大阪 ことば悦覧 ことば紀行 2008年5月12〜18日   home 

香川貴範さん伊藤立平さん 岸上純子さん 2008年 5月14日はれ阿波座の事務所にて  
 その01 その02 その03 その04 その05 その06 その07
 その08 その09  

 その05 1時間 0分 10秒〜 一時間15分48秒 

佐藤:
 これはリフォームですか 
香川:そうです 東京でやったリフォームです 
佐藤:これはマンションの一室を改修ですね
佐藤:天井が高いですね 天井とって 
香川:金が無かったので 
佐藤:何をしたですか

香川:この部分が扉が2枚になっているんです 扉が2枚になっている処が何カ所かあるんです それがこう行ったり こう行ったり するので プランのバリエーションが64パターン出来る
佐藤:ははははは 扉2枚を組み合わせると 
香川:こう言うのから こう言うぐじゃっとしたものまで  こっち側は施主が残したいので 

佐藤:こちらを残して そちらだけ変えたと
香川:こっちだけのプラン このようにいろいろパタパタ空間が変わる 
佐藤:ふんふんふん 
香川:それで 表側と裏側 に合板の 
佐藤:金がないから これでね
香川:そう です

佐藤:これは一気に理解しにくいけど たった扉だけでそんなに 複雑に変わりますか
香川:扉二枚が3箇所に入っているので 
佐藤:ああそうかそうか 壁にもなるけども 扉にものなるわけね 
香川:こうなったり ああなったり 寝室がまあ

佐藤:ヘンタイテキですね
香川:ははははは 
佐藤:そこまでやると言うのは 
香川:完全に動かして
佐藤:なんでそんなに多様に種類を増やさなければいけないのか 住んでいる人一人なのにね 
香川:要するに当面こういうふうに パタパタしているほうが 彼はイランと言ったり 必要以上の納戸を要求したり 要するに納まらんプランやと なんでいかに納めるかと 考えた時に 

佐藤:ああそうか 何にでも対応出来るけども何にも対応出来ないんだ 
香川:そうです 
佐藤:逆にいったわけですね 
香川:色んなことを この合板で ぬっている 部分は 合板の部分は あとで何とでも出来るから このままにしておこうかと

佐藤:なるほどね それいいね 質問を逆質問 デカエスみたいな感じだね 
香川:そうです そのまま してしまう
佐藤;ふははは 問題の本質はもう判っている 
香川:あらゆる問題を先送りにして 取りあえずその 500万で出来る ぶんだけ作るっていう 

佐藤:あらゆる問題を先送るするっていうか 問題の本質は判っているけども 問題の数だけ判っていて 解決しないと 
香川:そうです
佐藤:そういう態度はじつにいいね

香川:うはあはは
佐藤: 人生の生き方もそれで良いと思う だけど 解決しようとすと 困難が新たに発生してしまう そのことで自分が無いと感じたりして 馬鹿な事をしでかす人がおおい かも が 問題はあるけど 解決はしない と言う爽やかな態度が
香川:はははは 
佐藤:新しいタイプが現れましたね〜ここに 来て それは いいね〜 そこの事を自覚的に建築でやる人が出てきたから いいね〜 これは素晴らしい それいいね 問題は問題のままとして 解決しないんだけど 使う人は解決したように 想えてしまうと 
香川:そうですね

佐藤:魔術師ですね ともにわらう  建築の魔術師現るみたいだ  なるほど それもパタパタ扉二枚で解決してしまうと 64パターンをつくりだすと  ハイ次、ザットね 詳しいことはまた5年後に来るからね 別会場を作ってレクチャーを やると言う 別モードも考えているから これはまだ1年前だよね



香川:
そうです 0708です そっからちょっと空きまして 0801 この間の1月から コンペラッシュがありまして 時間できたので 在るコンペ全部だそう 
佐藤:コンペどこに在るかというのはどうやって調べるんですか 
香川:色んな雑誌に出てたりとか 見付けて出せるやつ全部出す 

佐藤: それも凄いね 
香川:これを皮切りに これは住宅セレクションというコンペだったんですけど 
佐藤:これまた アナログチックな感じが なんですかこれは これ住宅 これは場所がどこですか 
香川:千葉ですね  

佐藤:あああれか これやった人いたな〜 99里のほうでしょう 
香川:そうです 
佐藤:これか 
香川:これ最優秀賞いただきまして 
佐藤:最優秀賞 金一封 
岸上:これです 

佐藤:これだけ これだけか〜
香川:はははあはは 
佐藤:最優秀賞の実績が残ったと 
香川:そうです そこらへんの かねがね問わず出す 
佐藤:これはちょっと説明していただいて 

香川:これは気候が暖かいところなので そこで色んな 風景になるような住宅の連続した 景観を提案しようぜと いかにまわり畑繋がって 自分らの広がっているんです 99里浜にある いままで構成されているけど 尚かつ暖かい環境だとか 環境的なものも 含めつつ 

佐藤:全て短冊状に切って家の中も横断して行くと言う 
香川:単純にはそういういこと あぜ道を造ろうと あぜ道を介して建物が分断されたり繋がったりするけども 隣とのコミュニケーションを作る 舞台になると 僕ら一番はじめに想ったのは セカンドライフの人を照準とした住宅地であると セカンドライフの人ってんはようは 東京都内で働いた 引退して ここで これを買う人達 その人達の為に いかに素敵に 家を作って 

佐藤:
老後の住宅って言うことですか 判りやすく言えば
香川:見ず知らずの人の処に行く 如何にそこで隣の人とのコミュニティーとれるかと言うことなので 重要かなと 考えたんです 

佐藤:それはなかなか難しいね 考えるのは簡単だけどさ そう住まわせるのはちょっと コミュニケーションしたくない人はどうするんですか
香川:ははははは 
佐藤:コミュニケーションすることは良いことだと 前提に立っているわけね 
香川:そうですまあ 
佐藤:楽天的にね 

香川:いかに村社会と言うのをつくれるかと言う コミュニティー煩わしくっても ないよりは
佐藤:いいだろうと それはさつきの扉みたいに プライベートとパブリツクが バチンと遮断出来る とかって ないの 全部がオープンになっているんですか 

香川:そんために幾つか 建物が3重に成っている 
佐藤:ああ三重になっていて
香川:一番このなかが
佐藤:複雑な入れ子状になっている 

香川:一番この奧の部分っていうのは 遮音とプライバシーを守る 寝室 とかそういうものが入っている部分で 
佐藤:木の箱がそうなの
香川:この箱の更に
佐藤:三重になっているんだ
香川:一番奥の箱に 

佐藤:そこが核心なのね
香川:そうです 
佐藤:これとれるの 外せるんだ この中にね 

香川:これが一番プライベートな 部分です
佐藤:なるほど 用心深く考えているんだ 犯されないと 
香川:遮音とプライバシー 断熱と防犯を わける装置が あって 

佐藤:従来の建築的権力で作り込むのは ここまで って言うことですね
香川;そうです 
佐藤:簡単に言えばね     
香川:セカンドライフを二人で過ごすんで コンパクトに 出来る部分はコンパクトにして 乱暴にこれだけだったらお金掛からないし 
佐藤:なるほどね 老後の家計簿も考えてくれているん だ やらたでかけりゃ良いってもんでもないと 
香川:そういう事です 

佐藤:屋根がけつたいなカタチしているけど なんなのこれは
香川:一番 最後のバリアは 屋根とかそういう部分で 防水断熱の部分で この断熱と断熱に挟まめたこの空間があるんです  ここの部分はやりたい人は簾ぐらいにして おいてもいいし 建具付けてもいいし ほぼ外見的には 外部と一緒になっていて 
佐藤:なるほど 
香川:温暖な空気を取り入れられるので広くとった でまあ 〜こういう変わった屋根があるんです 
佐藤:変わった屋根の説明が成されていなかったけど これはなんですか 
香川:これは透明部分の 軒を低く垂れているんですけど この出入りの部分をちょっと開けて ここから入れるようにいして 頭が出るぐらい低くしている 

佐藤:子供は覗けるけど大人は覗けないと 
香川:まあそうですね こっから99里の浜まで 
佐藤:望楼が付いているってことだ 煙突効果もあるので夏のクーラーは要らないぞと 下屋のあたりで夏はブラブラして 冬は奧に引きこもると  二人の性格がマッチ合成してる

香川:はははははは 
佐藤:開放系と引き籠もり系がここで目出度く融合したと  
           会場爆笑 
佐藤:この事務所そのままやないか
            会場ばくしょ 
佐藤:それで 一等賞だ 現代的だ

香川:ははははは
佐藤:このあぜ道が今一ね わからないね あぜ道の様なカタチで家の中を突き抜け通って行く分けね 
香川:そうですね ちょっと日本の 昔の寝殿というか 廊下みたいな これは犬小屋
佐藤:犬小屋も軒の下に入っているわけだ  意外に優しいね 生活に対する考え方がね 
香川:そうですね 
佐藤:へー成るほど  真ん中に引きこもり部屋というか パブリックで在る部分と  建築で守られる部分あって 引きこもりも自由自在と その外回りで他者との交流も出来て その表現が軒下の細工で表出すると わかりました それで一等賞  ここで初めて一等賞に成ったと

香川:一等賞です 
佐藤:それで 賞状一枚だけだったと 
香川:そうです 
佐藤金 いっぷうだせや 
香川:ははははは

佐藤:賞状一枚で これでは 学生に 飯もご馳走できんわい 



香川:ははははは これもコンペだったんですけど ロッカテイ 
佐藤:北海道の

香川:そうです ロッカテイのおにぎり販売所を作ると言うコンペで これは70選とまりでめちゃくちゃ800番ぐらい出てきた 
佐藤:そりゃ多いね 審査員もたいへんだ  テーブルピクニックと言うのは
香川:この断面で見てもらえばわかる 
佐藤:すごいね これでは下からパンツみえちゃうじゃないですか
香川:ははははは 
佐藤:いや危ないですな かいじょうわらい 
香川:木の上で テーブルの上で オニギリを食べるんです 
佐藤:テーブルの高さを極端に高くして 建物状にした わけだね

香川:雨の日はこの下に この上に炬燵みたいなシートがある 
佐藤:つかもとさん六本木でやっとった
香川:そうです 
佐藤:あれは自分たちがやった

香川:ちがいます 
佐藤:ビニールシートを掛けて 雨宿りが出来ると
香川:雨の日は掛けると 晴れの日は上に 
佐藤:これは何ていいうんですか 家具と建築の境界を曖昧にして楽しむ これの命名はなんていうんですか 

香川:何か建築的な家具 
佐藤:名前つけてやらないと新しい概念は発展しないからね
香川:ははははは 
佐藤:無理矢理つけてくれないと 
香川:テーブルピクニック 

佐藤:ネーミングが今一センスが出なかったですね テーブルとピクニックではね
香川:はははは 全部CGで伸ばした時点で 全部30角の柱 全部伸びている 北海道というのは雪が凄いから この上にトラックが載っているぐらいの 重さがあるらしくって 
佐藤:2mぐらいで計算しろと言うことなのかな
香川:そうです 何トンとか言っていたので 
佐藤:雪降っているときビニールシート一枚ではむりでしょう 
香川:冬は使わないんです

佐藤:使わないけど設置しておくんだ 
香川:でっかいテーブルは一杯雪が積もるんで 本当は柱が太くなるんですけど その分は割とちょっと下げて これは雪があんまりつもらないので高くしたり出来るんですよ 
佐藤:30角の柱で 耐えられる分の高さを調整していると 
香川:高くしたい場合は椅子と連結して 椅子で横揺れを 椅子がライブナ感じで これは一応構造で決まっている 

佐藤:独立して1年半でコンを出しまくったと 今年だよね 今年幾つ
香川:1,2、3、4  
佐藤:月一ペースだね 4回チャレンジ 出したわけだね ところで3番目は





  1時間 15分 48秒   次のページへ