ことば悦覧 2011 home 2011/06/04日 多田智美さんに聞く (大阪 中之島公園) その01 その02 その03 佐藤:こんにちは 多田:こんにちは 佐藤:今日はやっと多田さんのインタビューが実現出来て大変嬉しい日なんですが,被災地からの報告」会を多田さんたちの事務所 ここから見えますが、1時間後に始めるのであまり時間がないんですが、お付き合いください。多田さんはデザインイーストに関わられて、今年で3年目ですね。その間インタビューしようしようと思ってもなかなかお互いのタイミングも合わず、3年越しなんですけどもよろしくお願いします。初めてなんで多田さんの生い立ちから聞いていきたいんですけども。多田さんはどこで生まれたんですか? 多田:沖縄なんですけども。 佐藤:沖縄の人なんですか?! 多田:母親が沖縄で、生むときだけ沖縄に帰って。 佐藤:大阪で育ったんだ 多田:大阪で育ちました はい。 佐藤:小中高と? 多田:幼稚園もです。大阪は港区三先で、海遊館の近く、海の方です 佐藤:小中高までずーっと 大阪で育ったと 多田:はい 佐藤:どんな子どもだったんですか? 多田:う〜ん。学級委員長やったり 佐藤:スポーツは 多田:中学の時はテニス部でした。でも全然 運動神経が悪くって、無いんですけど 佐藤:そりゃないよ 歩いているし ラケット振ってもボールに当たらないとか ふふふう 多田:あまりにも下手なんですけども、でも練習ね雨の日のときもちゃんと行くから、先生が不憫に思って試合だけは出さしてもらっていた ふふふふ んですけど 佐藤:捨てゲームに多田をと。捨てゲームだ いけーってなもんでね。相手を喜ばせるのがお前の役割だと 多田:そうそう。本当にそうなんです。 佐藤:でも試合に出してもらったから いいわな〜。ちゃんと役割解っていて相手を勝たせてあげたんでしょう 多田:そうですね 佐藤:いいね! それは〜ほんとに。高校そんな感じで 多田:高校は写真部やって。高校ぐらいから 佐藤:写真部 めずらしいねーどういう写真を撮ってたんですか。多田写真ってのは 多田:普通に一眼レフで、何を撮るってわけでもなかったですけど。本当に普通の日常の友達を撮ったり、町を撮ったり やって。 佐藤:気になったところを片っ端から撮ると。今も残っているですか 多田:自分で焼いて、もう残ってないですね。モノクロを焼いてました。 佐藤:そういうことも出来るんだ 多田:でも凄い下手なんですよ。 佐藤:下手ってどういう下手なの 写ってない?? とかですか 多田:何かね〜インタビューしにいって、写真撮って100枚撮っても、その内、どこにもピントが合ってない写真とか あって。 佐藤:それいいじゃない おれも適当押しだけど、インタビューしながら同時に撮るって、むずかしよね。でも近頃のデジカメって勝手に写してくれるんじゃないの? 多田:そうなんですけど。逆に全部にピント合いへんってどうやってやったら撮れんやろうと言われるぐらい。 佐藤:細かくぶれているとか、ぼーとしているの 多田:全部 全部 ふふふふ 佐藤:ほんと!軽く押してからシャッター切らないからじゃないの 多田:でもねーやっているはずなんですけど。だいたい100枚 撮って1枚しか使えない 佐藤:1%とじゃ苦労するね。俺は変に写っているのでも使うのが好きだけど、ちゃんと写らないほうが好きだ。プロの仕事では そうはいかないよね。 多田:ある程度そんな風に見えるような、あとでフォトショップでいじったりとか。(高校では)写真部をやっていて。そうですね、高校ぐらいから何か自由になった気がするな 佐藤:何でそれは、中学までは不自由だったってこと? 多田:不自由じゃないんだけど、ずーっと明るく元気な子やった。 佐藤:明るく元気な子だったけど、自分では不自由だと思っていたと ふふふ 多田:なんなんですかね〜?中学受験をやってみたりとか。私がやりたいと言ったことは全部やらしてくれる親で。 佐藤:中学受験したいと思ったんだ 多田:そうなんですよね 佐藤:受験してがーっと失敗したと 多田:そうなんです、中学受験失敗。 佐藤:それで傷ついたんじゃないの 多田:でもね〜まあまあ、友達と一緒の学校に行ってるし 佐藤:向上心が強くって我欲につぶされていたってことか〜 多田:それは あるかもしれない。幼稚園の時は小学校の先生になりたかって、小学校の時は中学の先生になりたくって、中学校の時は高校の先生になりたかった 佐藤:教えるのが好きだとか。へーめずらいいね 多田:そんなのが好きで学校ごっことか 家でもやっていた。家によく小学校の時はみんな色んな人が集まって来てパーティーをやってもらってました。 佐藤:いいねー、今日みたいに事務所に人が一杯いるところが大好き、さーやるぞっての好きだと 多田:そうそう。楽しいです。 佐藤:うきうきしちゃうと 今は 気分 合っているね〜 多田:そうなんです。母親がそういう クリスマスとか雛祭りとかに合わせて段ボールでねぇー、顔填めパネル みたいなのを作ってくれて。で、クラスの友達みんな呼んで!あの子は あの子のことが好きらしいとか言って、そういうね、お母さんが聞きつけたこととかを、何とかちゃんと何とかちゃんこれ写真 佐藤: 子供を喜ばせる、上手やねー。楽しの大好きで 良いお母さんやねー。好きな人をつくってあげるって重要な仕事だよね。それで直ぐ別れたとしてもね。お母さんもなかなか良い仕事をしていたと。小学生から人を好きになりなさい!教育を実践してて。 多田:そんなこと言ってまいしたね。 佐藤:多田さんの お家の人はみさん交流好きなんだ 多田:そうですね。うん。 佐藤:それは好かったね。 多田:みんな、そうですね。 佐藤:でもそれでも 何の不自由って?ハートはブルーっていうのはね? 多田:なんなんですかね。でも何か、そうやなー 佐藤:むかついてた わけじゃないんだ 多田:ではないです 全然 とくにないですね。なんなんだろう 佐藤:かわった子やね。外見的には凄く明るいんだけど、内部は不自由 多田:なんかね、なんやろうなー 何がそうさせていたのか解らない! 佐藤:今はどうですか? 多田:今は楽しいですよ!でもずーっと楽しいのは、楽しいんですよね。 佐藤:悩みが 好きなんだな 多田:それは好きかも 佐藤:ふふふふ 悩むのが好きだと、仕合わせ過ぎて悩みを持ってしまうと 多田:ふふはあははは。もう。悩むっていうか考えるのが好きですね。 佐藤:悩んでいるわけではなくって、何か解決できないことを考えていると 多田:それは好きですね。 佐藤:それは悩みじゃないね。いいことじゃないですか。人間らしくって。何か考え続けていると。大学は 多田:大学は龍谷大学 佐藤:龍谷大学は京都でしたか 多田:そうです。親鸞聖人の浄土真宗の学校なんですけど。 佐藤:仏教に興味をもっていたの? 多田:心理学に進もうと思ったんですよ。で色々受けたんですけど。1年浪人をして。 佐藤:浄土真宗って万民皆平等みたいな感じでしょう 多田:なんかね 教育心理学やりたかった。 佐藤:教育心理学って何?子供の心理を研究するの?先生の心理? 多田:発達のこと とか 佐藤:ややこしいね〜 多田:はあはっはははは、そうなんかね、学びの事をずっとね 佐藤:人間がその時代の中で 人間になっていく 教育するってのは。 教育ってどうなのか?と。難しいね。社会の事が解って、そこから抽象的な考え方を引き出して、だからこうだ、みたいな話をするわけでしょう。歴史のことも知らないとね 教育史知らないとね。難しそうだね 多田:大学は入る前からDJをやっていて、音楽が好きでクラブでDJやっている。 佐藤:そうなの!掛けてた曲は jポップなの 多田:色々なんですけど。 佐藤:当時はどんな音が流行っていたんですか 多田:私はブレークビーツが好きで。テクノとか ブレークビーツあの辺が好き、ふふふ やっていて 自分が出てるよりも、自分は出演するよりもオーガナイズする方が興味が出て。この人とこの人やってみようと 佐藤:組み合わせて やってたんだ。レコードキコキコ逆回転とかやっていたの?ふふふふ 多田:やってました、は あははははは 家にまだ有ります。 佐藤:そうなんだ じゃ〜今日やってもらおうか ふふふふふ 多田:もう出来ないです。10年以上前で。 佐藤:レコード壊れちゃうよね 多田:あれ なんですよね、ダイヤモンドみたいな硬い石 佐藤:キコキコキコキコ音ね レコード擦ってね。一次流行っていたけど 最近はあまり聞かなくなったね 多田:そうですね、最近なにか摘発 凄いされていて、大阪も。風営法で。12時以降でしたっけ。踊らせたらあかんて。 佐藤:12時過ぎ踊らせちゃいかんと 夜中 踊るなんで健全な人間じゃないと? かな 多田:それでけっこうね、大阪がピンチなんですよ。 佐藤:なんで そんなに健全にしたがるのかね、スクウォッターは居なくしちゃわ 橋下さんの成果。 多田:どうなんですかね。 佐藤:ここらへんの 両岸にブルーシートハウス一杯 在ったよね。 多田:在りました。 佐藤:今ぜんぜん無く、芝生の隣では恋人同士が戯れ合っている。ラブラブしているというのも、悪くはないけど。乞食だって居ても良いだろうと思うけどね 多田:全部どこかへ 佐藤:収容しちゃったかな。 多田:収容しないんじゃないかな〜。ヤノベさんのラッキードラゴンのとき、川をリサーチし どこにするか?みたいなんで 一番最初船に乗ってずーっと行っていたときに、道頓堀の方とかも行ったんですけども。このままこの川沿いにずーっとあっち(西)の方に行くと、ドンドン景色が変わっていくんですよね。ここは凄い、何て言うか。 佐藤:今は ビジネス街の公園って感じだよね 多田:ビジネス街、ザ大阪って橋が。行ったらドンドンドンドン工場とかのところになっていって、ほんでブルーシートがざーっと続くような所も在ったり。この川、川沿い進むだけでも、全然景色が変わっていく。 佐藤:大阪は堀の町だからね。水の都、堀の町だから、船あそびはいいよね。西九条の方に行くとまた全然違うからね。 多田:そうですね、西九条の方 佐藤:そうか、それで心理学を学んで。 多田:心理学を学んで、で学校。 佐藤:学校の先生になるつもりだったの? 多田:うんとねー、大学はいる時は、臨床心理士になろうと思ってました。 佐藤:事件、事故が起きると学校医とともに活動している人居るよね あれかな? 多田:うんうん。 佐藤:大地震がおきると行く、今回の津波でも子供の話を聞いてあげ、子供の置かれた状況を知り支えるみたいなね 。聞くと貯まるので大変そうだと思うんだけど 多田:そうなんですよね。まわりはみんな学校の先生になりたい子ばっかりやったんですけど。なんかね。そうそう。高校生とか大学に入ったぐらいに、私が 教えるっていうことが、凄く、高校生とか小学生中学生とかって、まだ自我が芽生えてないと言うか。まだ不安定なね、カタチが定まらってないような状態のときに、それに、対して何か言ってあげたり、教えてあげる立場にあると、凄く影響力が強すぎるんじゃないかと思って。それが凄く恐くって。 私はそういう立場、そういうことをするのは、向いてないんんじゃないかと思って。で教職は採らず。そうなんですよ。で結局、人と話しをしたりして、人のこととか、ずーっと小学校ぐらいから、ずーっと気になっているんですけど 死っていうのがテーマになっていて 佐藤:し って死ぬこと 多田:うん。死についてずーっと考えたことがずーっとあって。卒業論文は死をテーマにしたこと 佐藤:はははははは、変わっているねー。考えても解らん、死んだこと無いから はははは 多田:なんか、死ってことに対して考えたこと。 何かそれを想像してたことがあるかどうか、とか。考え事があるか?によって、今の生き方がどう変わるかみたいな。そのんな論文を書きました。 佐藤:死に関して 卒論を書いたんだ。 多田:書きました。 佐藤:死についての文章を沢山読んで、ね 多田:うん、あとは色んな国での死のとらえかた とか。 佐藤:自分は普通、正しい考え方を身につけて未来の子供たちに教えてあげる みたなのが、一般的だろうけど。それはちょっといけないんじゃないか?というとは、確かに先生にはなれないかもしれないけど。 そういうふうに悩みながら先生をやるっていうのは辛いね 多田:今思ったら何か、それ影響力がある、ことは理解したうえで、それでも、教師として子供たちと向き合うとか。 佐藤:多様な考え方が一杯あってさ〜、その中で、こういうことを教えているんだよ、みたいなことを語りながら教えればよさそうだけどね。 これだけしか無いんだ みたいな教え方はよくないけど。教育って言うぐらいだから。 多様な見解は身について育む、その中から自由に選びなさいみたいな、態度で教えていけば。難しいか〜、別に問題ないと思うんだよね。色々知ってて子供が判断するならいいけど。偏った知識だけで、いいとか悪いとかの話になることが多いよね。教育は難しいね。軸が無いと考えられないしね。 自分だけが いいみたいな言い方 言いたいのは分かるけど。一生懸命考え込むとこれしかないと思いこむ人間になったら困るしね。柔らかいけど芯があるのは人を育むのは難しい構え方だよね この堀は時々遊覧船が通って、今度は黄色い遊覧船だ。手を振っているよ。ビール呑んで酔っぱらっています。 多田:はははは、ほんまや〜。ああ めちゃ手 ふっている。 佐藤:どこか田舎から出てきた人かな 多田:大阪の人多いみたいですよ 15:55 その02へ |