2009年8月2〜9日 ことば悦覧in京都 記録集 home 魚谷繁礼 門藤芳樹 山本麻子 岩崎泰 柳沢究 森田一弥 浅見俊幸 満田衛資 川勝真一 岡田栄造 榊原充大 山崎泰寛 牧野研造 俺クチャー 観客感想 番外編 名古屋 小林聖明 東京 太田浩史 松島潤平 浅見俊幸さんに聞きました編 8月05日 pm5時〜 晴れのち曇り (路上にて 01 02 03) (事務所内にて04 05 06 07) その04 浅見さんの事務所に着きました 路上から 室内インタビューにかわる 浅見:門藤さんから聞いてインタビューって何だろうと思って。 佐藤:私は素人なので、プロじゃないからインタビューの法則というのを学んでないので、行き当たりバッタリで 浅見:でも何年も何年も20年ぐらいやってらっしゃるんですか 佐藤:インタビューは去年からですよ 浅見:あ、去年から 佐藤:我が家などでやってた「建築あそび」の文字起こしは10年以上やってましけど。インタビューして文字にするのは去年からです。5年ごとにインタビューするぞと言ってるだけで。 浅見:あ、5年ごとに 佐藤:5年後の浅岡さんでしたっけ 浅見:浅見です 佐藤:名刺もらってないので、ここの事務所内にも名刺ないですか 浅見:今 きらしゃちゃってまして。 佐藤:そうですか、浅見俊幸さんでいいですか。 浅見:はい 佐藤:建築設計してるって書いてありますよ 浅見:今は建築設計している うはうは 佐藤:今は建築家みたいに〜 なっているんだ 浅見:すーっ 佐藤:美術家ではなくなった 浅見:美術家では ないんです 佐藤:ああ、もうないんだ美術家では。へえ〜。そうか横ずれしたんだ 浅見:そうなんです。ずれたんです・はい 佐藤:そうすると、こういうすいせんとかあるし完全に 浅見:完全に 今 もう建築です。美術的なことやってないですね〜 佐藤:メインは 内装改修ですかいまも 浅見:一応建物と 佐藤:ぼく雑誌ほとんどもってないですけど、研究しないのですし。雑誌、一杯もってますね〜 浅見:なんか不安に駆られて資料 佐藤:ああそうかそうか、劣等感の力が雑誌を漁ると、資料集めさせると 浅見:そうそう。 佐藤:劣等感の力任せで いいね〜こんなに集めちゃって。それは浅見さんのポートフォリオ。 浅見:ポートフォリオです。 佐藤:最初の、その町家を改修した、ものとか、何かあるのですか。話してもらえれば。 資料を捜している浅見 それで、自分がいいな〜と思う建築や建築家。無かったと言ってましたよね 浅見:はいはい 佐藤:今は変化ありました、どうなんですか。 これがそうなんですか、町家改修ね。内部ガタガタボロボロだったんですか 浅見:ガタガタでしたねもう〜。 15pぐらい斜めになっていたりとか。 佐藤:この梁を藁縄でグリグリ巻きにして固めたりして吊っているというのが、アクセント。ちょっとインパクトありますけど。これは何か意図が 浅見:垂れ壁が残っていて。びんびん効いていたんですよ。外しちゃおうと思ったんですけど。古い建物なんで。残して置こうと。壁が効いているんかな〜と思って。丁度夏だったんで、祇園祭りみてたら、縄で巻いているの見て。ああ縄で巻いたろ〜と思って。 佐藤:これはグルグル巻きは自分で施行したんだ 浅見:御施主さんと一緒になって 佐藤:建て主も手伝ってくれて 浅見:一応ここ巻いたりするのは、あと色塗ったりするのは手伝ってくれてたんですよね 佐藤:工事費はくれるは、手伝ってくれるは 好い人だね 浅見:そうです 佐藤:ほんと、これは町家をどうしようというか、住んでいるんじゃなくって。 浅見: (その施主は)週末別荘なんですね。 佐藤:贅沢だね、2階は、在るじゃないか 浅見:1階は庭があって。 佐藤:壁も自分で塗ったんですか 浅見:これは左官屋さんを入れているんですけど。木工事とか塗装、その間全般をやって。 佐藤:違う人の名前が書いてあるけれど 浅見:これはケンチク少年 佐藤:監修と書いてあるね、発表の名前は 浅見:僕と 一緒にやってた奴と僕とでなってます 佐藤:浅見さんは設計施工になってますね 浅見:はは設計施工 佐藤:企画がババさんていう、設計施工ということになっちゃってるんだね。これを見たら企画の人間はいらないと。 浅見:ははははは 佐藤:設計施工でここまで出来るんなら、浅見これでしようと。企画した人に嫌われそうな。ストーリーだね。 浅見:うふふふ。そうですね。 佐藤:企画したやつより巧いじゃん。そういう話になっちゃったということだね。 浅見:作ること建物に触ることが楽しかった 佐藤:これは住宅建築、99年だから。今から10年ぐらい前ですね。キャリアありますねもう10年あるんだから。ね。 浅見:一応 佐藤:初 設計施工、でいきなり住宅建築に載ったと 浅見:そうですね。僕の実力じゃなくって。ババさんっていう方なんですけど。 佐藤:その後10年だから けっこう永い時間ありますよね 浅見:そうですね。 佐藤:美術には 全然行かずここからあ〜 浅見:行かずです。 佐藤:ここからずーっと建築ばかり、美術の事忘れた。ああ勉強してなかったんだな。途中脱線して応募だった 浅見:あははははははは、そうですね、現場で作ったり最初 佐藤:勉強してないで酒呑んでたんだった 浅見:酒呑んでたんで。 佐藤:酒呑んでいたんで 、別に美術に未練は無いと。 浅見:そうです。 佐藤:体動かして、出来ちゃう。こっちの方がいいじゃないかと。適当でいいね〜。 浅見:ふふふふふ (西陣の屋根) 佐藤:美術学んだことについては何か、自分らしさみたいなものを、このような工事やるときには発揮されたり、あるんですか 浅見:頭で考えるってことも、もちろんするんですけども。何かしら描きながらやるんで。そういう 佐藤:依頼されると、現場にいって観て。最初何から始めるんですか見ないで話だけ聞いているとか。 浅見:うん、話聞いて、たぶん。 浅見:いきなり住宅建築に載ってしまったと。 佐藤:中村謙太郎さんですか、 浅見:そうです、そうです。 佐藤:中村さんと言えばわかるんだ。 浅見:彼 大学の先輩なんですたしか。 佐藤:ああ、武蔵美だったか 浅見:たしか武蔵美なんですよ。 佐藤:なるほど、それでつながって。どうですか建築をつくってみて感想としては、建築教育からいきなり現場からスタート、はいっちゃったんだよね。 浅見:こんなに儲からんものだとは思ってなかったんですけど 佐藤:ははあはははあは 共に ははははははは 佳い感想だね〜 浅見:うふふふふ 佐藤:いきなり!儲からんとは良いね〜。シミジミと体から滲み出てしまうと。 浅見:シミジミと。もうちょっとましな生活出来てもいいような。 佐藤:設計施工だからさ、儲かっていいはずなのに! 浅見:設計施工も最初なのに、今設計だけになったんですけど。作っていて工務店のように請け負わずに。最初は作品作っているんだ〜 というイメージでやっていたんですよ 佐藤:うんうん 浅見:工事の施工者じゃなくって。デッカイ作品作っているぐらいのふふふつもりでやっていたんで。 佐藤:人間が住める彫刻を、立体作品だと 浅見:気持ちとしては 佐藤:作品作り、ついで人が住めりゃ まあいいか〜! 浅見:そうそう 佐藤:だんだんミイラ取りがミイラになっていくみたいに、建築の方に 浅見:なんかよっていってしまう、ね。つまんなくなっていくのか、ちょっと分かんないんですけど。僕としては建築の世界に。勉強すればするほど。面白いし。 佐藤:美術表現が合体した原型ものだからね。平面と立体と。元々一体だったものが分かれているだけだからね。 浅見:そうですよね 佐藤:尚かつ人が使うし。美術だけ鑑賞するとかではない。鑑賞するための訓練が要るけど。建築なんか訓練しなくっても、いきなり住んで暮らせるものね。 浅見;そうですね。 佐藤:俺の建築は素晴らしいとかじゃなくって、理解できなくっても。いきなりそこで暮らしが始まれちゃうから。立体系の美術表現とはちょっと違いますよね。 浅見:そうですね。 佐藤:それよりは こっちの方がオモロイと 浅見:そうですね。うん。 佐藤:でも何とかは食えるけど、儲からんと 浅見:儲からん あはははは 佐藤:10年シミジミと、ことば。儲からん!滲み出ると。でもやめないと。 浅見:やめない ふぅつふふふふっふ 佐藤:なんで そんなに面白いんですか?ふふふ 浅見:なんでやっているんだろう。確かに、何か。作業量一杯あるじゃないですか、建築って。 佐藤:あるなんてもんじゃないよね。やればやるほど増えて来るよね 浅見:だから何か、やめるタイミングが無いんでしょうね。もう、びしっと切れるわけでもないし。やっぱ楽しいのは楽しいですから。 佐藤:うん、そうか。なるほど。でも呆れた両親は知っているんですか、今こういう仕事しているっていうのは。 浅見:一応知ってはいると思うんですけど。 佐藤:HPにのせますからね。息子の名前検索。クリックされちゃうよ 浅見:うはははははは 佐藤:ホームページとかあるんですか? 浅見:無いです。 佐藤:この記録作ると 検索すると 一番最初に出てきちゃうよ、! 浅見:そうですよね。 佐藤:親戚兄弟 見ちゃう〜みちゃうよ 浅見:うははははははは 佐藤:あいつ 俊幸こんなことやって言ってるわ〜って 浅見:うはははははは、いいですよね 佐藤:そういう、僕の記録は知り合いの人々がみて喜ぶのが多いですよ 浅見:うんうん 佐藤:友達や兄弟など見てね、「お前ってそういう奴だったのか」 浅見:暴露本的な感じなんですか 佐藤:知っているようで 聞かないネタが じゃんじゃかも、公開して手に入って。人間は他者に無関心だ!ってことが分かるだけだけどね 浅見:ふふふふふ うん。 佐藤:僕はそれが目的ではないんだけど、5年ごとに観察する。したいというだけで。媒体としてちゃんとお金の取れる媒体と比べれば、編集無し。ほったらかしで公開してます。編集したり、リード文付けたりしてませんから。見にくいことこ極まっている だけど。 浅見:ふはあははは 佐藤:20年後に整理すればいいやって思っているから、観客にサービスしてない。だから金はとれない。っていう感じで聞き取ってますので、そこんとこよろしく。 そうか浅見的 京都へのアプローチがあったかと。知りました。 浅見:そうですね。何か当時の学校で、80年代とか90年代とか、最初の建築見てるときに。何か色であったりとか。形であったりとか。好きになれなかったんですよ。で、そういう設計事務所とかにも行きたいないな〜と思ったりして。何か変に反抗しているような気持ちが有った。多分あった。 佐藤:90年、91年って言ったっけ大学へ入ったのは 浅見:98年に卒業なんで、94年に入ってます 佐藤:相当景気悪いときだよね。銀行は潰れダスは、 浅見:みんな仕事が無い 佐藤:90年代に建築専門誌に載っている建築を観ていたんですか、やっぱり。 浅見:観てましたけど。何か好きになれなかったですね。 佐藤:こいつら尊敬できないと 浅見:って若造なんで思っていた。ふふふふふふ 佐藤:それは若者には 普通の態度だよね 浅見:うん。 佐藤:表現しようとして、美術学校へ入っちゃうわけだしね。主体とは何かみたいな 浅見:ふふふふふふ 佐藤:そういう気分だったんでしょうから、自己表現してやろうみたいな 浅見:そうそう、そうなんですよね。 佐藤:でも大学に入った途端、酒飲みして、女の話をして終わったと 浅見:4年間だらだらしている、あっという間に終わってしまって、どうしようって感じ 佐藤:卒業制作とか出さなきゃいけないんじゃないですか。 浅見:はい。 佐藤:適当に提出すればOKですか、何でも通っちゃうんですか 浅見:一応ものとしての完成度があれば何とか卒業できるって感じ、お題は何でもいいって感じ 佐藤:何作られたんですか、卒業制作は 浅見:一応設計課題だしたので。湖に船着き場を作って。青少年の為の中学校のときとか臨海学校とか行くじゃないですか。そいうときに泊まる施設が在るので。林間学校の泊まった生徒が乗る船着き場をデザイしたですけど。 佐藤:捻ってるけど、それでもOKなの 浅見:それでOK 佐藤:美術表現だけででね 浅見:いや一応建築は建築なんですけども 佐藤:美術にはってたんじゃなくって、建築だからね、誤解してた。美術に入って建築に横ずれして来た人 と誤解してた 浅見:でも学校の中で建築ってこと やりたくないので、美術の方向の行こと思っていた。 佐藤:そいうベクトルあるから誤解しやすいんだな、そうかそうか。その当時の武蔵美の先生は誰ですか 浅見:えとね、竹山実っていう先生がずーっと居て。 佐藤:おじいちゃんじゃない、もう 浅見:おじいちゃんです、だからもう若い活発な人、当時居ない時代なんですよ。あとは中村好文さんとか教えに来てたりとか。 佐藤:どなたも好きになれず (右え ネットにあった竹山実さん) 浅見:なれなかったですね〜 佐藤:中村好文なんて売れっ子じゃないの。 浅見:うん、売れっ子で よく雑誌とかに出てますね。 佐藤:でも好きになれず。 浅見:へへへへふふふふ 色んな事を知らなかったせいもあるんでしょうけど。うん。今は皆さん凄いな〜っと思いますけど。 佐藤:何が 今は凄いと思うんですか? 浅見:そうだな〜。学生のときにこのデカイ本買って。スカルパっていう人の。お墓。これ 佐藤:スカルパのお墓 浅見:これ、まだ行ってないんですけど。ブリオン家の墓地ってやつですね。 佐藤:ブリオン家の墓地 浅見:これみて初めて凄いと思ったんですね。 佐藤;どこが凄いんですか説明してください。 浅見:なんて言うのかな〜。 佐藤:ブリオン家の墓に感動したと、これがスケッチ 浅見:このスケッチが良い悪いわかんないですけど。何か 佐藤:どこら当たりに感動したんですか 浅見:遺跡のようなもに みえたんですよ。 佐藤:はあはあ、だってお墓だからね 浅見:そうなんです、そうそう、お墓、この辺なんですけど 佐藤;この当たりは有名ですよね。何窓っていうのか知らないけど。民主党のマークを倒したようなね。 浅見:うふふふふ。何か執拗に何回もスケッチ重ねながら 自分のやりたいように作っていくっていうこの、お金を無視したやりかた まずそこが凄いのは凄いじゃないですか ふふふ 15:06 その05 へ |