1995年 1996年 1997年 1998年 2000年 大島哲蔵さんと佐藤敏宏の私信交換 home 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ● 2000年10月7日 14:00 大きく揺れたようですね 大島哲蔵様 昨日は大きな地震があり、大丈夫でしたか。そちらの方は地震の活動期に入ったとかで、こまったものですね。 日本中地震が有るわけで心配してたら生きて行けそうもないですがね。 今日は春秋塾の勉強会ですが盛会であると良いですね。楽しい話しまた聞かせてください。 ●2000年10月8日 18:06 Re:おきくゆれたようですね 佐藤敏宏様 ごみまいありがとう。それほどではなかったです。成安に向かう途中のインターチェンジで揺れましたが、どこかで大きな揺れ がきたのだろうと遠くのことを考えました。昨日は午後から大阪芸大で中上健次の「千年の愉楽」をテーマにした3,4回生の 講評会に出てから春秋でした。ホームレスや都市のオープンスペースの問題を扱っていましたが、もう一つ迫力が無く、私は途中で退席しましたが、2時間で8万円ももらって、おいしいイヴェントでした。もう一人のゲストはtタケヤマキヨシでしたが、こちらが圧倒的で可愛そうなぐらいでした。 春秋では思ったより案もでましたし、成安のれん中もなかなか良い案を出してくれて、渡辺賞をもらっていました。「住宅における3」というテーマでしたが、解らないままにいくつかのパターンが提起されていました。その後の飲み会で、無給ですが八木さんという有能な成安の4回生(女性)がワタナベ事務所に一年間行くことになりました。メデタシメデタシ。先週は1000万ハウスを成安でスライドしてまたしても好評でしたから、佐藤さんは関西学生の人気者になっています。 今月は他にも各大学から呼ばれていて、講評会スターという感じです。 大島哲蔵 ●2000年10月9日 15:06 紹介して頂き感謝 大島哲蔵様 一雨毎に寒くなると言いますが、今日は雨が降っています。果物が沢山出回るのは良いですが、寒いのは体が慣れるまでこまります。 「千万家」をいろんなところで紹介していただきありがとうございます。わりにいい感じです。文章の中身は一寸恥ずかしいのですが、納得される方が多いのは、基本的な事を外して仕事をしてる建築家が多いと言うことでしょうかね。 独善的な押しつけで建築が作られていくのでしょうかね。依頼者との関係を良くするのは難しいことです。毎回違う相手、当たり前のことを注意深く進めることなんでしょうね。色々思惑が絡み合えば複雑になるのは当然ですしね。 28日にワタナベさんの講演会をします。若い人達の要望で開くことになりました。3年前の今頃大島さんにも白河に来ていただき、勉強させてもらいましが、うまく進展しませんでしたから、今回は初期の住宅建築の話を中心にお願いしました。若者がヤッケられそうです。 来年は美術の事を中心に建築遊びをしようとしてましたら、文化で結論が出ていたようで迷っています。 大島さんは講評会など座敷がかかり、若い人との交流、羨ましいかぎりですね。色々な才能と巡りあえて結構なことです。特に若いオネイサンが居るのか結構な事じゃないですか。男は役に立たない割に面倒で打たれ弱いのが多いですからね。 大阪に行ったら、若いおねいいさんを又紹介下さいませ。では又 ●2000年10月22日 3:23 新しい仕事がはいりました 大島哲蔵様 廃業状態の私に仕事を依頼した人がいます。何年ぶりの実施設計です。喜んでいただきたいものです。 こんどの家は来年生まれてくる子供のための家なのです。こんな依頼は初めてなのです。まだみぬ人のためのと言うのは不思議な気分です。 ラフ模型をこしらえて具体的な話をしたらそのままで良いとのことです。驚いてしまいました。50坪の敷地なのですが、敷地の半分を公園として小さな子供に開放する計画なのです。残りは駐車場と庭です。家は空にある気分でいきます。周囲の農家(アパート経営で生計を立てているので事実上不動産経営者)への批判です。 整理して模型を作り写真が出来たら送ります。お待ち下さい。では。 佐藤敏宏 ●2000年10月22日19:10 Re新しい仕事がはいりました 佐藤敏宏様 仕事が入ったようでおめでとうございます。 良い仕事の当てがないと、気分まで滅入ってきますね。 私も本の方が暇なのですが、教職が多忙で若い人とコンタクトが多いのと原稿の依頼がポチポチあるので救われています。 今度の施主さんの依頼はユニークですから張り切って対処して下さい。模型など期待しています。とにかく人がやらないことに全力を傾けて欲しいと思います。 一昨日、維新派の流星という芝居に行ったのですが、パターン化していて余り感心しませんでした。手術ベッドが持ち込まれて、看護や死がテーマになっていましたが、それ以上のものがありませんでした。 今、芸術表現は袋小路に入っているようです。発想の次元を変えれば、まだまだ可能性がありそうですが、大所帯になると難しい気もします。私達は身軽ですから、行けるはずです。先行して鼓舞して下さい。 ではまた。大島哲蔵 ●2000年10月23日 1:00 激励ありがとうございます 大島哲蔵様 早速の激励ありがとうございます。なるほど身軽で好き放題の提案が出来るのが幸せと言うのもかもしれませんね。 維新派の芝居ですか。60年代後半の良いとこを取り入れ、おしゃれにまとめる手法は私たちおじさんには手応えがなさ過ぎるのでしょうね。荒削りでも確信をついた新鮮さに出会いたいのだと思います。 何処まで自閉的にならない家又はデザイン的に完結して孤立する家、他者を拒絶する家はどうしたことか、作りたくないとおもうのですが、さて…と思うと案外難しいものです。紳士ぜんとした姿の方が案外簡単なのだと気づきます。 デザインの力がないと受けが良くないのは日本の現実ですが、気にせずやることにします。前後の脈絡も無視するしか方法がない気がします。 とにかく素直に作るつもりです。激励ありがとうございました。 佐藤敏宏 2000年11月へ |