仙台 ことば悦覧 2008年12月02日 home 加藤拓郎 さん ことば悦覧 01 02 03 02 佐藤:500ぐらい集まってくるの 加藤:去年は498 あつまりました。 佐藤:100選はだれが選ぶの、学生さん達が決めるのかな? 加藤:先生方が、前日に1日かけて選ぶんです、全部を観て 佐藤:1日かがりで100選えらぶと 加藤:はい 佐藤:選択には学生は参加出来ないのね 加藤:そうなんです、学生を入れよう入れようと毎年あるんですけど結局入らない 佐藤:学生賞、学生会議賞というのはないの 加藤:無いんですよ、一般投票で裏日本一みたいなの、やっているですけど 佐藤:ふふふふ裏日本一、市民賞ってやつだな 加藤:はい 佐藤:それはあるんだ 加藤:(学生の意見が)評価に反映されないのが今までの現状です 佐藤:10選は各自プレゼンするんでしょう。、だいぶちがうよね、プレゼン聞いちゃうと全然評価が変わる、ガラガラとね 加藤:変わります、変わります 佐藤:そこまでが暴力的だよね 言葉無しの世界で選択するんだからね 加藤:ふははあっはは 佐藤:500点全部説明聞いていたら、1日では大変だしな〜でも学生には不満が残るしな〜。難しいな〜 加藤:いろいろ賛否両論あるです 佐藤:その賛否両論は図録に収録されているんですか?学生の意見とか、これみると学生さんは書いてないのかな 加藤:学生も書いてる部分もあります 佐藤:ああそうなんだ 加藤:スタッフの目から言った意見も、多少は載っていると思います 佐藤:う〜ん なるほどね〜。学生さんが主催している割には何か大学の先生が目立ち、表に出てきちゃってて、寂しい感じがするね。 加藤:それもありますね。へへへへははははは 佐藤:学生が主催しているんだからね当然の感情であるね。そこであった、メーインである学生同士のコミュニケーションの記録が無いのは寂しい、不満が残ってもしょうがね〜なこれはな〜 加藤:ああそうですね、せっかくこの日に集まるのに 佐藤:1等賞の学生にジャンジャカ 集まって会話するとか無いのがね 加藤;そうです 佐藤:伊東豊雄さんがトップに出てきても副委員長や学生達としては虚しいだろうな〜 加藤:はははははは 佐藤:学生、副委員長としては審査員面でかすぎ〜何か違う!と考えるのは当然だろうね 加藤:これを契機にもう一つ学生同士のコミュニティーだとか、活発にならないと 佐藤:表向きは、スーター建築家が集まって来て華やかに見えるんだけど、参加して行動してる 学生が本来はメーインなんだけど 中心・内部から観ると今一、消化しきれない、充足される中身が無いと。問題が何か明確になっていないと。 加藤:うん 佐藤:それが何なのかっていうね、なるほど、関わっている学生さんその人達で議論を深めていくようになるんじゃないんですか。これで1位になったら可愛そうだよな、早熟の天才って末路が憐れだからな〜 加藤:ふふふふふふ 佐藤:建築家人生の頂点が学生の4年の時だったなんて哀れ過ぎるよ・その後の追っかけはしてないんですか 加藤:この年2005から、6か。大西麻貴さんが入選して、これを気に脚光を浴びたんですけども。SDレビューの手前の登竜門みたいな感じにいまなりつつあるんです。 佐藤:ああそうなですか 加藤:そうなです 佐藤:学生主体のイベントが 既存商業的イベントに回収されてしまっているわけかな、それも学生としては今一納得できないものがあるんだな。なるほど。わかりました。その怒りのようなものをバネにした加藤さんの現状をちょっとね話していただけますか 加藤:これは論文ですね 佐藤:加藤さんが書いた論文ですか 加藤:はい、卒業論文です 佐藤:これをおれにくれるんですか 加藤:あげても問題ないです 佐藤:そうですか 丸窓論ね 加藤:丸窓論です 佐藤:また、なんで丸窓に興味が沸いたのですか 加藤:これもまたネガティブな理由からなんですけど 佐藤:日付とサインを入れてださい。 加藤:はい 佐藤:学部生の方が積極的だね資料持参量がね 卒論をいただけるんだもん 加藤:ふふふふふふ 佐藤:いいね じゃ〜丸窓の話をちょっと、簡単なレクチャーをしてください。それからこの黒い本はなんでしょうか 加藤:これはスケッチブックです 佐藤:そうかそうか では丸窓論の概略をね 加藤:簡単に、なぜ丸窓かっていうと。YKKAPという会社から五十嵐研で窓学ということの依頼を受けていて。今年は自分が丸窓を担当しようということで。丸窓の研究無いってことから始まったんですけど。 佐藤:丸窓を研究した前例がないと 加藤:はい 佐藤:窓の研究はあるんですか? 加藤:あります幾らでも。窓の研究はあるんですけど。丸窓って色んな時代だとか地域用途によってみられるけども、加工が難しいじゃないですか矩形の窓に比べて。なんで丸窓が多いんだとそこから始まったんです。あと船とか潜水艦とか宇宙船とかにも。乗り物にも用いられている。何なんだろうと。 結論を言ってしまうと、丸窓はシンボル、アイコンとしての丸窓と、機能性を帯びる丸窓、2つに分類されると 佐藤:二つにわかれると 加藤:例えばシンボル・アイコンというのは西洋建築の薔薇窓だとか、あと昔の事例でいうとパンティオン。窓ではないですけど。 佐藤:天窓ね 加藤:はい あとは寺院、禅宗の寺院における。宗教だとか 佐藤:象徴性を帯びている 加藤:象徴性を帯びているから丸い窓が使われている 佐藤:黒川さんの中銀カプセルターワーですね、これは? 加藤;これは メタボリズムの時期にカプセル・プラス丸みを帯びた窓をセットで用いることでカプセルとか未来をイメージさせる、イコンとして働いたっていう。 佐藤:円い窓は作りにくかったので 大衆にも受けたと 加藤:大衆にも分かりやすいので受け入れられて、多用されたという時代、時代にも裏付けられている。 佐藤:そうか、カプセルにポツポツ穴が開いていると動物の巣のようにも見えるしね、そこから出入り出来るかのような倒錯しても見えると、そうですか。象徴性と機能性と 加藤:機能性の方は船。代表的なのは船なんですけども。丸じゃなきゃ駄目なんですよね。というのは船の窓って水がかかったり、一部海水に当たったりするわけで四角い窓だと四隅が弱くなったりしてしまって圧力に耐えられる一番の正統的な理由というか、テクノロジーから裏付けられる形態が丸いと 佐藤:鉄板が波の力を受け歪んだりすると、四角の隅から破れたりするからと 加藤:圧力に抗うための一番の形態が丸っていう。あとマンホールが丸いのもそういう理由から裏付けられている 佐藤:蓋が落っこちないようにじゃないの!? 四角だと落ちちゃう蓋が 加藤:はい 佐藤:丸窓話はまだ予定の10分経ってませんね〜 短すぎましたね〜 この論文を作るのにどのぐらい時間が掛かったのですか。これを卒論にしたんですね。 加藤:はい9月からぼちぼちリサーチを始めて、日本全国廻って 佐藤:卒業設計で済ませるんじゃないんだ 加藤:みんな論文プラス今年は、論文プラス卒業設計でやってました 佐藤:それはたいへんだ 加藤:で。先週ちょうど これが終わったばっかりで。これから卒業設計をやるんですけど。 佐藤:頑張ってください日本一意欲的でいいね、将来は評論もやろうとしているんですか 加藤:あんまり考えてないんですけど、五十嵐さんの仕事の関係でやることもあるし。新聞にこの丸窓論を書いたり、2回ほど書いて 佐藤:河北新聞ですか 加藤:建設通信新聞 佐藤:そうですか。加藤さんは色々資料を持ってきて見せてくれています。学校ならではの風景になっています。いいですねこういうのはね 加藤:ありがとうございます。 佐藤:この資料の山がみえね〜か〜てな感じで。学会かなにかで発表はしたんですか? 加藤:してないです。この後 五十嵐研でやっている窓学の一つの章として組み込まれて書籍化する予定があります。 佐藤;ああ そうですか 加藤:来年の末ぐらいに 佐藤:本が出るということで、それはよかったですね〜。東大に行かなくっても自分の事をね 加藤:満喫しています 佐藤:ね。よかったね。で、相変わらず東大は気になりますか〜 加藤;ああど〜ですかね〜。ライバル意識はあります。関東のやつらに負けないぞという。 佐藤:そうなの 加藤:はい 佐藤:今時そんなことをはっきり言い張る人は珍しい 敵作るね〜はははは 加藤:ふふふふふふふ 五十嵐先生が 立ち寄り入ってくる 佐藤:なんでしょうか。もう25分経ちましたのでそこそろ終わりますけどもね。始めまして。卒論もらっちゃいました。感動的な 五十嵐太郎:ああそうですか 加藤:ふふふふふふふ 佐藤:加藤さん凄いですよ、たの皆さんは資料少なかったんですけど、加藤さんは天こ盛り 五十嵐:何ももってこなかった 佐藤:加藤さんはみんなの分も持ってきてくれた 五十嵐:はははあははははは 佐藤:学生さんだから 成果品一杯もって来て説明してくれるんだと思ってたんだけど、加藤さんが沢山持ってきてくれて、素晴らしい 加藤:あとは 佐藤:披露してください この機会に 加藤:はい 25:54 03へ |