HOME 文責・作成・佐藤敏宏 | 佐藤敏宏の京都ことば悦覧録 2017年1月27日から2月2日 |
ことば悦覧録 |
森田一弥さんに聞く 2017年1月29日京都市内にて その1 その2 その3 その4 |
その01 佐藤:よろしくお願いします 8年ぶりにおじゃましました 前回,8年前の聞き取りは真夏でした(記録へ) 森田:そうですね トマトがいっぱいなってましたよね (2009年8月5日撮影 →) 佐藤:息子さんたちが友達連れてきて賑やかに庭で遊んでました。聞き取りしている家は森田さんの自宅とは知らず・・大きな家なので間借りしているのかなーと思ってました 森田:あははははは 一応自分のものです ふふ 今年晴れてなりました、全部払い終わりましたあははははは 佐藤:完済おめでとうございます 森田:ありがとうございます ふふふふ 川井:両親に払っていたんですか 森田:両親と銀行と 川井:両方にね 10年ですごいですね 佐藤:稼ぎ過ぎたのかな 森田:そんなことないですよ、安くって買っているんですよ たいしてお金もかけてないし ふふふふ 佐藤:5年ごとに聞き取るmyプロジェクトでしたが 森田:いきなり 延びて 佐藤:想定外の東日本大震災が来てしまい、元気もなくなり、聞き取りしている場合じゃないなと 震災後放射能が降ったりして家人の症状が重くなり、聞き取り場合じゃなくって・・ようやく色々落ち着きまして再開しました ・・・ 震災時には塩釜の人々の左官の支援要請に応えていただき被災地まで来ていただきまいして、あのときは色々お世話になりました 森田:いえ いえ 佐藤:その後、家族を引き連れて外国に行かれてたようでもあり、どこで一体何をしているんだろう? 森田さんはと。色々なことをされているので、簡潔に聞かせてください。もちろん建築も作ってますよね 森田:作ってますよ! 2017年1月29日静原にある森田家の庭先で撮影 佐藤:仕事 盛りだくさんされているようで。8年前は繭型みたいなのを作ってましたが、一区切りついたんですか・昨夜泊めていただきました法然院の家も仕上げられていますね。近況から色々聞かせてください 森田:そうですね。 2008年 それぐらいでしたっけ。あの後、何やったのかなー。 ファイルを取り出して開き始める森田さん ぱらぱらぱらパラパラ ちゃんと読んでおけばよかったな〜。 佐藤:韓国でワークショップしてる当たりまでは知ってたんですけど、その後、行動が分からなくなってます 森田:韓国でやったことってインタビューで話してないですよね これは2012年なので。あの頃ってスペイン人のインターンが来てて。海外のコンペをたくさんやったりしてたんですね。一回目は煉瓦のシェルやったんです 佐藤:なんですか これは怪獣みたいですね 建築ですか 森田:はははは 上海万博のパビリオンですね。2008年にスペインの事務所で働いていたものが2010年に完成して。実施は関わってないんですけど。 その後は現地で観てきた煉瓦ヴォールトの工法をどういうふうに使っていったら、現代でも適応可能かということで。ネパールだとか、アフリカだとか、これはバングラデシュですけど。コンペ案で色々煉瓦の提案をしてました で、文化庁から奨学金とれたので、もう一度スペインに行く機会ができて。実際に職人さんともっと深い話ができたので、その後、韓国で・・・ きた きたお茶だ 奥様がお茶を運んできてくれた 彫刻のビエンナーレに参加しないかと いきなりメールが来まして。いきなり来るんですよ〜不思議ですよね。 せっかくだから、日本とスペインの間にある国だから、スペインの煉瓦工法と日本の左官技術をハイブリットしたかたちで。で現地の煉瓦を使って、 佐藤:工事は韓国の学生さんに支援してもらったんですか 森田:この時はスペインからの職人が来てもらって、日本から僕と学生 何人か手伝いに来てもらって。 川井:井上さんとか小寺さんとかね 森田:今はスタッフの小寺さんに来てもらって 韓国の人も何人か手伝ってくれて作ったんですよね。 佐藤:これはネットで見ました 森田:ホームペイジだと思います 佐藤:最近はSNSが蔓延しちゃって どこでみたのか覚えてないんですよ 森田:覚えてないですよね うん。 佐藤:ホームペイジと日記は続いているんですね 森田:やってますよ〜 (森田さんHPへ) 佐藤:森田さんのホームペイジが静原の人々に人気だって話題になりましたね 森田:そうです そうです ふふふふ 佐藤:今でも静原の人々の人気のサイトだと 森田:近所の人がけっこう見てるんです ふふふ でその後 ネパールにも。大学時代の留学生の友人が居るので。ネパールにも出かけて行って。スペインの煉瓦工法を活かして。 こういった建築が出来るんじゃないか、ということで。具体的な敷地があって進めていたんですけど。地震があって、外務省がこういったプロジェクトを支援する制度があるんです。けど、地震で新築の建物より壊れた建物をまず支援しなければいけないっていうので。 しばらくはこういうプロジェクトにはお金が出ないてことになった。今は とまっちゃっているんですけど。 佐藤:煉瓦でこのような屋根が出来きちゃうんですか 落ちてこないの 森田:落ちてこないですよ 川井:ライズが高くなくってもいけるんですか 森田:ライズは低いんですよ できたら面白いですよね ここで主要なパティーのタイポロジーを パティーって言って、ネパールには面白い東屋の文化があって。その東屋でおじいさんたちが日向ぼっこをしたり。賭け事やったり。野菜を売ったりとか。面白いことやっているですよね。 煉瓦のシェルの建築に、こういった形式を混ぜていって 佐藤:壁があって所有してる形式じゃなくって、新鮮ですよね 森田:そうなんですよ 佐藤:機能も自由に、時々で変化し続け、それぞれ使って 日向ぼっこから賭け事まで 森田:商売しちゃっている人もいますからね はははははは 川井:使われ方もリサーチしたら面白そうだね 森田:うん 佐藤:建築を力技でつくるのがばかばかしいほどシンプルですけど、営みは豊であると 森田:ゆたかなんです これは2回目にスペインに行ったときにやっていた、お菓子屋さん、カフェですね 佐藤:スペインでも内装の仕事をしちゃてたんだ 森田:仕事やりましたよふふふ 日本の鏝も持っていったので。このカウンターは自分で塗って 川井:すごーい ↑ 森田さんHPより 森田:設計 施工ですよ 川井:意地でも、一個作って帰ってやろうと 森田:そう ふふふっふふ 佐藤:さらに〜土こねるように生地をこねてケーキも作っちゃったとかですか 森田:そんなことはないです ふふふ 既存の天井を解体して古い構造を見せて カウンターだけ一個。凄く白い抽象的な画面を作ると。 佐藤: なんでも変幻自在にできてしまうんでしょうかね 森田:手に一つ職があると ほほほほほほ 佐藤:一つの技で対応して 肩の力を抜いて始めると この住宅はありましたね 森田:これは2011年 そのころまだ出来ていない。これは京都の町家の新築 佐藤:いやー作品多いですね こんなに たくさん仕事しているんですか 家族がいるからね稼ぐと 森田:はい これは改修の仕事。これは松島君がレビューを書いてくれた。いろんなところで紹介されたんですけど。町家の床をひっぺがして、ほとんど土間にしちゃったという住宅なんでよね ふふふふ 半分以上 本物の土の土間ですね ↑ 森田さんHPより 川井:使うときは靴なんですか 森田:使うときは靴ですね。 佐藤:これは竹を使ったお店ですね 作品がたくさんあるんでどうしようかなー ↑ 森田さんHPより 森田:インド人の施主が居て。その後連絡とれなくなっちゃったんですけどふふふ。 南インドになるべく電気を使わない住宅を作るっていうプロジェクトです。 この時は地下にパイプを巡らせて、地下で冷やした空気を空中に持ち上げておろすっていう発想です。下に部屋があるんじゃなくって地下にパイプを埋めるんですよ。 冬は屋根で熱を採る 夏は地下で熱を冷やして、その冷たい空気を部屋に持って来る。 これは町家なんだけど、つい最近やったやつですね。町家と太陽熱暖房装置っていうのを組み合せて、屋根面で空気を暖めて、それを半地下の基礎に吹き付けて、基礎を暖めて家全体を温かくするっていう住宅ですね 佐藤:基礎がけっこう深いんですね 森田:基礎が1mぐらい掘り込んであるんですよ。冬は熱源は太陽熱です。最近面白くってやっているんです。法然院の家にもパイプがありますよ 佐藤:それで1階の床板に穴があけてあるんですね 森田:そうです その02へ |
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