大阪 ことば悦覧 ことば紀行 2008年5月12〜18日 home ninkipen一級建築士事務所 今津康夫 さんことば悦覧 2008年 5月12日 午後 その01 その02 その03 その04 その05 その06 その07 その06 今津:狭い住宅なんで、ベットルームだけの機能にしちゃうともったいないと。 佐藤:動物の部分は一部押しつぶされても自分の家を確保して、楽しい人間関係を作ろうと。 今津:子供が1才になってないと言うのが一番大きいですかね 佐藤:今津さんと同世代の人が依頼人なんですね 今津:そうですね。 佐藤:同世代の人の要望というのは主にどのような事が中心ですか 今津:安い 佐藤:安い 今津:このクライアントは安いというよりはまあ、持っているお金が限られているので、そんなかでやってくれと言われる。あとはあんまり 佐藤:ご自由にって感じですか 今津:自由にでもないけど、よくありがちな何帖欲しいとか、そういうのあんまりなくって、映画のかもめ食堂というのが好きみたいで。かもめ食堂のパンフレット見せられて 佐藤:最近の映画ですね、フィンランドかなにかで撮影したんじゃなかったですかね、違いましたかね 今津;そうそうそう、向こうの方の女の人が。何かその雰囲気が気に入っている見たいですね。パンフレットをパラパラ見ながらこいうお店の雰囲気がいいだよね〜ってはじまって。かもめ食堂の何が気に入っているのか〜っていう話になるわけですけど。アールトの家具が使ってあったりとか 北欧独特のナチュラルなインテリアの話はもちろん、簡素でさっぱりして気に入ってるんだろうけど。そこの気に入っているというよりは、本当に何が気に入っているのか、かもめ食堂の 色々見付けましょうという話てて。 もしかしたらかもめ食堂というくらいですから 食堂でテーブルが色々並んでいるんですけど、椅子の向きとかが雑然としてて、無方向性なわけですよ。ワンルームの中に。例えばレストランと言うとテーブルがズーラット並んでいて。方向性がある空間なんで、その無方向性の顔が合ったり合わなかったりするような、空間というのがカモメ食堂で感じて気に入っている事なんじゃないかと、クライアントの話との、結論というか 佐藤:カモメ食堂を何度も観て 今津:観ましたよもちろん ふふふふふふ 佐藤:30過ぎの女の子が悩みを抱えて彷徨い辿り着くような話ではなかったですかね 今津:そうですね 佐藤:食堂の中の人々に癒されて自分を発見するょうな物語ではなかったですか、自分捜しみたいな筋立てでしたよね 今津:まあそうですね。 佐藤:筋書きも ゆるいし暮らしぶり 人間の関係もゆるく無方向性をもったような回遊してどこでも行って 今津:食堂だけの話ではなくって、無方向性の空間を作れたら 佐藤:視覚がすぽーんと通るものね 今津:そうそう、そこは迷ったんですよ。今13m見えるんですよ、中庭を介してですけども、カーンの住宅みていると14mの視線が、インテリアの中だけですけど、通ってるというふうなフレーズが在って。 佐藤:その位の距離だと表情が判ると言うことですか 今津:カーンは規模がデカイじゃないですか、住宅の。10mぐらい普通に見える空間があるわけですけれども。たかただ80uぐらいの住宅で 中庭を介してでも13m一発ぬけるところがあるんだけど、そこは動線ではないんで、捻れながら行くんで。何かその2つが、何か無方向性という空間使い切っていると言う処が 出来ているんじゃないかな〜と思っているんですけどね。 佐藤:狭いから 今津:でも これ1/30で作ったんですけど。僕70uのマンションに住んでいて、これ80uかと。たった10uしか 僕の知っているマンションの内部とかを取り込んでやると出来るんだな〜と思って。80uですと言うと、何かもっとありそうな。 佐藤:屋上も使えるし、そういう意味ではプラスアルファが一杯あるね 今津:そうですね。ここは階段は 梯子みたいなもので出れるようにはなるんですね。 佐藤:敷地が狭いので屋上使いたくなるよね 今津:そうですね。 佐藤:金沢ことば悦覧で家の招かれて、屋上で昼飯ご馳走になったけど、気持ちが良かったですよ 今津:そうですね 佐藤:南側が一段低いので屋上って感じがするけど、ここは使いでがありますね 今津:使えますね〜 佐藤:この住宅が近々出来ると 今津:そうですね。 佐藤:箱ものがボコボコあって遠目で観ると群居に見えるわけだな 今津;そうですね。 佐藤:仕上げ模型を作るんですか、5年後来た時に天井に20個ぐらい並んでいると楽しいじゃないですか? 今津:はははははは 佐藤:捨てないでくださいよね 今津:はい 佐藤:この住宅が2番目と、断面を写真撮らしてもらおう。次に最初の建築を説明してもらえますか、プロが撮った写真ですね。 今津:プロですけども友達です 佐藤:場所は何処ですか 今津:大阪の茨木市です、高槻市の横の、化粧品会社のスモールオフィスなんですよ。1階が駐車場兼荷さばき場で、2階が倉庫兼事務所で、3階が出張した時の人が泊まる男部屋・女部屋が在って。そういうプログラムで。これね独立して、4月に辞めて8月に設計スタートしてって言う。 佐藤:凄いラッキーな 今津:ラッキー過ぎて、あまり今みたいに、どう考えていいのか、よくわからなくって。その時期。 佐藤:動物的に設計しちゃった? 今津:綺麗にとかいうモチベーションはあるんですけど 、何か今考えると考える幅が凄く狭い。 佐藤:何か模様がついてるようですけど、穴ですか 今津:これ化粧品会社のSOHOで。だからあぶくをね、でるっていう新しい泡が一杯内包されているやつ。それがここの主力商品で、それをファサードに現わせないか?とクライアントの話で。 佐藤:外観の要望があったと 今津:え、であぶくがこうなっているんですよね、アルミのルーバーです 佐藤:アルミのルーバーの幅が広くなっていて、泡の表現をしたとなるほど 今津:これがモックアップで 佐藤:これをね、なるほどね 今津:全体が曲げ物で 佐藤:この構造はどうなっているんですか 今津:一階がRCで二階、三階とペントハウスがS造です 佐藤:全体で何坪ぐらいですかね 今津:120uぐらいあったかな〜 佐藤:36坪、40坪くらいですね、いきなり4ヶ月で仕事が入って、凄い順調ですね 今津:ふふふふ 順調って、建築。住宅ではないんで 佐藤:この あおりの写真は面白いね 今津:JCデザイ賞というのがあるんですけども、それで銀賞もらいまして。 佐藤:アルミの賞じゃなくって銀賞か 今津:はい、銀賞はクライアント喜んでいましたけどね 佐藤;それは良いことだ 他人が評価してくれるんだもの。それは喜ぶわ。商品を売っている処だから目立った方がいいしね、社会性があった方がいいからね 今津:はい、夜も。廻りが住宅街なので割とランドマークみたいな 佐藤:これは今津さん。初建築だから緊張して写っているんだ 今津:はははそれはあるでしょうね。 佐藤;この建築が初建築だったんだ。 今津;そういう事ですね。 佐藤:初建築の泡の中に居る今津さんと 今津:そうそう 佐藤:ここにチラチラ付けて 今津:前が公園なんでフォトグラファーが公園の緑を入れながら撮ってくれた 佐藤:抽象的で良い写真だね 今津:よくとってくれたんですけど 佐藤:泡もうちょっとあってよかったかな〜 今津:ははっははは、道路からみると割とわかります。表情が変わるんでそれはそれで良いかな〜と。あんまり盛り上がってもね。何かははははは 佐藤:表層が5年後面白い事になって来る 可能性あるかもね、ここだけ異質じゃないですか 今津:はい 佐藤:この表層だけ自立してデザイされているんで、この建築に くっついてなくっても いいわけでしょうからね 今津:そうなですよ だから あんまり自分では面白くないな〜と思って 佐藤;でもそこだけ自立する可能性はあるから、自分でそこを消化出来てしまうと おもしろくなるんじゃないですか 一階は? 45分22秒 次の頁へ |