HOME     文責・作成・佐藤敏宏         佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日
ことば悦覧録

   
 
 森田一弥さんに聞く 2017年1月29日京都市内にて
   その1 その2 その3 その4

 その03 

森田:言ってませんでしたよ そこは成長した部分ですよ はははは
佐藤:地球と共にいきる精神 持ち込んでーた 

森田環境のありがたさ身に沁みて解った ははは
佐藤:静原の冬の寒さに逆らって暮らすなんて ふふふ
 

森田:それから 法然院の家でも言っているのは時間、過去と どうつなげるかとか、そういう話ですよね。
 既存の建物を受け継いでいくときに、ういうふうにして使い続けることで古い生活の痕跡だとか。時間の積み重ねをそのまま、受け継いでいけるのかっていうのが、最近 改修やっている ときのテーマで。

佐藤:森田さんは京大でバリバリの現代建築を勉強されてですよ
森田あんまりしてないんですよ
佐藤:はははは
森田集落ばっかり観てるんですから はははは 

佐藤:端っから現代建築万歳じゃなく、集落観ていたと 油使った生活続けていると赤字がたまるから国も何とか省エネせよと制度をつくり強制するわけだけど 集落観てきた森田さんには油無で続いてる世界の集落を観ていた
京都の町から離れた安い家を買って暮らしていたんだけど寒さくって 暖房考えなくちゃー 静原の環境に合う方向へと、そしたら無駄がないじゃんと

森田切実なんですよ 新聞で読んでね省エネだとか言う話じゃない。本当に家が寒くってしょうがないから ははははは
佐藤:古い家を買って暮らしてみたら、ここの寒いさには耐えられないと、油焚き続けるバリバリの建築家からは貧乏たらしいと言われちゃいそうですが、それでいいんじゃないと。薪くべも面白いしと
森田そうなんです 切実で面白い

佐藤:法然院の家では 古い家が持っていた歴史、時間の積み重ね。さらに大工さんが作った物としての記録が残って、それらを読み込んだ結果、その昔の大工さんの行為に参加して、新しい建築の記録に換えていこうという路ができたと。
 柱の傷も 新旧の壁の素材の違いも活かされているし、お父さんの提案の階段改修方法も加えられているし。一人の建築家の力だけじゃなと。昔の大工さんや発注してくれた家族の力や記憶も生活の経験も全てあの家に統合されてますよね。無理もなく、文句のつけようがないですね

森田ほんとうですか
佐藤:どこがどういいんだよ説明せよと言われると、あんがい言葉を探しだせないんだけど。完成してないような気もするしね 時間を継いでどんどん異なる住居へと変わり続ける その途中。 生のすべてのように、暫定的な家とでも言えばいいんでしょうかね その面白さがありました

もちろん発注者の方々が、森田さんの姿勢に魅かれ共に作られた家だからそういうことが出来たんでけど。森田さんの現在の姿勢があの家をうみだした、今日、静原で話を聞いて腑に落ちました 


 1月29日 聞き取り中の森田さんの事務所から見える風景

森田あとは お金が無かったふふふ
佐藤:貧乏は素晴らしいんですね

森田貧乏は素晴らしいですよ、どこまでやらなきゃいけないのか?その切実な問題を解決してくれる
佐藤: 金持っていると学ばないね
森田そうお金持っている人って、お金を出したからには綺麗にしたいと思うじゃないですか。でも綺麗にすることっていうのは時間の痕跡を消すことだから。いい事じゃないんですよ

佐藤:8年かけて 静原に貧乏自慢話を聞きにきてー

  はははははは

森田それがなんですよ そういった空気感が豊
佐藤:そこに気が付いたと。切実な問題があるなかで生み出された家だから、ますます厚みが出てきていいですよね。貧乏は豊さへの路・・ で 家の歴史も時間の痕跡を消すこともないんだと。ここを理解してくれる大金持ちの発注者が表れるといいですね。、次に法然院の家のような発注者が現れ来るかは不明ですよね。今 知ったことは、バリバリ新建築ばんざい建築家は既存建築や景観が歴史や蓄えてきた時間を消してんじゃないのかと、


森田:法然院の家の向かいの家を僕今設計して、改修しているんですけど。外国の大金持ちですよ。ほほほほ
佐藤:森田式貧乏自慢を日本人が解ってくれずに〜外国の大金持ちが分かってくれたって〜 しゃくに触るね ははははは 貧乏の楽しみを外国の大金持ちに分かられちゃったなんて はははは

森田はははは
佐藤:前回の時はオバマ大統領のイエス ウィーキャンでしたが、今回はトランプさんに代わり排外主義ですが、京都の森田さんの家には外国の金持ちが設計依頼しに来てると、8年前には話もなかった状況が出てて面白いですね。外国の金持ちに日本の建築の良さ つうじるんですかね

森田:エネルギーの事というよりは過去とつながっているっていことです
佐藤:京都の古い家を観てそう思うんですか
森田:その方の場合は元々台湾の生まれで。台湾で日本人が作った日式住宅に住んでいたって言うんです。日本人が植民地時代に日本風の住宅を一杯台湾に作ってんですよ。そこで生まれ育ってて。彼の幼少期の記憶ってのが懐かしいんですよ俺の子供時代の家だって言っていて

川井とかも、あるんですよね
森田ある、彼の過去をその家に見つけたわけですよ。やっぱり綺麗にしちゃうだけじゃ駄目ですよね。ちゃんと過去とのつながりってものが空間に残ってないと
佐藤:日本では金が無いからリフォームするって、


    家に戻って来る人あり 時々薪をたくもりたさん

森田:あれ 太郎です 大きくなったのが
佐藤:でかいねー お父さんよりでかくなったね
森田そろそろ抜かれつつありますね 
川井:175センチとか
森田:まだ72、3かな。

佐藤:一緒に戻ったの娘さんかと思ったが お母さんだったね

  はははははは

佐藤:お金が無いからリフォームして住むっていう発想ではないんだね
森田では ないんです。むしろそうやる方が安く済んじゃう場合ってありますよね。ボード貼ってクロス貼るほうが安い。

佐藤:設計は出来るだろうけど、作ってくれる人はどうしているんですか
森田京都ではなるべく同じ人と仕事をするようにしてますね
佐藤:同じ人と一緒に仕事をしていると阿吽の呼吸でね。よその場合は請け負ってくれる人を探すところから進めると

森田そうですね
佐藤:それから、スタッフの人たちが受け継いで理解して仕事を進めてくれるように なったんですか
森田一番長いスタッフがもうじき5年目ぐらいなので、意志は共有しつつありますね ようやく。

佐藤:森田さんの おおらかな感じがそこかしこに移植されてきていると。建築が楽しくなってきてると。フォルムには頓着せずに、

川井ぼくそろそろ帰ります

森田:はい
佐藤:またお会いしましょう
川井:どうも 失礼します

森田:ありがとう 気を付けて  川井先生大学に戻る


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佐藤:媒体に載せにくいと思いますが 外国の発注者とはどこで知り合うんですか
森田不動産屋さんですね。最近古い家を専門に扱っているところが増えてきているんですけど。
僕の仕事に興味を持って。友達が「一度どうですか」と声かけてくれたから。「じゃ一回やってみようかな」と。仕事したら ふふふふ 気に入ってくれて。友達は英語を話せないんですよ。僕は英語話せるから、最近は海外のクライアントが居るから、そういう人を紹介したいということで。外国の大富豪を・・・
佐藤:友達と共存共栄 ですね〜
森田ははははは

佐藤:世界中の古建築の仕事に関われそうですねー、これからも楽しい展開なりそうですね
森田そうですね〜
佐藤:2009年は外国人の大富豪話は無かったですね、日本人の金のない人が頑張って古建築改修した話が多かった

森田そう!そうなんですよ
佐藤:京都の世の中は変わりましたね
森田変わりましたね
藤:世界の大金持ち京都の古建築を楽しみ求めると、

森田1億円で売りに出てたんですけど。日本人だったら1億円の土地なんか買わないですよね。でかい家も使えないし。外国人に紹介したら「どうしてこんなに安いんだ」って言われましたものね、逆に不信がられましたよ・・
佐藤:儲けそこねましたね 倍で売り山分けしればよかったかもですねふふふ 
森田:ふふふふ そうですよね そこらへんは僕真面目なのではははは
佐藤:商売上手になって次回からは2億円から値を出して下げてみてください
森田はい 儲けをネパールの仕事に貢とかね
佐藤:ネパールで新しい学校2校できちゃいそうですね
森田そうですよ ほほほほほ

佐藤:世界のお金の回し方をプロデュースできると、いいかも、お金持ちに高く買ってもらい 貧しい国の子供たちに再配分し必要な建築を作ってあげる、そういう仕事も建築家の仕事としてはいいですよね。パナマ文書的な税金対策でと はははは
森田海外に会社つくってとふふふふ

佐藤:馬鹿なことを言ってますが 本当にそうなってください
森田:そうなりたいですね、まだ絵に描いた餅ですがふふふふ


佐藤:いいね〜

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