましょう。専門学校の卒業式の話まででした 浅見:卒業式で震災に遭って。その時は高台寺 傍の新しい事務所に移ってましたね。東山の方に動いて。彼女たちは事務所にいたんで。京都も多少は揺れてたけど、そこまでじゃなかったかな。 千晴:ぜんぜん揺れなかった、大丈夫?っていうメールが来たときに何のことか判らなかった。新築した所に移って1年目とか2年目だったのかな。門藤先生に構造計算していただいた建物はなので。揺れなかった 浅見:写真とか観ていただきながら話しましょう 佐藤:奥さん小さな椅子で可哀そうだから位置かわりましょう 見てて可哀そうだから 浅見:失礼いたしました。 資料を開いている浅見 佐藤:これが事務所ですか。おしゃれな所に事務所 借りられるお金が貯まったんだ 浅見:設計させてもらって、期限付きで安く貸していただいたんですよね 佐藤:それはいいね、奥様と一緒に設計されたんですか 浅見:そうですね 佐藤:柱と梁がそのままで作り替えたんですか 浅見:新築で純ラーメンでやっているんです。クライアントの要望が日本人が昔一生懸命造った疑洋風建築と。ああいう洋館が、京都に一杯残っているんですね、アクセサリーショップなのでそういう雰囲気のものを作りたいと。 佐藤:あ!これ新築なの 千晴:ふふふふ 浅見:必ず いつ頃の建物ですかって聞かれるんです 佐藤:うまいなー みなふふふふふふふ 佐藤:新築かー? 門藤さんが構造計算したって、耐震補強じゃなくって新築! 千晴:だから ぜんぜん揺れなかった 佐藤:ぱっと見は古い柱だけ残して改修したみたいに見えてしまう 浅見:それが狙いではありました 佐藤:私まんまと はまりましたね 浅見:ふふふふふふ 新しく見えないような建物、かと言って古びさせるわけではないことがしたい。 佐藤:RC建築は初めてですか 浅見:混構造ではやったことあったんですけど、純粋にRCだけはこれが初めて。 佐藤:大きさはどのぐらいですか 100坪くらいですか 浅見:めちゃくちゃ小さくって 土地の面積が11坪 佐藤:じゃー奥行3mぐらいなの 浅見:そうそう、 佐藤:見付が8mちょいぐらいなの、大きく見える、またまただまされたね 浅見:ははははは 佐藤:本当は薄っぺらい奥行なんだ 浅見:看板建築、みたいなものでね 千晴:隣が駐車場になっているんですけど、回り込むと ふふふふ 浅見:カイラシって建物です、可愛らしいという京都の言葉です 千晴:cohaku(こはく)っていうお店のが店の名前です 佐藤:建物名がカイラシで店のなまえがcohaku ってことですね。事務所に上がるにはどうするんですか 浅見:お店の吹き抜けを通って上がるんです、お客さんと目を合わせながら。階高がすごく高いので。 佐藤:階段たくさん上るので、2階はますます狭いね 浅見:そうなんですよ 佐藤:事務所は6坪くらいになっちゃうね 浅見:そうです 千晴:その時は3人でした 浅見:窓際に並んでいる感じで 千晴:作り付けの机でね 佐藤:電車に乗っているみたいなんだ 浅見:そうですね、細長いから 観光客を上から眺めているのが凄くよかったですけどね。高台寺への参道になっているので、観光客も観光バスもよく通るんですよ。凄く細い道路なので雪の日とか観光バスがすれ違うのを観るのが楽しかった。去年の7月月までで、子育ての時期なので (店のHPより) 佐藤:浅見さんに最初に会った時におんぼろの家に住んでたしボロボロの車に乗っていたし、これから大丈夫かと思った、あの先入観があるので、新築ビルの事務所に入るなんて思えなかった。失礼しました。前の事務所のときにすでに結婚していたんですか (8年前の家) 千晴:最近です 佐藤:長い間、一緒に暮らしていたけど結婚はしてなかったんだ 千晴:そうですね 佐藤:どうしてまた、この町家に戻ったんですか 三部屋つづいてて土間があるんですかね 浅見:土間はふさがれてて、だいたいそうなっちゃうんですね その2へ |
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