2017年10月03日 石川卓摩・木村俊介さんさんに聞く 神宮前の事務所にて |
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02 ■演劇に 関わってました 佐藤:木村さんの名古屋の住宅について説明していただけますか 石川:模型作ったけど、あげちゃったみたいです。前回の2008年は美容室しか出来ていなかったかなー。 佐藤:前回は社会と馴染んでない印象をうけましたけど、すっかり自分の暮らし方生き方が分かって余裕の様子ですね〜 石川:そんなことないです、迷ってますよ。毎日悩んでますよ! 佐藤:そうなの、余裕が出来て来た感じするけどね。 石川:前回は怪しい人来ると思って緊張してたんじゃないですかはははは 佐藤:確かに俺の聞き取り怪しい活動かもね、 石川:横国の僕らの時は北山恒さんでしたが、退官して今は法政の先生になったかな。 佐藤:大学時代の人と集まって時々話し合ったりしてないんですか 石川:僕はあんまり大学の方と仲良くなくって。行きづらくって。ちょくちょく会う大学関係者はいますけど。大学のイベントとかには全然行かないです。 佐藤:大学で教えているんですか 石川:ないです 佐藤:もっぱら実務一筋ですか 石川:2009年ぐらいから演劇関係の舞台っていうか、それをやるチームに入って、今でもやっていて。人間関係がそっちの方に広がっていって。建築関係はぜんぜん広がってない 佐藤:劇団名は、なんていうんですか 石川:悪魔のしるしという (劇団サイトへ) 下記絵と文:悪魔のしるし さいとより なにか劇をやるというよりは なにかを劇にする なにかが劇になる あるいは 劇をなにかにするみたいなことばかりやっている (危口統之) 佐藤:聞いたことない劇団名ですね、どんな演劇内容ですか。 石川:メインでやっていた主催の演出家が建築の先輩だったんですけど。3月に亡くなっちゃって。 佐藤:唐十郎さんが横国の教壇に立っていたので、それかと思った 石川:全然違う内容ですね。凄い簡単に言うと、演劇の役者の訓練を受けてない人が舞台に立つというか。その人が輝けるような場所を作る! 佐藤:今日のインタビュイーみたいに、対話劇ですか 石川:違いますね。極端な例なんですけど、工事現場で物運ぶだけの職業の人いるじゃないですか。あの人達って建物がどうとかは本当にどうでもいいし。正直あまり学も無かたりとか・・。その日暮らしみたいな人だったりするんですけど。物を運ぶ事に関しては物凄い頭の回転も速いし、体も切れて、何か難しい形をした物を建物に中に入れるっていうような、イベントをやって。その人たちを呼んできて、それを実際にやってみる 佐藤:面白い実験演劇じゃない 石川:それが、凄い面白くって。役者じゃなくっても、輝ける場所っていうのをセッテングしたら出来るし。例えばそういう話ですね 佐藤:寺山修司系ですね、専門の職業を役者として登壇させ観察する、実験演劇で面白いじゃないですか。どうして演劇に関わってしまったんですか 石川:ぼくじゃなくって先輩が始めて。たまたま僕は乗りで「手伝うよ!」と言って一緒にやったんです 佐藤:自分もただ単にひたすら・懸命に図面を引く役を演じたりしているんですか 石川:それはないです。 佐藤:演劇好きだから 演劇の話 面白かったんだけど、図面が来たので 木村:ふふふ。演劇の話は色々ありそうだよね海外公演に行ったりとか。 佐藤:海外公演ってどちらで開演したんですか 石川:10か国ぐらい行きましたね。 佐藤:世界各地でその演劇・評判よかったでしょうね 石川:それはある意味正しいし、演劇の世界って。たぶんバンドとか音楽もそうなんですけど、メジャーな人は超メジャーで世界中で売れるんですけど。 ちょっとニッチ目のあくが強い、趣味が強い人って・・そういう人たちって世界中に散らばっているんです。 今世紀の情報環境下で世界中が繋がったおかげで、そういう狭い趣味の演目が世界中でちょこちょこ観れる土壌があるんですよ。 だから例えば小澤征爾が海外公演をやるとか、そういうイメージじゃないんです。そのどこかの国の演劇のフェスやっている人がピンポイントで日本のディレクターとかお祭りを観に来てて、で、ピンポイントで誘ってくれるみたいな。そういう世界が在るんです。 佐藤:ネットのお陰ですね、検索したり 石川:あとは割と僕が言うのもなんなんですけど、その演劇の人たちは割と積極的にディレクターみたいな人達って、世界中の演劇祭みたいなのに来て観て回っているんですよね。だから、その辺の情報交換は凄いされていて。 佐藤:面白い領域に関わっているじゃないですか。一般の観客は泣いたり笑たり 感動とお金を腹手それを受け取りに劇場に行くわけでしょうが、お話だと何が起きたか分からずに演目が終わっていることもあるわけですよね。木戸銭を取るのは難しそうだ、自腹プロジェクト演劇、みたいな感じでしょうか。楽しいよね。 石川:自腹ですね、それもたぶんトータルで見るとね、自腹だ はははは。 佐藤:それこそが面白いことなんだから自腹でもいいんじゃないかな。目的合理で大方の社会は出来ているんだけど。しょうがないから関わっているの 石川:しょうがないからじゃなくって、自分自身も楽しいからですけど。切っ掛けはって聞かれたら、たぶん建築と同じように、たまたまなんですよね。 たまたま建築学科に入って、たまたま近くにいた人とはははは事務所を始め。 佐藤:人生の誤配の連続に乗って生きているってものいいじゃないですか 石川:そうじゃないんですか、何か強い意志をもって人生をコントロールしてますか 佐藤:そうしているのか、してないのか分からない。けど人に伝える時には物語を作って伝えると理解されやすいてことかな。石川卓摩物語をつくって伝えないと語り合えないんだけど、目的も時間も区別なく何にでもたまたま関わっているのは面白い態度たと思います。建築を作る場合は目的合理で進めないと成りたたない領域なんで別の態度で暮らせる領域をも抱え込んで生きるのはよい暮らし方だと思いますね。Aという建物を依頼されたけど結果Bという建物になる、演劇ふう建築やってみたいですよね 石川:いや、それは みんな困るじゃないですか はははは 佐藤:別の建築が手に入れられる可能性を知りつつ困らない建築の作り方をする、わきまえて作っている 石川:それはそうです 佐藤:建築では出来ずとも演劇ではそういう態度がなんで可能なんだろうね 石川:真剣に、なんだろうな、大金動いてますからね建築は。そんなことで遊ばれてもシャレにならないから、ですかね。 佐藤:今回の解散総選挙シャレにならないけど600億円ほど使って始めたりするじゃないですか。大金かけてますですよ 石川:シャレになってないですよねー 佐藤:一体衆議院議員のみなさんで社会演劇ですね、何かしでかしているんです。そういう事も起きるので。 これを話していると建築の話にならないので終わりまして 木村さんの最新作、である名古屋の住宅の話に移りましょう ■ 工事中の名古屋の住宅について 木村:工事中です。これが配置図です。あれ1階が抜けているな、これが2階の平面で。 こぴーをとりに席を立つ 石川:佐藤さんは設計活動とししてないですか 佐藤:19年ぶりの工事中です 石川:19年ぶりですか はははは、その間って何してたんですか 佐藤:遊んでたり、RC造の住宅だとか聞き取り活動はじめたとか、木造の平屋は19年ぶりです。後半の人生ほとんど建築設計してないね 石川:どうやって食べて行くんですか 佐藤:時々お金をくれる人が現れることかもあったし 石川:どんな才能を持っているですかはははは 佐藤:貧乏暮らし続いてますよ。質素で生活保護家庭より我が家は銭が無くっても暮らしやるぞ〜ですね。子離れしちゃったので、自分の事だけなんで。小さな建築会社の仕事を小さくする支援などもしてますね 石川:え、なんですかその新しい職業は ははは 佐藤:新しい職業だと思うでしょう〜。そうなんですよ 石川:なんかそれ漫画にでてきそうですよね 佐藤:漫画の題材にバッチリと思ってます。日本各地の縮退社会に生まれる新しい建築系の仕事かも。似た話を聞かないから誰もやってないうです。色々な建築に関わる橋渡しで、関係者それぞれが満足し問題なく小さく収める。そんな仕事かな。あんがい利害調整が要るんで交渉など難しいですよ。脱線しすぎたから元にもどして建築の話をしましょう その03 |
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