金沢 ことば悦覧 2008年春 home 林野紀子さん ことば悦覧 2時間23分 その01 その02 その03 その04 その05 その06 その07 その08 その04 45分32秒 〜1時間 00分 25秒 林野:なんか そういう人も必要だとも思います 佐藤:それはそうですね。それが無いとどれだけズレたかと言うのが判らないから 林野:そういう人は いるから良いかな〜みたいな 佐藤:そうですそうです。今言われたようなコアな建築家の対案として林野さんが入るのであれば、それは拙いわけです。 それは既に境界に取り込まれているわけだから 林野:あああん 佐藤:自分がずれてると言う 意識が無い限りは、こっちの違う世界をつくれない。そう 僕は見ているんですけども。 林野:なるほど〜 佐藤:だから、対案の中に入っていないと言うことが重要なですね。対案じゃないと 林野:なるほどなるほど 佐藤:別な概念であるという風に認識して、そちら様の境界を消していく、溶かして行く。その立ち位置に居る人しかそれは出来ない。と言うふうに僕は想っているから。そういう人居るんでしょうか?で尋ねて歩いているんです 林野わらい 林野さんいたじゃないか 林野:いるのかな〜 佐藤:居たけども〜、林野さんはそういう立ち位置に居るけれども、居るが故に現代の社会に生きて行けないさ〜 と言うさ〜 林野:そうですね 佐藤:だから 認知されるって?? 言う。ジレンマがあるわけです 林野:じゃー デモ 私は凄く、しぶとい ので〜 さとう大声でわらう 共にわらう 佐藤:夫は美術館でキューレターやっているし 林野:打たれ強いので 佐藤:鞭もいれるしね〜 林野:結構 あの、宙ぶらり〜んには耐えて行こうと思っていて。 佐藤:それ、その構え、 凄い重要だと思います。だから一級建築士に絶対ならない 林野:ならないで!!!〜 佐藤:成らないで、建築家を張って行く 林野:張って行く〜 佐藤:張って行くって言うのが重要だと思います。それをしてしまうと、建設省に飼われる。一級建築士制度の中に取り込まれちゃった建築家に成ってしまうから。これは俺の挑発的な言い方でありますけども。 そこを狙って入って、そこの矛盾をあえて引き受けるって言うかたちの方が 林野:あぁなるほど〜 佐藤:良いと思うな 林野:ちょっと考えます わらう 佐藤:いまさら一級建築士のク ダ ラン勉強してる 林野はアホや。おれは思うよ〜。俺の資格あげるよ。深い場で他者を信用すべし ともに だい ばくしょう 林野:ああ ほんとうに 佐藤:そんなことで一寸ずれましたけども。それでここに、金沢に至ったと。結婚したり、色んな なんて言うのかな。林野さんの人生そのものの様に、彷徨っていたら 林野:そうですね 佐藤:建築の周縁に彷徨い出て。それでまあ やっぱり、鈴木先生が言われるように「普通の人の時間が流れてない」身についてる時間の質が違うように見える 林野:はい 佐藤:鈴木先生は近代のど真ん中の、近代の大御所中の大御所 林野:はい 佐藤:王様、皇帝みたいな方から そう見える。違って見えるよね。だから貴方は正しく生きてるのですよ。 共にわらう それを自分で自信が無くなってしまうと、こっちに取り囲まれ易くなる。 林野:あははあ 佐藤:こっちの人に褒められた時は 林野という自然人は駄目な人間になった。という証言です。 おひとりさまいだだき〜とりこまれた おおおわらい 林野:厳しい生き方ですね〜 共におおわらい 佐藤:移行期はしょうがない。移行期に生まれた人間の宿命だと、僕は想いますけども 林野:でも常に。夫のやっている事なんか見てても。夫は在る意味すごく王道なんですよ 佐藤:芸術史人からみたらでしょう 林野:学芸員に成って、今も公立の大きな美術館にいて。でも彼自身の中にもその「それって、いかん」 佐藤:生きていけないもん。これからの身近な社会が美術館なんか維持できないもん。 林野:なんかそういうのが。でCAAK(かーく)って言うのが。うちの夫と 佐藤:あ、あここの(町家)の話ですね。ちょうど49分になったので 林野:そんなになりましたか? 佐藤:なりましたので CAAKの話に移動しますけど 林野:はい 佐藤:じゃーCAAKの話をしていただいて。かーくと言うのは、なにゃら ほい?判らなかった 爆笑 なんじゃこら〜よう するに ここみると、林野さんが言っているそのままですね AAが融合してる ロゴマークが肝だよね 林野:そうなんです 佐藤:このAが2つ重なり融合ダブって居るのが 建築とアートがダブっているか。それは人間と人間が、Aの上に頭を書き加えると まだ頭がないのね、くっつけると、他人同士が重なりあって溶け合っているのかって言うのを。象徴的にデザインされている。 林野:そう ありたいですね 佐藤:だらかこれはAが重なっている、色んな風にみえる、離れる危険も見えるよね。見る方向がかえると 林野:そうなんですよね。そうですねまさしく 佐藤:CとKというのは何かわからないけど。 林野:ちょっと離れている 共にわらう 佐藤:これらは王道だ〜 わらう そのへんの所CAAKの話をじゃー。CAAKの切っ掛けななにか、ロールモデる あるかな 在ったですか? 林野:これもまた成り行きでした。 わらう さっきちょっとお話し、固有名詞が出てた かいじまサン つかもとサン が大きく関わってくださっているですけれども。去年2007年に。 佐藤:へいへい 林野:金沢21世紀美術館で あとりえわん が、ぷろじぇくと をやったんです。半年間。あとりえわん いきいき ぷろじぇくと いん かなざわ 佐藤:なんですかそれ〜 わらう 老人福祉介護 の話じゃあるめーに。なんですかそのダサイネーミングは 林野:こういう説明するの 佐藤:ほとんどアートは けんちくは要老人介護のようだ。当たりだが。芸実も建築も 介護老人の様に入って、介護せねば〜 手当をしないと息絶え 絶滅 絶えだと 林野:活き活きって引いても。みんな特養しか出てこないですね 佐藤:出てこないでしょうね 林野:なんか半年間にわたるプロジェクトで。両氏が週替わりで金沢に来ていて。金沢工業大学の学生さんとか、他大学の学生さんたちが。金沢の調査をしたんです。最終的には調査した結果を踏まえて。何か建てようと。建てると言うか、金沢の可能性を引き出すような設計をしようと言っていたの。 佐藤:それは モデル プランなんか作るって言う意味ですか 林野:作る 佐藤:最終的にはね。 林野:とうぜん両人は、やりながら関心興味が育って行くタイプの建築家なので。結果的にカタチとして出来たのは、町家の調査 ですね。それは何か、町家マップとか言って 佐藤:けらけらわらう 林野:すごい面白いですけど 佐藤:ペットアーキテクチャーと同じ乗りだな〜 玄界灘の海苔 わらう 林野:で その町家を、プロジェクトやっている間に美術館の近くに拠点を借りて、そこ イキイき荘っていう。いキイき荘 佐藤:みんな自身が 息絶え絶えだし、いい名だ。いきいきしたいんだな〜 爆笑 林野:いきいきしたいんです さとうけらけらわらう でも学生が雑魚寝したり。両氏がいらっしゃったとこで、なんか宴会やったり。そういう何て言うだろう 佐藤:つるむ 場所だよ 林野:つるむ場所。 佐藤:つるみ荘だね 林野:でなんか、いろんなプロジェクトに関わったり、調査に協力してくれた人を招いく様に成って。こう毎週毎のように宴会が定例化して行った。 佐藤:ふんふん 林野:プラス 両氏はすごくお忙しくって。必ず一週間一回は海外に行ってらっして。その海外で見て来た事をプロジェクターで見せて頂いて。レクチャーもやる。れくちゃーあんどいきいきぱーてぃー と言うのを 佐藤げらげらわらう 佐藤:観光案内人の 教育せんたーみたいだ わらう 林野:でもいろんな分野の老若男女が集まる所に成って。半年間でそれは終わったけど。これ終わらせるのはもったいないから 佐藤:なるほどね 林野:じゃー いきいきぷろじぇくと は終わったから。ちょっと名前換えて。CAAKにして 佐藤:あ、そこに関わった人達が 、引き続き受け皿無いわけね。 林野:そうです 佐藤:なくなったので。CAAKというのをつくって それはここの場所ですね 林野:えとね。いきいき荘も うちょっと 美術館よりの民家にあった。ここは4月から、いきいきそう こっちへ引っ越して来た 佐藤:ああそうなんですか 林野:で 佐藤:じゃーふたつ在るんですか 林野:あっちは引っ越しちゃってもう、今は無いんです。 佐藤:無いの。今度はここが活きイキ荘に換わるけど、名前を代えて 林野:いきいきって言うのはちょっと。もう 終わったかなって わらう 佐藤:吹き出しつつ 老人福祉課に任せておいて。ここはそれで一応 林野:寺町の町家という 佐藤:寺町の町家のCAAKと言うことで 建築に特化しているわけではないんですか? 林野:わけではないですけれども 賛同してやっている主要メンバーがほどんど建築家なんですよ。せじまじむしょ にいらっして 21世紀美術館担当だった 吉村さん。あと二人松田達さん あと私と 鷲田めるろ 夫ですけど。この4人が主要メンバーでやっていて。 佐藤:あ 松田さんも深く 関わっているんですか? 林野:そうなんです 佐藤:あそうか。 林野:で いきいきぷろじぇくと に関わっっていた あとりえわん の 斎藤君と言う子なんかは、そのままこっちの居着いちゃって。今ここに住んでいるです。今いた野田君も、なんのかんの言って来られて、今ここに居候していて 佐藤:なんか行き場の無い建築科学の座敷童の引き受け場所みたいな 林野:けっこうそんな面もある。 佐藤:建築的サナトリュームみたいだな 共におおわらい そう言う感じもするよね 林野:はい 佐藤:だから 。うん。ああそうか。へー。複雑な機能を背負って 林野:そうなんです 佐藤:動き出しているよね。 おれみたいな人が訪ねて来ちゃうわけだからね 共におおわらい 行けって教えられたから来たんだけど 共におおわらい ああそうかそうか。なるほどね。 林野:結構おもしろくって 佐藤:4月から、まだ始まったばっかりじゃないですか〜 わらい 林野:そうです 佐藤:開館 おめでとー ございます。 林野:CAAK自体は去年の12月、11月末からやっていて。初回は五十嵐太郎さんが来てくれて。何か色んな方。 佐藤:五十嵐さん地元だからね 林野:そうなですよ。お願いして来て下さった 佐藤:一応メジャーな人ばっかり呼んでいるって言うことですか 林野:そんなことはないです。 佐藤:町の人が講義をやったり。 林野:町家研究会と言う金沢の方達がやってくださったりとか 佐藤:ここに来ると僕がインタビューしなければいけない人が一杯来るね 林野:そうなんです 佐藤:とんでもない所に来ちゃったな〜 ともにおわらい まず〜〜い 林野:面白い人が結構いっぱい来ていて。やっぱり普通の家じゃないですか。インタビュー会場って東京の、何か講堂みたいな所でやるのと違って。話がモードがおかしいんですよ。みんさんけっこう 佐藤:やっぱりフォーマルな れくっちゃー とはチョト違うからね 林野:で 東京から日帰り圏だったら、じゃー一寸忙しいから帰るってなるけど。金沢だと泊まっていってくださるから。結構 腰据えて呑んで居たりとか。 佐藤:そうだね。夜明かしするしかないものね 林野:いろんな、話が出て。そういうコミュニケーションの成り方も。何か面白いし、そこから何かドンドン繋がって行く金沢の人間関係も面白いし〜。 佐藤:建築に煮詰まる感じはするよね。なんとなく、そうでもないですか? 林野:うん そうですね。それは確かにある 佐藤:学生の聖地になって、大学で出来ないことをここでサポートするみたなね。 林野:うんうん 佐藤:そういう機能を担わせられる可能性はある。それは林野さんの思うところではないでしょう、そんな 餓鬼の相手では。大学がやりなさい!!そんなことは。おれは思うけどね。 林野:ま で 今 んとこはそんな感じなんですよ。やりたいこと他にあって、せっかくここ土間もあるんで。展覧会をやろうと思っているんです。 佐藤:ここでね 林野:で 町家 ここ築80年 らしいんでうけども。改修していいよ〜って 大屋さんが言ってくれたんで。まぁいろいろやってみようと。 佐藤:耐震補強もしてもらいたいですね。泊まって居て安心できないし。共にけらけらわらう なんとなく 野田:ちょと汚いのでお風呂に入ってきます 林野:行ってきて 佐藤:ああどうぞそうど 野田:すごい 汚いんで すよ 佐藤:汚いなんて言わなくっていいよ かいしょわらい だいじょうぶ 林野:はい いってらっしゃーい 野田:三日ぐらいはいってない 林野:わらう 佐藤:大丈夫です、大地震が来ると1週間ぐらい入れないから 会場おおわらい これを改修して、予算はどうするんですか・。 林野:そこは頭の捻りどころで、悩んでいます。 佐藤:数百万かかるよね 林野:まあそこまでは やれないので 佐藤:自分たちで作れるね それは 林野:はい 佐藤:材料費で 林野:専門家、二人つながりの専門家の方をお願いして、教えてもらってみんなでやろうと。 佐藤:なるほどね 林野:職人さんは一杯いるんですね、金沢は 佐藤:協力してくれる人が 林野:ここを紹介してくれた方々が、職人さんのネットワークを持っていて。そう言う人に協力してもらって 佐藤:すごい強力なエンジンはあるけど、何に使うかっていうのが。事になるわけですね 林野:いま それでケンケンガクガクっで。メンバーの間で。そんなパーティーばっかりでいいのか〜って言う意見もあるし。でもまぁ何かそれは 凄い大事なことなんじゃないかと言う人も居る 佐藤:だから集団でやる、運営する たいせいと 個人が対立。それは設計事務所も同じかもしれないけども 。 CAAKのような なんて言ったらいいんでようかね 知的講ともいう こういう運動態というか 感応態と言うか 名前はなんていったらいいか判らないけど 人が集まって来て交流する場所を維持して行くための 集団体勢ね 果たして可能なのか?と言うのは確かに実験の価値と疑問が残るよね 林野:でもまあ。いまんとこやってきた。受け継いできたのは交流なんですけど。その交流だけが目当てじゃなくって。ようはオルタナティブスペースみたいな。 佐藤:何に対する対案なのですか? 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