023/3/14 花田達朗 教え子と語る@浜通りを視察し福島市内の居酒屋「藤むら」にて 
 01  02  03  04  作成:佐藤敏宏
 その03 

福島産地酒の味くらべ

佐藤:あら、小池さんもう2杯、呑んでしまったね。
花田:本当は酒呑みなんだ!初めて分かった。すごいじゃない、すでに3杯だ、驚いたね。そんなに酒呑むんだね。
小池:もったいない精神ですよ(笑)
佐藤:他の地酒にしよう。
花田:福島県産の地酒を研究しよう(笑)
小池:天明、ろ万、会津娘。
花田:これから、福島内部からジャーナリズムを立ち上げるチャンス。うしろめたさを含めて。牧内さんは福島県生まれでないけれども、二人は福島内部の人間だから。そこが違っていて、ミックスされるのがいい。
 (・・・酒が来る・・・)

花田:すみません、おちょこ3個お願いします。天明うまいね。濃い。すっと入ってきます。
小池:天明の大飢饉しか思い浮かばない(笑)大飢饉なのにこんな美味しいお酒を造っていいのか?という時代じゃないですか。
花田:宮泉の路線だけれども、天明の方が濃い。宮泉の先にある酒だね。私の評価舌もまあまあでしょう(笑)
佐藤:きき酒チャンピオン選手権に出場できそうだね。お正月は天明を呑んでました。
花田:名前もいいけどね。
小池:天明は大飢饉じゃないですか。
花田:天明は確かに江戸中期の元号。だけれど、もともとは夜明けという意味。明けがたに呑む酒の味かな。それともこの酒を呑むと心に光が射して夜が明けるという意味なのかな。だとすると、仙人が呑む酒だね。
小池:美味いのでいっぱい呑んじゃう地酒ですよ、この地酒は。レディキラーという地酒ですよ。

花田:女性を酔っぱらわせる酒?(笑)
小池:こんなに味が違うんですね!
佐藤:酒蔵によって味はまるで違うね。そして同じ銘柄でも酒の温度によっても美味くなったり拙くなったりするので、地酒の味比べはおしまいがない。廣戸川も・・・この店には置いてないな。
小池:廣戸川はどこの酒ですか。
佐藤:天栄村、須賀川市の西方にある酒蔵。
小池:お酒造ってなさそうな所でも作っている!
佐藤:白河から会津に抜ける古道沿いだね。寿々之江もある、小さな村に二つの酒蔵がある。天明は値段のわりには美味しいよ。安くて美味い地酒を探して温度調整して呑むのが楽しい。それが通の地酒の呑み方なんだな。
花田:会津の酒は美味いね。
佐藤:もと城下町の酒蔵の酒はたいがい美味いですよ。
花田:殿さまが満足しないかぎりいいものを造り続けなければいけないということ?
佐藤:江戸期には城下町に米や資金が集まりやすかったし、消費地でもあったことが影響しているんだと思います。二本松市に4蔵も!あるよ。
小池:新潟から来るんでしょうかね。
佐藤:酒蔵の生まれた歴史は知らない。けど、会津は南部杜氏というし、たぶん杜氏たちも近江からやってきて、地酒を造り始めたのじゃないかな。蒲生氏郷が持って来たことにしよう、いい加減な答えなので歴史調べないと、情報集めないと・・・。





 

花田:メニューに書いてある天明の表現が巧いね、酸味とうまみのバランス、この表現は確かに当たっている。うまみがあるね。
小池:舌のなかで広がる感じがします。
佐藤:小池さんの故郷の地酒、奥の松を呑んでいる場合じゃないね(笑)明日、買いに行くしかないね。
花田:大丈夫、今日物産館(コラッセ)で買った「風が吹く・青」でいいよ。
佐藤:花田先生が選んだのは奥の松です(笑)次回は天明を進呈しましょう。
花田:福島の酒は美味いね。
佐藤:「清酒アカデミー」という杜氏の学校が出来たのが30年前ぐらいでしたか、県内隈なく技が浸透したので美味しくなった。その前は山形の酒が勝ってました。今は福島の地酒で充分です。
小池何とかテクノプラザの。

佐藤:郡山ハイテクプラザの鈴木賢二さん(現在は福島県酒造組合特別顧問)という酵母技術者が支えているんだと思います。
小池:県が資金出しているはず。震災前からやっているんですか?

佐藤:高度成長期のような団体旅行客が来なくなったり、宴会少なくなって地酒が売れなくなって、1980年後半から清酒アカデミーが始まったような記憶です。今は海外にも売り出している。
小池:ようやく実ったという感じですかね。
佐藤:9年連続して金賞蔵数で日本一に輝いている。今年は9蔵だったかな。その前に20年ぐらい摸索期間があるから30年掛かったということかな。大七酒造が海外へ売り込み隊長だったかな。
小池:大七のCM見ても、ワイングラスのような切子のグラスで呑む。
花田:酒はね、焼物で呑まないとね。
佐藤:茶碗地酒がいいんだよ。
花田:地酒とワイングラスは合わないよ。
小池:イメージの転換を狙った。

 





佐藤:福島県産の地酒を呑みつくそうと去年思ってやってみたけど、年間60種類は目標だったけど、達成できなかったね。酒蔵も多いし、銘柄も多すぎる。同じ蔵でも銘柄たくさん出しているので数える気にならない。だから純米酒に絞って呑んでいるだけど、それでも、60種類は達成できなかった。
小池:地元の人の感覚から言うと、我が家の両親を見ても酒は飲むんだけど、日本酒を呑んでいる感じしなかった。途中から地元の人が呑むよりも、富裕層が呑む感じに変わった。売り先が変わった。
佐藤:温泉宿の宴会の数が激減したからだと思う。昔だったら小浜には養蚕組合や葉タバコ組合があって、会合しては地酒を呑んで、呑み過ぎて喧嘩もして(笑)
小池:お祭りとかで。
佐藤:純米酒とか純米吟醸酒は無く、醸造用アルコール入りの醸造酒がメインじゃなかったのだろうか。呑めば呑むほど悪酔いする酒だった。
小池:小浜のお祭りは荒れました(笑) 
佐藤:醸造酒は俺の偏見かもしれないんだが、純米酒だと米のアルコールだけど。敗戦後の地酒は醸造用アルコールを入れて米酒と混ぜた醸造酒だと想像していて、米以外のアルコールが人体に怒りを起動させると思い込んでるよ。昔の人たちは質の悪い地酒を呑んで喧嘩したんだと。醸造酒が呑みやすいと言う人もいる。

花田:熱燗には本醸造酒。大吟醸を熱燗にはしないよね。
佐藤:酒の温度で味がまるで違うんですよ、凍らせてシャーベット状にして呑むと美味くなる地酒もある。地酒って不思議ですよ。大吟醸を熱燗にすると拙くなるだろうね
花田:天明を凍らせて呑むと美味いだろうね。いままで私は純米酒路線で、純米吟醸とか選ばなかった。今日、天明の純米吟醸を呑むと美味いね。先入観で純米吟醸って甘いと思っていたの。辛口が好きだから。考えてみると、いろんなシーンで呑むわけだから、料理を食べているときは辛口で純米がいいかも。純米吟醸の天明だと、これだけ呑むのがいいね。これをシャーベット状にして呑んだら美味いだろうね。

佐藤:夏の夕方、シャーベット状にした地酒と、当ては桃ですね(笑)冷やすと甘味は消えるように感じる。糖分が変わらないので呑みすぎるので注意しないと。
花田:天明は酸味もあるね、ちょっと舌に酸味が残る。宮泉も美味いけどね。



年度3回の鑑評会



 ふくしまの酒蔵ガイドブック  上地図は 70−71頁より  (福島県観光交流局 県産品振興戦略課刊行)

■ 二本松市と旧岩代町

佐藤:奥の松酒造のような二本松藩の地酒は他の県産地酒より安いんですよ。蔵が4軒あるので、競争かな。俺が見るに二本松の酒は貧乏人に合う(笑)二本松藩の士族の根性出しているじゃないかな。
花田:群雄割拠していると、いいことあるね。
小池:競争がよく働いている。
花田:二本松出身を誇りにしていこう。
小池:僕の小浜は平成の大合併で二本松市に縮入された(笑)
佐藤:小浜に酒蔵ない。
小池:二本松にコンプレックスを抱いてます。
佐藤:小浜から二本松の駅まで車で30分ぐらいかかるでしょう。お母さんに車で送り迎え通学してたんでしょう?

 (・・・椎茸釜めしと五目釜めし運ばれる・・・)

小池:反発したい高校生の時期に親に反発できず。親にありがとうございます!みたいな(笑)僕にとってよかったのは、旧岩代町は図書館がよかったんです。旧二本松市の人が来るぐらいいい図書館があるんですよ。今も書いてあるんですけど、岩代町図書館は岩波文庫全部集めていて、そういうスローガンとか目標を掲げていたわけです。で、僕もコンプレックス抱いていたので。

(・・・釜めしを分け合っている・・・)

小池:たまたま勉強が好きで、よく出来たというのも、図書館があったという事があったと僕の中では捉えています。岩波文庫全部集めるというぐらいの気概でしたから。無理して読んでましたね(笑)分らないけど読む(笑)エミールとか高校生で読んでいた。

花田:信州発の教養主義、岩波文化が中通りの旧岩代町で受け入れられたということだね。美味しい、久しぶりで釜めし食べた。
佐藤:除染バブルの時に比べると客は減りましたね。前は満員御礼状態だったよ。
小池:今日からですよね、政府が公式にマスク無しで、自己判断に任せますということ、それ自体おかしいですけど(笑)


文章を書き始める 建築の理想は路上である

花田:小池君が二本松市に帰ったときにね、それを聞いたあと「何時か会いに行かねば」と思っていた。それを聞いた最初の頃から常に「その時は佐藤さんと一緒に会おう」と思っていた。二人はいわば同じ福島県人だよね。
佐藤:同じ県人でも花田先生が来福しなかったら、小池さんにお会いすることはなかったですよ。暮している領域が違うから、会ったとしても変なお爺さんと思われるだろうし、一昨日イベントがあって、3月11日の「今、水俣から福島を想う」。如春荘に小池さんも牧内さんも参加していたらしいけど、交流しなかった(笑)
小池:どこら辺にいましたか?

佐藤:途中から参加したから一番後ろ、隣の部屋でした。
小池:僕はですね、窓際のほうに居たんです。
佐藤:講師の熊大の石原明子さんの講義は聞き逃しています。

花田:二人をやっと引き合わせることが出来て、良かった。
佐藤:俺は小池さんより濃いからね。
小池:(笑)
佐藤:小池さんは淡泊かもしれない。俺は一度付き合い始めると長くなるんだよね。花田先生とは23年になる。
花田:小池君はまだ28才だもの。
小池:佐藤さんは28才でもたぶん濃かったでしょうね(笑)
佐藤:今もさほど変わらないが、誰にも相手にしてもらえなかったような気がする。



2023年3月11日の企画展の様子

小池:対外的に文章を書くのを頼まれるようになったのは何歳ぐらいからですか?

佐藤:工業高校卒業して東京に10年出稼ぎみたいなもので、1980年に福島に戻ってから活動いろいろした。その結果、朝日新聞福島支局から1983年1月15日から1年間挿絵担当を頼まれた。文字の原稿依頼は毎日新聞福島支局から頼まれてコラムを書いた。あれは33才で、支局長に褒められたので覚えてます。「俺の文章も使えるのか」(笑)東北版に掲載されました。その前は福島市内のジャズ喫茶に集う仲間と手作りフリーペーパーを出していたね。
小池:若手建築家にみたいな依頼でしたか?

佐藤:違う、最初に毎日新聞福島支局から原稿依頼されたのは1984年の夏でした。それは人生初のmy記録集も刊行した、土湯温泉でイベント主催したので、記者クラブにチラシを投げ入れするんですよ。それを毎日新聞の記者が面白がって見ていたからですね。日本各地から若い人を集めて土湯温泉街の道路を占有して2泊3日通しの身体表現とアート系表現が混在してるイベントです。ラジオなどの、今で言えばアートイベント、それをやった。裸になる男が何人も出て、仕舞の日に警察が押しかけて来て(笑)逮捕者を出してしまった。東京から来て表現する男の子たちは心が病んでいて、裸になってギター演奏したりした。土産物屋の娘をつれてドライブに行く輩も出て大騒ぎ。
小池:(笑)
佐藤:毎日、一人は裸になる奴が出て来てた。俺は主催者で裏方をやっているからステージ全部は観てないし、町中でも同時に多様な表現行為しているから、把握できていない。町の人が通報する(笑)〆の舞台で裸になったら、警察が10人ぐらいどかどかと押し入って来て逮捕。

花田:わいせつ物陳列罪だ。
佐藤:そうです。周りは警官たちに帰れ!コールをして大騒ぎになった。その時に俺は思ったんですよ、建築の理想は路上だと。路上の危険性がない建築は建築ではない、他者に出会うことも危険だし、それを選択する危険さも路上にはある。
花田:ストリートパフォーマンスだね。
佐藤:建築は壁を設けて、出会いの危険を排除するのが目的だったりする。生きていることは危険。都市に暮らすことは危険なこと。そのことを知らせる建築は全く存在していないと気が付いた(笑)。「生きることは危険」が本来なんだと思うわけです。建築の理想は路上だと。

小池:オンザロードですね
花田:公共圏の理想は路上にある?
佐藤:そうです。
花田:ストリート公共圏。


 1984年7月末土湯温泉の路上にシートを敷き詰め観客席とする 

佐藤:あの時から「建築の理想は路上である」を具体的造り検証しているだけです。本来の路上の出会いを選択するのは自分自身だ。路上は管理できない。最近では監視カメラがやたら設置されているので、そうとも言いにくくなってますね。最近では「建築の理想は路上である」と伝えると、「それはいいね」と返ってくるようになりました。40年経ったら同意する人がいるようになりました。出会いも語る場も自分がつくるんだという自覚に目覚めた人が出てきたんだと思います。路上で出会って会話するか?どうかはお互いの動物的勘に委ねられている、自分で選択できる自由がまだある。目的をもって路上に集会している訳でもないから。壁を立てて区切り、出入り不自由にすると危険は除去されるかのように思うんだけど、会社や学校の内部で虐め合うって隠ぺいしてるのは新聞社でも常に起きていると思いますよね。だから建物の内部は人にとっては理想の時空ではない。建築の内部では人間を育てない、育てにくい。人を育てるには他者に遭う危険が要り、同時に守らなければ育たない。自然災害も危険だけれど、人が集まって住むのも危険なわけです。今日の伝承館での学芸員との出会いのようなことは、仕掛けて初めて出会いの効果が生まれる。積極的に学芸員を危機に追い込むと、本音のコミュニケーションが発生する。キチンと反応してくれる。施設内で路上的に出会うのは危険性が少なくなってますけどね。





 1983年1月15日から1年間挿絵担当



1984年9月12日毎日新聞 東北版に掲載
上記の記事を大きくして読む


路上の客席で昼寝している観客




佐藤が人生初の本 ほとんど売れず
 『土湯温泉パフォーマンス&シンポジューム84 全記録集』
闘争の場所

小池:福島の汚染水排水反対とか反原発をやっている人たちの取材していて思うのは、沖縄とかの辺野古とか違って、フクシマ的場所、象徴的な場所が見つけられていないんです。県庁前で活動していても別にそこで原発事故が起こったわけではないし。かといって浜通りの第一原発の近くで反対運動やろうと思っても、近づけないし、みんな、来て!と言っても放射線量が高いので来る人は限られる。フクシマを表す場所が無いというのが、致命的なんです。
花田:東電本社前でもだめか?
小池:諸悪の根源は東電本社だと思いますけど。
佐藤:福島から電車賃掛けて行くには負担が大きい。
小池:最近、福島大学の学生とかに、別の記者がインタビューする機会があったんです。県庁前で汚染水放出反対とか、反対運動、デモンストレーションをやっても気持ち悪い!と。そういうふうな思われ方をしているんですね。辺野古だったらすぐに近くに米軍基地があって、そういうのが伝わるんですけども、福島の県庁前でやって気持ち悪いと思われてるのかな、そういう限界がある。

佐藤:電力県福島だったから、反対運動やっても、それで益を得続けた県庁と職員、そして交付金で建てた施設、その環境下からは公務員的労働者も反対運動しないんだよ。他所の人ばかりだ。県庁前にエプロンかけた子育ての主婦が参加するとは思えない。主婦の日常とどこが関係しているのか?疑問に感じる人は多いと思う。投光の仕方がずれているんだろうね。浜通りの漁民の方が大勢して大漁旗掲げ県庁広場で反対運動してたら主婦も参加するだろうけど。県庁は敵でもあるけど、長年味方でもあるから矛盾し、又割きに合うね。絵柄としては県庁前で撮ると全国に向けては反対した、やったふうな空気は現れるんだろけど、マンネリ絵だから福島市民は参加しないよ。

小池:絵柄としては県庁前が象徴的。反対運動の写真を撮って限界、虚しさを感じた。
佐藤:県にも反対派にも悪口言ってる・・・そのままになっていて、議論する場を定期的につくる、議員を選ぶなどしないと暖簾に腕押しだけでは虚しいでしょう。「妙な妥協をしろ・・」とは言わないけれど。欲望が多様化している現在では、闘う相手のことを反対派も知って、自己の立場の情報を発信し続けて理解してもらい共感を得たうえで共に行動してくれる人を育てることに注力せずの運動は孤立していく。口には出せないけど県庁マンやOBだって加害者意識は持っているよ。県が推して原発を誘致した証拠は図書館にたくさん所蔵されているんだから、福島県民は自ら加害者ではない!と胸は張れない、それを理解しないと。事故後、正義をかざした反対派の人にお前が悪い、諸悪の根源だと言われたら、対話も成り立つ可能性を失くしてしまいますよ。県職員の悩みも理解する努力は要るよ。

小池:それこそ水俣と福島のイベントだと、もうちょっと。

佐藤:水俣のイベントには福島県職員組合が参加できない? 福島県内の高校の先生たちが今のところの知識人代表。それが露わになっていた。行政と市民の間にある、水俣ではお互い間違えている知識を更新し続けるための交流の場はどうするのか?敵を固定して想うのはよくない、対立だけが更に固定化して相互不信が大きくなるだけなんだと思う。敵だと想定すると相手の情報は落ちてこなくなるし、相互不信という不利益が生まれるだけだ。



福島県県庁前の反対運動の絵
サイトより

左絵:佐藤が県職員を聞き取りし、記録作成事例(2023年3月現在未公開)

「有識者」とフクシマ原発被災民

佐藤:国と行政の旗振りを買われて率先してやる人は、この12年でフクシマでも明らかになっちゃいました。名前を揚げればきりがない。そのための大学がいわきに出来ちゃったし(笑)またこれから研究機関もできると言う。国と行政にコバンザメする方が実入りがいいし、やった気にもなれるし、県紙マスコミも囃すし、彼らの名声も高まる。そういう悪循環が固定されてしまった。

彼らの中には被災者に寄り添うかのような身振りはするけれど、長い時間かけて観ていると、県や国策サイドに立って支援する「有識者」になってしまっている。で、被災民は裏切られた感情を芽吹かせた効果もあります。で、相互不信を醸成してしまっている。俺たち、被災民はお金と情報操作によって両方の頬を殴られ、生業を消滅させられた。その恨みや無念さは彼ら「有識者」には解消できない。新しい産業を立ち上げても被災民の多くの方はそこで働けない。年老いているし、イノベについていける知識もないので就職できない、飯炊きと掃除労働者か。だから単に被災老人を棄民して、各地から若い人を植民させる、そういう住民入れ替えの政策が見えてきただけ。そういう「有識者」やマスコミが流す情報しかないので、その量が圧倒的に多いので、プロテクト情報を発信する人が要るんですがね・・・。



伝承館イベントのチラシ
の事例

フクシマ復興・国策の二つの目的 技術開発+博士号出せる機関づくり

小池:ロボット作っても、技術が欲しいのでね。専門職でないと就職は無理ですね。お弁当作るとか、支えるかたちの人になるんです。
花田:「福島イノベーション・コースト構想」は偽装じゃないかと思うんです。本音の狙いは二つあると見た。一つは、すり替えなんだけど、福島という看板の下に本当はずっとやりたかったことをやる。それは何かと言うと、国策技術開発。それがずっとやりたかったこと。
小池:軍事利用、平和利用ですね。

花田:それも含めて、国策としての技術開発です。国家目的のための技術開発、これはずっとやりたかったけど、なかなか出来なかった。福島という名目を立てると何でもできる。予算もあるわけ。それから使われなくなった土地もある。だからこれまでやりたくって、やれなかった国策としての技術開発を全部盛り込んでいる。だからロボットだ、水素だ・・・なんだと全部入っているんですよ。原発事故に遭った福島の復興とは関係ない。
小池:関係ないですね!
佐藤:関係あるとすれば農業と水産業をオマケに書き込んでる、そういう絵柄ですね。
小池:軍事利用をすぐに出来る内容ですよ。民間にももちろん利用できるし軍事利用にもすぐできる。( 下の絵組織図サイトより  )





HP最初に現れる絵を見るとイノベ構想は若い人に向けての宣伝だと分る絵柄

花田:それが陰の第一の目的、つまり国策としての技術開発を福島の看板でやる。牧内さんの『政経東北』2023年2月号の記事「汚染水放出─怒涛のPRが始まった」とか、吉田千亜さんの『世界』2022年7月号の記事「閉ざされた土地 連載第3回 原発被災地と『軍事研究』の距離」を読んで情報を得たうえでの話しなんだけど、もう一つ、第二の陰の目的は、結局のところ、この構想で新設される福島国際研究教育機構にある。そこで博士号を出すというわけよ。
小池:福島イノベで出来る研究機関で博士号を出せるわけですね。

花田:ということは大学院と同じ機能をもつわけです。そうするとピンと来るわけ。つまり、この間、国立大学の法人化いらい、ずっと一貫して政権与党がやってきたことは伝統的な大学の解体なんですよ。伝統的なアカデミズムの解体ないしは周縁化ですね。何をこれまでやってきたかと言うと、国立大学法人化すると同時に、大学制度の外側に大学と同等の、あるいはそれ以上の機関をつくってきた。国立研究開発法人とか、なんだらかんだら機構とか、いろいろつくってきた。




小池:それは大学と同じものではないですよね。
花田:同じものではないけど、既存の大学と協定を結んで、研究開発機関として博士号を取得した研究者を育成する。大学の研究機関としての究極の権限は博士号という学位を出す事なの。
小池:あ、そうなんですね。

花田:その権限を持たせたものを大学と呼んできた。大学という名称ではない機構をつくって、そこを使って博士号を出す・・・既存の大学を換骨奪胎していくプロセスがドンドン進んでいるということ。伝統的大学というのはどうか・・・というと、憲法に保障されている学問の自由に一応守られている。権力からの独立ということを至上命題にしてきた。それでは国策の技術開発はできないわけ。軍事技術の開発はできないわけ。だから、大学とは別の機関をつくる。そのように福島イノベ構想のモチベーションは読み取れます。博士号を出せる機関をつくって、博士号を出せますよと言って、若手研究者を呼び込む。

小池
:若手は博士号を欲しいわけですね!

花田:それは欲しい。博士号を取得できるという条件がなければ若手研究者は絶対フクシマには来ません。特に理系は絶対来ません。若手研究者を集めて国策研究開発をやらせるためには博士号を出すことは必須なんです。既存の大学の研究に政府は満足していないわけです。学術会議の問題もあるし、軍事研究どうだらこうだらといつも言い出すし。そういうことを言わない博士号を出す大学同等の機関を既存の大学制度の外側につくりたい。

佐藤:今日の伝承館の学芸員の方も同様で、福大から派遣?あるいは追い出されてイノベーション・コースト構想機関に雇われている(イノベーション・コースト構想・組織図参照)。そこにビルトインされた。博士号を持っている人も呼び寄せられているね(上図・福島オフィス内参照)

小池
:僕の中で博士号は大学の中で与えるものだと思っていたんですけど。
花田:連携大学院制度という仕組みを使えば、既存の大学の外で出せる。なんだらかんだら研究機構という所で育成する。

小池:理化学研究所とか、そういうところですか?
花田:そうそう。
佐藤:小池さん成りすまして、職員になってみてはどうですか?
小池:理系じゃないですよ。
花田:文系の博士号は出しません。新しいなんだらかんだら機構で博士号を出すのは全て理系の博士号です。

佐藤:文系は戦前の歴史を持ち出すので、五月蠅い輩に見えると。戦後の現代史も持ち出すので扱いにくいんだよ。
花田:文系はめんどくさい!それにもうからないし、たいてい国家戦略には貢献しないし、面倒くさくない研究者というのは理系の研究者と思っているのだろう。
小池:科学技術というものからサイエンスを取り除いた、あくまでテクノロジーとして。サイエンスじゃないテクノロジー。
花田:どさくさに紛れて、いままでやりたかった二つのことをやろうとしているというのが私の見方。

小池:そうすると・・・納得できます。福島県の中ではカッコ付きですけどイノベーション・コースト構想と「一体化」なんですよ。でも牧内さんが言っていたように県外からすると全然盛り上がっては見えない。なぜならば、国策だから。あくまでも政府がかねてからやりたかった軍民共用とか、都合のいいものに博士号を与えてドンドン研究開発を進めていくということなんですね。





牧内さんのサイトでも発信されています。









花田:牧内さんには、廃校になった小学校の敷地での立ち話しで、今の話しを伝えました。つまり二つの隠れた目的、これが本物の目的だと思うと言った。つまり国策技術研究開発の推進。それから既存の大学の解体。

小池:それを政府の中で誰が進めているのか?経産省は必ず、文科省ももちろんです。
花田:文科省も生き残りたいから。
小池:もちろんそれらに内閣ですね。

花田:経産省、内閣府、文科省ですよ、あとは防衛省ですね。軍事研究が出来ない、これが最大の悩み。大学という税金で動いている機関なのに・・・どうして軍事研究やってくれないのよ!と、不満なんだよね。そのせめぎ合いですよ。キーワードで言えば、ダブルユースのテクノロジー、民生用の技術と軍事用の技術の両方に使える技術開発。その時のやり方は、民生用の技術開発という顔をして進めて、結果的にダブルユースだから、軍事用にも使えますということで、実際には兵器の技術開発になっていく。既存の大学ではそれをやりにくいわけ。大学教員もそういうのに反対して声明を出しているからめんどくさい相手。だったら、教科書検定訴訟で有名な家永三郎教授などがいた東京教育大学を解体してつくられた筑波大学のようなものを大学という名称を冠せずにつくったほうがいい。
小池:僕はいまいち・・・理解できないのは、博士号というのは大学しか出さないと思っているんです。
花田:本来そうです。
小池:何で博士号を出せるんですか、そういう法律をつくって法文があるんですか?
花田:まだ納得していないみたいだね。機構を設置するための法律に書くわけです。
小池:その法律は最近できたものですか?
花田:もうできている。2023年4月施行となる福島復興再生特別措置法の改正法。その第8章に福島国際研究機構が規定されている。そこに機構の目的として「新産業創出等研究開発に係る人材の育成および確保」を掲げている。あとは、連携大学院制度を使って、いくつかの大学と連携協定を締結すればよい。機構の研究者が大学の教授や准教授に客員で就任して、機構の研究環境を使って博士課程の院生に研究指導を行い、学位の審査をする。そういう機構が来月4月1日にF-REIという略称で開設されるわけ。

小池:博士号の位置づけが分らなくなってきて、理研とかも博士号出せるわけですよね。ドクターというのはいったい何だ?

イノベーションコースト構想の組織内にある
伝承館 組織図サイトより


博士号は国際的なパスポート

花田:ドクター号というのは結局は理系であれ文系であれ、独立した研究者としての活動が出来ますというパスポート。そのために博士論文を出さなければいけないんだけど、博士論文で「自分はオリジナルな独立した研究ができます」ということを証明するわけよ。文系であれ理系であれ。それでドクター号というのは特にグローバル化している理系では国際的なパスポートになるわけです。それで海外のジャーナルにドンドン投稿して、場合によれば外国の大学に移っていくとかキャリアアップしていく。

小池:それはドクターを出す主体が一般的な大学なのか、理研みたいな国策に則った機関なのかというのは、問われないんですか?
花田:問われない。それを連携大学院制度が可能にした。第1号は1989年の理化学研究所と埼玉大学との協定。その後雨後の竹の子のようにたくさん増えた。学位を出すのは確かに各大学の大学院研究科だけれど、それは形式的なこと。実質的に研究指導をして論文審査をしているのは研究所や研究機構に属している研究者だ。その研究者が博士後期課程の研究を指導できるかどうかは、大学設置・学校法人審議会が研究者の業績審査をして判定する。


小池:そういうことだったんですね。
花田:博士号出せるという資格の研究機構なり大学なりでなければ若手研究者は決して来ないです。
小池:そうですよね。もちろんドクターを目指しているわけですから。
花田:しかも外国の若手は決して来ない。
小池:イノベーション・コースト構想はまさに日本だけじゃなくって、外国からも呼び込もうとしているんです。
花田:そうでしょう、だから見え見え!そういうやり方。

小池:博士号に、ここの大学の博士号がいいとか、ここの大学の博士号は悪いとかないんですか?
花田:無い。博士号はどこの大学でも、外国の大学であろうが、日本の大学であろうが関係ない。
小池:東大の博士号と早稲田の博士号とでは雲泥の差なのかと。
花田:関係無い。

 絵:ふれあいオフィス
国際研究教育機構が開所式 − 福島県浪江町、首相も出席を伝えた。2023年4月1日 共同通信Twitterより
小池:目から鱗というか、ようやく納得できました。
花田:私と話すと得することがあるだろう。
小池:(げらげら笑う)
佐藤:いま語られたことが一般の人も理解できるようになるのは、俺と花田先生が死んだあとだと思う。
小池:実際にイノベーション・コースト構想の研究結果と人材の育成がどのように起こるかということですか?
佐藤:イノベーション・コースト構想機関からどのような博士が出てくるのか、そして彼らは何を研究して、どのような技術開発を具体的にやっていくか。経団連の面々は武器輸出三原則をなくして武器や軍需製品を輸出したいのは長年の夢だから、法改正もしてきた。原発事故を機に軍事技術産業の、儲かる輸出品量産の扉が開かれるだろうと。まだ研究機関は建物ができてないけれど、今日の段階で二つの目的として、花田仮説は腑に落ちる。俺は成果が出る前には死ぬだろうけれど。小池さんがそのことを忘れずにいて、記事を書いて警鐘を鳴らし続ければいい。
花田:ドローン研究とかロボット研究とか、軍事技術開発が見え見えじゃない。まさにデュアルユース。民生用にも使えます、軍事用も使えます、両面の顔をもったテクノロジー。

佐藤:ウクライナ・ロシア戦争のニュースに触れると、衛星飛ばしてIT技術と連動した攻撃の方が人による攻撃より効率的だし、アメリカがIT積んでいる武器を支給し続けると軍事産業も活発になり儲かりそうだと。日本の経団連はそれに倣いたいと長年思っていたので、ロシア・ウクライナ戦争が始まって、次は中国が台湾へ侵攻という筋書きを立てて、連日マスコミ使って煽る。アメリカ軍需産業に先に儲けられた!と悔しがっているんだろうね。

花田:現にドローンは、最初遊びみたいな形で登場して、風景を撮影するとか。だけど今や見てごらんなさいよ。イランが製造したドローン兵器をロシアが購入して戦争で使っている。ドローンは兵器なんです。
小池:戦争で使うと最大効果を発揮する感じになっている。

花田
:効果もあるし。ロボットの究極の目的は人間ではなくロボット兵士が戦う戦争だと思う。
佐藤:アメリカに倣って軍産国家にしたいと日本のバブル経済崩壊後から画策していましたから。そういう軍産輸出の道を日本も歩みたいと。
花田:ロボットは鉄腕アトムのように人間の形してなくってもいいわけ。日本だけですよ、ロボットで人間の形に拘っているのは。
小池:ガンダムとか。
佐藤:エヴァンゲリオンも人型してる(映画ブレードランナーのレプリカントは人造人間)
花田:他の国でロボットは人間の形はしていない。日本でも自動車会社の生産ラインで溶接をしている、あれは人間の形をしていないロボットです。
小池:流れ作業のロボット。

花田:アメリカがイラク戦争で使ってた兵器は遠隔操作のロボット兵器で、アメリカ本土にオペレーション・ルームがあった。戦場の現場に行かない兵士がボタンを押すだけで爆撃が出来る。そのあと帰宅して、家族と温かい食事を取る。それをイラク戦争で実践してたでしょう。
小池:テレビゲームの世界ですね。

花田
:あれがロボット戦争の始まりじゃないかな。それがさらにレベルアップしていくわけでしょう。もはや死ぬのは兵士ではなくロボットが死ぬ。福島県ではそういうロボットを開発するのかもしれない。軍事技術の開発を福島の復興予算で出来たら、防衛省は大助かりじゃない。
小池:防衛省の縄張りの予算じゃなくって、他の省がやってくれている。
花田:そういう予算の使い方って、いろいろやっているわけ。例えばTansaが調べて炙り出して報道したように、1兆2000億円の「コロナ地方創生臨時交付金」で出鱈目な使い方をする。地方創生と関係のない、いろんな使い方をしている。それと一緒なんですよ。福島復興予算と言いながら、軍事技術開発予算に転用されている。それが福島でこれからやられるんですよ。

佐藤:すでに福島法をつくり、改正しつつ路線はつくられてしまってるよ。



映画『ブレードランナー ファイナル・カット』予告編


軍事用ロボット Wikipedia




花田:おそらくそれが、想定される究極の悪だ。私のイマジネーションでは。
小池:フリーライターの吉田千亜さんと弁護士の海渡雄一さんが言ってます。
花田:福島も虚仮(こけ)にされたもんですよ。福島復興予算という枠をつくって、実際には福島復興には使わず、他の目的に流用している。各省寄ってたかってね。

佐藤:やりたい放題やってきているね。
小池:そうですね。研究者を呼ぼうと言っても、今のところ、集まってないみたいです。博士号をいくら与えると言っても集まってないみたいです。
花田:分らないよ、そういう情報がもっと浸透していったときに、若手研究者は貧乏だし、給付型の奨学金を出します、博士号も出しますということになれば、そうしたら来ますよ。

佐藤:もっと経済状況を悪くしないと来ないので、デフレを解消せず、消費税をあげたり、派遣労働者を多くしたりして、頭の悪い者は職業が軍人、頭のいい奴は福島で軍需技術開発の博士になると。東京でまだ喰えてるから若い人は相馬や双葉に来ない。
小池:はい。
花田:結局ね、私の見るところ、「福島イノベーション・コースト構想」は偽装であって、正体は国家戦略技術開発計画にほかならない。そのために必要な三つの条件はそろいつつある。福島復興予算という金のなる樹があって、資本は十分調達できるし、放射能に汚染され、住民も去っていって使われなくなった土地が十分にあるし、あとは人間という労働力だけ。これを福島の外から植民という形で調達していく。しかも高学歴の新住民を呼び込んでいく。この資本と土地と労働力の三位一体で、「新産業創出」という名のもとにデュアルユースの技術開発を国策として推進していく。福島の震災・原子力災害の被災者、そして住民は蚊帳の外だ。
こうしてね、福島の被災住民と外からの植民者とを入れ替えていこうというわけだ。「内的植民地化」という言葉があるんだけど、国内に植民地をつくっていくということ。明治維新以降、「賊閥」福島県は東京から植民地として見られてきたと言えるんじゃないか。東京政府の役人出身の県知事の頭の中をのぞいて見れば、植民地総督の気分じゃないかと想像する。その点ではフクシマとオキナワは共通しているところもあれば、違うところもある。私には、大震災と原子力災害後の被災地福島で、その浜通り地方で新しい平成令和バージョンの内的植民地化が進められているように見えるんだけどね。ウクライナでのプーチン戦争開始後、それにさらに拍車がかかったように見える。
ウクライナはソ連邦の中の内的植民地だった。それが冷戦崩壊後のソ連邦解体で独立することができた。プーチン戦争とは、そのウクライナをロシアが再植民地化しようとして起こしたものだと思う。その露骨なやり方は世界中の為政者の植民地化マインドを多かれ少なかれ刺激し、それを呼び起こし、そしてそれが陰に陽に政策や行動に影響するようになってきた。為政者たちは対外的メッセージとしてはプーチンを批判しつつも、自国内では内的植民地化政策に拍車をかけているというふうに、私は現状を解釈している。植民地はキーワードじゃないかな。





資金を集め福島で木鐸を打ち続ける必要があるね

佐藤:フクシマ内部の者もそのような力に乗って利益を得て地位を獲得しようとする、意識高い系の若者が多く現れたように感じます。明治維新時の三春藩(三春町)の河野広中も板垣退助率いる官軍に乗り、二本松藩を攻撃し多数の二本松藩士を切り殺したと自慢していたそうです・・・(福島県本宮町史参照)会津藩士から見れば隣の藩の若い裏切者でしょうが、今は県庁に河野広中の銅像立っています。激変する移行期には、力の強い外部の者に手を貸していく人間は常に現れるんでしょうね。で、外部の者たちは福島内部にある味方するベクトルを活用して思いを実現しようとする・・・歴史上は常套手段なんでしょうね・・・。

話を少し変えますけれど、官軍・賊軍とは異なり片方には明治維新のキリスト系プロテスタントの牧師たちのような動きをする人も見えています。現在のそれは、北九州の「抱僕」という組織知ってますか?

明治22年大日本帝国憲法公布
明治24年9月、福島県梁川町にて
前列中央2名が河野広中と板垣退助
『ふくしま100年』より



小池SEALDs(シールズ)キリスト者の奥田愛基のお父さんですか?
佐藤:そうかも・・・お父さんかどうか知らないけど、関西学院大学を出た牧師さんの奥田知志(ともし)さんが1億円集めて弱者救済のための組織をつくっていて、必要な施設つくるために2億円集めようとしていたりします。福島でクラウドファンディング億超えは集まるかどうかは不明だけど。貧乏な人が集まってフクシマを自由に情報発信したほうが効果的だと思う。イノベーション・コースト構想の組織と人員の多さと資金の多さで、敗北は明らかだろうが、刻みこむ必要はあります。
小池:二本松、地元に帰って思いますけど、みんな立場に縛られていて・・・そういうのが気になります。

佐藤:福島県の若者は行政機関や会社で働いて、周りに対して異論反論を述べると仕事奪われて食えなくなる・・・と思い込んでいるのかな。自由に発言しても喰えなくはならない。仲間外れにはなるでしょうが。今世紀は若者たちの中に悪い環境から逃げるが価値(勝ち)だと思い行動する人が多くなるといいね。


  その04へつづく