2023/7月4日午後からまるごとワイワイ記録 参加者: 森純平、家成俊勝 岡田栄造 所員の方々 @北加賀屋 作成:佐藤敏宏 |
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01 千鳥文化を体験する |
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快晴、コーポ北加賀屋の家成俊勝さん主宰 ドットアーキテクツ事務所に集合している 佐藤:今日は暑いところ集まって頂いて申し訳ないです。 岡田:こちらこそ。 佐藤:森純平さんと家成俊勝さんの「二人、会って喋り合うと面白いんじゃないか・・」と思いついて、1年前に連絡しまして時間を確保しいただき今日に至りました。よろしくお願いします。 岡田:1年前から決まっていたんだ! がは ははは すばらしい。 家成:今日の日を待っていました! 佐藤:1年前に連絡し決まっていただけど・・・誰にも教ていない(笑) 会場 大笑い 佐藤:誰にも教えなかったんだけど、山川陸さんも参加と、森さんから聞いたんです。で、山川さんに森さんと家成さんを紹介していだたき修正を加えながら始めようと思ってたんだけど、彼は来ないそうなので始めます。森さんと家成さん、お二人はお互いを知ってますか? 家成:僕は直接お会いしたことはないんですよ。 森:デザイン・イーストの打ち上げで・・。 家成:そうですか!済みませんそれは気が付かず・・・。 森:打ち上げで酔っぱらっているときに挨拶しました。 会場 大笑い 家成:疲れと酔いで、朦朧としていた。 佐藤:・・・所員の方に向かって・・・スマフォで撮って頂戴。でそのデータを俺のフェースブックにじゃんじゃん投稿しておいてください。お願いします 岡田:メッセンジャーで送ったらいいよ。 宮地:・・素直に・・・はい! |
「千鳥文化」 建築面積310.44u 延べ面積573.48u 施工 2017年 設計 ドットアーキテクツ デザインイーストについて 2009年からスタート DESIGNEAST実行委員会(柳原照弘/原田祐馬/家成俊勝/水野大二郎/多田智美/古島佑起)が主催し名村造船所跡を会場に開いたアート・建築・デザインに関する総合イベント 柳原照弘さんにデザインイーストについて聞き取り@岡田栄造先生の研究室。記録を読む) |
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絵:webより デザインイースト関係者の集合写真 |
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佐藤:今日は時間制限無しです(笑) 京都行きの終電に間に合うまでワイワイします。森さんも岡田先生も、家成さんの仕事「千鳥文化」を見たことないですよね? 森:いろいろありますよ! 佐藤:お!それは・・・「千鳥文化」の現場に来ていたんですか! 森:デザイン・イーストの時に寺田(ヒデフミ?)君とかに会って。 佐藤:そうでしか!「千鳥文化」は彼女が担当したの? 宮地:違います、私がドットに入ったときには完成していました(笑) ワイワイガヤガヤ 家成:「千鳥文化」見にいきますか? 岡田:行きたい!俺も行ったことない。 家成:そうでしたか・・・じゃ、ご案内しましょう。 佐藤:「千鳥文化」を先に体験しましょう。他に見せたい所がありますか? 家成:ないです! 大笑 岡田:家成さんたちの仕事、この辺りには千鳥文化しかない? 家成:「千鳥文化」とドットの事務所の建物を後案内しましょうか? 佐藤:近所に美術品を置いてある建物も見ることができるといいんじゃない? 家成:あそこは僕は管理してなくって、展覧会は今やってないんですよ。 佐藤:それは残念。「千鳥文化」今日仕事中じゃないの? 家成:いやいや休日です。鍵もってますので・・。 佐藤:じゃ!「千鳥文化」を先に体験しましょう。 家成:めっちゃ!暑いと想います。 佐藤:暑いのはいいでしょう、先に千鳥に行ってきます。 ・・所員の各位に向かい語る佐藤 家成俊勝さんの案内で千鳥文化に向かう森、岡田、佐藤 |
(ドットアーキテクツ初作品集より) 大阪市住之江区にあり昭和30年代につくられた「千鳥文化」は食堂、バー、商店、ギャラリー、住宅などが入居する複合施設 2009年より家成さんは計画・運営に携わるようになった 配置図:WEB地図より 左:建築群「千鳥文化」 右畑:みんなのうえん北加賀屋 |
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■ドットアーキテクツの事務所が入っている「コーポ北加賀屋」 建物内を観・巡る 佐藤:歩きながら、喋ったら音採っちゃいます。・・・千鳥へ向かおうとしている家成・・・ 最初に事務所案内じゃないの? 家成:忘れてました(笑) ここが僕らの工具置き場です。めちゃくちゃ散らかっているんです。 佐藤:お題が「ギャラティク運輸の初仕事」という映画制作もここの道具を使ったんですか? 家成:映画の時は撮影で使ってないんです。ここは最近コンタクト・ゴンゾウ(contact Gonzo)というアーティストが入って来まして。 岡田:え!ここに居るの? 家成:そうなんですよ。彼らはアーティスト、パフォーマーなんです。 岡田:見たぞ!ここなんだ。 家成:そうなんです。で事務所の1階の共有部でパフォーマンスやったりします。 佐藤:その人達、ばりばりの身体表現者なの? 家成:そうです!時々こういうので演奏をやったりとか・・キーリングソサエティーという謎のバンド。鍵盤押しているだけどいう。 佐藤:ずいぶん物が増えたね!このテレビは? 家成:テレビは下のデモさんというアーティストが居て、デモチームの持ち物です。ここが2階の共有部で、みんなで使えるようにしています。 佐藤:「イベントをやろう・・」と思えば出来る広さだね。 家成:そうなんですよ、佐藤さんが(2010年7月31日)大阪アーキフォーラムの講師でいらっしゃった時に二次会一回やっていたから・・・夏場でしたね、冬場は寒くて使えないです。 佐藤:中間期に人数は限定してもイベントできるね。大震災の半年ほど前、俺が「大阪アーキフォーラム」(註)の2次会をこの1階を借りて開いて面白かったし、出入り口そばの建物の2階に泊めてもらった(笑)それを思い出しました、汗だくで寝てましたね、そうだここだ。 家成:そうです。 佐藤:今でも、ここは宿泊可能なの? 家成:今は映像のディレクターが住んでます。 佐藤:共同トイレは13年前のままですね。 |
映画『ギャラテック運輸の初仕事』 建築家ユニットdot architectsとアーティスト入ニットcontact Gonzoによる創作物 contact Gonzo動画例 男性による群・身体表現 (註):「大阪アーキフォーラム」の裏方を長年されていた今井敬子さんの聞き取り記録 |
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(2階の原寸場にもつかえる大部屋) 森:床のラインは住宅の原寸チェック図ですね? 家成:原寸。まま、施主さんにいかに狭いかを分かってもらうために原寸図を描いて。ここはキッチンなどと・・・流しは壁際がいいか?対面がいいか?というので無理やりつくったら「狭いですね」と。そこが玄関です。 佐藤:お施主さんに狭さを実感してもらうために原寸図を描いて、段ボールで一部建てると。そういうこともできる。広いのはいいね、原寸場に描いてチェックできちゃね。 家成:そうです。 佐藤:建って仕舞う前に狭さを理解してもらうと誤解が生まれにくいし。事前に狭さを共有体験してしまうと完成後の誤解によるトラブル防止になるね。狭いけど楽しいと。 家成:マスキンブテープを貼ってます。 佐藤:2階は原寸場みたいで、広くていいね、いろいろ出来ちゃうね。 家成:この原寸場をはみ出る家を設計したいですね(笑) みな笑う 佐藤:分かる! 原寸で描き込めちゃうんだから、敷地10坪ぐらいなのかな? 家成:70平米、今設計している最中です。京都の哲学の道のそばです。 岡田:え、本当に! 佐藤:20坪か・高そうだな、まだあるんだね土地。岡田先生の家の傍じゃん。 ワイワイかが・・・・やがや 俺が最初に訪れた、あのときにはここの1階土間で呑んだね。このバーの設えはあったね。 家成:バーはいつもフルオープンにしてて・・・。 岡田:俺も泊まったな。バー、なんとなくあったね。 土井亘さんが現れる 佐藤:。こんにちは このあいだはお世話になりました!今日は森純平さんと一緒です、森さんをご存じですか?八戸市美術館の設計者のお一人です。こちらは岡田栄造先生です。 土井:土井です。 挨拶しあっている。 |
2010年7月31日猛暑のなか泊めていただいた建物。左の2階が現在はディレクターが住んでいるという。右はトイレなど、中央部の公道を右(南)へ進むと「千鳥文化」は在る |
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家成:岡田先生は、もう先生の荷が下りて・・。 岡田:純粋な人間です。 会場笑い・・・ 佐藤:京都工芸繊維大を辞して、俺を見習い(笑)遊んでいるのでお誘いしました・・・ 岡田:今、大学の先生やっていたら、今日、ここに居られないから・・。 佐藤:今日は岡田先生を誘って来たので、事務所でワイワイしますから。五月蠅いときはそう言ってください。五月蠅いと言われても皆さん喋るから(笑) 会場 大笑いがやがや 土井さんならびに所員のみなさん!よろしくお願いします。これから千鳥文化を見てきます。 コーポ北加賀屋1〜2階の部屋などを観て周り説明を受ける 家成:ここは外から鍵があるんです。 佐藤:牢獄、仕置き部屋なの? 家成:ドットの初期のメンバーの安川君が借りてくれている部屋です。まだここに居るんですけど、京都で一緒にやっていて、デカイ制作するときだけ、ここで作ります。 岡田:京都から来るんだ? 家成:そうなんですよ。向こうは工場が小さいので来ます。 佐藤:土井さん相変わらずかっこいいね 家成さんよりいいよ。 家成:もちろんです。 佐藤:彼の方が出世しそうだよ。 家成:絶対、出生します(笑)ここが記録と表現のメディア・・ここがファボラボ北加賀屋です。 佐藤:FB北加賀屋は別なチームでしたか? 家成:そうなんですよ。デジタルファブリケーション。日本で最初に出来たのが渋谷で二番目がここだと聞いてます。 岡田:一番は鎌倉。 佐藤:田中浩也さんが先生、鎌倉ファブラボが最初。 岡田:そうそう、田中さんの鎌倉の次に出来た。 ワイワイガヤガヤ 佐藤:どうしたの?この材木。 家成:これは北山杉で、要らん!言うからもらってきた。 佐藤:床柱に使う絞り丸太だね。 ワイワイガヤガヤ 家成:僕らがパフォーマンスやっていたんですよ・・・もそもそ・・・移動する 佐藤:木工所は家具など含めなんでも作るんだね。 家成:週末だけ集まって来て3Dプリンターもあります。NCカッターも2軸ですけどあります。これは合板を切り出してくれる道具。たまに使う。番頭さんが居て、今はタンポポの家が月に一回来られることになっているんです。 森:スタッフの側ですか? 家成:番頭さんはボランティアなんです。何か自分も作りながらそこに居るんです。津田さんも、白石さんもここです。 みなで建物内を見回っている 佐藤:岡田先生は元同僚だったんですか? 岡田:そう同僚、私が呼んだの。こんなイメージじゃなかった。今、大学にフィットしてます。 家成:ここでファブラボのワークショップします。パブアカデミーかな。 佐藤:今は田中浩也さん、ゼネコンと組んでコンクリート3Dプリンター使った実験している。学生時分には我が家に何度も来てワイワイしたり、田中さんの家に泊まってはワイワイしてましたが、20年後には田中先生で偉い人になりました。 岡田:偉いですもの。 佐藤:それはなによりです。スターウオ−ズにでてくる元老員のオヤジ風貌になってますね(笑)。 家成:ここが焙煎場になっています。 |
ファボラボ北加賀屋今日はお休み中 材料置き場 |
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■千鳥文化へ向かう 皆 道路に出て千鳥文化をめざし歩きはじめる・・・ 岡田:いかにもな・・・環境で、家成さんはここから移動しようがないですね。 家成:大家さんから今、家賃、4月から値上げすると言われてます。で、家賃交渉して据え置きにしてもらったんです。自分たちが入って来て、自分たちでジェントリフェィケーションして、自分たちで事業起こして、家賃値上げだなんて!? ・・・・ みな大笑いしている・・・・ 岡田:たしかに、それはありがち(笑) 家成:家賃、高くならへんように現状のままで使っているのに「雨も漏りますと言っているのに・・・家賃だけ上がるのおかしくないですか?」と談判してます。 皆まだ大笑いしながら歩いている シェアしてるのでも、一人あたり1月5万円あがったとしたら、年60万円ですから大きいです。さすがに無理。 ・・・道造沿い建造物を見ながらワイワイはじまる・・・ 家成:キャリーピャムピャムのアートディレクターされていた人の作品 がやがや ・・・始まったのが2009年・・ 佐藤:森さんは家成さんとデザイン・イーストで関わっていたんだね。俺、柳原照弘さんの背中を押しつづけたら、大勢仲間を集めて土派手に始めた(笑)、家成さんも関わるとは思っていなかったけど・・・大勢の知り合いが関わり続いてました。「立派にしないで地味に続けろ」と柳原さんには言ってたんだけど・・。 岡田:デザインイーストはね、偉大!今の関西のデザイン・シーンはデザイン・イーストがつくった。 佐藤:じゃ俺、功績大だな(笑) 岡田:ダス! 佐藤:柳原さんを我が家に「建築あそび」で創作内容を記録して、大阪に仕事ぶりを見に来て、2008年だったかな、大阪で活動のすすめを何度も伝えたら、でかいこと始めた、派手になってましたね(笑) 千鳥文化に着く 岡田:若い人達はみんなデザイン・イーストで出会いました。 お・・・お、これか〜 佐藤:俺、ここには一度来ているから、みなさん先に2階に上がってください、ここから写真撮りますので。これめちゃいいんだけど○○建築だろうよ。 家成:元から○○建築。 佐藤:外観というか、全体の構えと表情がいいよ。内部の構成もいいけどね。 岡田:外観いい、真ん中開けているのがいい。 佐藤:道路から路状が内部に入り込んでいる点も。家成さんまずは外周りを見て歩きましょうよ! |
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岡田:いやー〜いいな・・・。 家成:バーもありますよ。 佐藤:なんとなく歴史的町並保存みたいな感じもでているし。崩さずまとめる感じは今時か、いいんだよ。 岡田:いいねー。 それぞれ外観を見て歩いている。大風の話をしている 家成:テレビ見ていたら住之江区で車が転がっていたんですよ(註)。これはやばいと思ってここに帰って来たら、窓硝子も屋根も吹き飛んで全部なくなっていたんです 岡田:屋根も!ですか? 家成:B棟が屋根ごと、爆弾落ちたのかと思ったぐらい、それで直ぐ改修することになって。どちらもやり直したかんじです。ファサードはサッシ以外そのままです。 岡田:これはお施主さんは? 家成:千島土地さんです。土地をもっていたんですよ。その上に増改築したようなように建ってしまって。おばあちゃんが一人で暮らしていたんです。この中に一人だけ! 岡田:ひえー。 家成:それは危ないっていうので、おばあちゃんの家族が引き取って風呂とかも、で、空いたから、それで相談があったんです。お施主さん自体は一人でも住んでいる人がいたら置いておく・・・という、そういう思想です。 佐藤:偉い!立派な地主さんだね。 家成:そうなんですよ。けども誰も居なくなっちゃったから「壊して新築でもいいし、そのまま使ってもいいし」と言うので。構造とかも・・・めちゃオモロイからこのまま使いましょうとなりました。 ■千鳥文化に付いてる農園を観る 佐藤:裏(畑)に行ったことないんだけど、可能なら行きましょう。 家成:行けます。 ・・・森さんの知り合いの作品が現れ、説明している。・・・ 佐藤:丸ごと一軒、借りているの? 森:描いて借りている。(作品:右欄) 岡田:仕事を発生させたんだ。 |
(註:台風の様子) 2018年9月5日大阪市内を襲った凄まじい台風 千鳥文化に面し森さんの知人の町中作品 |
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千鳥文化家庭菜園入り口門扉 地主さん自転車転用作品 |
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■畑に入る 佐藤:家庭菜園になっている!門扉が自転車の車輪(笑) 家成:これは地主さんである社長がなぜか車輪を活用するんです。自分で作られせておるんです。 佐藤:転用、効いていいね。 岡田:すてきな所ですね! 佐藤:人間らしい暮らしぶりが大阪にある場所ですよね。 家成:ちょっとだけおじゃまさせていただきます。 佐藤:去年見たときは茫々だったけど、今年はすべて畑になっているね。 家成:ちょっとだけ見せていただきます(菜園の手入れをしている女性に断りをいれる家成) 佐藤:おじゃまします。あ!キューリだ。 女性:1日10pぐらいのびるんですわ、昨日はこれぐらい小さかった。一日でこんなになって食べ切れんですわ! (大声で笑う 家成) 女性:覗いてってください。 佐藤:食べきれないなら採って喰っちゃうよ(笑)紫蘇も一杯あるよ!塩もみで酒の肴だな(笑)大阪住之江区に菜園付き事務所や店舗はいいよね。 「みんなのうえん」が入る建物の外観 右側が農園 家成:ずっと空き地だったんです。この1階も僕らが改修して・・・ここが「みんなのうえん」のキッチンです。ここで育った野菜を調理してケータリングとかやってます。 岡田:農園も契約して借りるわけ? 家成:そうです。1,2坪に分かれてます。 佐藤:千鳥文化の建物と農園と借り手がつくりだした健全な場所、いいね! 家成:醤油も作ってます。 みな思い思いに農園を見ている |
「みんなのうえん」のキッチンを硝子越しに説明をしている家成さん 農園用の門扉、C棟側の扉も車輪を転用したものである |
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佐藤:そろそろ中に入ろう、1戸1戸の寸法が人間に合ってていいよね 家成:屋根が全部吹っ飛んだから補修しました。 まだ逍遙し見ている 岡田:へー・・・いいね。 佐藤:アケビは誰か植えたのかね。 家成:なんで分かったんですか? 佐藤:俺は山育ちだからアケビの弦は分かる。 家成:アケビが伝って電線に行くじゃないですか、危ないと思って、一度アケビを切ったんです。地主さんの社員の方がアケビを大切にしてたということで、めちゃくちゃ怒られました。どう見たって危ないんです良かれと思って切ったら・・。・・・ みな笑う 佐藤:電話の線じゃないかな?電線で200ボルトは危ない、弦は燃えるかもね。家成さんが育った六甲にもアケビは茂ってましたか? 家成:ありましたよ、でも都会でアケビなんて有ると思えへんかった(笑)ここがアトリウムのあるA棟の裏です。こっちは今、C棟と呼んでいるんです。 佐藤:地主さんが好きな自転車と植物が一体化しているね。そうとう良い感じだね。ここがあるから二方向避難できるんだね。建物全体が都市になっているよね。 岡田:地主さんはもともとここら辺じゃないでしょう? 家成:もともとこの辺なんですよ。この辺加賀屋、江戸時代末から新田開発で一体が全部田んぼやったんですよ。その田んぼを大阪市内で商いやっていた・・・エモンという人が買い取って、土地運営事業に切り替えていく、不動産事業。 岡田:ここからスタートしたんだと・・。 家成:公園の裏の土地は地主さんが寄贈した。・・ワイワイがやがや。 |
千鳥文化・外壁にアケビの弦が |
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左地図:2023年9月WEB地図 ■千鳥文化の内部を観る 佐藤:中にはいりましょう。2階に上がってください、下から集合写真撮りますから。(冒頭の絵を撮る) 家成:ここまでがA棟なんですよ。ここからB棟。こっちがB棟のはしっこ。 佐藤:建物の隅々まで、まんべんなく使われているからいいよね。店舗の人々、仕事は不定期でやっているのかな? 家成:一応、火曜日水曜日以外はやっています。 佐藤:快適な働き方だな。 岡田:ここは? 家成:B棟のホールでギャラリーにしたり、パフォーマンスしたりして使ってます。 佐藤:吹き飛ばされたという屋根裏、修繕して新しいね。 岡田:上は事務所ですか? 家成さんが所有区分や関係などを説明している 岡田:信頼されていますね。 佐藤:このバーはずっと営業しているんでしょう? 家成:バーも火曜日と水曜日は休み。僕らがバーに立っていた時の常連さんの女性の方が今はバーをやっています。 佐藤:店は同じだけど借り手の人も代わっていくと・・・家成さんもこのバーに立ってたんですか? 家成:ずっと立ってましたよ。金曜日と土曜日はドットでまわしていたんですよ。一番上がドット・ボトルで 岡田:呑んでいいの! 家成:はい 岡田:頂きます、呑みに来ます。京都から電車賃掛けて!(笑) 家成:(大笑)・・もったいない、めちゃ安いバーです。さっき畑でキューリもぎっていた彼女も僕がバーをやっている時、お客さんで呑みに来てたんです。彼女は「ワイン二本送られて来た」と言ってワイン持ち込んで来て。みんなにワイン注ぐから(笑) 大笑いがやがやワイワイ 佐藤:持ち込み料は取らない(笑) 家成:とらないです(笑) 岡田:いいねー。ここは何時からやっているんですか? 家成:7時ぐらいから・・・・「朝までやっている」と言ってましたね。 佐藤:ホテル泊まらずにここで呑んでいることもできるんだね。 家成:お客さんが居れば朝までやっているような話です。 森:岡田さんもバーテンですか? 岡田:やりたいですね。週一ぐらいで(笑) |
右地図:寶永元年大和川付け替え図 (大阪歴史博物館保管地図より) B棟ホール ドットメンバーも店に立ったバー、奥はアトリウム |
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■集合写真を撮る 家成:2階に行きましょう。構造が、だんだん入れ替わっていくのが見えます。ここにコンクリートの基礎があって、柱を建てて。ここはコンタクトゴンゾウのみんなが海外に行って買い付けて来たお土産の品です。一応売り物です。 岡田:良いのばっかりだね。 佐藤:明暗が同じ場所にあるのがいね。ここから撮ろう。2階に行って3人並んでもらいますか? 岡田:はい。 佐藤:暗くて分からないな。 森:そもそもレンズの向が違う気がする。 3人大笑いしている 佐藤:どこに居るんだ、これだな・・・レンズ向いてますか? 家成:向いてます。 佐藤:ここで撮る(頁最初の絵)のが俺は好きなんだな・・はいどうも。今日も暑いね。 2階に上がる 家成:ここも別の人の部屋です。 岡田:四畳半ないですね。 家成:奥にも部屋があります、アーティストの金氏さんの彫刻が置かれています。常設展示です。これが屋根の野地板ですからね。 佐藤:金内さん?有名なんですか? 家成:はい。 岡田:おもしろいな〜。寝袋だけあったら 全然いいな。 家成:天井がもともとここやったんで、構造を観るために、最初天井を全部抜いたんです。仮筋交いとかは残ったままになっている。工事中のままです。 佐藤:クーラー入っているけど、この1台で済む? 家成:全然 済まないです(笑)無いよりはましみたいな。 岡田:いいですね・・・。 佐藤:人間の暮らし方と建物のスケール、合っているよね。 岡田:ああ、いいねー。 家成:これが1戸の家だった、一世帯。(2階のもと住宅部を説明している) 岡田:ここに布団敷いて寝るんゃな? 家成:そうです。押し入れが有って。 岡田:そこにちゃぶ台があっって。 家成:ここがキッチンです。 岡田:それが凄い。 佐藤:3畳よりちょっと広いかな。 家成:4畳ぐらい。 佐藤:廊下から直ぐにキッチン敗戦後直後の映画(東京物語など)で観ただけど、窓側のキッチンありは初めて見た。 家成:そうですね。 佐藤:キッチンが明るくメイン、大阪らしい。 岡田:外に向いていなきゃいけない。へ〜え! |
1階アトリウムから2階通路を観る |
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佐藤:多くの港湾労働者のための?住宅でしょうかね? 家成:だと言われています。港湾従事している人だけでこの辺りには2万人いたそうです。 佐藤:横浜の寿町にくらべると、小さいけど町だね。たくさん港湾労働者がいたんだね。 移動する 佐藤:展覧会やっていますね。 ・・・遠くでなにか語り合っている |
港湾労働者 船舶から荷物を揚げ降ろしする労働者 ウイキペディアによる維新派 |
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■故人のアーカイブルームもある2階 ★★ 佐藤:ここは維新派の事務所なのかな? 家成:そっちが維新派のアーカイブルームです。 松本雄吉さんの書棚にあった本とか、あとはDVDが展示しています。 佐藤:この場所のアーカイブも無料で観ることができるんですか? 家成:そうです。 佐藤:これはいい使い方しているね。亡くなってから、故人の本棚を共有するのはナイスだね! 岡田:そうね、一部屋を自分の物を展示する。 家成:松本さんの私記とか所有してたい本とか・・・置いてますね。ここが2階の貸事務所です。 (維新派の演劇動画) 岡田:ここ抜いてますの? 家成:抜いてます。これが前の屋根の形なんです。ここが谷になっていて、ここにでかい谷樋みたいになっていて、それを取っ払って全部板にしたんです。 佐藤:大屋根にまとめて掛け替えたと・・・。 家成:かけ直したんです。こっちはですね、外廊下から入る部屋。外に出るときに頭当たるから気を付けてくださいね。これも1戸の部屋。 佐藤:ちゃんと2階用避難路があるんだ! 家成:外から入れるようになっています。 佐藤:独立しても貸せるんだ。 家成:そうなんです。ここが外廊下です。 佐藤:手すりがないのがいい。 岡田:いいな、本当にこの空間、すばらしいね。 |
B棟2階外部通路 左みんなののうえん棟 奥みんなの農園の農作物 |
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家成:これが玄関やと思う。これも玄関でこっちに階段がある。こっちから上がって来て、 ・・・・お喋りしながらうろうろ観回っている。 佐藤:建物というよりは4棟が絡み合って成る都市・・・になってしまっているね。 岡田:そうですね。 佐藤:共有廊下がそれをなしているんだろうけど、仕事ぶりとか用途も新旧が織り混ざっていていいね。ここの中庭は考えないふりして作っている。あまり考えてないかもしんないな。 岡田:大笑いしている 家成:とにかくいろんな人が出入り出来る建物にしたかったんです。 佐藤:中心が無いし。いろいろな方向から千鳥文化内部に出入りできる。 家成:出口一個・・・とかしたくない。 岡田:本当にすばらしい。 佐藤:偶然だろうけど各棟に段差があるのも楽しい。直すときに段差解消法が面白い。 岡田:いいな、いいな。やりたい放題。 佐藤:都市計画や再開発なども千鳥文化のようにすべきだよね。 家成:本当にそう思います。 2階を少し移動する。 ・・・この作品めちゃ面白くって、・・編み込んでいて、こういう立体みたいなのを作る作家さんで。めちゃ面白いです。 佐藤:岡田先生、リボンアート思い出すんじゃないですか? B棟 2階の階段に立つ 家成:これも社長さんが作った、自転車の照明器具。 岡田:おーセンスいい。 佐藤:清水久和さんの「ちゅーちゅーシャンデリア」と双璧だね。 岡田先生お笑いしている。 家成:このシャンデリアはA棟やっている時に「これを吊る・・」と言うので、僕は反対したんですよ。知らんうちにB棟にはちゃっかり吊られていました(笑) 岡田:誰かが来て勝手に吊ったんやな・・・。 家成:車輪シャンデリアをみながら・・・「これはちょっとやめておきましょう」と言っても・・・。 岡田:いや、すばらしい。 |
B棟階段にある車輪転用シャンデリア 下部窓は1階の出入り口扉 |
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■ 「千鳥文化」の前面道路に出る 岡田:すばらしい 佐藤:人に合った最先端都市だね。いったい他の人達は何をやっているのだろう・・・と言いそうになる。 ・・・・通りすがりの女性と話し始める・・・ 女性:お久しぶりです。 家成:バーをやって下さっている方です「今日は?」 女性:今日は定休日でなんですけど、今からちょっと打ち合わせで開けているんです。 家成:さっきちょっと・・見学させてもらいました。 女性:あ、ほんとうやった!・・・入れる鍵を・・・そうなんですか!嬉しい。よかった。 家成:締めておいた方がいいですよ。最終は締めてます。 佐藤:それぞれ思い思いに生活している。演技無しで人が暮らしている場所。 森:カフェとサンドイッチ屋は食い合わないんですか? 家成:そうですね、食い合っているんです。 岡田:(笑)どういう人が・・・ 家成:お客さんはOLとかが・・・お昼食べに来ます。今ここで料理して下さっているのがYさんという維新派の元看板女優さんです。もともと演劇の現場で、劇団の人達のご飯作り係やっていた方なんですよ。 岡田:そこから女優に成った人。 家成:それと女優を兼ねていて。 佐藤:飯炊き係が看板女優になったのもいいね。 家成:女優やりながら飯炊き担当です。Yさんがランチ作ってくれてます。 岡田:すばらしい。 家成:じゃ、事務所戻りますか。 佐藤:そうだね。 家成:ちょっと挨拶してきます。 佐藤:こういう町の現場に出会うのも才能だよね。 岡田:やっぱりね、働く場所を選ぶところから始まっているですよね。 笑いがやがや 岡田:変な奴らがいるらしいぞ!からね・・・でも地主さんはアートに理解あるんだね。 家成:そうです。この鍵、いつもわからへんから・・・戸締まりをしている家成 岡田:いいですね、すばらしいよね。こんなに楽しいの、なかなか無いですね。楽しい。ここまでいろいろ有るのは無いよ。 家成:(笑) 佐藤:これが学会賞ならいいのだが(笑)現在の権威と利権があるあの組織では与えないな・・怪しい物件にして日本には無いことにしてしまうよね。 岡田:Uの学会賞も怪しい。 佐藤:学会賞とったの? 岡田:とったよ、 待合いの上に屋根を増やして。 佐藤:学会賞とったら先生になちゃうね。 岡田:もう先生ですよ。ただ偉そうじゃないからいい。俺だけに偉そうじゃないのかは分からない。若い人には偉そうかも。 佐藤:おれには偉そうになってきてる。 佐藤:近づけなくなってきた、鼻息あらそう。 岡田:そう? 家成:(笑)ギャラ間もUさん来てくれたんですよ。「アホやなー・・・」って、一言いって帰って行ききました。 がやがやワイワイ 皆 大笑い 家成:その一言(笑) 佐藤:そう言うだろうな・・・。 岡田:リベンジしてください。 佐藤:彼がいいねと言ったら今までの自作は崩れて終わり、やり直しするしかないもの。ドットアーキテクツによるギャラ間での展覧会は関西の人々は観に行っているんだね。 家成:そうですね、何人かは 事務所に向かってみな歩いている 道路サイドの工場の作業音が響いている |
ギャラ間 ドットアーキテクツ展詳細を見る 絵:ポスター 2023年5月18日(木)から2023年8月6日 |
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その02に続く |
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参照 ここで一節 動画 佐藤が1985年前後交流勅使河原さん宮田さん KARAS 暗黒舞踏から派生したダンス表現が地方へ出て各地で若い人たちも盛んに身体表現していた。(福島市市民センターで初演後世界で評価されるダンス集団となっていった) |
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