大室佑介 入門 (第一回)その2 2025・3・9 | 作成:佐藤敏宏 | |
■男三人、兄弟 佐藤:兄弟なしの一人っ子なんですか。 大室:僕は男三人で一番したです。上とは7才違い、真ん中とは5才違い。僕が一番下です。 佐藤:年の差あるね、年の差ありすぎて、兄弟の感じは薄いよね。 大室:そう、そう、喧嘩というよりはミソッカスみたいな扱いでした。 佐藤:大室さんが生まれたとき下の兄貴、小学一年生になっちゃうんだもの。相手にならないよね。 大室:下の兄が6年生の時に僕は1年生だった。いろいろ可愛がられて、いろんな意味の可愛がりかたされていたと思います。 佐藤:三人、みなさん芸術家になっているんですか? 大室:一番上は、報道関係で記者とかやっていて、ジャーナリストですね。下がパッケージデザインをやっています。 佐藤:美術大学でてパッケージデザインの道に進んだんだ。 大室:下が専門学校でました、桑沢デザインを出て。 佐藤:渋谷だね。 大室:そうです。 佐藤:俺は20代はじめは、恵比寿駅の目前の会社、その上にあった寮に住んでたから、代々木公園は庭みたいなもので、あそこでよく遊んだよ。体育館廻りに柵がなかったんだよね。2000年頃だったかな、中東の人々のたまり場になってテング熱がはやって柵して閉じちゃった。俺が知っている代々木第一体育館は恋人のたまり場でした。原宿から渋谷へのデートコースだったんだよね。 大室:竹の子族(1980年代前半)とかのときですか? 佐藤:それより10年ぐらい前です。1971年に渋谷公会堂で成人式・社会人スタート。64年の東京オリンピック終わってまだ7年しか経ってない。石畳は都電の敷石はがして並べたってしらなくって、使いふるしていい感じだなと思った。廃止した都電の敷石を並べたから、いい感じなんだよね。柵がなくって明治神宮の森なんかも夜あるいてても問題なかった。楽しかったです。恵比寿に住んでるから電車で10分も掛からないで原宿だ。 |
![]() 1971年1月、結婚まじか、明治神宮初詣のあと代々木第一体育館廻りの石畳、後方は表参道、六本木方面 |
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大室:そうですね、うん、うん。 佐藤:だからあの辺は我が庭だった。日曜日などは第一体育館のプールに行って泳いだ記憶がある、あの建物がいいんだよね。設計部の上司が雨漏りしていると悪口言ってたけど、雨漏りなんかしても超かっこいいんだからいい。(笑 丹下健三天才!内部空間がいいんだよね。試合を観に行くといいんだよ一体感。 大室:そうですね。 佐藤:余裕がでてきて、福島に戻ってからも春高校バレーは何回か見たな。応援合戦が全国からやってくるから上手なのよ、音がすごく細胞に響くんだよね。かっこいいなと。高校生たちがバレーボールの試合をやっているのを観に行くのがいいね。 大室:バレーボール、あの体育館は確かに似合いますね。 ![]() 佐藤:女子の春高バレーは女性の声が響いていいんだよ、かっこいい!俺はうっとりしてこの体育館はいいなと。女性器みたいな、体内みたいな、そういう感じをもっている。響きもいいんだよ。 第二体育館はカタツムリの形状になってて、バスケットボールを時々観に行ってた。著名建築のなかで、観戦は推します。丹下健三には頭が上がらない、足向けて寝れない。あれ以上いい体育館は無いし、あれよりいい建築はまだ生まれてきてないものね。 大室:そうですよね、傑作ですよね。悪い評判は聞かないですもの。 佐藤:丹下健三の週刊誌の記事をコピーして集め、読んでたけど。弟子たちに嫁さん世話したり、けつこう男気のある親分肌なんだよね。なんていい丹下・先輩だと思うんだろうね。優しそーな顔しているけど。 1970年春、就職したときは関西で研修だったので、お祭り広場に行ったけど、丹下健三計画したと言われてもね・・・なまめかしくないな。岡本太郎に食われちゃってるなと。 ![]() 1969年週刊朝日5月10号より ![]() 大室:うんうん。 佐藤:太陽の塔はいまも残ってる。内部に入ったことありますか。 大室:この前、入りました。いいですね。 佐藤:俺も数年前ひさしぶりに行ったんです。いいんですよね。 大室:まだまだ物は古臭いけど、考え方としては新しい、いまでも観てられますよね。 佐藤:生命の樹というの、内部展示はおもちゃっぽいけど。螺旋階段を下りてくるときにいろいろ岡本太郎の写真とか言葉かな、色紙などが展示してて、あれはいいよね。造形はいいですよね。 ![]() 芸術は呪術であると書いてました。2022年撮影 大室:一番上にエスカレーターがあって、手のところに、お祭り広場の屋根の上に登って、そこが展示室になっているとか。 佐藤;あれは避難施設だと書いてあったかな。大屋根に避難するための階段。 大室:大屋根に避難して、そこから下に逃げる。 佐藤:1970年の時はほとんどのパビリオンに入らずだったので、太陽の塔に初めて入ってわかった。当時目玉男が登場してヤノベケンジさんがインタビューしてた動画落ちてたのを見たことあった。北海道だったかのおっさんでした。ヤノベさんとはサンチャイルド騒動でいろいろ話合いましたよ。 |
![]() 太陽の塔、下り階段展示より ![]() 国立・代々木第一体育館平面図 PDFを開いてみる |
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■サンチャイルド騒動 大室:サンチャイルドの件ですね。 佐藤:おれは最初にヤノベさんに会った日は阿部仁史の事務所のハウスレクチャーでした。俺の家で建築あそびやっていたのを阿部さんが知って、「俺もこんど事務所移転してあれやるよ」と言ってた、それがハウスレクチャーだった。 五十嵐太郎さんが呼んだんだと思うけど、『森の映画』の紹介があった。ヤノベさんのお父さん、トラやん人形を使って腹話術。原爆の恐ろしさとか伝えることが主旨の映画内容でした。ヤノベさんがチェルノブイリに行って防御服コスプレして訪ねるんだけど、住民に馬鹿にされちゃう(笑) それが原発事故を切っ掛けに福島市に持ってきちゃったからサンチャイルド問題に発展しちゃって大騒ぎ、マスコミも全国から集まってきて、その記録は情報公開・開示請求したので、持っている。 大室:県庁、市役所どちらですか? 佐藤:あれは福島市役所が寄贈を受けたことにしたんです。関係する佐藤の記録はまだまとめ書いてないんですけど、54通公文書開示申請したので、資料をたんまり保存してます。作家も市長も、とりまきも恥ずかしいことやらかしているんです。それを書くのが嫌なんだよね。美術家もいいかげんなもんですよ。 大室:ずっと追い続けていましたよね。 佐藤:いまでも追い続けてますよ。ゴミ処分されちゃわないように年に一回ぐらい開示請求してますよ。保管してますか、と請求してます。作品をゴミにし処分されるのは困る。 何が問題だったかと思って瀬戸正人さんのオリジナルプリント1枚と、齊藤隆の日本画一対を県立美術館に寄贈してみました。 ![]() 左:瀬戸正人オリジナルプリント 右:齊藤隆 アダムとイブ一対 2022年7月寄贈 最初、学芸員が見に来て写真を撮る。そして審議委員会に掛け、寄贈うけるべき作品なのか?それをを議論するために学芸員は議題提示する。次に専門家・審議会で議論する。議論するときに作品を借りに来る。寄贈を受けるべき作品だったので、まま返却はされず、美術館で保管して受理書が送られてくる。そうしてようやく寄贈となり、そく展示される。寄贈してから、齊藤さんの作品は2度、瀬戸さんの写真は一度展示された。 公共の美術館が受け入れるのはこのような流れです。サンチャイルドの寄付に関して公文書を開示してもらって分かったことは、それらの手続きが何もなされていない。市長とアーティストの独断で、寄付を受けてしまった。お互いがまぬけな行為を多数おこなっていました。それに関しては公文書があるので、いつでも公開して議論できます。美術品と自治体の関係の楽しくおかしいこと!一杯分かってしまいました。(笑) 大室:楽しいこと(笑) 佐藤:大震災後、アーティストたちがいろいろ活動してましたので、放射性廃棄物同様に勉強しました。大室さんは自作をどこかに寄贈したことありますか? 大室:ないですね。 |
![]() 佐藤撮影 2018年福島駅そばでサンチャイルド像騒動発生する |
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■大室美術館と作品 佐藤:大室美術館に寄贈したいという人は現れてないですか。 大室:展示させてくれ、と言う人はときどきいます。年配の人とか。 佐藤:それらは素人の絵なんじゃないの? 大室:そんな予感するので。 佐藤:そういう時は検討委員会があるから、そこを通過しないと展示できないことにする。何人か集めて議論すると、そういう形式を作ってたほうがいいよ。大室さんが直接恨みをかうのは問題が残るから。 大室:うちの場合は家族会議してから連絡します。 佐藤:家族会議だと恨み買うんじゃないかな(笑)県立美術館の作品対応はいいと思った。まねしてください。判断は外注しちゃうという形にしておく、役所的だけどこれから大室さんが継続するのではればそれも一手としてもいいかもです。 大室:もう私立美術館と言っちゃってますから(笑) 佐藤:私立美術館にも1年に一回開く、審議委員会あってもいいじゃない。自分で決める必要はないんじゃない。私立という名前の美術館なんだから大室さん自身が全部仕切る必要はないんじゃないですか。 大室:なるほど。 佐藤:のちのちの事を考えると、そういう形式で防御しておくのがいいと思う。 大室:なるほど。 わいわいがやがや 佐藤:森純平さんとは知り合いですか。 大室:むかし一度あったかな。 佐藤:松戸や取手でアートと町づくりの活動は大変興味深いものです。森さんには八戸市美術館で偶然、であってから、一推ししてます。美術と地域の関係は「おれ伝」もそうですが今世紀になって大流行ですね。森さんは松戸ではアーティスト・イン・レジデンスも世話してます。 |
![]() 2022年6月 八戸市美術館で森さんとワイワイ記録 |
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■周囲のこと アーティストは泊まれる 大室:うちで展示するときは、場所がこんな所なので泊まらないとなかなかできないんですよ。そのときは家に一泊とか二泊とかして、夜、呑んで昼設置するみたいなことはやっています。 佐藤:寝泊りする所、辻さんも泊まったとのことですが、どんな感じの部屋なんですか。 大室:畳の部屋で10帖の部屋が2つ。 佐藤:でかいね! 大室:部屋いっぱいありますよ。 佐藤:布団など寝具もあるんだ。 大室:布団は何組もあるので泊まれます。 佐藤:俺が行ったら泊まってリネンの洗濯代を支払い、帰ればいいわけですね。 大室:そうですね。 佐藤:Wi-Fiもありますか。 大室:Wi-Fiも通ってます。 佐藤:なら俺は長期滞在できちゃうね。 大室:風呂とトイレが一か所しかないけど。車で15分位行ったら榊原温泉もあるので。 佐藤:温泉には歩いていくのは遠いかな。滞在して廻りの地形とか川とか岡に上がって眺めるとかしたい。観光地はさほど行きたくはない。なぜこの磁場に大室佑介はすいこまれたのか、それの手がかりを集めてみたい。歩いて調査しないと分からないので。 大室:そうですね。4月5月、用水用の水路の掃除をして、4月の頭から水を流れはじめて、田植えがけっこう早いんです。その時期にくると、大室万博が始まる、その時期に来てもらうと、田植えやっていて、水がきれいに流れていて、いいです。 ■田も所有している 佐藤:大室さんも田畑を持ってるんですか。 大室:うちの田んぼは農家さんにやってもらってます。一応持ってるらしいですね。 佐藤:収穫したら米は1割ぐらい納めてもらうじゃないんですか。 大室:もらってます。どれぐらいなのかは分からないけど、何俵かもらえているので。いえの米が切れて取りにいったら残ってたりするんです。お米には困らないですね。 佐藤:去年から米の値段倍ぐらいになっちゃった。30kgで2万円以上するからね。5kgで5000円とか言いだしているから。三万円しちゃうね(笑3人なら、150kgあれば1年間食えるでしょう。畑はどうですか。 大室:畑はもってないのか、僕はやってないです。ちょっとだけやってみたんですけど、鹿に喰われちゃって。獣害が酷いんですよ。鹿とモグラと、特に鹿ですね。美味しそうな葉っぱがあると全部食べちゃいますね。 佐藤:猟師が射撃して、ジビエ料理して喰うんじゃないんですか。 大室:もっと山奥だと狩猟できるんです、家のまわりはむりですね。 佐藤:人家があれば人を撃っちゃうと大変な事になるね、山の中ではなくって人家が多いんだね。 大室:そこまでではないです、スーパーもあるし。家の地区で15世帯かな。他の地区に行くと住宅が密集してたりします。それほど田舎ではないと思います。山奥を想像してくると、大したことないなと思うし、町を想像してくると田舎だな、と思うような中途半端な所です。 佐藤:飯をたらふく喰っても問題なさそうだね。米があるのはいいね。心強いね。 大室:大笑いしている。 佐藤:おかずだけ持っていけばいい。ご飯はただ飯くって。 大室:米は土鍋で炊いているので美味しいですよ。 佐藤:それは楽しみ、台所はどうしているんですか。 大室:台所も妻の祖父が残した家で、築30年ぐらいしか経ってないんです。 佐藤:まだ新しいんだね。 大室:風呂もボタン一つで沸くし。キッチンもデカイのが付いていたんです。手を入れずに引っ越したんですよ。 佐藤:辻さん泊まった時は飯作て食べさせるんですか。 大室:うちで食べました。鍋と刺身がおいしそうなのがあったから、それを買って。辻君が日本酒持ってきてくれたから、それで。 佐藤:大室さんは酒は呑むんだ。日本酒ですか。 大室:日本酒も好きです。ビールも呑みます。 佐藤:福島は日本酒美味い、鑑評会で連続10年だったか金賞酒蔵多い。 大室:この前佐藤さんの家で呑んだの美味しかったな。 佐藤:銘柄なんだったかな。(あぶくま、寿) 大室:2種類だしてもらって。 佐藤:一杯銘柄あるから。訪ねるときは送って身軽で行きます。 大室:わかりました、お酒が届いたらそろそろ来るということで。 佐藤:日本酒すきなのはいいね。 大室:最近はあんまり呑めなくなりました、東京にいるときの方がよく呑んでましたね。三重に引っ越したので呑む機会は減りますね。 佐藤:老人ですけど衰えで医者にいろいろ言われて、あれこれ考えるの面倒になって呑まなくなってしまいました。日本酒美味しいけど、体に起きる反動が嫌だから呑まなくなった。 話は少し戻ると、奥さんのお爺ちゃんの家に暮らしていると。奥様はどこの人だったんですか、生まれ育ちです。 |
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■2014年結婚 奥様のこと 大室:生まれはね、東京の日野市ですね。西東京の方です。 佐藤:立川とか八王子とか親戚があったので行ってたよ。 大室:その近くです。 佐藤:大学で一緒だったんですか。 大室:大学は一緒です。大学のときは知り合いじゃなかったんです。 佐藤:そうなんだ、展覧会で知り合ったとか? 大室:一緒に展覧会をやったときに知り合いましたね。結婚してちょうど10年ですね。 佐藤:仙台で聞き取りしてから5年後に結婚したことになりますね。 大室:聞き取りされて、東日本大震災が起きて、その後に知り合って。2014年に籍入れている。2014年に三重に来てます。9月、10月に引っ越しして、そこからずっと三重です。 佐藤:三重県に移住して奥さんは作家活動できているんですか。 大室:ガレージがあって、そこを改装してアトリエにしているんです。その場所があるから三重に引っ越してきた・・・そんな感じです。 佐藤:移住動機が明快ですね。作品制作できれば地方がいいよね。 大室:彫刻けっこう大きいから、広い場所が必要なんです。 佐藤:京都の川勝さんの家に遊びにいったとき、大室さん奥様の作品・写真を見せてもらいました、大きさは分からなかったです。大きさはタタミ一枚ぐらいですか? ![]() 奥様の作品例 絵:検索エンジン画像より 大室:そうですね。今はもっとデカいの作ってます。パブリックアートを作っているんです。2mの10mとか。 佐藤:そんなデカいんだ!動かすのも大変だね。 大室:それを作る塑像版、粘土で作るんです。作品の背面のパネルとか僕が図面書いたりしてます。粘土で作ったのを石膏かだどりした作品です。だからデカい場所が必要だったんです。 佐藤:大きいと収縮して割れたりする、その手当が大変そうな気がするけど? 大室:そうですね、だから裏に鉄金とか入れて裏打ちして何とか割れないようにやってます。 佐藤:いいね。二人暮らしだからお手伝いしなきゃいけないので、共同作業いいよね。 大室:そうそう。 佐藤:あんたぼんやりしてないで手伝いなさい!と言われて体動かす。建築なのか彫刻が主役なのか分からなくなって、暮らしの全体が楽しそうでいいね。 大室:たまに手伝いとか助っ人呼んで制作してます。 佐藤:奥さんの作品はなかなかいいですか? 大室:まあ、大きくって迫力あるんじゃないですかね。 佐藤:凸彫刻でなくって、凹で彫り込んでる(型取り)。川勝さんに聞きましたが、そうですか。 大室:浮彫って浮いたレリーフに対して逆なんですよね、沈み彫りというのかな。へこんでいる状態です。掘っているわけじゃなくって、粘土塑像です。粘土で作った物をかたどりして型の方が作品になっているんです。普通だとそこから型にブロンズ流したりすして彫刻にするんですけど、型だけの状態です。 佐藤:法隆寺の5重の塔のしたに塑像があるけど、釈迦が亡くなったときに弟子たちが泣く群像。あのめ型を作っていると想えばいいんですね。 大室:そうですね、逆側と思っていただければ分かりやすい。 佐藤:逆でも遠くから見ると立体的に見えるわけだよね? 大室:錯視で反対に見えたり、動いて見えたりとかしますね。 佐藤:それを見るのも楽しみですね。 大室:今は、ちょうどデカいの作ってるんですよ。面白いと思いますよ。 佐藤:納品はいつなんですか? 大室:秋に○○県立美術館で個展をやるので、デカい作品を作っていますね。個展というかデカい作品を一個入れる展示のしかたかな。 佐藤:運ぶの、遠いかな? 大室:三重の家からだと車で2時間ぐらいで行けるんです。三重県だといろいろな所に行くのが便利なんですよ。それを作り出したばかりで、粘土の塊がどーんとあって、面白いと思います。 佐藤:それでは大室さんに聞かなければいけない事が一杯あるね! 大室:わらっている。 佐藤:宝物が集合している感じですごいね。結婚して10年経ってゆとりがでてきたんじゃないですか。 大室:そうですね、ゆとり、リズムかな? 佐藤:大室さんの場合は田舎で生活しだしたのがよさそうだね。 大室:三重に来た、その時に全部同時なんです。妻がその時にドイツから帰ってきたんですよ。2014年に帰国したんです。文化庁の助成金でドイツに2年間行ってて、ドレスデンに行ってたんです。東ドイツです。 佐藤:ドレスデンで同じような作品制作してたんですね。 大室:作品作って、大学院に通ってて、2年行って帰ってきたタイミングで三重に移住、結婚もして子供もできて・・・みたいな、その1年でどちゃつと押し寄せてきた。 佐藤:奥さん目まぐるしくて大変そう!気がしますが。一気にいろいろ固まってしまったんだ。 大室:そうそう。そこで一気に済ませた気もしますけどね。それでどれが転機なのか分からないうちに全部が変わった、そんな感じですね(微笑) 佐藤:奥さんにお会いしていろいろ聞いてみようかな・・まず大室さんに聞くことでいいね。15年前だと苛立ちというか、俺を観ろ!という感じが強かった。そういう気はしたけど、卒制ぐらいしかなかったのもあるんだろうけどね。 大室:うん、実際物を作ってないですものね、建築作ったりしてない状態で建築の理想を語る、そういう状態だったのが、30代を経て丸くなった・・・じゃないけど、やるべきことが分かってきましたよね。 佐藤:地に足が着いたってやつですね。 大室:そう。 佐藤:15年前は頭が大きくって浮いていて、体はどこに行ってたんだ、というのはあったよね。 大室:最近それが落ち着きすぎる・・・というか、かといってそれを壊そうというわけじゃなくって、これまでやったことをもうちょっと裏付けをしっかりしたいなと、思うようになりました。すごい勉強したい!意識が出てきてしまって。 |
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■勉強する時期に入った 佐藤:それはいいね。ちょっかいだしたらより加速しそうだね。勉強するよ!の時代に入ってきたと。どんな勉強しようとしているんですか? 大室:4月から先生やることになったんですよ。非常勤で、2,3年やっていたんですけど常勤でやる予定です。公募で専任講師ですね。 子供も小学校高学年になるし、いまならいいかなと思って。西洋建築と建築の思想みたいな枠です。僕が勉強したい、その辺りをしっかり身に付けて、これまでは自分の自由研究みたいな意識でやってましたけど、それだとお金も不安定になってくるし、海外の建築もちゃんと見ておきたいなと思って応募しました。学校に宿舎もあるようなので、泊まりながら。週に、2,3日かな。そんな予定です。 妻も大学で教えているので、妻の方が通うの遠いから、帰ってこれないときは僕が家に帰ってこなければいけない。 佐藤:子供、連れて行って教えればいいんじゃないの。 大室:それも慣れてきたら、それできるかなと考えてます。 佐藤:子供の預かり所は教える教育・施設にあるんじゃないですかね。 大室:今はZOOMとかで学校とつなげられるだろうし。 佐藤:育メンというのはいいけど、働きながら育メンする世だから働く(教える)場所に子供を預かり教育する設備は整えてほしいよね。夫婦で働けというなら、それがないと子育てできにくいよね。大室家は2025年4月から壮大な実験が始まりそうだね、一気に混じり合い進むんですね。 大室:そうですね。学校に連れていくのも、いいかなと思ってます。 佐藤:学校に連れていって学校で預かってくれるのがいい、どこか、そうそう、大学の図書館で働いている俺の知人は働いている時間は預かってもらう、帰宅するときに子供を連れて帰宅。 大室:僕はそういうのは容赦なくやっちゃえばいいかな、と思っているんです。 佐藤:前例を作り続ける、それがいいよね。 大室:預かるのは授業の間とかですからね、1.5時間だけなんで。そのへんも考えてますね。 佐藤:ことしはさらに、分人の術をつかって大室さんを一人増やして先生をすると! 大室:何んとでも生きていけると思っているんです。何か問題がおきたら、それはすぐやめる・・・みたいな感じで生きていくつもりです。それをやれるだけの余裕は今、でてますよね。 佐藤:米もあるし、家もあるし、生きていくだけなら、さほど、お金はいらない(笑) 大室:(笑)そうそう。 佐藤:電気代とおかず代だけ稼げば、自由時間だらけだよ(笑)子育ての学費はいまは無料なのかな? 大室:学費はほとんど掛からないですよね。 佐藤:米あるし、どんどん強気発言できるね(笑)お嬢さんの学校は遠いんですか。 ■義務教育の学校は近い 大室:遠くないですね。歩いていけます。 佐藤:女の子なら、変態野郎が出現するとこまるから、見守って育てないとね 大室:通学路はずっと田んぼだから双眼鏡で確認できますよ。 佐藤:男社会だし、へんな先生も大人もいるから、女の子を育てるのは心配だよね、親が守らないとね。 大室:集団登校して、帰るときは学童保育のあとは、車で迎えに行くんです。 佐藤:それならいい。気をつけて育ててくださいよ。 大室:ちょっと怖いですものね。今3年生で4月から4年生です。 佐藤:まだ守っていないとだめだね。 大室:いきなり、蹴とばされたとか聞きますからね。 佐藤:俺も真ん中が女の子だったので、男はほっといても育つだろうと思ったけど、女の子はどうやって自立させるかは気配りはかなり要るよね。口にはださないけどね。 大室:今ドイツに行ってるんでしたか。 佐藤:ハノーファーのデカ病院で医者やって、暮らして十数年経ったね。変わってるんだよね。研究と臨床両方やりたいと東北大で交渉してたんだけど決裂!ドイツに渡ってから1週間交代で研究者と医師を交互にやっていた。いきなり行って公務員に採用されちゃって給料ももらえる!と喜んでた。日本でも女性がやりたいことを自分で選択してできるように、なるといいんだけどね。日本は男性天国、俺が日本を出ることを押したんだけどね。 ドイツは休みが法律できまっていてたくさんあるし、休みを取らないと上司が罰せられるそうですよ。 大室:そうか、そうか。 佐藤:コロナの時は2年ぐらい帰国しなかったけど、最近は年に3週間ぐらい帰国してます。 雑談している 大室さんは家もあるし、米もあるし、三重県のちょっとした田舎、いいところで活動しているんだね。田舎に住んでいると人もさほど来ないでしょうし。俺みたいにオンラインで申し込むやつも少ないだろうし、静かなもんじゃん。自由だよ田舎は。 大室:そうですね。田舎暮らしは僕に合ってたというか。余計な人に会わなくって済むようになりましたよ。本当に会いたい人とか、会いに来てくれる。 佐藤:東京圏内にいるとイベントだらけだから・・・イベント疲れするか、興味を失くしちゃうかだよね。 大室:そうなんですよ。 佐藤:無駄な付き合いと無駄酒を呑んで、対応している間に人生終わっちゃう。そういうことでお騒がせしちゃいますが、今日からは大室さんを聞き取って感想を書いて、大室さんを知るために、コツコツ入門しますので、よろしくお願いします。 ではこの辺りで、終わりましょう。 大室:こんな感じでよければ何回もやりますので・・・。 佐藤:2ヶ月に一回で2年間の予定です。 大室:いいですね。 佐藤:そんなことでよろしくお願いします 大室:まだ序章ですね。 佐藤:そうです。 共に、ではさようなら! ![]() 2023年10月 2ショット 次回は5月わいわい予定です おまちください。 第一回その1へ戻る |
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