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     1999年 大島哲蔵さんと佐藤敏宏の私信交換      home 

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●1999年9月10日 3:16

大島哲蔵さま
秋雨前線が居座っていて、どんよりとした日が続きなかなかBOX13の写真撮影ができなく、予定がフンヤリとしてどうもスッキリしない日々を過ごしています。大島さんは学校も始まりいよいよ秋の頑張るぞ旋風を吹き荒らしているのでしょうか。

 1週間ほど前
ニッタさんから手紙の礼と青森の美術館のコンペの知らせがありました。ニッタさんも元気な声で楽しくやっているようでした。それから豊和塾の再開の知らせと、 25日の講演会の様子などを説明してくれ激励を受けました。塾へは時々小松の美術館の時のように、テープなどで参加しようと思います。最初の課題は「世紀末住宅」といっていましたが大阪に行ったらもう少し詳しく聞くつもりです。

 
ミヤジマさんからはforumのFAXがありましたが、チラシと話そうとしていた内容がズレているので少し戸惑ったりしました。現在考えていることと、BOX11で考えた内容が違うので、二つを繋げると話が長くなりすぎるので時間に納まらないのです。はしょるとおもしろ味に欠けるし、欲張ると聞く方が理解できなくなる。大学で教えるときもそんなことが気になったりしませんか。

 学問を身に付けていない私が、難しい説を話そうとしても滑稽ですから、設計の経験をおもしろ可笑しく話そうか〜。気になる家族制度や現在の家族について日頃感じているを今設計にどう投影しているかを語ったらいいのか〜。迷っているところです。 当日の気分と会場の雰囲気で、即興的に語るのが一番聞く方も話す方も楽しいと思います。ホワイトボードにスケッチし続けたいような気もします。会場で何を聞きたいのか聞いてからでもいいかな〜。

男性は後ろ女性はなるべく前に集めるように、スタッフの女性に頼んで置いたのですが、大丈夫でしょうかね。最近どうも視力が衰えているようで、老人性近視が進んでいますので 大阪の綺麗な女性を見過ごしては失礼ですから、万全の配慮をしておかなければなりません。男を油断させておいて話を始めないことには身の置き所がなさそうです。

歯目魔羅や  わしもそうだと  チロロなき 

当日は恥ずかしいことになりそうです 佐藤敏宏


● 99−9−10 8:53

佐藤敏宏様                     from大島哲蔵
FAX頂たのしく拝見しました。久しぶりに貴君の話っぷりに接することができる機会で私も楽しみにしています。以前の時は お笑い路線 がうまくいってファンが増えたのですが、いかめしい左がかった人が意外に面白い話をしたので受けたのだと思います。やはり人々の頭は紋切り型ですから、寺山や宮沢の話を秋にすれば、一応筋道がついたりしますが、それもイマイチなのでやはり例の農政の話ぐらいから入って「自分の興味は2〜3年で変化してしまいますから」といった感じで理路をつけないで、その後の着眼点を話したらどうでしょうか。

辻褄を合わせようとすると、どうしても無理が生じますから基本的に論理や理論は大切なのですが、それに忠節を誓うことは愚かなことでもあることを説明してあげれば良いことです。

学校は前期だけですから、来年4月までは少しのんびりできます。しかし最近夕方になると入りきれない若者が集まる日があり、店が塾のようになり突如スライド会や演舌会に早変わりしたりするので油断はできません。 僕ももう年なので普通なら過去のストックで皆お茶を濁すのでしょうが、今も文献講読を続けているのでインプットも豊富ですから、その時その場ごとに話題が尽きないので、一週間に一度ぐらいなら平気です。

老いが忍び寄るとロリータ化も押し寄せて、誰を見てもチャーミングに思えるのですが、このとこと大阪の女性もそこそこレベルが高くなって、しかも皆知っている子が多いので適当にしゃべって楽しんでいます。そんな風になった来たのも 圏外 になってしまったことの裏返しでしょうが、彼女とにぎやかにやっていると時間が静止して「若いつもり」になって 明朗快活になります。 

やはり薬や金も大事ですが決定的なものはフェロモンですね。フェミニズムというよりフェロモニズムで行きたいものです。佐藤さんのことは大分紹介してありますから、二次会あたりでは 大変な人気者になる予感がします。

まあ1日のことですから大目に見ますが、最近の若い娘は行動力がありますから、ツアーを組んでそちらに押しかけて行くかも知れませんよ。 ポスターの説明は「面白そうな人がどうか」判断する意味しかありませんから気にすることはありません。ミヤジマも緻密なことを言いながらいい加減にやっている男ですから。私の時は自分で付けた「建築暴論」というコピーで随分話がし易くなりました。 野生ではなく自生ということで、田舎で知的でありつづける覚悟とオカシサがテーマになればOKでしょう


99年9月24日 3:22 

大島哲蔵さま
 いろいろご心配いただき感謝いたします。当日は4時まで会場に入る予定なので直接、INAXへ行きます。予定は27日の夕方まで大阪周辺の建築を見学する予定ですのでよろしく御願いいたします。寝るところはどこでも良いのでよろしく御願いいたします。
 
その後
ミヤジマさんから連絡がありました。話すことがあるような無いような。相手のことが想像できなくて、いまいち何を話したら良いやら気分が高揚せず日が過ぎて行ってしまいました。提示と混成と連続などと、いつも福島で話していることや、建築を使い遊んだり飲んだり食べたりしていることを彼に話したら、チラシにそのまま書いてあるので こんな事で良いかと気を持ち直したところです。

全国どこにでもあるような町で建築を作る事の楽しさを、少しでも伝えられたら良いと思います。 当日は好きな女性に言い聞かせるように話しかけたいと思います。久しぶりに都会の空気と若い女性に、それから向けるところがない欲望を持つ青年に会うのが楽しみです。

新都白河で世話になった青年が村の議員に立候補したので応援に行ったら、身内しか居ないので当然のように稲穂に向かい応援演説をさせられてしまいました。闇夜と稲穂が応えて居ました。政治の困難は日本全国同じ問題を抱えている事の均質性ですかね。つまらないですね、田舎も。



99年9月24日 8:52

佐藤さん
フォーラムが近づいて来ました。当日の予定はいかがですか。こちらに寄ってから行かれますか、または直行されますか。帰るのは日曜ですか、それとも月曜でしょうか?私の家は土曜日母親が不在なので泊まれます。(なにも出来ませんが)日曜はニッタ氏の事務所に泊まることが可能のようです。銭湯はご案内します。できればゆつくりしていって欲しいと思うのですが・・・。

水曜日に春秋塾がありました。50人程きてくれて順調な滑り出しでした。予感というのは今後も上手く行くような気がしています。

ナカタニレイニンという市大の若い人(福田さんの後任)が雑学をしゃべったのですが、少し警戒したようで、手の内を見透かされないようにしていたようで、わかったようなわからないような内容でした。

佐藤さんはハッキリくっきりそのまま言うようにしてください。何のさしつかえもないですから。20〜30人連れていきますから恐らく満員になると思います。いっもは遅れて行くのですが今回だけは最初から聞きたいと思いますのでよろしく。大島哲蔵


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