ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4) 春版 記録集 home ベラ・ジュンさん 伊庭野大輔さん 平塚桂さん 藤井亮介さん 佐藤敏宏 藤井亮介さんに聞く 4月4日17時〜 その 01 02 03 04 05 06 07 その03 劣等感 ふくれ まくる〜 佐藤:新しいpcっていう機械のようなものが出来てよかったね。 藤井:デザイン的なのやりたいなと、それで情報工学だと、そういうデザイ的なものも含めて、図形を作ったりするじゃないですか。それ出来るかな〜と思ったんですけど。で、そう思っててずーっと情報工学の道に進もうと思ってたんですけど。高校2年ぐらいのときに丸亀市に猪熊源一郎美術館っていうのが、 佐藤:谷口さんの設計の建築ね 藤井:そこに 椅子100の形っていう、椅子の展覧会が来たんです。それをたまたま見付けて。行って。そんとき何か椅子のデザイが凄く面白くって。デザイていうんで絵を描くんじゃなくって、椅子のデザイっていうのはそういう道もあるんだな〜と思って。色々調べていると最初家具デザイナーだと思っていたら、実は建築家だったりとか。バルセロナチェアとかは、ミースファデルローエっていう家具デザイナが。アールとの椅子とかも。 (2枚 絵 ネットより ) 佐藤:100の椅子が並んでいて そこに作家紹介されていたんだ 藤井:そうですね。倉俣史朗とか 佐藤:モンローチェアーもあったの 藤井:日本人は倉俣史朗 佐藤:何が出てたですか倉又さん 藤井:ミスブランチっていう、アクリルに華を活けているやつ。造花を (絵ネットより) 佐藤:透明アクリルに赤い造花が埋め込んである椅子ね 藤井:あれとかを見て凄い、ああデザインってこういう道があるんだと思って、それで家具デザインを、まあ美術学校に行くにしても、絵が下手だから行けないと。 佐藤:PCで いけるけど 手書きでは駄目だと 藤井:そう、それで、建築家が家具をやっているっていうんで、建築って、もしかしたら!! 佐藤:高校2年のときに電車の中吊りか何か チラシかを見てしまって、丸亀に行ってみようと思って 建築家に出会ったと 藤井:もしかしたら建築って2次元の世界をプログラミングするのと 繋がるんじゃないかな〜と。もしかすると〜!! 佐藤:あの眉唾本の世界に行けるかも〜と 藤井:いけるかも!だからけっこう大元を辿ると、建築をちょっとやってみようと。当時建築には全然興味無かった。本当に。 佐藤:まず二次元世界で動かすんだから 建築なんか目もくれてないと 藤井:丸亀の美術館がすごく素晴らしかったっていうことじゃなかった。何かプログラミングみたいな形で、そういうかたちで関われるんだったら、いいなみたいな。 元々東工大を目指していたんですけど。ロボットとか情報工学、ふふふ 同じ学校だし、建築あるし。で東工大の建築へと 佐藤:最初から東工大は目指していたんだけど機械工学と。100椅子展見て! 建築にズレちゃたと。でもあいかわらずプログラミングで二次元の世界を制覇し3次元も自在に動かしてみたいと思ってた 合唱部で歌を歌いながら 藤井:だからけっこう紆余曲折を経て。けっこう友達とか、入学してみると、何か、友達とかって、割と親父さんが建築をやっているとか。2世がいたから。そういうもんなのか〜(涙)って。みんなけっこう子供のときから建築の本を買って 佐藤:早くから建築に関わっていたっても、才能があるかどうかは別だけど。大学生時分だと毛並みにダマされちゃうよな。おれんち鉄玉ベアリング屋だしな、見えない部分だし機能説明求められても答えるのむずかしいし〜。絵下手くそだしな〜 大学に入っても 悩むな〜 藤井:そうなんですだからちょっとそういう劣等感みたいなものありましたけど 佐藤:俺んちベアリグ屋だし。本当はプログラムで二次元動かしていだけど建築に来ちゃったよ〜と。二世いるし〜 そこで劣等感が膨らんでしまい、 藤井:そうですね〜3年間は基本的にはどっちかと言うと、建築よりは、バンドやってました ふふふふふふ 佐藤:バンドやって建築的な劣等感を誤魔化していたと。バンドには何人ぐらい居たの ビックバントに 逃げ込む 藤井:20人ぐらいですね。ビックバントなんで。トラペット5人でトロンボーン4人サックス5人でリズム隊がまあもう7,8人ぐらい。 佐藤:そこでバントバスターをやっていたの 藤井:僕はマネージャーをやってました。会場を押さえたりとか。コンサート企画するってなて、他の大学 呼んで。 佐藤:今のLRAJ活動に役立っているよね! 建築家にも向いている仕事だね交渉事係 下準備係り 藤井:だから 例えば 会場、じゃあこれぐらいのお客さんが来るから、何時から何時まで押さえて。呑み会はここで ふふふふふ 佐藤:段取り係だ! 段取り上手になっていったんだ。 (絵ネットより) 藤井:だから今のチームラウンドアバウトと 佐藤:ほとんど同じ事やってて成長してないな、変わってないね 藤井:変わってないです 佐藤:自分に合った仕事、黒子主義者に填っていってて幸いじゃないですかい 藤井:まあマネージャーをやりながら。コンサートを年に1回、自分たちのバントが定期演奏会やるんですけど。それの演出みたいなのをやったりとか。 佐藤:演出だけ、作曲はしないの 藤井:作曲は流石に無理ですね。作曲する人も居ましたけど。それはピアノの人とか。オリジナルをやったりとかはしてましたね。あとアレンジをお願いするとか。プロの人にオリジナル作って、アレンジ 佐藤:サルサだから毎度同じような曲なのかな 藤井:そんなことは ない 佐藤:みんなでキューバに行ったとか? ないの 藤井:キューバは行けなかったですね〜、キューバ行きずらいですよ。たしかメキシコ経由じゃないと。 佐藤:アメリカと仲が悪いことになっているからな〜 藤井:向こうからよくバンドの人が来て、大学院になってからも、バンドやっていたんで。それで向こうのゲストを呼んで、一緒に演奏したりはしてました。 背水の陣でいどむ 卒業設計 佐藤:おれは建築家の息子でもないし、絵も下手だし。ってことでバンドに横ずれ逃げ込んでいたと。でも卒業設計はやらなければいけない。 藤井:だから僕は大学3年間は建築も面白いとは思ってたんですけど、成績は滅茶苦茶 悪かった。 滅茶苦茶悪かった。僕はもうほどんど下から数えた方が早かったですね。 佐藤:学生時代の課題は何時もビリかブービー争いしてたんだ 藤井:評価される人は選ばれてみんなの前で、プレゼンテーション。もう一回説明してやるぜ〜 みたいなのがあったんですけど。 佐藤:藤井さんは課題で選ばれることは絶対無かった 藤井:一度もありませんでしたね 佐藤:ふふふふふふ それが自慢だど〜選ばれない いいね〜 藤井:自慢じゃないですけどねふふふっふ それで、卒業設計で、もう、僕は建築で卒業設計はとにかく今までのとにかく本気でやって駄目だったら建築諦めようと思った。 佐藤:背水の陣!命をかけた! 居直った藤井なわけね。 藤井:とにかく自分の好きなことをやろうと。それで卒業設計を凄い一生懸命やって。 佐藤:一人でシコシコ命がけで取り組んで 卒制やってたんだ。 藤井:一人でやりましたけど。お手伝いで、後輩の人に手伝ってもらったりとか。だから5人でやりました。それが結構上手く!! 佐藤:評価されちゃって、おおやる気出せば藤井出来る ンジャンと自分でも思って。何時もブービーだったけど ふふふふふ 藤井:とにかく全部を注ぎ込んだって感じ 佐藤:何を設計したんですか 藤井:それは持ってきたんです今見るとかなり恥ずかしですね。これがポートフォリオなです。就職活動のときの。 佐藤:ダンボールで作った 藤井:これダンボールじゃないです、スチレンボードに彩色 佐藤:これ何ですか?段々畑みたいだけど 藤井:なにかとにかくインフラを作りたかったんです 佐藤:ああああ 藤井:プログラミングとか好きだったから 佐藤:ああ!なるほどなるほど 藤井:都市の基盤を作るっていうんで。線路の上に 佐藤:一個の建築をつくらず、インフラ建築を提案し、その模型を作ったと 藤井:渋谷と恵比寿の間のこの2km 佐藤:これは何年だ 藤井:2003年です 佐藤:経路自体が建築であると 藤井:そうですね!それぞれの道を、今ある既存の道を活性化させたいみたいな 佐藤:都市インフラを立体的にして建築化していくのね 藤井:この形は全部それぞれの道に全部繋がってる、それを紡いでいくとこういう形になる 佐藤:なるほど、いいじゃないですか〜 藤井:こういう、それぞれの街路から道を延ばしてきて。 佐藤:いいじゃないですか〜デカイ模型ですね 藤井:そうですね2mありました 2KMなんですけど1/100で作ったんで 佐藤:ブービーぴり学生 やれば出来るじゃん!!素晴らしいフジイチャン!お前って意外にやるね〜って言われたでしょう?俄然 評価されたでしょうねこの案はいいよ。 藤井:これは頑張りましたね〜 佐藤:ビリ男 結構やるね 藤井:あそうですか? 佐藤:これいいじゃない 全体も無く 完成される形態もなくって 両方 断念したかのようで 藤井:これが制作過程 佐藤:お下手なデッサンがあってふふっふ 本当に世界を一瞬に凍らせるヘタウマデッサン〜 藤井:下手なんでよも〜 佐藤:これは漫画家に転進したほうがいいよ。ヘタウマ、良い味出せる。えびすさんも タニオカさんも真っ青になるよふふっふヘタウマ凄いな〜味有るね〜凄い 藤井:テクスチャーとりたかったんでテクスチャー 佐藤:このデッサンいいよ 考えてることと裏腹で 真似出来ない暗さ、暗くっていい 藤井:僕のスケッチは人が全く往き来なく 息してないって松島君がぼろくそに!言っている 佐藤:快楽の都市・世界が一瞬に凍る!ってのはすごい才能だよ。奇っ怪さではツゲヨシハルは越えられないけど 電脳都市の新たな暗さを拓いているね〜 藤井:ふふふふふ 佐藤:スケッチで誤読されやすい。インフラの建築化にいどんだのね、いいね〜 藤井:そうです 佐藤:これは いいですね〜 藤井:作品とそのプロセス 佐藤:この考え方と 作品凄いいいじゃないですか〜 藤井:ありがとうございます 佐藤:今でもこの作品の質を乗り越えられないんじゃないの?乗り越えてないでしょう ふふふふふふふ 藤井:そうね〜こんときにかなり気合を入れてましたからね〜 佐藤:あそうか、そこでやっと渋谷の町の状況を投影した。プログラミングとベアリング的 黒子主義者。ようやくインフラと建築とを合流させることができたんだ。 藤井:そうですね 佐藤:フォルムだめ!造形力無!っていう劣等感があったことで造形を捨てた。だから卒制は成功したんだ 藤井:造形を 佐藤:捨て 渋谷の状況に任せたんだと 藤井:今ある 道に任せて 佐藤:自分の造形の無さを知る。造形能力を捨ててようやく自分自身の建築への表象化が分かったわけだね。自分の無能が分かった途端に、建築の新しい道がぶわんと目の前に出現したと 藤井:そうですね 佐藤:新しい建築が見えちゃったって話だ。良かったね。おめでとう。、才能無いって思える才能ってのもいいね。新しいものをつくり出すね 藤井:そうですねだからもう、本当に出来ることしか出来ないから!それをもう一生懸命やろうと。それで卒業設計をやった 佐藤:新しかったでしょう、この考え方による建築。 藤井:そうですね〜。でまあ金賞は取れなくって銀賞だ 佐藤:萬年ビリ男が一気に銀賞へと いいね 大浮上した 藤井:金賞は松島潤平 佐藤:設計士の息子には負けちゃったと。よく喋るし、プレゼンで負けちゃったかな。じゃワン・ツーで藤井さんと 藤井:いや金賞もう一人いた、だから僕はそのとき三位だった。 その04 |