ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4) 春版 記録集 home ベラ・ジュンさん 伊庭野大輔さん 平塚桂さん 藤井亮介さん 佐藤敏宏 藤井亮介さんに聞く 4月4日17時〜 その 01 02 03 04 05 06 07 その04 卒制の良さを 理解してないじゃない 佐藤:ブービーで安定してた男が 卒業設計で大浮上し3位になっちゃった。廻りの学生みんな藤井どうした??と口開いたまんま塞がらなかったんじゃないの。 藤井:そうそう確かにビックリされました 佐藤:藤井同級生もビックリ。思いも付かない技持っていたんじゃないか?!こいつは。どうなっちゃったんだ 藤井:おかしいな〜と 佐藤:3番狙ってたやつは藤井ショックで人生変わったんじゃないの 藤井:それはあるかもしんない。それでまあ大学院に入っても建築をやろうと思って。それで何か松島君とか、伊庭野とかに「おまえやるじゃん!」感じで ふふふふふ。 佐藤:卒制の良さをちゃんと認めてくれたの?藤井さんもこの作品の良さに自覚的じゃなかったんじゃないの? 藤井:全然 佐藤:形も、全体のフォルムも捨て全体の完結も捨て。状況によって造形が変化し生きていく建築の新しさに気付かなかった。状況に対応して立ち上がる建築の面白さと新しさに自覚的じゃなかったんでしょう。その価値を考えてないからプレゼンで力を出せなかったで、3位 藤井:あんまり考えてなかったんでしょうね 佐藤:全体無いしね いいね〜 藤井:全体無いですね〜、全体像無かったですね〜 佐藤:全体があって美しいフォルムを目指す20世紀型建築ユートピア像もないし、いいね 藤井:これは別にどの 部分でもいいし 佐藤:理想的路上状況建築 俺は建築の理想は路上だって言っているんだけど、藤井さんは卒制で路上状建築を作ってたね〜 藤井:あはははははは 佐藤:路上状況を建築化する人間として藤井大先生が現れてしまいました 藤井:ふふふふふふふふふ 佐藤:俺が知らなかっただけか。まあいい。路上状建築の一種だよ 藤井:そうですね、道歩いている間に、道歩いてるうちに建物に中に入ったり 佐藤:ラウンドスケープでもあり建築でもあり路上でもあり、 藤井:インフラでもあり建築でもあり 佐藤:ね、すごいね 藤井:ありがとうございますふふふふふ こんなに受けると思わなかったです 佐藤:これは受けるじゃん 凄いジャン 藤井:そうですね〜これはだからかなり転機でしたね 佐藤:内部が貧困だけどね。 内部無いね。 藤井:内部は基本的には。外だけだったんで、中は考えてないっていうか。どんなテナントが入ってもいい 佐藤:勝手に使っていくれと 藤井:一応想定はしてましたけどカフェとか、単なるテナントなんで 佐藤:建築ふうに 何か部屋にしておいたと 藤井:そうです 佐藤:インフラを建築に意図的に違約したっていうか 新しい。外観造形はそこの地域がもっている潜在能力に合わせて自在に変わっていく、っていう考えだから。造形の到達点もないわけだから。 藤井:そうですゴール無い 佐藤:素晴らしいです。松島さんの卒業設計しらないけど、もしかしたら藤井さんの方が素晴らしいじゃない 藤井:いやいや。評価は投票制だったの。 佐藤:審査員同士で議論になんなかったの? 藤井:日本一リーグ戦ってみんなで話しあいながら決める。うちの大学は意匠系と構造系と材料系とかバラバラの人達がそれぞれ、全然話しあいもせず投票なんです。 修士時代 佐藤:すごいですね、トシチャン感動 びっくりしたわ 藤井:ふふふふふそれで建築ちょっと面白いかもしれない?プログラムじゃなくって、 佐藤:これで藤井は 世界に役立つ 藤井:でも大学院に入ってからは。本当にずーっと伊庭野と松島と常に3人で一緒にやろうよって。お互いにいいよいいよみたいな感で。それで3人でずーっと活動をしてた。松島君その話はあんまりしてないですよね〜 あいつ自分の話多かったな〜と思って。3人でずーっと居ましたけど。その話はしないんだ? 佐藤:松島さん戦略練って話したかもしれない、藤井さんみたいに素直に出さない 藤井:ふふふふふふだからそれで。3人で一番最初にやった作品がこれなんですよ 佐藤:これは何? 藤井:修士で3人で。コンペです。遊び人の家っていうコンペです。 佐藤:俺の家みたいだな 藤井:ふははははは 佐藤:おれ 波乗りして 余暇のような 遊びは しないよ 藤井:なにか海の近くの家で。神奈川県の何とかいうのが主催してて。趣味人、仕事も持っているけど、週末遊ぶみたいな人達が 佐藤:なんだか遊び方が偏っているな〜 藤井:ふふふふふ海の近くだし、自転車とか。これは仕事モードと。僕がプレゼンしちゃっていいのかな〜 佐藤:卒制後いきなりつまんなくなったね〜この案ねふふふふふふふ 藤井:これ画期的三人で 佐藤:画期的じゃないよ。非常に迎合的でダサイ案だこれ 藤井:言われたちゃった!これはこっちが仕事する部屋と、遊びをする部屋っていうのが、融合されえていて 真ん中でそういう 佐藤:それ 現在の社会生活そのままじゃん 藤井:単純に分割してその間を通るっていうのをやった 佐藤:やっぱりダサイふふふ 藤井:でもこれは最優秀賞 佐藤:これ最悪 意味有りすぎ、ろくでもない人間を増産する家だ。商業的あそびで 人間が遊んでない。商業用ふうサラリーマンを増産するような家 じゃないか 藤井:確かに。それはそう。 佐藤:鼻持ちならないサラリーマン、そいつのガス抜きの家じゃないか。本当に あそんでない。商用に作られた遊び人間を誘導増産する家だよふふふふふ 藤井:なんかこういうライフスタイルと、建築の構成みたいなのを、大学院一年のときに、3人で考えてて。それを形に。3人で共同して勉強したっていうのだけ、三人にとってカタルシスになった。 佐藤:卒制の方が圧倒的に良い! 修士になった藤井さん何言っているんだよ〜分かってないんじゃないか!。商用コンペの最優秀賞に幻惑されてしまい自分の才能が分からなくなってしまったと。 藤井:それで3人で色々行こうと。みんなで一緒にやるほうが良いじゃないですか! これも他の要素がないと成立しない。 佐藤:藤井さんが卒制で考えてたことの可能性と解説して意味を語る人間がいれば 修士の遊び人の家に回収されなかったのにな〜。残念だったね。 突然 我を忘れて 自分の才能を見失ったんだ。 自分の才能を自分で見付けられなかったという事実が分かってしまって。よくあることだけど ちょっと恥ずかしいな。 藤井:そうですね 佐藤:なんだ、これは 時間が進むほどだんだん駄目になってくるね アート作品 藤井そうですね これは3人で作ったやつ。 佐藤:大地の壷みたいなこれは何なの 藤井:このへんはアートですね。三人で一番最初に作ったアート作品 佐藤:何がどうなっているんですか 藤井:東京ワンダーウォールっていう。東京都が主催しているコンペがあったんです。要するに都庁の壁を楽しくしましょうというか。普通の絵画とかアーテスト向けだった。 佐藤:そうか最優秀賞とったから一気にね 藤井:色々やてしまおうという勢いで 佐藤:この作品も学生時代ですか 藤井:学生時代 佐藤:どんどんヤルオ藤井に大転換したとね。サルサ吹いてる場合じゃないと 藤井:もう作るんだということで。 佐藤:建築諦めた フォルム能力無いと居直った瞬間に浮上してしまい 元に戻るって 藤井:それで東京都の、壁を提案して 。 佐藤:ガラクタ置き場じゃないこれでは 裏か? 藤井:壁っていうテーマ 東京都の意図としては、壁に楽しい絵を描いてくださいっていう意図だったんですけど。僕らはその異図をちょっとはき違えて壁を作っちゃった。漆喰の壁を。で、隣人と接続する壁だというコンセプトで。 佐藤:分からない壁 藤井:コンセントが、普通コンセントの穴が壁に付いている。それを逆向きに出てるって。この懐中電灯みたいなやつを刺すとその奧で電気製品の音が鳴るっていうのを。この裏は見えないんです。 佐藤;これは楽屋裏なのだ、何か持っていて刺すと色んな音が鳴ると 藤井:これ更に作ったんですね 佐藤:だれも刺してくれないんじゃない 藤井:これは公募で、コンペで出したんですけど。見事落選したんです 佐藤:理解してもらえなかったと 藤井:僕らはこれはもうダントツで一位だと。これは絶対大丈夫って、全然評価されなかったです。本当に。でまあ、せっかく作ったしもったいないからっていうんで。ちょっと大学借りて、展示をしたんです。音楽っていうかここに有る位置でやるとプリンターがウィーンうぃー^んと。この辺でやるとプレステーションの起動音楽が鳴るとか。掃除機が鳴るとか。洗濯機が鳴るとか 佐藤:奇想天外アート 藤井:環境アート隣の人と接続するというので。こっち側、オーバヒアとオーバゼアっていうので 佐藤:評価されず 藤井:評価されず結局受賞している作品をみると、普通に壁に絵を描いているやつが選ばれていて。やっぱ絵を描けば良かったのかな〜と 佐藤:審査員は都の意図を汲んで選ぶんだから。藤井グループはコンペに乗じて自分が楽しいと思う事をやったんだから、評価されなくっていいじゃん、楽しかったんでしょう 藤井:めちゃくちゃ楽しかったですね〜 佐藤:よしゃ 藤井:これは滅茶苦茶楽しかったです 佐藤:誰かに評価されて、何かもらおうなんて思うから傷つきへたる。楽しみながらアートと建築の領域にドンドン深入りして 藤井:そうです、伊庭野とも学生時代に 佐藤:伊庭野さん全然説明してくれませんでしたね〜 藤井:あいつ今日何言ったんですか 佐藤:あとで記録を見てください 藤井:気になりますね〜 佐藤:気になってください 藤井:代官山の話とかしていいんですか 佐藤:代官山の話は聞いた。葉書をもらった。卒制で銀賞とっっちゃったから修士二年間は建築に燃えに燃えまくって、時々アート作品活動へと 脱線しつつ。 藤井:それで壁の作品作ったあとに、僕留学に行ったんです 佐藤:留学、箔付けたね〜どこへ行ったですか? 藤井:もうこれは行くしかないだろうと、スエーデンに行きました。それは家具が好きだったから。アアールととか見たいなと思って。 1:00:00 その05へ |