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福島第一原子力発電所の事故によって起きている様々な問題を勉強し始めました 勉強過程の記録をつくってみますご活用ください
放射能影響予測システムSPEEDIとは?
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気象庁の気象研究所で勤めてまして、2010年の8月に、2004年に定年退職したんです。そのあと紹介があったようにモンゴルに行きまして。福島に住んでいたんですが2010年の8月10日に「もうそろそろ仕事は辞めて田舎に戻ってのんびりしよう」ということで福島に戻ってきました。何にもしないのは呆けが早まるので講演会とかに聴きに行って。急に福島原発とか恐くなってきたので、○さんという方でしたか、福島原発の講演会。それを12月に聴きにいって。8月から福島に帰ってきて7ヶ月目に3・11に遭遇したという訳で。

私も福島に帰ってきて「原発すこし危険だな」と思って「何かしなくちゃー」いけないのではないかと思いつつ、何にもしない間にこういうふうになった。


最初は20キロ以内の方達の避難の状況とか非常に大変なことが。 双葉病院の方の問題とか色々あったんですけども。その後ずーっと私の専門の気象の方面でいうと、浪江町とか飯舘村の人達が3月15日。これから示しますけれども。あの後原発でですね、福島の人はどういうふうに考えるてるのか?知りませんが。

気象学的にはたった2日ぐらいで福島の現在の汚染状況が決まってしまった。3月15日の夕方から夜にかけてと、3月20日。その2日くらいで、現在の福島県の汚染の大部分が決まってしまっている、ことは今から示しますけれども。

運の悪いことに3月15日、国道114号線で福島とか二本松の方へ避難された方は、丁度1番高濃度の放射性物資のプリュームの中で一緒に避難していたということが、後で批判されましたよね。

そういう事があったので。それで「これは一寸気象学的に問題だな〜」と思って。何か言わなければいけないのかなーという感じをしたんですけれども。その後政府の事故調報告書では、要するに「SPEEDIが役に立たなかった」んじゃないかという話しがあって。

他の事故調の報告書も同じような結論になっていれば、私は何も本を書く必要がないなと思っていたんですけれども。

そのあと国会事故調、とか民間事故調とか、東電の報告書はもとより何も書いてませんですけれども。4つの事故調の報告書が出て。SPEEDIの問題あんまり統一した見解になってない。

 反省するということもそれぞれの報告書について 別の反省の仕方にはっちゃっているのではないかという気がしたので、私としても何か方法を書いて自分の考えを言った方がいいかなーと。そういう感じがして要するに国会事故調が報告書、中間報告を聞いて、それからちょっと本の書こうかとなりました。

 それで今日の話しはその本に書いてあることの抜粋みたいな話しになると思います。タイトルですが、放射影響予測監視システムSPEEDIとは?なぜ機能しなかったのか?あり得る次の原発事故で有効活用するには何が必要か?ということなんですが。

この三段目の、あり得る次の原発事故で有効活用するには何が必要か?この日本語としてはこういうふうになってますが、こうすると何か我々がどういうふうに利活用すればいいか?と聞こえるかも知れませんが。我々の側、避難住民というか、国民の側で、どういうことをやればいいのか?ということは一寸違って、日本語があまりよくないかも知れませんが。


国の行政の方として、次の機会にどういうふうにしたらいいのか?っていうことを言うつもりです。


内容としてはですね、最初にSPEEDIじゃないんですけれども、例えば放射性物質が放出されたときに、風によってどいうふうに運ばれるか?という気象移流拡散モデルみたいなのをちょっとお見せいたします。最初の方は全地球のモデルで、高さ方向に、原発から出たときには地上に近い所を流れますけれども、その後は上昇流に巻き込まれたりしてどんどん高い所へ行ったりしますから、遠くに行ったときには、どこの高さか分かりませんので、図に示すときには一応鉛直の合計量で。1平方メートルあたり、高さ方向に全部足し合わせてどういう量か?というのをお見せします。

この全地球のモデルはマス目を細かく計算すれば 細かく計算するほどに正確になりますけれども、そうすると計算機が大変なので、このモデルは60キロ四方。水平東西60キロ南北60キロで計算しています。

60キロ毎に計算していまして、2011年の3月12日から4月30日まで。3時間毎がアニメーション 動画になっているので、少し早いですけれども観てください。3時間毎の図で、全体で40秒で終わります。気象研究所の田中さんからもらったものです。

2番目として60キロではちょっとマス目が粗すぎると思うので、東日本の上だけをもうちょっと細かく計算したのをお見せします。東日本の上だけを細かく計算して東西南北4キロ。4キロマス目で細かく計算して。例えばセシウムとかヨウ素とかがどいうふうに流れてるかというのをお見せします。これは2011年の3月12日、3月22日までです。こちらの方は1時間毎に計算してお見せします。これは30秒で終わります。同じく気象研究所のカミオさんていう方から提供してもらいました。

これはSPEEDIじゃなくって、一般気象研究所の放射性物質移流拡散モデル。移流というのは風によって流される、下流に流される。拡散というのは濃度の濃淡が薄まるというか、均されるということですね。流されながら濃度の濃淡が均されていく。要するに薄まるということです。流されつつ薄まる。流されながら薄まっていくのをどういうふうに追いかけるか?ということをお見せします

3番目に、SPEEDIという固有名詞ですけれども、SPEEDIっていうのは放射性物質が原発なんかから出たときに、どういうふうに流がれて、どっちの方向に流れて来るか?っていうことを予測して、被曝を避けようと。そういうことをするために、もともとは原子力研究所。今原子力研究開発機構という名前になってますけれども、前は原子力研究所言った。そこで、1979年のアメリカのスリーマイル島の原発事故の後で原子力研究所の人達が「日本でもこういう事故が起こったときに、放射性物質が 予測しなければいけない」と考えて作ったモデルなんです。79年。1985年に完成している。そのモデルを持って来て文科省が、ある処にやらせていた訳です。それがどういうもんであって、どういう問題があったのか?というのをお話します。

でなぜ機能しなかったのか?先ほど言った、あり得る次の原発事故で有効活用するには何が必要か?我々の側がどいうしなければじゃなくって、国の、行政の方が何が足りなかったのか?そこの処をカバーしないと、同じ事が次に起こったときに同じ間違いになるだろうと、そういうお話です。

あと 簡単にまとめをします



ということでちょっとここまでで、先ほどの気象研究所の研究モデルをお見せします。
 アニメを動かしつつ解説しする

2回ほどお見せしますけど、ここに2011年3月21日、3000とはグリニッチ標準時で3時、日本だとこれに9時間足してください。これに9足して日本の時間です。こういう感じで3月21日原発からこういうふうにして、これは先ほど言ったように、高さ方向は全部足しちゃって、1平方メートル当たり何ベクレルか?というヨウ素131。それでこっち側にスケールが書いてあって、ログスケールで。ログスケールって変なスケールですけど。ここが10万ベクレル以上 1平方メートルあたり10万ベクレル以上だとこの色。ここら辺が黄緑だと千ベクレル以上。この辺は一ベクレル、無いみたいなものです。そういう単位で、動かしますので、要するに福島に影響するのはいつか?っていうのを見定めてください。

言い忘れましたけれども、これは大元は原発からどれだけ出ているのか?当初は分から訳ですけれども、これは過去を振り返ってやっているから。原子力研究所の人達がやった研究で、何月何日はこのくらい出たであろうということのデータが有るので。それを与えて計算やっっていた。

最初は水素爆発したなと言ったときにどれだけ出てたか?実際は分からない訳ですね。後から推定して。よく観てください3月15日の夜です。アニメ早すぎるね。

量を問わなければ日本全国どこへでも飛んで行ってますけれども。赤い色になってる、赤とか黄色で飛ぶのは東日本。

もう一回やります。3月15、20日動画を止めるのが難しいです。何回でもお見せできますけれども、これだけやっていても。東日本域を4キロのマス目で計算したもの。

セシウムと、セシウム137とヨウ素 両方別々に計算してますが、セシウムだけをお見せします。  これは時間は日本時間ですから足すことはありません。

ここに書いてある風向きはこのぐらいの長さで10m。3月20日になると、3月17日とかはこういうふうになって、この時に逃げればよかったんですね。 15:12

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   参照動画: ユーチューブより採取