第2回 toshi chan の いる建 (いるけん) home
松川昌平さん 初建築 in 砺波
インタビュー記録
01 ネット縁 02 建築はインターフェスの集積だ 03 ハイブリット行
04 実現 05 コンペ案 06自己組織化 07経歴 08 ワインバー
04 実現
松川:見ていただきました
s:今回予算がないので次回はこれでいきましょうという、困難な場における コミュニケーションはとても重要だと思うのですけれど。
松川:そうですね
s:お金がないから出来ないことが、問題だったり 拙いとは 全然思わないんです。 ある意味では 建築家の我が儘な理想に向かって、そういうものを提案していて、記憶のなかに置いていただく という現実が とても重要な建築家の行為だと思うんです。
松川:そうですね。最初はまー。僕もそんなに経験なかったですから。これがホントにいくらかかるのか。ということは判らない。
s
:凸凹にした。平らにした。
松川:凸凹の方
s:凸凹の状態で、「銭はなんぼなんや?」と
松川:実際とったら、4千2百万円ぐらい
共に 大爆笑
s:三倍ぐらいか〜 「ドンマイ!」
共に 大爆笑
s:それ は 図面書いたっていうことじゃないですか。(笑)
松川:はい、見積もり取りましたから。このアイソメはシングルラインですけど。
s
:庭も全部 シングルラインになっているわけね
松川:このときは駐車場とか庭とかも
全部インターフェースで囲って、
開口部を開けていくという事をやっていたですけど。
(PC内平面図を見ながら )これ平面図の緑の部分は全部 屋根がないんですよね。
s:なるほどね
松川:4千いくらかかったので、
それは無いな〜と。御施主さんとネゴしてですね。けど
高さというコンセプトが無くなったとしても、
高さを一定にしたときのインターフェースの在り方を考えればいいだけの話だけだと思った。「
元々のコンセプトは踏襲していながら、予算に見合ったやり方をしていきましょう」と言うことで。例えばこの車の処にもこの時は壁が有ったんですけども、「
この壁も無いというインタフェースにしチゃおう」とか。
s:予算に応じて、現実に必用な処は残すけれども、なくても良いような、インターフェースによって生まれた 仕切というのはドンドン消していって行って身軽に成って・実現化へ向かって進めると。
松川:駐車場の床の所に一寸と
スリットが開いていたじゃないですか。あれがその
インターフェースのなごりなの。
s:なるほど、いじましくって 可愛いですね 。
共に 大笑い
s:なにか芝生のよう物が生えている所ですね。なんでここに草 「囃してんだ〜」と思った (笑い)それ いいじゃないですか〜 往生際が悪くって(笑い) なるほど面白い
松川:この変な鉄筋も
s:なごりですね
松川:これも
インタフェースの
なごり。
s:本当は壁が出来るハズだったのに鉄筋だけが残っているような。
松川:
これがインターフェースだ!と言っちゃっていいですけどね。
s:なるほど。スリットや鉄筋だけだなくって、インターフェースの残骸のようなものをデザインして綺麗にならべて配列 というのも面白かったんじゃないですか。
松川:まぁそこまではその時に余裕が無かった。(笑)
s:一般的にはデザインを先行するので 、インターフェースがどうだとかということを考えるのは少なかっただろう が。 松川さんの場合は踏み込まず その辺の 思い切るの良さ、潔さ。照明器具をくっけて置くとか。訳のワカラン格子がくっいていたりとして、従来の建築家ふう じゃない 姿はとても面白いと思うんです。
松川:むしろもっと昔の建築家はたぶんそうだったのではないかと。
s
;いいかげんにみせ〜て。誤解され過ごされてしまう危険性もあると思うんですけども。僕は新しい空間だな〜と思いました。 細かい納まりとかが 何かあるよな無いような。照明器具とイスラミックな飾りとか少し問題ありだとも思いましたがね〜。
松川:エントランスのですか。エントランスだって同じシステム・・作ったの
共に 大笑い
s:そうなの・・あぁそうかそうか。エントランスの模様は平面プランね。独立して格子をはめ込んだみたいに成っちゃっているから、既製品の格子くっつけんだと、勘違いしましたよ〜 (笑い)
松川:なるほどね。
s:壁と離れ 格子が 独立 自立した感じが強いので、インターフェースの内から、ニョキニョキン〜と生え出て来た雰囲気がしなかった(わらい) サッシも既製品くっけたというふうに見えちゃったんだけど。 そのへんの些細な処理だと思うんですけども。そのコンセプトの仕舞い方が 本当は重要なのかもしれないけど、そんなのどうでもいいか〜?・・建築家の判断によるので、
松川:大きなプライオリティーをつけちゃいけないんだと思うんですけど。もしそういうのが・あるんだったら、そこ こそ本当の建築家の経験と これまで言われた所だと思うんですけど。そこは後から付いてくるもんなのかな〜
s:付いてこない最初から考えないと
松川:あぁそうですかね〜。
s:と思うけど。
松川:その人は「
どこを見ているか」だと思うんですね。そういう装飾ばっかり気になっている人にとっては当然そうだと思いますけど。 こういう
構成なり、
誰にもやったことがない 新しい空間を見たいというモチベーションがある人にとっては、むしろそういう人にとっては、そこはお金を掛けるべき所ではなくって、ちゃんとコミュニケーション出来ている人と会話が出来ていれば 全然気にするべきところではないと思います。
s:それは正しい。松川さんのふてぶてしさが非常に重要だと僕は思います。
松川:ふてぶてしいですかね〜
s:ふてぶてしいと思う。それを僕としては好感を持つ。 この建築は新しいけど、やっぱりなんだろうな〜。
さっき言われていた話にもどるんだけども、何かと何かを抜いて これを使う人が、多分松川さんが 完璧にプログラムを作ったと仮定すると。 抜けてる方が、使う人がそれを繋ごうとする。 完全を目指す〜のではなく。そこを抜いてあげると、穴を埋めようとする。 使い手が・・。 建築家は補いたがり人種になっているように思う のでそういう ことを言ってるだけです
松川:もうちょっと小さい声で 話 ましょう〜
(笑い)
笑う
s:大きい声で失礼しました 、ついつい興奮して大きくなる
共に 大笑い
s:おもしろいし、その辺の所は どうなっていくんだろうか〜 先行きが面白そうですね。
松川:
どうなっていくんでしょか
s:面白いですね〜
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