仙台 ことば悦覧 2008年12月02日   home 

   加藤拓郎 さん ことば悦覧   01 02 03 加藤さんブログへ
 01 

佐藤:今日はひとつよろしくお願いします、加藤さんはどこで生まれましたか?
加藤:青森県ですね
佐藤:青森県は 何処ですか?
加藤:八戸市です

佐藤:寒流がどか〜と当たる あの地ね 八戸工大がある
加藤:そうですね
佐藤月舘先生がいる、月舘先生って知ってます?
加藤:名前だけは聞いたことがあります
佐藤:そうですか。 生まれが八戸で、育ちも八戸

加藤育ちも・八戸高校まで、卒業まで八戸に居ました
佐藤やませは吹くし 魚も捕れるけと すごいとこだよね
加藤:そうですね ふふふふふ
佐藤:斗南藩ってあったけど、会津藩の人達が島流しにあったところの傍ですね

加藤:
ああ、はいはい
佐藤:会津藩が 戊辰戦争で敗れて流された、150年ぐらいまいの話だけど
加藤ふふふふふふふ、はい
佐藤:そのそばの八戸だ。また東北大の建築学科へはなんで?

加藤:
何で?ネガティブな理由なんですよ、かなり
佐藤:はいお聞かせください
加藤:もともと 東大に行きたくって
佐藤:東大!
加藤:はい、で前期も後期も東大受けようとしたら「お前は受からないから、滑り止め後期東北大、受けとけ」っていってまあ。前期落ちて東北大に

佐藤:いまでも、ちくしょ〜とか思っているんだ
加藤:はい
佐藤:落ちて東北大 きちゃったよ〜こんちくしょ〜ってね
加藤:それありましたね

佐藤:博士課程とか修士で行けばいいだ!
加藤:そう、で院士で受けたんですよ、また。で落ちたんです
佐藤:ふははははは
加藤:ははははは

佐藤:実力ね〜んじゃね〜かははははは
加藤はい
佐藤:へ〜そうか。
加藤:来年からも2年間修士で東北大にいます。

佐藤:一応東北大の修士の試験は受かったと
加藤:はい
佐藤:目指せ東大 へ〜なんでまた東大なの 五十嵐先生もいるし本江先生もいるじゃん名前に引かれた!

加藤:それもあると思います。
佐藤:へーえ、面白いね、珍しいね。珍しい人に会っちゃったよ
加藤:珍しいですか〜
佐藤:目指せ東大!なんて 言っていた人に会ったことが無かったから珍しい
加藤:そうですか、言う人はいないですね、あんまり。

佐藤:恥ずかしくもなく言うところがいいね。
加藤:ははははは
佐藤:東大の建築学科ですかやっぱり
加藤建築は中学3年くらいからやりたいと思っていて。

佐藤:どういう切っ掛けでですか?
加藤:最初は、自分サッカーをやっていて、Jリーグのオールスターのサッカーを宮城スタジアムでやるっていうことでこけら落としで。で観に行ったんですよ。その宮城スタジアムに感動して

佐藤:それはいつの話ですか
加藤:中学校2年、2000年ですね
佐藤:2000年で中2だったの!
加藤:はい

佐藤:東北大には阿部仁史先生がいらっしゃったからラッキーの三階建てみいなもんじゃないかい
加藤:そうですね。阿部さん設計ということは知らずに、その時感動したんですけども。
佐藤:阿部さんにその事を言ったの

加藤:言ってないです
佐藤:駄目じゃない言わないと
加藤:ふふふふふふっふ。それ五十嵐先生からも言われました ふふふふふ
佐藤:当たり前じゃんか〜言わなきゃだめじゃん

加藤ふふはははは
佐藤:サッカー少年だったお陰様で!宮城スタジアムに出会ったと。へ〜そうか〜。スタジアムのどのような点に感動したのかな
加藤:いやなんでしょう、人が居たから、あの空間が成り立つのかもしんないですけども。何んだろうな。スタジアムって見栄えする建築ってあんまり今も ないと思っているんですけども、少ないと思うんです。なんなんですかね。

佐藤:一度外へ出いくじゃない
加藤:はいはい、そうです、ちゃんと観れる外観が
佐藤:位置が悪くって交通の便ではブーイングされているけど、
加藤:それは
佐藤:最初から言われていたからね。そうですか、じゃ阿部先生が神様じゃないかい。
加藤はい。それとあと高校の時に情熱大陸で手塚貴晴さんと由比さんのを観て。
佐藤:なんの建築をみたの
加藤:縁側の家とか、あとキョロロ
佐藤:またぐーんと大衆的な嗜好になりましたね〜
加藤はいはい。そうです

佐藤:ポピリズムじゃないか
加藤:まだ建築を全然しらなくって、面白いな〜って走り始めたのはそこらへんだと思います。
佐藤:そうだね 大衆的なフックに掛かったと
加藤:わかりやすい建築を作りますからね〜
佐藤:お客様主義みたいなところがあるね、決定的に拙いんじゃないかと、思ったりするけど

加藤:それは今は離れたんですけど
佐藤:手塚ファンを離れちゃった!あらあらあら
加藤:へへへへ 
佐藤:手塚ファンは卒業してと、今は誰のファンになっているんですか

加藤:今は 難しいんですけどね
佐藤:スタジアムに感動して、手塚さんに反応して今は迷走中ですか
加藤:はい、迷走中ですので
佐藤:手塚ファンを脱したのはどういう理由だったんですか

加藤:やっぱ何だろうな、大衆受けする建築というか、分かり易い建築で。その奥の深みがあんまり感じられなかった
佐藤:ははははははは、みんなはそんなこ解っているけど言わないんだけどね。あ、そうなんだ。手塚さんに直接言った方がいいよ。
加藤:ああお会いしたことはあるんですよ
佐藤:言わなかったの、反論 聞かせもえるかもしれないよ
加藤ふふふふふ

佐藤:殴られると嫌だからな
加藤:ふふふふふ
佐藤:そうか

加藤:手塚さんの教え子の、TNAって言うのがいるんですけど。そこにオープンデスク去年の夏に行ったんですね。
佐藤:何処ですか場所は
加藤:TNAっていう若手二人組で
佐藤:どこですか東京

加藤:東京ですね。
佐藤:TNAにオープンデスクとして参加して、手塚っ子の処に出掛けていったと
加藤:はい
佐藤:積極的に行動してますね、やっぱ建築家志望なんだ

加藤:そうです・はい。はいそうです
佐藤:自分は将来どんな建築家になろうかと模索しているという感じだね今は
加藤:そうですね
佐藤:東大には行けなかったけど建築家にはなったる!と
加藤:はい

佐藤:建築でどんなことを実現したいんですか?
加藤:あ〜。なんだろうな〜。
佐藤:女にもてたいとかあるじゃないですか。
加藤:それはない、ないわけではないですけど。

佐藤:お金持ちになりたいとか
加藤お金持ちにはなれそうもない
佐藤:ふふふふははははは。そんなに建築家って魅力的ですか
加藤:魅力的って自分に賭けているのかもしれませんけども。思い込みたいという部分が強いです。

佐藤:ハッキリしてるね〜
加藤:はっきりしてますよ
佐藤:皆さんにお伺いしたけど 加藤さんだけだね、他の人は言わないよ
加藤ふふふふふふふ
佐藤:おれは建築家になる!なんてことは言わない。一人でやるわけですか建築家への道は

加藤:パートナーがいればもちろん組んでやりたいですけど。そういうパートナーは今見付けられていない状況なんで。
佐藤:手塚さんみたいな大衆的な建築は嫌であるとして、個性的な建築を目指していると思うのですけど
加藤:はいそうです。人がやらないこととか、今まで見たことのない建築を作ろうという気負いはあるんですけど。まだそれが。

佐藤:意欲満々だ、人が見たことない体験した事がない 考えたこともない、新しい建築の概念を作るためには、どんなことを積み重ねて実行すれば、なるんですか?
加藤:自分の考えでは、建築に限らず色んな建築って雑学の固まりじゃないですか。色んなものを吸収しようと思っていて
佐藤;いろんな処に関わっていることは確かだ。雑学の固まり?とは思わないけど。多様な領域を横断、足が伸びているというかそうなる。色んなことを知りたいと。なるほど、意欲的だけど具体性が無く空回りしてるとね

加藤;そうなんです
佐藤:何をどう積み重ね探求・追求しておいらの建築を手に入れていくのか?空回りしてるところであると。若いと言えば若いのだが。でもオープンデスクへ行って何かを学ばれたわけでしょう
加藤:はい。追求というか、模型造りを主にやったんですけど。模型一つに関しても、すっごく綺麗に恐ろしい精度で作るんです。TNAっていう事務所は。塚本さんも師匠にしているんですけども。許さない、少しでもずれていたら許さない。

佐藤:塚本さんを先生にしてるってことは東工大なの
加藤:え〜と研究生ですね武井さんていう方。男のかたと鍋島さんて。手塚さんの研究所に就職して、二人の影響を受けていると

佐藤
:手がかりをつかむために、熱心に雑誌などを眺めて気に入ったら申し込むと
加藤:そうですね。



佐藤:何か本を持参してますけど、これはなんですか、何か資料で主張したいわけですよね
加藤:何かいろいろネタをもってきて

佐藤一杯あるじゃない!
加藤:整えようと持ってきたんですけども
佐藤:じゃー説明してください

加藤:卒業設計日本一決定戦というのをご存じですか?
佐藤:名前は知っているね実態は知らない。
加藤:阿部さんが立ち上げた、仙台建築学生会議っていう。学生会議が主催でやっていて、阿部さんだとか五十嵐さんが監視役としているんですけど。

ほとんど学生だけでやっている。その団体に所属していたんですけども。もう終わって
佐藤:学部の3年生までだと、ついさっきyokaiの皆さんから教わりました
加藤:3年まで、その副・実行委員長やっていたす。

佐藤:どうですか、ここで得たものは。詳しく知らないのでその辺の話をちょっと簡単に、裏舞台などを紹介してもらえれば

加藤:はい。この学生会議という団体は、宮城大と東北工業大学と東北大学と東北芸工
佐藤:日大は関係してないの、郡山の
加藤:関係してないです。
佐藤:可愛そうだね、まぜてやってください  ね

加藤:あと宮城学院女子大学。今5の大学で成り立っているんですけども。この会議に集まる人は割と建築やろうという意欲の高い人が集まってるんですね
佐藤:ふんふん
加藤:で、実際建築に関わるイベントも結構これに関連して起こってきていて、何だろう。
佐藤:関連のイベントはおいといて、後で説明してもらうとして、日本一決定戦の裏舞台というか問題だねを。どういう形式になっているんでしょうか、そのあたり

加藤:一括りでいうと、滅茶滅茶大変なんです
佐藤:何が大変ですか
加藤:とにかくスケジュールが当日、日本一を決める日のスケジュールが切迫していて、
佐藤:1年前に決めるんじゃないですか、場所借りられないじゃない 何月何日に場所をお借りしますよ〜って場所確保
加藤:はい、1日に最初にメディアテークで100選までを決めて、その午後にまた100選の内から10選を 午前中に決めて。その10選の中から日本一を決めるのをホールで今年はやったんですけど。そのスケジュールだとか。500作品近い模型をどう集めて、どう運送会社を経由して集めるかとか。そういう
佐藤:運営資金はどうしているんですか
加藤お金は協賛をいただいて、そういう協賛の電話も学生が一本一本怒られながらやって。もちろんポスターのデザイだとか会場のサイン計画も。色んな事を

佐藤:総額1億円ぐらいかかっちゃうわけですか
加藤:そんなに掛からない
佐藤:3000万ぐらいですか
加藤:行っても300万前後だと
佐藤:そんなに安くて済むんですか、運送代や 場所代、裏方学生の日当は無しですか!

加藤:場所はメディアテークと共催なので
佐藤:使用料は ただなんだ
加藤:ただではないですけど、じゃっかん出してくれるんですけど。
佐藤:参加してくれる学生に呼びかけて、審査員に呼びかけて、交通費とか宿泊費とか出して、協賛してくれる会社を集めて

加藤:とにかくたいへんです。そのコントロール。色んなものをコントロールする力が身につくんですけど。結局は建築を勉強する場には成っているのか?というと。 これを卒業してみて。クエスチョンマークなんですよね。今仙台は熱いと言われているんですよ学生の間で
佐藤:実は熱く見えてるだけだと
加藤:はい

佐藤:仙台 実は建築的な中身は熱くないじゃないかと。真ん中に居て実行副委員長をやった者としては
加藤上から操作されていて、歯車に成っているだけで、学生からの運動は無いんじゃないか!というのは自分とか、先輩とか話してて 思っていて。
佐藤:このイベントは何なんだだと。俺の勉強にはなってね〜と。役にたたんか!
加藤:立ってはいるんですよ。色んな学んだ事はあるんですよ

佐藤:人間関係とか運営の仕方とか、お金の集め方とか。建築家のための道程にとってはどうなのか?と疑問を感じているわけだね
加藤:はい
佐藤:そんな疑念は差し挟まずがむしゃらに関わるっていう選択肢はないんですか。
加藤:考えないでやってみた結果、こう〜今がある
佐藤:虚しくなっているのか〜

加藤:ふははは、虚しくはないです。
佐藤:そんなら  いいじゃん 迷うのはいい
加藤ふふふふふふ。学部3年でやっているから、そいう運動が起こらないのかもしれないけど。そういう
佐藤:結局は裏方さんの仕事なので、自分が主役・日本一になるわけじゃないから
加藤:はいはいはい

佐藤:その点に関して不満があるのかな
加藤:かもしれない
佐藤:自分が脇役。 めちゃくちゃ大変なわりには 脚光を浴びるわけでもないし
加藤:ふふふふふふ
佐藤:そういう下積みの虚しいさと有益さを同時に知るために、実行しているんじゃないの? 4年生になれば もしかしたら、一時はスターになれるかもしれな〜いし
加藤:まあまあ

佐藤:その前に裏舞台を知っているって事は 俺は将来大建築家だ〜! だからかえってよくないのかな?
加藤:うん いいことです。
佐藤:いいことでしょう。もしかしたら来年おれはあそこに立てるぞ!とモチベーション高まるじゃないですか。波風たつじゃん! 10選に残ってやる!!と

加藤:それはあります


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