ヤノベケンジ入門 文字お越し集   2018年 作成 
 2003年 動画) 誇大妄想の都へ 文字お起し02
ヤノベ:あここや 看板がある。オロナミンCの。
大村崑:はい
ヤノベ:おはようございます。初めまして。
大村:ようこそ。
ヤノベ:ありがとうございます。

ナレーション:大村崑さんは、万博のイベント、子供の祭りを演出。ロボット出目とも共演した経験があります。

ヤノベ:当時のご様子などを是非、うかがわさせて頂ければと思っております
大村:はい。分かりました。
ヤノベ:僕はヤノベケンジという者なんですが。
大村:ロボット屋さんですか
ヤノベ:ロボット屋さんに近いかも知れませんねー。
大村:ロボットを追及してずーっと

ヤノベ:そうですね、ロボットというか、そういう動く作品ですね。一応美術作品という言われkたをされてるんですけど。ロボットみたいなモノと認識されて

あ、これピエロの恰好してます、これ大村さんですよねー
大村:うん。全部観られるんや
ヤノベ:周りから四方八方から
大村:正面からだけやなしに、後ろの人見ているだけで、コマ劇場でちょっと半分前みたいな芸はしたことあるけど、これの自分の演出、自分が出演してまずどこへ立ったらいいかなーっと、自分で今記憶が無いんだけど。この写真観たらピエロの恰好してますねー。
ヤノベ:当時、デメ君はなかなか使いづらいモノであったですか
大村:そう、使えんは。ただ大きいっていうだけで、だから僕は言って、作った人に悪いけど、これはアイデア出した人に悪いけど、これで拍手とるということなかなか難しいかった。
やのべ:あーあーなるほど。
大村:本当はこれで拍手とりたかった。呼んでも出てきへん時もあったしね。
ヤノベ:あーそうですか
大村:こんな大きな作りなくてもね、いつも隠されへんやもん、端にどーんと置いてあるから。
ヤノベ:そうなですよ。結局動かずに最終的には端っこに寄せられていく、垂れ幕掛けられたりしてみたり、
大村:そうそう

ヤノベ:当時、初めてこの万博会場に演出の話されたとき、やはり今までなかったという事で非常に未来的な、そういものはかなり感じられました。

大村:これからこういう事をやらなけやれば、成らないのかなーと、腹くくりましたねー。
ヤノベ:あーそうですか
大村:こういう、でも今、考えてみらあん時だけやね。
ヤノベ:大村さんにとっして、未来はここで終わっってしまったような印象があるんですか
大村:のびてないものね、これにずいする、これに、ああ万博でやったから今役に立っていると言うのが、無いよね。でも僕にしたら、物凄い楽しい苦しい、経験したから。役者として自分の履歴の中に大きく入れ込んでいるというのは、誰も認めておらなくなっても、あんたがこうして取材に来てくれたら、ごっつ嬉しいのと一緒で。あんときよくやってよかったなーと言う。

ヤノベ:僕ね、ミーハーな事していいですか。サイン頂きたいんですけど
大村:ああ
ヤノベ:僕もこれ家の田舎にあった看板なんですけど。
大村:よさ重たそうな看板だね、保存状態いいですよねこれ。
ヤノベ:嬉しい!ふふふふ
大村:はい
ヤノベ:ありがとうございます

大村:ははははは


































ナレーション
:ヤノベさんは今年8月万博会場跡地に在る国立国際美術館で、大規模な展覧会を行う事になりました。

ヤノベ:何か降りて来る瞬間というのが有るんですよね。それがどんな時か、分からんですけど。なんやろな、それ。うん。うーん、なにやろな。物づくりの神様かなんか知らんですけど、そういうのがふっと降りて来る瞬間があるんですよね。そんときは、しびれすけどね。うーん。快楽物質が脳味噌からぶわーっと出て来る瞬間とか、あるんですよねー。


 運んでいる

ヤノベ:運命的な出会いとか、そういうものによって自分が動かされているようになって来る瞬間があって。そういうものがあるから何か作品が生まれたり、僕が存在する意味があるんだなーと思いてくるんですけど。何か自分が個人的に頑張るとか、僕が才能があるとか、そういうものじゃなくって、何か世の中が、そういうことをさしてくれるような、何か大きな力によって動かされているような、事を感じ始める時があるんですよね。だからそれ、は凄く造っていて面白い。


旭川へ
ヤノベ:佐藤英夫さんにお会いするということが主目的なんですけども。佐藤英夫さんはご存知のように、万博当時、太陽の塔の目玉の上に登って、7日間籠城したという、目玉男として有名な方なんですけど。

 太陽の塔と、自分との、関わり合いですよね。それが今回の展覧会の一つのテーマに、太陽の塔、ひいては岡本太郎と、どれだけ、拮抗して存在できるか、太陽の塔に自ら単身乗り込んで、それに、体いっぱいぶっかった人。
 店内

佐藤:うんー。あんなのはもう偽善の塊みたいなもんだけど、僕から見るとね。
ヤノベ:万博のね御祭り騒ぎ自体
佐藤:うん。そこには、要するに国家権力とさー、大企業の見栄の張り合いであってね、あんな所に進歩なんか有る訳ない。進歩だの調和だの有る訳ないと僕は思うね。
ヤノベ:それは当時、そういう反万博みたいな思想というのは割と蔓延していた、
佐藤:うん当時はね、そんなのは極陳腐な考え方でしょう。そんな事を言う人はいくらでもある、そんな事を言う人はいっぱい居た。
ヤノベ:その反万博運動というものも動きがあったという事
佐藤:あったね
やのべ:佐藤さんが当時、太陽の塔に登られた時というのは、やはりそういう万博自身を否定する、潰すという意識があったということですか
佐藤:うんあった、誰かが万博太陽の塔を乗っ取ってさ、目玉の中にた立て籠もってね。落ちて死ぬかも知れんけどね、死んだら万博、みんな、白けるだろうなーと。そんなに苦しいものじゃないよ。一週間喰わないぐらいね。
ヤノベ:あーそうでうすか、それまでハンストとか経験が

佐藤:初めてだね、それやったのは。ただ水が無くって困ったね。水が飲めなくって。
ヤノベ:水も何も持たずに
佐藤:うん、全然何も持たなかったからねー。
    岡本太郎が来た時にすぐ分ったね、

ヤノベ
:どんな様子でした。岡本太郎さん
佐藤:太郎は、憮然という顔だったね。憮然という顔でジロと見てね
ヤノベ;いつもの鋭い目つきで
佐藤:写真撮ってたね。カメラ取り出して写真撮りだしたね。太郎が色彩、コントラストがいいとか、そんな事を言っていったらしい。
ヤノベ:佐藤さんが座っている、状況
佐藤:だから、ヘルメット赤
ヤノベ:青いタオル。
佐藤:あの時、毎朝ね、当時のソビエト館ね。ソビエト館の職員が塔の下に来てね、挨拶していくんだよ。
ヤノベ:ああそうですか

佐藤:朝の7時かそんくらいにね。ロシア語で何か大きい声で言うんだよ。赤軍のヘルメット被っていたから。向こうから見れば兄弟分みたいなもんにおもってんだな。ふふふ

ヤノベ:今回、(湾岸)戦争が始まってしまったりとかね、そういう事って自分の中でも混乱したりとか、あるんで、どういう形で反映されて行くっていうのは分らないんですけど。そういう一つ一つ答えを自分の中で出していくためにも、実際こういう形で色んな人に会って、話を伺うということもね。非常に重要だと思いますよね。











ナレーション:新しい作品の模型を持ってこの日ヤノベさんは知り合いの鉄工所を訪ねました。

ヤノベ:こんにちはお久しぶりです〜。
ナレーション:大がかりな作品を手掛けるのには専門家の協力が欠かせません。
エキスポタワーの廃材を使った新作の組み立てがいよいよ始まりました。作家活動の集大成となる展覧会が、まじかに迫って来ました。

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