高知工科大・学部生+修士生+渡辺菊眞先生をまじえ呑み語り合う 2022年3月9日   作成佐藤敏宏
目次 (学部生編 01 02) (修士生編 01 02
学部生編 02

 それぞれの学部生の語り合いは続いている

佐藤:ここからは渡辺菊眞先生をまじえて語り合いましょう。卒業式もうすぐなんですね。おめでとうございます。みんなで和田さんの案を3年後に完成せるぞ!プロジェクトつくったから

 会場 できたらいいなですよ わいわいガヤガヤ

佐藤:実現すると言い切りるのが肝心ですよ。みなさんで実現しないと、今後の建築人生はだめなのだよ。これが「建築」だよと確認し合うことがスタートに当たってはおおいに大切だと思います。笑い話だと思って聞いてやりすごしたら皆さんの未来は、はなり凡百の建築人と変わらないですよ。

渡辺:生産的な話してたんじゃないの?

佐藤:ここに居る学部生5人で完成させる、共同プロジェクト・和田案「善根宿」実現について話をしてたんです。菊眞先生が加わったとたん萎んでしまったようです。馬鹿学生になっちゃったよ。

渡辺:ははははは大笑いしている。だめだよ!
佐藤:ここからは渡辺菊眞先生もまじえ・囲んで語り合うことにしましょう。みなさん卒業しちゃうので、涙話でもしててください。

 食い物飲み物をたのんでいる。

佐藤:手抜きして説明しそうだから、渡辺先生こちら来てください。この5人は面白い組み合わせなので、和田さん案、善根宿は「地元と旅人への愛」がでかい案だから、みなで実現するぞプロジェクトです。単板パプを基にお遍路さん小屋をみなで協力して彼らの人生で初めて造るんだぞ!と。

渡辺それはいいですね

佐藤:和田さんの案は地元愛にあふれているんだけど。裏をみると山アさんのもこもこ建築が融合している形態にも変容している、融合しちゃっていると。

渡辺:山アさんのも造るのね、はははは。
佐藤:RCじゃなくって木造で切り出して、もこもこ感を演出し造る。材料費は和田さんと桑原さんが工務店に勤めるので、工務店の端材を有効利用して、もこもこ形状を仕上げをつけていくと。詳細はまだ詰めていませんが、工務店で出た端材で造り続ける「和田+山アハイブリット建築」になります。

渡辺:ははははは、大笑いしている。そのストーリやったんですね。あのもこもこは木なんですね。ははは。

佐藤
:工作機械を使ってって切り出してもいいんだけど。牧田さんが全体をうまく進展しているか、どうか全体をプロデュースする演出家だね。

渡辺いいこと役割決めますね、はははは。

佐藤:この若者と語り合っていたら「善根宿」実現の姿が見えてきちゃった。で、大騒ぎしていたんです。
渡辺:伊藤は入ってないんじゃない?

伊藤いるだけの人です。
佐藤:伊藤さんはイメージが分からなかった、役与えなかったかね。
伊藤地元に顔を効かせる役





佐藤:とういうことで3年後2025年はみんなで材料を持ち寄って善根宿を高知に一個造ろうと。


渡辺:和田の案の建築ね。
佐藤:最初はトイレ棟はできないので、海にじゃぼんと入って用を済ます。
  会場笑い 
人生のスタートに当たり、5人協働で小さな建築を造ってみる。これはいいと思いますよ。造らなければ、高知に来て渡辺先生に建築を学んだ意味は蒸発するからね!小さ建築を一つ共同作業で造る。音採ってますから記録に残っちゃいますよ。



渡辺
:それは和田はいいと思った。

和田僕はいいと思うんです。みんな何んだこれ?と思うだろうから。
渡辺:もちろんそうだよね。それやって和田は自分のお婆ちゃんいるんじゃなかったっけ。
和田:そうです。
渡辺:試しに造ってみるのは難しいんですか?
和田:まだ分からないです。
渡辺だめやったら、撤去するでいいじゃないですか。そういう話、あれは一気にできるよ。

和田
僕が就職して家を建ててあげようと思っているですけど。
渡辺:どこに?
和田:南国市に引っ越しするみたい。お婆ちゃんが1人で危険なんで、海が近いから、引っ越してくるみたいな話を母としています。

渡辺:善根宿を一つ造る、それはいいんじゃないですか。もともと和田は室戸の男なんだから。本当に出来るという事があるとすれば、和田が気にしていることだと思うだけど。一時だとしても、そういう気持ちにさせないといけない
和田はい
渡辺:もう一個は、例えば造ってしまって怒られることを含めて、和田は怒られるの嫌でしょう。
和田もう室戸に帰れなくなる!

渡辺あれは遍路小屋だから帰れなく、ならないよ。実験的にやる話をという話が出来るじゃないですか。いいと思うだけどな、和田は変な脚光あびてアーキテクトになるのは嫌なの?
和田むしろありがたい

渡辺:やっぱりな、ははは。じゃーやった方がいいんじゃないですか。室戸の方はお婆ちゃんとか自分が居たので分かると思うんです。実験的にやるハードルってだいぶ高いんですか?
和田:そうですね、仮想で計画してたんですけど、村民からどう見えるかというのは、どう思うかその事も。



渡辺
:お遍路さんの休憩所みたいなものは誰が建てるんですかね。
和田:誰が建てているのか分からないです。
渡辺:そんな話ですよね。さすがにいきなり建てたら、お前なやねん?となるけど。今後、和田のためだけじゃなくっ、ああいうものが一時でも出来るとすると、今後の日本の未来は明るい気がするので、建てた方がいいですよ。ああいうものが出来る限りは、建築の未来はまだあると思っています。建築・箱の大きさで勝負するのは限界がある。そういう時に逆にちっぽけな物でもいろいろやれると思うんですよ。

山アの案は確かにRCで糞高く資材が高騰しているなかで、お金持ちやったらいいんですけど。木端かなにかを使って建てる ははははは。愛も湧くしね。それで和田が逃げ腰とか。

和田:ははははは。

渡辺桑原は和田のやつ建てみたくない?建ててみたいですよね和田が逃げ越でどうする

和田自信がない

渡辺:伊藤がいろいろ中継ぎするよ。はははは。面白い話になったじゃないですか。たぶん皆がバラバラなんだけど、団結力はあるみたいな話を、佐藤さんはしたんじゃないですか。和田の案がもしできたら、和田だけじゃなくって、未来が変わるよ。
和田はい
伊藤私に中継ぎしてほしいみたいです




渡辺:ハードルだいぶありますから、ステップで伊藤が支援すると。もう一個あるのが和田がまず自分の案をみんなで共同して造ったとするじゃないですか。たぶん彼は天狗になるので、タイプとして。ははははは。天狗には、みんな手伝はないと、「ちょっと大学院の勉強忙しくって、難しいは」と言われるよ、ははははは。その時は牧田が叱ってやればいい「そういうのじゃないだろう」と。はははは。牧田がアートデレクタ〜になったことで、はははは。ダサかったらダメ。どういう流れでそうなったですか。

牧田1人1人に話を聞きつつ個性を読まれているんだと思います。ふふふふ。


新型コロナの影響で呑み会できなかった学部生


渡辺:卒業しちゃうね。5人はコロナ時代の学生たちだったんで、一回も交流もなくやったことない学年でしたものね。山崎だけは京都の設計事務所の関係があったから、呑み会やったけど、みんなとはほぼ無かった。牧田と伊藤が全体を見るのは初めてですよね。車と関係ないですが呑む人は誰ですか。
伊藤:山ア。
渡辺:山アは呑みますよね。牧田は弱いんですね。桑原は呑めない。
桑原:呑まない。
渡辺:お酒は好きじゃないと
桑原:あんまり好きじゃない。もともと土佐山田でサークルとかしても車で行くので寮に帰ってくるために足が無くって、呑まないのが普通になっています。

渡辺:呑んでいる場に居るのが苦痛というわけじゃないでしょう、あ苦痛。
桑原:苦痛ではないけど、苦手ではあります。
渡辺:なんで苦手なんですかね。
桑原気使いしーなので、食べるもの気にしたりとか、喋るのもあまり得意じゃないですね。ずーっと聞いているみたいな感じ。

渡辺:山アは気にしないからね。この人すごいなと思ったのは吉松の時あったじゃないですか、あの時お膳運んで来て、コンビニのお握る食っているのに、なんでお前お膳やなのか、はははは。全然気にしないよね。はははは。さすが安耶香ちゃんらしい。

桑原は買って来たおにぎりを目立たない感じでほうばっている。山アは売り場に行ってお膳、1人だけどんと置いて。何のことも無いように談笑しているんだ。僕はわりと見ていますからね。
牧田:ずーっと思ってました、らしい。

渡辺:本人が思っているよりは皆さんが安耶香ちゃんらしいということを認めていて、成り立っている関係なんで。牧田は気にしなかったでしょう。
牧田:そんなに気にはなりません。
渡辺:アートと関係ないからな。はははは。山アマイペースでも人を気にしまくっている割には自分の行いに関しては無防備なんですよ。これってこう思われませんか?そんなことお前気にするのか。自分がお膳運んで来る。みなさん学習で津波のことを習うから恐くはないと思う。怖いですよ。資質もそうなんだけど、京都に行くので大阪とはまた違って、辛くは当たられないんだけど、違うなという違和感を感じますよね。感じるからといって学ばなくっていいんだけど、違和感を感じてしまうと思う。その時に山崎は何を想うのか。そこれは、あると思います。一回高知から出ていくというのは山崎にとってはいいと思いますよ。京都って割と楽しいですけどね。


高知気質あれこれ

渡辺:、和田は積極性は無いんですね
和田:積極性はあるときはあるんですが、無いときは本当にないんです、研究室に入ってからはずっと設計をメインに、いろいろ悩んでみました。

渡辺:まとめるべきじゃないと思うんですけど、高知の人たちって攻めるときは攻めれるんだけど、印象ですが打たれ弱い感じがします。僕は東北の血が成られているので、佐藤さんもそうなんだけど、防御力高いんですよ。攻撃性もある程度あります。クソミソに言われてもどんどん貯めていけて、攻撃に変えられる。高知の人たちって防御力は弱い感じはしますね。
和田:そうですね、それはそれでお国柄なんだけど、結構耐えられないことも。

渡辺:お国柄なんだけど耐えられない事も多いじゃないですか、和田も最初の時に自信があって大学に入ってきたのにしばらく認められないこともあって、これは俺、違うのかなーみたいな。もう一つは褒められるのも弱いんですよ高知の人は。

和田
:そうですね、自信が持てない。
渡辺:リズムの問題もあるので反省しなきゃいけないんだけど、しんどくなってしまう高知の人はいる。もう一つは住宅設計の貴方のは面白い案だから取り上げようとしていたんだけどって話してたら、そうか!と。行けるか俺みたいな、ははは。気の弱さで違っていたかもしれませんが、もうすこし頑張ります。反応、早くないか。
和田:様子見ている。
渡辺:様子見、次取り上げられると、やる!みたな感じで、ははは。
和田:僕らしいのかなと。

渡辺:伊藤もすごいですよね、大学の時に叱りましたからね。本気で叱ったことも一杯あります。伊藤は耐性はあったのね、割と怒られがちなのね。
伊藤:小学生ぐらいからです。
渡辺:山アは怒られない

山崎:怒られた経験がない、どうやったらいいか全然わからない。
渡辺:むちゃ怒られ弱いですね、はははは。ましに成ったと思うよ。伊藤は凄いと思いますよ。高橋さんが言ってたんだけど、3回目ぐらい言うと直らないと思っちゃうんですよ。もういいかなと思ったんです。あの時は牧田と一緒にやっていたので、牧田が敷地とか考えずにやっていて、「そうじゃないよ」と。敷地を選ぶ時に向き合わざるを得なくなって良い敷地を見つけてくるんですね。ほんまにいい敷地を見つけてくるんですよ。伊藤は五里霧中というか、住宅設計をやりきるという話に集中することになったんだけど、いい処は出てきているんだけど、彼みたいにすーっといくわけではない。その時に牧田は土地をがめる話から移行したかに見えて、伊藤は課題がいつもあった。

3年後に和田案の善根宿造るよ

 佐藤となりの席から戻る

佐藤:高知工科大の学部生のみなさんは今日から協力し合って善根宿を造ることになった、責任者は和田さん。完成目標の3年後、再開してまた呑むと。

渡辺
それはむちゃいいですよ

佐藤:修士卒の丸山さんは給料が高いだろうから寄付しなさいと。
渡辺:はははは。京都の設計事務所は比較的高めだからはははは。

  会場 がやがやがやがや 

佐藤:3年後会って、それでお互いの距離感を確かめ合うと、俺は旅費がないから菊眞先生がまた俺を呼ぶと。
渡辺:それは、はい!わかりましたはい。
佐藤:再会してお互いを語り批評し合うと、やったね、高知の約束だ。ということで話がまとまりました。3年後は和田さんの善根宿も出来ているから室津までも行かねばならない。1泊2日で周れるかね。
渡辺:いつから作るの、3年ぐらいですかねタイムは。1泊2日あれば周れると思います。

佐藤:その前に造っておかないと周れない。1年掛けても、2年掛けて造ってもいいんだよ。
渡辺:善根宿はそうです。

佐藤:3年後の3月9日に再会することに決まったから和田さん頑張って造るんだよ。みんなも3年後に集まるんだよ。
渡辺:室津に善根宿を造ったらいいと思うよ。

佐藤:そういう感じでいいですしょうか
渡辺:金峯神社の見学も三年後ということで
佐藤:竹内先生は大学辞めて東京で再スタートする門出なんだね、で福島で呑むんで、そこで東北の悪い思いを吐き出してもらうと。金峯神舎は3年後に体験することでよろしくお願いします。里の拝殿も含めると三つの単管建築を巡ることになるね。
渡辺:はい。

佐藤:関西の聞き取りは何度もしているんだけど瀬戸内海を渡って四国で聞き取り3年後には再び聞き取りできそうで嬉しいよ。3年後、2025年3月9日は日曜日だよ、みなさん集まりやすいですよ。

渡辺:休日だからみんな来れますよ。凄いですね。

 
 会場 がやがやがやがや・・・ 
新コロナの影響 初めての呑み会

渡辺:牧田は静岡の人だけど、こんな感じでいじられる事ってあるんですか。関西の場合はしょっちゅう起こるんですけどね。今回山崎が着てる衣装って、下にはいている奴は片方に凝った刺繍、凝った文様が入っている。今気付いたふりしているけど、新作ですか。

山崎:気に入ってます。
渡辺:非対称の柄だ。そちら側には無いでしょう。
山崎:両方ありますよ。
渡辺:しまった、見落としていますね。
和田:実際のところ。
渡辺:何か面白ければ、仮に建ててみていいですか?という話で、いいと思うんですけど。これって面白くっていざとなってみたら、壊すのもったいなくねえかと。仮でいいので「僕らが造るので」という話で一回、造ってみたら、ほんまにいいと思いますけど。その時はここの空間も利用してください。和田君の案は垂直に壁があって、ここらへんがむちゃ面白そうだから、内部化したほうがいいんじゃないという話をしてて。けど実際造るときに内部化は変えれるんで。この方がいいよねと言うと「僕は当初からその積りだった」と言うよね。はははは。
和田:そうです。

渡辺:このお酒、むちゃ熱いと思うんですけど、がーっと入れてください。こぼしてもいいです、注いでくれますか。
皆さんは新館もなかった学年なんで。好きとか嫌いはあるので、それはいいとして。桑原はよかったかもしれない。割といい意味で正直言いにくいというのは、実は僕は「呑みに来てね」って言いやすいタイプじゃないんです。皆からはそうじゃないように見えるかも知れないけど。わりと考えちゃ。「先生の立場だから行かなきゃいけないかな」みたいになって。来てもらっても楽しくなかったり、「呑み会に参加しなきゃいけないから」と言われの嫌なので。皆さんとは一回も機会が無いので、誰が呑むとかまったく分からない。なので院生は付き合いも長いので、呑みの場に行っても呑まない人は呑まないので。全然かまわないんだけど。学部生には呑み会に行くよとは言いにくくってね。
山崎は長女の資質というのもあると思うんだけど、僕は末っ子なので、末っ子というのは勝手っぽく見えるけど、常に場だけ見ているというのがあって、どっちかと言うとそつち系なんですよ。やっている事とも孤独なんで、そうでなく見えがちなんですけど。出来れば無理は強いたくない処があって
伊藤だとしても言いにくいんですよ、「今日呑みにいかへん」と言うのは。嫌なのにたぶん言われたら「じゃ行きますよ」と言うかもしれない。それがシンドイなと思うから。結局みなさん呑み会が好きなのか分からず仕舞いなんですよね。
桑原に関しては安耶香情報があったので「みなみちゃんは嫌いと思いますが・・・・」と。勝手に決めます、はははは。

桑原:大丈夫なんだけどいろいろ考えちゃう

渡辺:「津波も一緒でみなさん小学校の時に学習で津波の話は聞いているから今更、私はしないと思います」と伊藤の言葉はずっと残っていて、あ、そんな感じなんですね。そういうことは思っていなかったです。

山崎:そんなに考えているわけじゃなくって。私も伊藤君のそういう視点、伊藤君が言った後にちょっとだけ思った。 

渡辺:山アこうやって気分を盛り上げて、はははは。正直に言うと学生だけじゃなくって、人は変わりうるので、むちゃ叱ったりもするけど、その時だけで決断しないようにしてますね。伊藤君の話も何回も「そういう人は院にいれなくっていいですよ」と話ていたんだけど、そうかなと思っていて。分からないじゃないですか。そんなにズレてないという思いもあったので。難しいですよね。そんなにずれるんだったら伊藤君は院に入れない方がいいんじゃないですかと。そんな気に一瞬なったんだけど、分からないんじゃないかと。伊藤は今回の案んはまだ粘っていて、ずーっとやらなきゃいけないことですよね。だけど修士であの連続をやるとなかなか難しいんですよ自分のテーマでずーっと考えてみたらいい話で。たぶん修士でやるべきことは何かと連続しているんだけど、あそこでやるのは止めた方がよくって。

 がやがやがやがや わいわい わい
3年後に再会しよう 

佐藤:3年後はみんなで善根宿を建てるんだよ。菊眞先生呑み会の雰囲気いい感じになってきましたよ。学生さんたち呑み会になったらよく喋るよ。はははは

渡辺:この人たちはものすごく戦力高いですよ。
佐藤:みんな良い事言ってて、市川さんの逃げ技もきちんと受け継がれている。
渡辺:桑原さんと市川さんはタイプが違うんですよ。逃げますと言うのが桑原です。そんな事を言っちゃったら逃げれないじゃないですか、はははは。

佐藤:3年後の3月9日は日曜日であります。和田さんの地元に善根宿を建てる牧田さんという批評家もいるから。修士生も学校の中に何かつくることになった。
渡辺祈りの空間ですか。
佐藤:何を造るかはわからない。丸山さんは設計事務所からお金を支援してもらう係、和田さんも施工会社に勤めて3年目だからもう資材はやりくりできるようになっている!

渡辺:ははははは。
佐藤:とりあえず丸山さんは設計事務所に勤めたら毎月5千円を寄付して3年間で18万円貯めて善根宿建設に寄付すると。月5千円はキツかな?。とこのメンバーで再会は3年後ですよ。
渡辺:2025年の3月9日ですね。

佐藤:自分たちで協力して造ると。
渡辺:その方がいいと思いますよ。まず和田の案は本当に造った方がいいよ。部材は簡単に手に入るからねは、ははは。
佐藤:金峯神社もそろそろ新しい部材につくりかえる、式年遷宮にならってね。3年後は金峯神社を造った先輩にも声を掛けて、その後の事も含めていろいろ聞かせてもらいましょう。

渡辺:そうですね、彼らは来ると思います。丸山は建築家という立ち位置が大事ですか。工科大の敷地はやめておこうぜ!はははは
佐藤:どこでもいいけど実際に祈りの空間を造る?
渡辺:まずは和田の善根宿を造るのがいい。和田逃げ腰だけど絶対出来るって。はははは。

佐藤:俺の提案は和田案と山ア案の合成か?裏にもこもこ造形を付けか?
渡辺:あれは難しいですよ。本当に和田は案を造った方がいいと思うよ。室戸に手作りの善根宿を造る、高知新聞にめちゃくちゃ大きく載るよ和田はそこで調子に乗ってくると思うよ。本当には及び腰だったが途端に「おれはずと実現したいと思っていました」と
和田:はははは。最初自信無いんですが。
渡辺:乗って来ると、はははは。もともとそういう事を意図してやっていますと。
佐藤:俺一人で楽しんでしまっているんですけど、大丈夫ですかね。
渡辺:大丈夫、大丈夫です、無茶苦茶ありがたいです。
佐藤:審査員長で呼ばれて俺が一人で楽しんで呑み会だ!はははは。

 わいわいがやがや

佐藤:集合写真を録るので集まりましょう。 俺福島に戻ると皆さんの顔忘れちゃうので、写真撮っておくわけです
渡辺:そういうことですか。

 集合写真を撮る準備をしている みんな写っているかな、

佐藤:みんなありがとうございました、では3年後に会いましょう。ではここからフリートークで、修士生も合流したので盛り上がるね。
渡辺ありがたいです

佐藤:俺と菊眞さんが語り合うので、院生に評価が高かったのは、彼だよ。
渡辺:桑原さんが評価高かったんですか。

 かいじょう 佐藤が仕切っている。
渡辺菊眞先生と佐藤 作品についての語り合い


佐藤:この辺りをすこし片付けて語り合おう。和田さんは俺が一押しだったんだけど金賞受賞ならなかったね。委員長だよ俺は!という発言をし、てひっくり返していいのかな。俺は分らなかったね。

渡辺;建築は何か?と見るかによると思います。僕は牧田はアートっぽいとは思ってないんですけどね。建築って何か?は僕があまり分かっていない処もあって。意思があって空間で構築されていたら僕は建築だと思うんです。なので社会的な状況で諸機能を備えなければいけないのはあるかも知れませんけど、そっちは流動的なので、空間の構築としてやり切っているならば建築だと思っているので、牧田のはアートだとは思っていないですけどね。


YVa10P・YVa1P・YB4P―与島瀬戸大橋高架下の建築空間化―  牧田貴一

私は与島における瀬戸大橋と大地がつくり出す空間に惹かれた。ここを「高架下空間」と呼ぶ。与島に訪れた際、巨大な瀬戸大橋に圧倒された。初めは瀬戸大橋だけに目が行っていたが、徐々に視野が広がり与島の大地も含めて見るようになった。そうして「高架下空間」を見ていくと、ここには興味深く魅力的な空間が広がっていると分かった。「高架下空間」は、瀬戸大橋の直線的な交通を実現させるために偶然できた空間であり、魅力的な空間をつくるためにできた訳ではない。それ故に、「高架下空間」の魅力に対して積極的な関わりを
持ちづらいのが現状である。これに対して、私は「高架下空間」の魅力を引き出し、それと向き合える空間を構築しようと思う。
サイト・スペシフィック・アートについて紹介する。これは、特定の場所に存在するために制作された美術品のことを指す。日本国内のサイト・スペシフィック・アートの有名なものの1つとして、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」がある。この芸術祭における作品として「小さな家-聞き忘れないように-」を取り上げる。この作品は、新潟県越後妻有地域の広大な大地から気になる場所を抽出し、それと向き合える魅力的な空間をつくりだすものになっている。これに習い本設計においては、巨大な「高架下空間」から気になる場所を抽出し、それと向き合える魅力的な空間を構築する。
設計手順について、まず「高架下空間」の魅力を引き出せる場所に部分的に空間を構築する。構築する空間は主に「橋脚の空間」と「道の空間」の2つがあり、「橋脚の空間」は垂直に伸びる橋脚に沿うように空間を構築する。「道の空間」は橋脚の足元を大地の起伏に沿うように空間を構築する。次に、幾つか構築した「橋脚の空間」を「道の空間」で接続し、部分的にみていた魅力を全体的な魅力として感じられるようにして全体を構成する。
このように構築した空間をきっかけに、ただ通り過ぎてしまうには勿体ない程の魅力がある「高架下空間」の存在に気づいてもらえることを願う。

     

佐藤
:伊藤さんの避難小屋はどうですか。
渡辺:今後の事を、今の案は監獄みたいな話で良いと思うとして、善意がどこか持ってしまう処が問題だと思っていますね。けれど、今一生懸命考えていて、ベストかなと思っているよね、まずは。で、そのものは先ずはいいと。ただ、何も注釈もなく、あそこに、伊藤君も含めて、上にめちゃ行きたいみたいになるか?と言うと、ならない感覚があって。それを考えなきゃいけない部分があるのかなという気がしたけど。これって僕の主観だけじゃなくって、みんなが何となくそうなんかな?と思うんです。そこに辿り着いてない事は、いいのかなと思っています。気の利いた断面がぽんと載って、みんないいよねじゃなくって、試行錯誤ている。自分地元やし、決めるのが難しいだと思うんですよ。だから、のろのろしてて、あれは好いんじゃないかないですか。ただ、いったん回答はこうだと決めに行くとかいうよりは、ずっとテーマとして持っているべきものであって、院でやるべきことは思い切ってやればいいと思うんですよ。

佐藤:伊藤さんの案への先生からの応答でした、このような事は何時も語り合っているんでしょうか?
渡辺:基本的には撲自身に近いことかなーと思うです。

故郷の記憶のよりどころ〜来る南海地震に向けた造船所跡地の拠点化計画〜  伊藤 優汰

私の故郷は高知県高知市種崎地区であり、幼少期から南海地震に対して不安を抱いて生きてきた。南海地震により自分達の命が奪われ、故郷が散り散りになってしまうのではないか、このような不安に対し、建築に何ができるのかを考え始めた。
種崎は半島状の平地の地形をしており、過去に幾度にもわたって南海地震の被害を受けてきた土地である。現在、南海地震に対する準備が着々と揃いつつあるが、未だに集落民の不安は解消されていない。また、昔から種崎の生業は造船業であり、種崎と集落は一体であったが、現在の集落民は太平洋戦争にて移住してきた人々の子孫が多く、種崎と現集落民の関係は希薄化してきている。以上のことからも、来る南海地震の被害によっては、集落が散り散りとなってしまう可能性が大いにあるといえる。
故郷が存続していくために、私は種崎に「故郷の記憶の拠り所」を生み出すことが必要ではないかと考えた。「故郷の記憶のよりどころ」は、「集落民にとって故郷の記憶を持ち続けるための中核として、この地に残り続ける場所」と定義する。
本設計では「故郷の記憶の拠り所」を、種崎に残る造船所跡地を活用して、営み、防災の観点を統合した地域の拠点として建築する。
避難所の役割を担うオフィスの増改築、L1、L2 の津波に対応する二重の壁、二重の壁により構成される三つの広場が主な設計内容である。また、本設計は平時、発災時、避難時、復興時の四段階の時系列を持つ計画である。復興を遂げ、新しい姿の集落がこの地に現れた時、地域の拠点は、以前の生活や南海地震被災の過去、集落一丸となって復興を遂げてきた事実を体現する場となり、「故郷の記憶のよりどころ」として種崎のシンボルとなる。
南海地震の発生が刻々と近づいている中、「故郷の記憶のよりどころ」となる空間が、集落によりそい続けてくれることで、自分たちの故郷がいつまでもこの地であると思い出させてくれる、故郷を支える存在となることを願っている


佐藤
:では次に山アさんの、もこもこハウスについてお願いします。
渡辺:実は彼女はめんどくさい人なんですよ。独特に個性があるじゃないですか、そうなんだけれども学校の成績とかも、いい成績をとるのが好きな人なんですよ。そういう意味でめんどくさいんです。
佐藤:なるほど。審査員に日和るタイプなのね。
渡辺:日和るタイプなんです。だってね僕が放置して置いたら彼女は高専の1位とったやつをやろうとしてましたものね。そんなものはお前が想ってないから駄目だと言って。で、個人の評価しにくいサイロに住む。

佐藤:渡辺先生でよかったね、高専案のようなものばかりに成ってしまう可能性もあったんだね。山アさんは菊眞先生に半分賞をあげたほうがいいね。
渡辺:はははは。けど、山崎が今、思っているのは私がもし菊眞先生が居なかったらあの高専の路線で金賞とれたと思っている、はははははは。

佐藤:いやなやつだねー。
渡辺:ははははは。元の案なら高専案になりかねなかったよね。
山崎:違うとは思うんですけど、どちらかというとなりがち
佐藤:山アさんは声が通るし上手、3年後の再会時には司会をやってもらいましょう。

渡辺:組織で全体的に好いと思うところに置きにくるところがあって、こう見えて個性的な風貌なくせに、そうしがちだ、ははははは。
佐藤:ずる賢い奴なのか?
渡辺:ほんまにずる賢くないから直ぐ分かる、はははは。今回は頑張って置きに行かなかったでしょう。

佐藤:俺の金賞は和田さんで銀賞が山アさんだったから、まあまあか。
山崎金賞とりにいかなかった
渡辺:もともとだと高専案になりかねなかったものね。彼女の言っていた事で技能実習生が近所に住んでいるだけど、正直に彼らのために何かやれるか?という気持ちに成れないと正直に言ったので。それは言うべきだと。

佐藤:俺審査委員長だったけど、想定外のに金賞行ってしまったね、単に数字の積み重ねで決まって審査委員長要らんのじゃない。山崎さんは菊眞先生に会って多様な視線を身に付けてよかったですね。人生の1本道なんだと見誤るところだったね。


サイロのある箱庭建築 −建築を支えるもの− 山ア安耶香

私の生家の裏地にはサイロがある。サイロへの興味をきっかけとして、サイロとともに住む自邸の案をいくつも作り、試行錯誤を重ねてきた。案を作り続けていく中で案はどこかで収束に向かっていく。また、あるとき、固定した敷地の中で空間の配置、組み換え、創造などを幾度も行いながら何かを得て収束していく姿が、どこか箱庭療法の治療過程のようではないかと思った。箱庭療法では箱庭をいくつも作っていく中で、自己のイメージと対話することなどから治癒に向かっていく。治療者はその作品や制作プロセスに分析・推察などを行いながら治療を進めていく。同じようなプロセスで作られている自身の設計プロセスを箱庭療法の作品の見方を活用して分析することで設計物が建築となるための何かが見えてくるのではないかと考えた。
本設計は、収束期までの設計プロセスを箱庭療法の作品分析手法を活用して分析することで建築を支えているものが何かを考察し、そこからのフィードバックによって設計を最終建築へと昇華させていくことを目的とする。
本設計ではこのように、収束期までの設計プロセスを分析し、そこから導いた建築本質を設計にフィードバックし、最終建築へと昇華させる建築を「箱庭建築」と呼ぶ。
自身の箱庭建築を分析することで建築を支えるものとして、@テーマに合致するものが建
築形態の中心に据えられていること、A建築の存在する場が必ず必要であり、場所と連動した建築は、風景としての全体性を獲得すること、B内部から外部、周辺環境へと連続的にシークエンスが展開されていくこと、C時間やそこに存在しないものまでも空間化可能であること、D建築は具体的な敷地から周辺環境へと領域の入れ子的広がりの中にあることの5点が見えてきた。そして、それらの結果を再び設計にフィードバックし、それらがより建築空間で感じられるような「サイロとともにある住まい」を作り上げた。



佐藤:次に前置きで語り合ったんで、和田さんの作品はすぐにでも造り始めるでいいかな。

渡辺:着想とかがどうとかもあるんですけど、そこら辺に転がっているものを見つける能力が高いんです。
佐藤:俺は歴史性とか時間を重ねるとか言って評価に加えましたけど他の審査員は便所が遠いとかね評していたしね。
渡辺:知性の問題でしょうかね。
佐藤:分かりませんね、審査の前に渡されたA4の1枚、白抜き文字でびっしり並べてあるから見難い資料でした。次からは、番号と提案者名とタイトル大文字で分かり易くし審査資料を出してね。
渡辺:分かり易さが第一ですよね。細かく書いても意味が無いので。
佐藤:簡明な審査基準を示すためには、先生いよいよ支部長になるしかないね。


善根宿 室津 -集落の営みの場に寄り添う手作り遍路舎の提案 和田渉夢

善根宿とは、四国八十八箇所霊場を巡る遍路のための寝泊りのみの機能を備えた簡易的
な小建築である。私の故郷、高知県室戸市にある室津は遍路が目的とする札所は存在するが、遍路が憩う場所がなく、早々に室津から立ち去ることに寂しさを感じた。一方、室津には自然地形と人工物がおりなす魅力的な場所が数多く存在する。これらを踏まえて、室津の現地調査で得られた魅力を活かし、そこに誰もが建築可能な手作りの善根宿と遍路が使用する水回り空間を構築する。
室津は長年繰り返されてきた地震活動によって生み出された地形であり、集落の地盤面よりも 7〜8m 低い位置の港を中心とした漁村集落である。室津の営みとは、地震活動により生まれた地形に対して人工的な利用、改変の工夫の集積を指す。室津は地震活動による地盤の隆起が起こった後、漁を勤しむために港を掘り下げて集落へ上乗せすることを繰り返してきた。地震活動を発端に港を中核に据えて住みやすいように改変されてきた現在、隆起してせり上がった室津の集落を人工物である擁壁が支えている様態や、地形を活かして集落の一帯に畑を作り、年中強く吹く海陸風から畑地が守られている等室津での厳しい自然環境への備えも見受けられる。室津の営み空間とは、室津の営みの中で、村民によって工夫が施されており、簡易的に形成されている空間を指す。善根宿と水回り空間の構築において室津の営み空間の調査で見られる工法を採用した手作り建築とする。善根宿の設計において、調査で見られた、単管、擁壁、畑小屋に施されている工夫や部材を参考に、善根宿の空間計画を行う。次に水回り空間の設計では、調査で見られた、懸造り、コンクリート土台を活かして水回りの空間計画を行う。これら二つの空間は、集落の中核である港を介して、お互いが視認できる位置関係にあることで、遍路が室津の営みを意識しながら憩うことができると考える。また、本設計を機に、遍路だけでなく村民自身も愛着を持つ建築として集落に作り続けながら、あり続けることを願う.


佐藤:緊張し〜の桑原さん案にいきます。初めての呑み会参加だということですね。

 会場 微笑むふふふ

佐藤:コロナの影響もあり、学部生の皆さんは初めての呑み会、いいずね。でね。で桑原さんの案についてです。佐藤賞を与えました。三つの地形にある建築を結ぶ道や視線を設えることで、子供たちがそれらを移動と遊戯することで、無意識に地域に親しみのある記憶を育もうとする案だと思いましたね、わたしは。違ってますか。

桑原:ふふふふ、まあ。

佐藤:また年代を越え子供達の交流する場が無理なく整えてあり好感がもてました。そういうこの場所とその地形と三つの桑原建築でもって知らず知らずに子供たちが地域への愛着と他者への親しのある生活が無理なく記憶の底に積み重なっていくように思いますね桑原さんらしい大人しい案ですがね。視線だけの設えは意外にも頑固な構築物ですから、将来変貌する可能性は多いにあるのではないですか。

 会場 なるほど・・がやがやわいわい


子どもたちを取り巻く大きな学び舎 -御神木と煙突を塔がつなぐ 桑原みなみ

高知県香美市にある神母ノ木地区には特色ある地形や環境があり大変豊かに感じる。現在この地区内には保育園が存在する。一方学童はこの地区内ではなく小学校敷地内の限られた環境下にある。そこで神母ノ木に保育園、学童の双方があることで子どもたちの幼少期を豊かにする必要があるのではないか、また同じ地区内で遊ぶことで相互のより良い成長が期待できるのではないかと考えた。本計画は子どもたちを取り巻く環境を学び舎とした保育園と学童の計画、またその環境を広げるために神母ノ木地区、保育園、学童がそれとなくつながりをもてるように計画することを目的とする。
敷地は神母ノ木地区の南北二つの領域とした。その中でも保育園は北領域、学童は南領域とした。ここには煙突のある工場跡とその傍に空き地がある。また二つの領域の間にある神母神社の御神木をこの地区の心の拠り所として捉え、これらを含んだ大きな学び舎として計画する。
全体設計指針として北領域と南領域、御神木を一つの大きな学び舎とし、保育園と学童はその中でそれとなくつながる。具体的には保育園に御神木と煙突のそれぞれに向けて軸をもつ二本の塔を立てる。これにより御神木と煙突が保育園の塔を介してそれとなくつながる。
また南領域には煙突と隣接する学童を計画し、その傍の空き地には三つのトンネルを計画
した。このトンネルには「御神木」、「煙突」、「塔」の三つに対し軸を持たせる。全体計画として、異なる領域にあるもの同士がそれとなくつながりをもつことで子どもたちの学び舎が大きな環境へと広がる。またふとした時にそのつながりを感じることで子どもたちの学びを広げる。個別の計画としてはそれぞれの敷地の特徴や魅力を活かし、その魅力を加速させるような計画とする。道や周辺も巻き込んだ学び舎で、子どもたちが生き生きと遊び学ぶことで、神母ノ木にも生き生きとした暮らしが展開されるのではないかと思う。



佐藤が高知に来た使命の一つは


佐藤
:私は、高知の夜、昨日と今日の2夜にわたり盛り上がっております。まだまだ続きますよ。(笑)俺が高知にやって来た使命の一つは世代を越えた交流の場を持つこと、もう一つは共に何か造って共通の体験をすること、あとは何かなそうそう呑む事でもいいし、これからは建築もCGやVRでもいいかな〜と思てたんだけど菊眞先生はダメだと実作だと言うから、今日集いし皆さん一!緒に何か造って建築の1歩を記しましょう。

渡辺和田が善根宿を造るのは見えてます。あれ造ればいいじゃないですか。高知はそれぐらいのゆとりはあると思いますよ。

和田:
何かちょっと責任的なこと。

渡辺:善根宿ってトイレとか無いですよね、あれはどうしているですかね
和田街中の施設とか使ってますね。付いてる善根宿もあります。場所によってです。
佐藤:俺の知り合いの歌さんと言う建築家は遍路小屋をたくさん造っている。お接待と言って飯やお茶は地域の人々が備えておくんだそうです、トイレは聞かなかったな。和田さんの案には布団が描いてあったんだけど、布団は初耳でした。
渡辺:布団はアレンジでしょう。
和田だいたい布団は置いてあるです
佐藤:座布団じゃないんですか、布団一式ですか?
和田:座布団は分からないです。

佐藤:洗濯し続けないと嫌がられないのかね。

渡辺:目の前のお嬢さんは嫌!って顔しているよ。汚いなにそれみたいに、逆に嫌みたいに。

佐藤:善根宿でも変なオヤジと一緒に泊まるのは嫌だと思うね。
渡辺:それは嫌だ。

佐藤:シーツや枕カバーは一泊した人が洗濯して干してから旅発つと。
渡辺:その洗面や干場はあったほうがいいと思うよ。彼らはそれをやるべきだと思うし。
佐藤:お接待されてばかりされている遍路さんではダメで、使った物も建物も綺麗に掃除・洗濯して遍路を再開するというルールにすればいいんだな。
渡辺:一宿一飯の恩ですからね。その方がほんまにいいと思いますよ。

佐藤:審査会場では聞かなかったけど風呂と便所を掃除するのはだれか?と。俺は最高得点3を和田さんに入れた。3年後に造ってもらわないと高知に来た意味がなくなる。(笑)出来るとですね、他者が関わり、活用されると建築はぐーんと面白くなるんだけど。和田さんはとてもいい勉強になるよ、みなさんもだけどね。

渡辺それは重要ですよね。遍路って大切にされていたりもするから、お接待されるのが癖になっちゃうから、それはいいけど、泊るとなると。
僕は野宿すること割と多かったんだけど、大変なのよ。屋根とか有ったりするのはむちゃくちゃありがたい。アフリカでは泊れるけど、日本国内の活動は野宿が多かった、はははは。お遍路さんが自然に片付けていくようになるとは思うけど、それに期待するわけではないけど。

佐藤:和田さんの案はより現実に近づいてまいりました。ゆくゆくは物干し場も要るよ。洗濯するのもお遍路さん。台所はあっても食材はどうしたんだっけ?食材もお接待あるかもかな。3年後、高知にくるのががぜん楽しみです!

拍手が起きるぱちぱちぱち

佐藤:牧田さんはディレクターだから駄目だし係だ、伊藤さんは地元との交渉渉外係だし。

渡辺:ははははは。伊藤は地元じゃないのに、はははは。
佐藤:伊藤さんの爺ちゃんは伊藤電機店の社長ですよ、遍路小屋の電気の配線はおてのものですよ。この度は伊藤電機もこの室津に移転しましたので御贔屓に願います、なんて書き込んであるかもしれない。牧田さんは一年休んで世界の旅に出て3年間で修士を終えると丁度合うね。、そういうのありですか。
渡辺:休学はありですね。牧田は静岡に就職するの。割と東海の辺りってたくさんあるので。
牧田:静岡では、四国からはきついかも。

渡辺:牧田なんで高知に来たの?その問題ね。うんうん。

がやがやわいわい


佐藤
:長い事話合ってから審査しないと本当の評価はできないね。牧田さんの建築は分かりやすかったね、すっと説明なしでも。でも他の案は聞いてみないと理解が進まなかったので、呑み会で皆さんからいろいろ聞かせていただいてよかったですよ。
山崎さんのもこもこドラえもん空間は説明聞いて、なるほどと思って、個人の思いというのも牧田、山ア案に共通しているけどアウトプットのベクトルが違うだけだけど造形が極端に違うから分からないか。
和田さんの案は地元愛もあるし、地域の特性を生かしてもいるし、お遍路という長い歴史的背景もあるし、工法も四国中に伝播する力もあるし、いいと思うよ。誰にでも施工できる点もいい。完成したら地域に関係ない心の悩みを抱えた遍路さんに提供するという他者に対する寛容性も高いし、小さいけど自生・自立しやすい建築の提案だからね。総合的に和田さん金賞だね。桑原案は地域愛は似ているんだけど、新しい場が加わって出来てる感が薄いと思いました。山アさんの個人的な建築空間には負けるんだよね。もこもこ形態は説明、間違うと誤解されるので、そうするとドラえもん的な隙間好き空間の本質の理解すすまないかもしれない。味わい深いんだけどね。

渡辺:そこですよね

佐藤:山アさんがおばあさんになってもドラえもん毒を社会に出し続けるといいね、もこもこおばあさんしていると超金賞だね。




山崎にあった不誠実さは取り払われた

渡辺
:正直あれは分からないからね。もこもこした形態は、ははは。山ア建築の批評は難しいですよ。まとまりがない感じだし。あれが好くも悪くもあって。こうやって大きな環境と対応しています、と言われてもそうなっているのか、よく分からない状態で投げ出されている。

佐藤;山アさんは成長するのに手間がかかるんだけど、こちらの和田さんは手間かからなすぎだ。和田さんは20年後に壁にぶつかって悩むようになるね。
渡辺:しかも壁にぶつかるの弱めです。山アは京都に行くから壁にぶつからなさそうだ。山アのよく分からない感じっていうのは、過程も知っているけど、いまだによく分からないものがあって、それはいいことだと思いますよ。
幸家さんも去年合同ゼミの時に、分からないから推していたというのがあって。分からないって山アは22才じゃないですか、僕は50才程度なんだけど、もうちょい色々なことを分かっているのに、もこもこしたやつ、いまだに分からないというか。正直に言うといいのか悪いのかも分からないんですよ。はははは。

佐藤:菊眞先生も生まれた場所から建築をつくりだしているように彼女も実家のサイロとドラえもんの記憶から建築を考え始めてので、その誠実さは、いいんじゃないかな。
渡辺彼女は誠実じゃない気がします、放置しておくと技能実習生のための家とか言ってたんです。彼女が言った事で一番印象に残っているのは、彼らのために何かしようとは成らないと言ったので、そんなことは止めましょうと。

佐藤:彼らのために卒制したくない、そうなった理由を正直に語っていただけますか、山崎さん。
山崎:彼らとは何か相容れないなという感覚です
渡辺:正直、安耶香だ。

山崎生々しい食生活の話とかも聞いてしまって、それを聞いた時に何か、すっぽん獲ってきて、その辺で焼いて食べたりとか。いろいろな動物の血まで食するというか。それを日本でやっているのを見ると若干、うまくそれらも全部受け入れるというのは、その時点では出来なかったんです
佐藤:なるほど、現地に当たって当事者を観察していたんだね。

渡辺それは重要なところだよね。高専の子は紙からの情報で直に聞いてないと思う。
佐藤:そうですね審査会で「技能実習生に直接取材したのか?」と私は質問した。取材したり会って話を聞いてないと応えたので、評価が一気に下がり、ファイナルの選外でよかったけど、時おそしだった。ルールがなで落とせず、順位を入れ替えました。

渡辺:山アは正直に受け入れられない、と言ってたので、それでは止めましょうと。

佐藤:審査員長の権限が発揮できれば高専生の金賞は却下した、かったんだ。山アさんの評価の方が俺は高かったのね。理由は高専女子の創作意欲の元は紙や他者がもたらす情報を基に制作されていますね、創作者が単なる二次情報に乗っただけで生み出されて、あれこれ思い描いた案だから、建築じゃなくっていいわけです、ファンタジーの物語内の建築でいい、漫画てきな建築だったんだね。彼女には技能実習生の為に造る建築への決定になる建築のベースが無い、あるいは壊れた上滑りした教育を受けていた。

渡辺:
そうなんですよ

佐藤:審査委員長と他の審査員の権限同じに設定されているから、おれが権限振るえる構造になっていない!そこは問題だ。来年から変えるようにしてもらうのがいい。
渡辺:山アに、それは止めなさいと指摘してました。
佐藤:いいアドバイスをもらっていたんだね。山アさんは渡辺先生の指導がなければ、技能実習生ハウス案を作って、みんなで幸せに成ろう案を提示しちゃっていたんだね。
生身の人間の文化や生きてきた背景を知らないと建築実作は造れないよね。山アさんは自分の家と自分の暮らしぶりからドラえもんの想いを融合させることで建築の足がかりとしていて、もこももハウスを提示したんだと。さらに理解が深まって呑み会の語りはよかったです。建築に個人史ありだね。基本はそこで、徐々に社会との関わりを持ち展開していくんだと思うだけど。
身につまされたり、病むにやまれぬ発案者の実生活と関係のない案は選ばない事にして審査してました。で水族館案の人には審査後文句を言われましたが、彼の生活、あるいは生活史そのもの関係があるとは受けとめにくかったですね。いろいろすらすら語って絵も動かし卒が無いんだけど、普通に出来ていた。生活者としての建築への切実さが無いんだ、単なる課題のための案なんだと思った。頭で考えているので、すぐに捨てたり遊離してしまいやすい。真面目にお勉強の段階の案だった。
山アさんの案には切実さ抜き差しならない状況が案の中に立ちあがっていた。その手がかりであるドラえもん的押し入れ空間から建築を構想するしかない、建築論を積重ねるなんて出来ない、何も無さ・・・これしか手掛かりが無いという開き直った若い姿勢ももよかった。卒制は建築への切実さが大切だと思うんだよね。牧田さん案は遊戯的に見えて切実とさ迫り来ないので別の卒制展じゃない賞で評価すればいいと思った。

渡辺:牧田案は切実さが無い点がいいのでは、はははは。

佐藤:牧田さんには建築的切実さが無いので、橋脚パラサイトにしましたが、なんならカルポートパラサイト案でえもいいんじゃないかな。このように変容可能です、と一瞬に模型で説明されちゃうと圧倒されたんだけど。橋桁に拘った点は俺の目から見るといかにもで、作戦ミスかも。デカい物に寄生する建築ならいいのか、乗っ取り具合が単調だったかもしれません。残念な事です。

渡辺:一息いれて、料理たのみますか。
 
 ワイワイガヤガヤ 



学部生が見た院生案について

佐藤:ではここからは話題を変えます。学部生が見た院生案で最も好感が持てた案をあげてください。好きな案でもOKです。
渡辺:お気に入り案。、
佐藤:将来審査員になるかもしれないので、練習しておきましょう。評価せよ・・あらら無言。先輩の案を見てないのかな?

渡辺:いや知っているはずです。回答に正解があると思いこんじゃっているんじゃないですか、この人たち、はははははは。いつも置きにいきますからね。

佐藤:それか無言の原因なのか?直感でこれが好きでいいからどうぞ。
山崎大和さんの案がいいです
渡辺:大和の祈りの空間ですよ、気に入ったと。

佐藤
:山アさんの言っているとは分かる、大和さんと山アさんの空間には通底するものがある。牧田さんはどうですか。

牧田僕もそうです、大和案です
佐藤:伊藤さんはどうですか?
伊藤:僕は井上さんの案が好きです

佐藤:井上案については分からない、まちづくり、都市計画案かと、で伊藤さん説明してくささい。

高知市旭地区中須賀町における既存街路とパッシブシステムが重層する市街地整備
             〜地区空間の読解から導く市街地空間の生成〜 井上喜人

修士設計は、高知市旭地区中須賀町における既存街路の特性を生かした居住空間の形成、
パッシブシステム導入による居住環境の改善、この二つを重ね合わせた市街地整備を行うことを目的とする。
計画対象地区である中須賀町は、路地や湾曲する街路を多く含む複雑な街路体系を有している。そこに街路の空間特性と密接に関わる住居が建てられることで、中須賀町ならではの空間が形成されている。コミュニティを育む路地、車交通の速度抑制をはたす湾曲する街路などは近年住宅地計画において評価されている街路特性であり、その意味においても価値を持つ空間といえる。
しかし、現在、中須賀町では「災害時に著しく危険な密集市街地」とされ土地区画整備事業による市街地整備が行われている。それにより既存の中須賀町は街路含むすべての空間がクリアランスされ近年どこにでも見る住宅街へと返還される。これは、空間的価値の喪失であり、問題である。
そこで本設計では、災害時における安全性を確保しながらも、既存街路に従った街路網整備とその特性を生かした住居を計画する。
また、中須賀町は、密集市街地とされているものの、南庭を有する家屋が多く、冬期集熱を行う傾向がみられる。ただ、全ての住居において良好な居住環境が得られているとは言い難い状況にある。今後の持続可能なまちづくりのためにも全ての住居において冬期集熱を可能とする南北建物間距離の確保を行い、パッシブシステムを導入することで居住環境の改善を図る。
この二つの計画を重ね合わせることで、既存街路による特色ある空間と良好な室内環境を併せ持つ市街地の形成を行う




伊藤
:井上さんの案、井上さんの敷地がまずあって。そこは相当面白い空間性を秘めいる一方で、クリアランスされている状況があるんですけど。特に思っているのは一度敷地に行く機会があったので、本当に敷地の面白さみたいなものを感じながらクリアランスと敷地の面白さがグジャグジャになって、しかも顕著にある場所でそこで、
佐藤:井上さんの案は理解しにくかった。
渡辺あれを分からないのは駄目だと僕は思っています。悪いけどだめだと思っています。

佐藤:土地勘も無いし、区画整理事業みたいだし、修行して次回は審査に来ます。

和田:僕も山崎さんと同じで推しは大和案です
渡辺;気に入ってないだろう、はははは。
佐藤:分からない、その事を解説してくれますか。アンタが理解できないのはここだと指摘してください。こういう語り合いは慣れてないのかな。

渡辺:全員慣れてないと思います。しかも和田は井上案を推してないし、彼に聞いた方がいいんじゃないですか。
佐藤:皆さんもやがて審査員になる日がくるので、研究しておくのは悪くないよ。では学部生から一番評価が高かった大和さんを席に呼んで語り合いを続けることにしましょう。


後輩と語ろう大和案について

佐藤:大和案は後輩から高い評価を得てますので、大和さん後輩になにか挨拶なりアドバイスなりを語ってください。
渡辺:院生の案でどれが好きか聞いたら3人が大和案だ、僕はほんまかいな?と思った。伊藤は井上案を推している。
佐藤:大和さんはなかなかエンジン掛らないんだよな。

渡辺:大和はエンジン掛らない。

大和:評価していただきありがとうございます。
佐藤:では大和さんの案はここが好かったと直接伝えましょう、どうぞ。

和田:井上さんと丸山さんの案は敷地に行ってみたいと思ってました、大和さんの案は単純に魅力的な空間だなと率直に感じました
佐藤:大和案は他者からどのように見えていたのかということです。なるほど、ここはこうした方がいいんじゃない。いうのは無いんですか。入口狭いよねでもいいよ。

和田:ファサードですよね。あれはいいなーと思いました。シンプルなのがいい。外観と内部の体験にギャップがあって表と裏で凄い、二重回廊は栄螺堂の写しで空間体験として面白なと思いました。
佐藤:和田さんは、自身の案は具体的なのですが、他者の建築対する語りは飛ばして具体性に欠けてしまいますが。
渡辺:そうです、似たもの同士で他者の案にあまり興味がない、カバーするだけはははは。

佐藤:そういうことなら俺は和田さんを虐めていることになってしまうのですが。
渡辺:でも。聞いてください、もうちょい上手く言うと思いますよ。






(大和敦子さん修士設計断面)

佐藤:学部生、修士生ともに女性が活躍することなっていますので、山崎さんから大和案につい言ってください。静かにして聞こうぜ。

山崎:最後の方の案になるまでには、先生との打ち合わせでも、一時期複雑な形で作ってたような時期も、ちゃんと見ているわけじゃないんですけど。そこから修士案に移ったときに全部は分り切っていないんです。地と空、どうやって祈るのかなと思うのかなと思ってたんです。直接見るだけじゃないという話があったんですけど、そうじゃない直接じゃない拝み方と、直接見る所も必要だみたいな、両方あるので、あの案で大事なのかなーと。

佐藤:後輩の感想でしたが大和さん卒業するからきちんと応答してください。

大和
:わかりました。
佐藤:ちゃんと見てくれてありがとう、とか言わないと、俺が先生じゃないんだけど、お節介しているな、まいいか。
大和直接見えるところと直接見れないところ、という空間があるということ、凄い大事なんです。でもまだ私の言葉で説明できないんです。空虚があることは日本建築において凄く大事なものというのが、他の自然を信仰の核にしている祈りの空間です。山だったり海だったり調査している時に出てきたり。凝縮された祈りの空間の方にも、羅漢堂の空間の話が出てきたり、とか思うんですけど。日本建築、重要な話というのは私が上手く説明しきれてないんです。それを出来るようになって、それを理解していただけるようになったらいいなと思いました。

佐藤:評価していない牧田さんに聞いてみよう
渡辺:評価しいるのはこの3人です、評価していないというよりは伊藤は井上さんの案がいいと。
牧田:まあ難しい話もいいですけど、シンプルに出来ている空間すごくいい、出来てる空間が面白そうだ、行ってみるとわくわくするような空間が出来ている。出来ている空間が凄い、実際にそこの空間に行ってみて、そこに出来た空間を体験してみたいなという、その思いが凄く強くあります。

佐藤:大和さんの案に具体的にここに感動した場所はありましたか。
牧田地と空、すごい大空間に実際行って観たら何か分かる。
佐藤:狭い通路を歩かないと地と空に辿り着けない。いきなり地と空に出会うわけじゃない。
牧田:自分の好みなんですけど、そんなに派手じゃないんですけど、じわじわ来るような、自分の好きな場所は自分が作っているような空間体験が面白そうな点がいいです。
佐藤:体験したことが無い空間なんで体験してみたいと、大和案、祈りの空間のような建築ないからね。
牧田:そうですね。行って体験してみたいと思いました。
佐藤:大和さん後輩の言葉が届いて理解されていますね。

牧田:それとは違うタイプの建築観じゃないですけど、すごい空気感出している、祈りの空間を体験してみたいです。





■ 先輩から後輩へ 


佐藤
:では逆に大和さんは牧田さんの橋桁に作った建築案について語ってください、お礼に語ってくださいますか、大和さんどうぞ。

大和牧田さんの案はまだ完成してないと私は思うんです。まだ本質を。今、何か興味があることに対して、そこを面白くするような装置(建築)を真剣に作っていて、それが、いいたいことが分からなくなりました。
今、言います。そうなんですけど、自分がやりたい事、今、作っているものの、今のままだと何が面白いものなのか、伝わりにくい建築の時に、それを抽象的にはなるんです。けど、完成させていくと、何だろう。純粋に建築が持つ、建築が人にわくわくさせたりだとか、何か。私は好きであの案を推しています最後まで完成させて、ほしいと思っています。今の模型ではまだ完成していないと思います。まだ全体を通してどういうものなのか分からない。

牧田:使っている橋脚が一般的なもの1〜10まで、両端で、そこの2を対にしているんですけど、その理由としては。

渡辺:反応しているから全体を言おうとしているけど、正直に出来てますか?だから反応しろよと言われて反応するのは最悪だよ。出来たとか出来ないとか言えよ。出来てないと思うよ。出来てないですよ。
それを含めての話だと思うので、話題に乗っていい話と乗って悪い話があるので、牧田は何も考えてないわけではないけど、今の話で言うと全体を持っているというのはちょっとやや乏しいじゃないですか。それを言いながらこれをしたんですと言うべきだと思っていて。反論のための反論って意味がないからね。自分としては今これをしようとして、という話はいうべきであるけど。反論は僕は基本的には意味が無いと思っている。

佐藤:きついね。
渡辺:当たり前です、うちの研究室はこういう研究室なんです。意味のない水掛け論は絶対だめです。大和さんを評価したの和田だよ。
和田:はい、そうです。
佐藤:勉強会みたいになってきたけど、俺は初対面だし皆を理解するためにしょうがないので許してください。
和田;何かを継承しているもの、参考にしているものというもの論理的に組まれていて、分析してて、その内容を都市に組み込まれるように新しい提案している。そこが凄い魅力的だなと感じています。空間体験と言ったんです。垂直に上がって行く、垂直に体験していくような空間体験というのは実際に都市に居る人も面白いのではないか。と思います。形はシンプルなんですけど。

佐藤:俺は皆さんを喋らせる役割なので、それにつては大和さんとうですか。

大和:もごもご









佐藤
:大和さんにはすこし考えてもらって、評価してなかった伊藤さんにお聞きしてみましょう。

伊藤:評価はしてないわけじゃなくって、一番評価が高かったのは井上さんの案です。案、そもそもの建築でやろうとしているのが違うと思っているんです。大和さんの案の、一番面白いなと思っているところがあって、それは最初に都市に祈りの空間を造るという処から、参考として、二つの寺を取り出しつつ、さらに、それを一つの建築、内部空間にしようとした時に、率直にああいう空間になっていくということに自分は凄いと思っています。
それは、自分はそういう方向では建築を考えたことはない、考えられることがない。だからこそ大和さんの案を見て、参考物件だったりいろんなものを持って来て、凝集している過程で、空と大地を見る、そこに祈りの本質みたいな。
佐藤:もうちょっと自分の案と比較して語ってもらえますか。避難小屋には祈りの空間が設えてないんで。そのあたりから語っていただけますか。自分の案とは別の建築として考えていて同時代の建築とは考えていませんでしたか。
伊藤:そうですね、

佐藤:伊藤さんの案は避難所の案だから祈りの空間も必要だよね。津波が遇うと身近な人が亡くなるし、祈る場は要るんだけど。311の避難所では祈りの空間は設えられなかったので、どうでしうか。伊藤さんの案にはジェンダー対応が無いのと、被災者は心に傷を負っているし行き場が無いので疲弊もしている。目の前の被災現場には自分が一生かけて手に入れた家や財産が瓦礫として散乱してしまっている様を見るのは虚しく辛いものだと思う。祈りの空間要るんじゃないですかね。

伊藤:そうなるのを見越して建てるのは違うんじゃないかな。かりにそういう事があった後に建てようということで考えるなら、それはいいと思うんです。けれども来る前に日常の段階から祈りの空間を作ってしまうと、何か諦め。

佐藤:避難所の祈りの場がないのは問題ないんでしょうか。
伊藤:そういう空間にはならない。
佐藤:伊藤案と大和案をむりやり合成しちゃったけど、考えて置くことは要るんじゃないかな、そんなの考えるのは嫌ですか?
大和:違うのかなーと思います。
佐藤:若い人は関係性の病をもって生きていると言われています。そこに津波などの自然災害が重なるんだから、祈りの空間は要らないかな。
大和:うーん。

佐藤:大和さんは祈の本質を理解してないかもしれないかもな。

渡辺:亡くなるからじゃなくって、そういう資質を備えているじゃないですか、亡くなるからじゃなくって、海があってそこに自分が生きているというのが分からないで言っている祈りというのは、大和が分っているのかは分からないです。けども祈りが無くなるから作ろうじゃなくって、普段そこに身を置いて避難所というよりはコミュニティースペースですよね。
自分たちはそこに生きているんだということは彼女の言う通り祈りに近いもんだと思う。だからジョイントするのが出来るというよりは、もともとやろうとしている事の空間がそういうものなんじゃないかなと。そういうことはあると思っています。
彼女の案も都市で世知辛いから祈りが要るというわけではなくって、逆に伊藤の案は佐藤さんがおっしゃるように、いいことだと思うんですよ。それは無理くりな切望じゃなくって、海を見せようと頑張ったのは、同じ気持ちだと思うんです。それは都市にいる人は気楽だからじゃなくって、いろいろな立ち位置で起きてくる話だけなのです。私の案は違うという話ではないと思っていていますね。
だから、自分がどこに居るのかわからなくなっちゃうというのが起きてしまうことだから、都市はそれが起きやすい。それで生きていますけれども、伊藤のはそういう気持ちがあり方がよくって、海と共にあることが常に祈りに近いと思うのですそういうのと結びつくはずなんですよね
特化して教会建築を造る話ではないので、大和は当たり前にそうあるべき。大和は機能としては祈りの空間をやっているけれども、一番備えておかなければいけない。
佐藤:大和さんと伊藤さんがいっしょに建築を考えて語り合っていくと、共に良い建築を手に入れることができていいんじゃないかな。

渡辺:僕はそう思います。逆に応援している人たちの方がいい加減で。ははははは。伊藤の方が丁寧に大和の話を聞いていますもの

佐藤:おれは無理やり建築お見合いをさえてしまいました。けれども、こうやって出会い、建築を考える端緒をお互いに見つけ出して磨いていくのは大切なんだと思います。大和さんは高知市内の設計事務に勤めるようですから、時々先輩と交流して語り合うのがいいと思います。高知市内で自主勉強会を開いて語り続けを重ねることがいいと思います。
伊藤、大和案のお見合い成立ということで今後の語り合いを重ねるこを期待して、今夜の語り合いはお仕舞としましょう。

渡辺:各自、大和案の好きなところはあると思うんだけど、本質てきには伊藤、大和案が共通していると思います。

 まだまだ、わいわい続くのでありました。























うぴ子さんの歌
「君は頑張ってんだよ」

最後まで見ていただきありがとうございます。高知工科大学部生と呑み語り合う 渡辺菊眞先生と修士生も参加して賑やかになるばかりでしたが、記録はここでお仕舞です。 続きは3年後となる予定です。お待ちください。 作成・文責:佐藤敏宏
 
 学部生編を最後まで読んでいただきありがとうございました。感想などありましたら電送ください
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