HOME   佐藤敏宏が作成しました    佐々木一泰と松原美恵さんにきく 佐藤敏宏(元・エア建築家)@セシウム都市フクシマ 聞き取り記録集
佐々木一泰松原美恵さんにきく(2013年6月30日)
01 02  03  04 

 04 

佐藤:二人は住宅と考えて造ったけど、2013年ごく普通の暮らしをしている人は 住宅とは思わないでしょう
佐々木思わない
佐藤:そこが のびのびして 住宅に新鮮を与えてていいよね

松原:たしかに 見学に来たかたの誰かが。窓の面積が住宅にしては大きくって、その辺がビルディングタイプで 住宅かビルか と言われるとビルに見えるねって話をされた方がいましたね

     こどもたちが激しく暴れている

佐藤:自分達の中でもどちらかと言うと仕事優先で考えてる。感じがしないでもないんですが、そうでもないですか、生活の中でこれは優先しなきゃみたいな事はありますか。どこにもなさげですが。
佐々木:その辺はよく分からないところ。実際 ふふふふ
松原まあ比べようがない

 ■ 佐々木さんがもつ 居住への 感覚



佐藤:松原さんがんがおっしゃっているのは 実家の暮らしそのままあるような感じで、町屋が縦に積んであるだけだから。佐々木さんの方の住宅観というのは聞いてないので分からないんだけど。普通のこの場所の3軒長屋の暮らしって、和室が並んでいたんですか
佐々木:そうですね。でも既存住宅あれを完全に壊して、下1階が事務所で、2階を住宅にしてたんです。
佐藤:ズドーンと抜いて使っていたんだ。この建築とだいた似ているんだ

松原:よく似た構成で前はリビングであるうような所で仕事をしてて、寝るところと食べる所がかろうじて上に在ったという感じです
佐藤:なるほどね。

松原:
今より酷かったんです。それを思うと随分住宅にシフトしたような気も

(絵2枚ストリュートビューより)

佐々木:
ふははははは
松原:そんな気で二人はいるんです

佐藤:そいう話か。最初はこの原型で暮らしていたと。
松原:そうですね
佐藤:構造体を入れ替えて新しく作り直して、前は木造だったんですか
佐々木:木造です2階建てです。

松原:だ免許も無い様な時に勝手にセルフビルド

 自分達で関わったものですから、ちょっと無茶してますね。ばさーっと取って
ます。
佐藤:そういう前住宅の経過や歴史聞くと このビル住宅は分かるよね。

その経緯をたどりある種の結論、形式に到達したと。住宅ではないでしょう や住宅ですよと、近代的に受け止め方で言えば歯切れの悪い言い方というのは、そういう前段があるからね 人間本来の21世紀の大阪の暮らしを包摂する建築になっていると。


松原:でも 佐々木さんはそういえば、ものすごく普通の住宅のタイプい住んでいた、わけじゃない。子どもの頃からは。
佐々木:でもねー家を出るのが早かったんで。あんまり実家が好きじゃなかったです。
佐藤:家出 少年だね
佐々木:ふふふふ。だからどっちかと言うと そこから一人暮らし
松原:通えるのに 一人暮らししていた

佐々木:
そういうのもあって。一人暮らしをして。そこから、一人暮らしはマンションに事務所を 売り上げくって、そういのの流れで。だんだん生活が引き継がれた部分があります。なんだろうね

佐藤:仕事が先だったと これからの住宅であり働き方を示す原型として、こいいう場を沢山造っていこうということですよね。とりあえず特殊なタイプとして、他はもしかしたらちまちま部屋を造っていくんですか?頼まれた場合は。何にでも使えるような建築的な事態を作り続けて、建築の能力みたいなものをつくって、内部はどうぞか。どっちですか

佐々木:どっちかと言うとそうですね
松原:内装出身というか建築出身なんですけれども。仕事が無くって内装ばっかりやっていた時の記憶とかもあって。まず、ビルをまず借りて。その中で住んだり仕事したりするっていうスタイルっていうのが、割と理想に近かったんです。だけど 丁度いい手頃なビルっていうのも無く。丁度 ここに縁があって。

佐藤:いわゆるニューファミリーが住むああいう家族像のから脱して本来的な生活する者を内包するような包摂するような暮らし方をこの建築だと出来るっていうことでしょう。21世紀の多様な家族の在り方を包摂する建築
松原:だから中の者が現れる形になるというようよりは、最初に箱があって、その中で好きな分割の方法を自分で選ぶっていうような

佐藤:職業としてもデザインにシフトしたりまた建築に戻ったり学校で教えたり、多様な職能を行ったり来たり、渡り歩くわけですよね。そういう理想な形の暮らしかたに対応できるようになっているんだよね。お父さん家に居て、天皇家を頂点にした家族像に対応した家族のヒエラルキーに対応した空間構成になってないんだね
佐々木ふはははは

佐藤:過去に在った日本人の暮らし方やそれを包むための住宅の姿は一切蒸発して無くなっやって  本来自然人である自分達にとって快適な暮らしかたが出来っていうのが ビルの中に棲んで仕事をやりながら子供を育てて 学生にも教える教育もする そんな者が暮らす 建築に合っていると。それらが統合されているんですよね。 そういう暮らし方は今日的でビルでできるわけだよね

松原:ビルを改装したいっていう話は、どっかからも聞いたことがある話で、自分達もしたいと思った一方で。だから、どっかでこういう需要があるんじゃないか?といいうのはありましたね。造る前に。
佐藤:なるほどね。だから骨組みがあって、こういう建築的な場を造ることができますよと。骨組みがあれば改装費だけでこれと同じような室の建築を手に入れる事が出来るんだと。 ビル住宅でも 他者とシェアも出来そうだよね。

松原:
そうですね
佐藤:個室が必要な人はか ちっと何処かに吊して造ってあげるとか 出来るしね。そういう意味では原型の素養は十分あると。
佐々木:飛び出さすのを表現にしたくなかったけど。最初の方でちょっとありましたね。
佐藤:分棟形式にして2つの建築で成り立たせる 家を出るって話でもあるわけですよね、家出妻になったり 家出夫になるのかは それは分からないんだけどさー。

 そういう形式を造り行ったり来たりして暮らす。多棟で生活を完成させていく暮らしかたもいいよね。建築が最終的に求めるものではないんだというのはよく分かる建築ですよね。自分達に生活に合わせた建築、快適な暮らし方ができるような場を支えるのが建築だっていう感じじゃないですか。建築の為に自分達の暮らし方が犠牲になるって話ではない


松原:ではない
佐々木:ないですね
佐藤:暮らしと方と設え 形式が合っていて さわやかな建築ですね。いいよね。お目出度うございました

佐々木:ふふふふふ

 ■ 将来の事


佐藤:丁度1時間ぐらい経ったんじゃないか 52分だ。じゃー将来ですねどんな感じに自分の仕事は、さっきデザインの話は後で見せていただくとして。佐々木さんの方はプロデューススタイルに突っ込むんですか。建築は1軒つくったからもういいかーですか。

佐々木:
このシステムをもうちょっと広げたいなーと思っていて。例えばコンクリートの躯体に、ここ本当は最初にコンクリートの躯体に木造を貼り付けるぐらいの感じで考えてたんですけど、法規的に木っていうのが、最終的にクリア出来なかった。だから着けるとしても、木にプラスターボード貼ったりとかという形になるんで。それはちょっと避けたいなーっていうので。鉄骨にシフトして行ったですけど。

松原:防火地域じゃないところでこのタイプを建てて、本当の理想の形っていうのを一回実現してみたい
佐藤:RC は そのままなんだけど 木材を貼りたいってことなの
松原:中に刺さるのが プラスSだったんですけど。本当はプラス木造で行きたかった

佐藤:吊ってある部分などは木造躯体の方がよかったんだと
松原理想的には彼の理想的には。コンセプト的にもそうだった
佐藤:現在のままでも それでもどっちでもいいんじゃないの
佐々木:どっちでもいいんだよ
松原より とっぱらい易いっていうことで。躯体だけに戻りやすい。築し易いってことで
佐藤:木造の吊り方や 張り物の方がより、この建築のコンセプトの能力が発揮しやすいと
松原:そうですね。増築だけじゃなくって減築も考えないといけねない

佐藤:デッカイ躯体を建てておいて、あとは適当に区割りして暮らしていく 建築樹だね。今回は3層だけど後は1層でいいや みたいなこともありんだんだと。
佐々木:そのぐらいの感じです

佐藤:
天井高20mの平屋建てでもOKだと

松原:20mはないですけでども、まあまあ3層分の平屋とかね
佐藤:1層は高所にあってあとは床下ですでもいいんでしょうからね
松原:そうう。

佐藤:時に応じて5層になったる3層になったりと、色々可変可能な建築の躯体化を追求したいというのが今時点の考え方であると。なるほと分かり易いね
佐々木:外側もアスロックにしてますけど、別にアスロックに拘っているわけじゃないない。

佐藤:
外壁もなんでもいいんだと。骨組みがキチンと在ることが大切んなんだと。

佐々木:それぐらいで建物が建つ 方がいいなーと
松原:建築というよりは土木みたいな感じですかね


佐藤:そうか そうか、その割には細かい事を一生懸命かんがえてるよね
松原:そのディティールは趣味なんですあれは
佐々木:ふふふ 趣味やね この辺完全に趣味やもん ふふふふふ
松原:それを最初から書けばいいのに現場で急に言うから
佐藤:ディテールやりたくない おれですけれども そこをやりたいんだ
佐々木:趣味ですね おもちゃです

松原:それで後でとんでもない請求が回ってくるんです。職人の手間が増えて
佐藤:手戻るものなーそうだよなー 後で変更されるほと嫌なことはない 手戻りになりすぎるしね
松原:そうなんですよ最初から言ってくれたらそうやって用意したのにって話なの
佐々木:これは最初から入っていた

 ワイワイががやがや

佐藤:佐々木さんは図面 感度がわるいのかな 鈍感なのかなー
松原:実物 観てから、ああーって言うタイプですね。
佐藤:それは それで一貫すれば 面白いけどね
松原:普通建築の人って図面の中で全てを想像して見切るでしょう、これでもう完成だって成るじゃないですか。でこれ以外のことは無いみたいな

佐藤:行き当たる ばったり派で完成さていくみいたいな建築家もありだよ。 完成された建築が最初に考えた建築とはまるで異なる建築だってのも好いと思うけど
松原:だから最初は ざっくりしたいでしょう

佐藤:はははは
佐々木:でもこれの設計で1番ミスったのは、ミスったって言ったら変ですけれども。コンクリートは芯があるんですけど。この入って来る物っていうのは基本的に芯が無いんですよ。で大きさはアスロックノ割り付けで全部決めちゃったんで。てなると大工さんは結局 ここって芯どこってなったときに全部アスロックの寄りで決めているんでそれが

松原:でもその割にはこれが10ミリずつずれたりするのは だからどっちやねんみたいな話になるので。
佐々木:そうそう。

佐藤:
ベニヤ板をアスロックの幅で切って使い回せばいいんじゃないの

松原:そうそう、切ればいいのそこまでするなら。そこまでしない
佐藤:いい加減な 加減だね
松原:どっちや ねんって

佐々木:分からん かったら こっちはいいか ふふふふ
松原今じゃなくっていいけど 押し入れの家具のなんかのベニヤを留めにしていしたんですよ。あそこ絶対あと で ふさぐのにな−と思ったんで 私はなんでそこを、じゃーここだろう この窓周りの見えている収まりは留めだろうみたいな。 留めで やるなら全部やらんと〜

佐藤:
気まぐれ納めで行くと

佐々木:気まぐれじゃ無い きまぐれじゃない

 わいわいがやがやがあがや

佐々木:写真で 見えるとこしか
松原:あそこ 写真で見えなくなる ふふふふふ
佐々木:ふふふふ

佐藤:おもろいなー 分かって来た だんだんこの ずぼらの差が
佐々木:ふふふふふふ

佐藤:
それは工務店との間に入って 素人のような佐々木さんを相手するのは大変だだわなー

松原:そうです。ねー カバック入らなかった事件とか 事件を起こしてはね〜後よろしくみたいな感じ
佐々木:ははははは

松原:俺 学校あるから
佐々木:ははははははは

佐藤:
いい加減な 野郎やなー それいいねー 楽ちんだわさー。後はちゃんと処置してくれる人が居るなんで贅沢過ぎるわ〜 奥さんに信頼しすぎ甘えしすぎででくるからいいねー・。とっととガッコにとんずらされると 松原さんは創作の源が刺激されてもっと元気がでていい建築になるんだと


松原:またそのことで腹立つわーと思いながらも、どうやってでも 納めてやると思うんです

 みんなで 爆笑ははあははははははははははは

佐藤:それいいコンビやないかー 
松原:それで納めたっていうのが私の自信に繋がる から い い

佐々木:はははははははははは

佐藤:いいねー 分かりましたありがとうございました。
 

  
 2013年6月30日 夕方 大阪市淀川区西中島にて
  佐々木 松原 佐藤 

 最後まで読んでいただきありがとうございました 。

 ・案内いただいた 正木さん山盛さんありがとうございました
 ・お忙しなか楽しい話聞かせていただきました
  松原美恵さん佐々木一泰さんありがとうございました

     文責:佐藤敏宏