sunchild てつがくカフェ@ふくしま 2019年2月16日   2019年 作成 佐藤敏宏
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アートの政治的利用と 政治家などの意図市民はどう応じるの

佐藤:震災に遭った福島市に何が寄贈されたのかは、ここの本に載っています。『東日本大震災の記録』といい福島市の災害対策本部がまとめた記録書です。この中にはヤノベさんの作品のことは書いてないんです、平成26年3月に刊行した本だからです。(何が寄贈されたのか知りたかったら) よかったら、これを見ていただければと思います。


   
老女1:食べ物はわかるんですけど。芸術作品というのは好き嫌いもあるし、かつ人型、人体、人形というのはさらに・・・・大きいというのは。どうしたって目に入っちゃうようなインパクトあるので。そういったことですね。

佐藤:
先ほど (ヤノベさんが) 言われたように、この作品はヤノベさんが、福島市に寄贈したアート作品ではないのです。ヤノベさんは福島市のために制作したんじゃないんです。(アート作品を)それを政治利用したのは A館長さんであり、首長であり。 会場 政治利用ですか?? ロンダリングした人たちの言動は年表にしましたので、もし興味があればお見せします。はっきり言うと2018年6月7日の寄贈か設置会見の時に、首長は「原子力災害を受けた福島の再生を願って制作された」といきなり嘘を言っている。(2011年11月12日のやのべさんの設置会見の言葉を元にすると)嘘と言ってもいいと思うんですね。(列席されていた)ヤノベさんはその事には触れなかったんだけれども、毎日新聞の記者が色々聞くものだから、ヤノベさんは福島のためとは言わないんですよ。本当の制作した意図を、記者会見の場で発表してるんだけども、それが報道されていないんです。
 先ほど「マスコミは印象操作しているんじゃなか」という話がでました。マスコミというのは(記者クラブに飼われている)人間が書いたりする(動画編集したりする成果物)だから、(マスコミの社員なので)中立公平などあるわけがないのです。読み手が、そこを加味して読まなければ、見なければ、いいわけであって。この記事は産経新聞だから右だな、朝日だから左だなと、聖教新聞だから公明系だな、赤旗だから共産党系だなと。記事は記者がどう書いても、マスメディはどう放送してもいいと思うんです。(受け手のリテラシーの問題です)
 だからここの議論場に(マスコミ)印象論を持ち出し、ここでの議論をしないほうがいいと思います。ただ事実を持ち寄って(語り合う)、A館長さんがこの日にこう言って、2018年5月7日に博物館の人たち等がヤノベさんの(ウルトラファクトリーなどへ)ところへ訪ねて行って、福島市に持ってくるまでには何段階かの段取りがあるわけですよ。(表面には表れてないんです)でいきなり6月7日(と8月3日序幕式)に発表になっているわけですけれども。
 市長は2018年の3月2日大原美術館へです。少し訂正します 基金の理事長さんに(前回の会合の後)直接インタビューしたんです。理事長は2018年福島市長に年頭の挨拶に行って、サンチャイルド俺が預かっているんだけどどうやねん、基金がもらったんだから基金の敷地に立てればいいと僕は思うんですけど。どうやねんて(注:何で聞くのか?)そしら、ぱくっと食いついて来たのでやったーという話だから。酷い話なんですよ。 会場はははは
 酷い話なんだから!こんなの作者に無礼極まっている、こんな話はない!(何もせずに放置しておけない)だからから俺はもう一回立てたい。というのが僕の思いなんです。
 何度も繰り返しますが、福島市のために最初に(サン・チャイルドを)立てたんじゃないんです。ヤノベさんはヘーゲリアン的(なのでしょうか)にれを作ることによって日本、世界、宇宙、太陽と前向きな(希望をもっている)んだけども、福島市長はどうも下向き、(地元誘導向き・官僚的、いいことしてやっている)上から目線的。
 最初から(作者と市長の精神が)合ってないんです。A館長さんも、もちろん(ヤノベさんの姿勢と)合っていない。「東北というのは千年植民地」説を言っている人なんで。どうしてもヤノベさんふう(外向き思考で)世界がよくなっていく、という発想じゃないんですね。(福島・東北の民)あんたたちは虐げられている人で「東北学で救いますよ」みたいな話を(するん)ですよね。僕から言わせればとんでもない説ですよ、そこの処だけ、誤解のないようにというのが僕の願いです。(参照:映画・太陽の塔でのA館長の語りを観よ)

老女1:わかりました





 


寄贈された方々の土地に立てる、そこから外した理由は

老人男1:質問なんですけども、市長とA館長さんが政治利用しちゃったんですけど、どういうな感じで政治利用したんですか

佐藤:まず、最初にA館長さんの事を言いますと、ふくしま自然エネルギー基金というのをご存知ですか。
老人男1:基金の理事長さんはどうして
佐藤:太陽光発電やっているだけで、
司会:どうしてそこをつっこむ必要ありますかね うふふふf
佐藤:突っ込まれたら言いますけれど。突っ込む必要ないということでいいですか
老人男1:どういう理由で政治利用されていると判断されているのかなーと、政治利用の意味合いがです
佐藤:だってエネルギー基金で自分たちで寄贈を受けたんですから。福島市に持って来てぶった立てる意味など、政治利用以外に何もないじゃないですか。自分たちの太陽光発電の庭に立てればいいんですよ。そしたら誰も文句言わないですよ。それをわざわざ福島市に預けて、こむこむに設置することは(彼ら自身の政治利用そのものです)

老人男1:ヤノベさんは作品で世界をかえたいと、希望と勇気とか。たしか前回チェルノブイリの事も含めておっしゃっている。そういう事を吹っ飛ばしちゃって、復興という名の、言葉だけで政治利用した。

佐藤:福島市の再生・復興のシンボルとして、というのはヤノベさんの制作意図ではない。
老人男1:わかりました

佐藤:ヤノベさんには大変失礼なことをしているわけだから福島市民とし謝りたいし。ヤノベさんも少し悪い(確信犯かも)と思うんだけど。それを福島市にもう一度立てる、ことで失礼・非礼を解消したい。場所は何処か、いつか、問題があるんですけど。
 その時に問題なのは(現在サンチャイルドは)誰の持ちものなんだと。持ち主が処分してしまう可能性がありますよね。市役所に行って「処分するな」「どうやったら処分するんだ」「処分するなら俺が買いたいんだけど、どうやったら売ってくれるんだ」と、全部聞いたんですよ。
 金持ちが福島市に来てかっさらっていってしまい「実は売っちゃったから無いんだよ」と言われたら困る。「絶対それはやめてほしい」ということを市役所に文書で出そうと思って陳情書をもらって来たんです。出す宛てがないんです、誰に出したらいいのか分からない。(教育委員会かも)
 サンチャイルドが無くなっても、この議論は続けていけばいいと思うんだけど。「ヤノベさんにもう一度作ってもらって立てればいい」という発想もある。やっぱりイチ・チャイルドを、最初につくったサンチャイルド、いわゆるイチ・チャイルドなので、あれを絶対、ヤノベさんも思い入れがあるんだから、あれを福島に立てる。 
 前回の話を受けると「福島という名前がついているので、福島市に立てた方がいいという合意があった」と思うので言っているだけです。福島市に立てたい。
 ままでは市長はアーテストを愚弄しているというか、馬鹿にしているというか、尊敬した扱いではないですよね。政治利用したことに対して、福島市民は謝るべきでだし、それを修正していく義務があると僕は思います。だから活動しているだけです。恥ずかしいです、世界に向かっても。

アーテストが観た 福島市設置への経緯など

W氏:ちょと事実だけ。時系列な話なんですけども。
 まず、福島市ではないですけど、県にたくさんの美術作品に関連するよう物が。特に避難所の運営とかやっている時に、寄託されていたという事実があるんですよね。それは折り鶴みたいなのから、アーテストの作品まで含めて。
 でそういった物がじゃー県がきちっと今、保管しているのかと言うとそれはちょっと曖昧な状態になっていて。3年前に名前を忘れてしまって失礼なんですけども、そういった物をまとめて、文化センターで展示したいと動いていらっしゃった人がいらっしゃいました。でも、なかなかそういった物を保管する場所や、きちっと状態を残していくといういうのは難しいので曖昧のまま来ていたということがあるんですよね。今後そういうかたちで、アーテストの方が寄託されることがあるかも知れないんだけれども。特にあの当時震災のときに、たくさんの芸能人が炊き出しだとか、いろんな物を持って来て、話題を振りまいていた時期があったように。そういった物がたくさん有ったことは事実です。

 それで、「ヤノベさんの今回の作品は、それとはかけ離れている」というふうに私は認識しています。なぜならば、それを寄託するまでの過程がけっこう紆余曲折というか、具体的にあったですね。

 私は「福島ビエンナーレ」というのを福島空港で2012年に行ったんですけども。実はその時に、前にもいろいろと文章なんかにも書いているんですが、ヤノベさんのそういう制作をされていることを知って、「ぜひビエンナーレの会場で、当時は福島空港だったので、持ってきたい」持ってきたいというよりは意向はお伝えしたけれど、お金は無い。 会場はははは  大学だし。その時にヤノベさんご自身が、当時、ご自身でドローイングを書きながら、お金を集めてて。
 それは同時に自分がこっちに持って来ることの意思表明や、それを賛同する人たちを集めてという意味で、100人の人とたちからお金を集めたんですよね。その時に200万円以上のお金が集まったですが。それで福島空港に、あのサンチャイルドを持ってきました。持ってきて展示した時に。これも何度か語っているんですけど。 今回みたいな話題性や問題性は無かった。それは設置された場所の違いもあると思うですけれども。時期的な問題もあると思うんですが。何もそういう形で、ガイガーカウンターの問題やら、スーツを着ている問題とかに関する話題性は多く語られる事は無かったんですね。
 その後、たくさんの作品が当時200点近い作品が飾られていた中で、空港との話し合いの中で。サンチャイルドの前で写真を撮ったり、子供達が観に来られる機会が凄く多かったので「じゃーそのまま残しましょうよ」という事になって。そのまま作品を空港に残しておくという形になりました。でクリスマスだったり、それぞれの節句シーズンでサンチャイルドを着せ変えたりしながら、進めていたわけなんですが。
 最終的にでも「福島空港はウルトラマン空港」だから、円谷さんからちょっとクレームが付いて。ウルトラマンより大きいな作品があるのが、あんまりこう、どうなだろうという問題と。あと、そこにあった作品の場所が「ウルトラマンの車置きたい」という意向もあり、それで撤去しなければいけないと。

 1年間置いている時にヤノベさんと私の話では、切っ掛けとしてはね、福島の問題だし、先ほど言ったように普遍的にフクシマ問題を世界に発信するということも含めて、特にネガティブな福島のイメージを払拭するという意味でね、アートを介して多くの人たちが来て、語っていく。いろんな言説が語られることが好い効果をもよおすんじゃないかという事で。僕もそれを賛同して、ぜひヤノベさんの作品を残したいと思ってですね。

 実は、福島空港の撤去する間にですね、県立美術館とか郡山市美術館とか、こむこむも来ました。文化センターも行きました。全部の市役所に行ったり、施設に掛け合ったんですね。そのときに言われた一言はみんな作品の問題よりも「大き過ぎて」。当時内向きっていうかな、外に設置することを前提とした作品じゃなかったので。これを置いてしまうと、なかなか、ちょっと他の動きが出来ない。福島大学にも、図書館が今改装される予定だったので、置こうと思って、ここにと話もしましたけれども。「これが置かれてしまうことで、動きがとれなくなっちゃう」という、そういう答えで。
 でヤノベさんとのやりとりの中で本当に福島に置きたいという気持ちは私たち学生と一緒に実行委員やっていたので、あるけれども。申し訳ないけど撤去してくださいと。その撤去の費用や、持ってく費用もヤノベさんが負担してくださってね。一回持って帰りました。

 で色んな人が言っているんですけども、ヤノベさん自身のアトリエ、壮大な倉庫があって、作品の置き場所に困っているという問題がまず無いんですよね。ヤノベさん自身がもっと大きな作品幾つか作っていく中で、福島ビエンナーレの中でね。サンシスターという喜多方に展示した作品とか。その二年後には菊人形の会場にフローラという作品を展示したり。その後、二本松のお城の跡にスップス・キャットという猫の作品を展示したり。大きな作品を、どんどんどんどん毎年のようにビエンナーレに出されていた経緯がありました。

 喜多方で展示したときに、実は基金さんや、A館長さんに引き合わしたのは私の責任なんですけども。ただその時はヤノベさんの事を、みなさんも知っているし、著名なアーテストだし。こういう優れた作品を作ってらっしゃる方と、知り合うという事によって「何か福島も前向きな方向に進められるかなー」という。ごめんなさい長くって。 そこで、その次に、実は基金さんたちが電力会社を、自然エネルギーのね、電力会社をつくるに当たって、ヤノベさんに作品をもしね、設営しようという話があったんですよ。そしたら、ヤノベさんも別な強烈な、ははは、力強い作品を提案されてて、「それはちょっと」という話の前提が実はあるのね。

佐藤:基金長にお似合いの、風神ですね

W氏:風神です。でその時にはヤノベさんはっきりおっしゃったんです。私のお金は皆から集めた自然エネルギーのお金なので、「私のお金でそういったアート作品を立てることはできません」とはっきりおっしゃっていたですよね。そういう流れでずーっと来ていいた中で、オフグリッド(GOG)というギャラリーが出来たときに。GOGの小さなギャラリー ここの半分ぐらいですかね。スペースで色んなアーテストの展覧会をやっている中で、ヤノベさんが展覧会をなさったときに、GOGに作品が展示された人が残していくというのが、いままでなんとなく流れの中で出来ていて。
 「何か作品を残してくださいね」という話があった時にね、結果的にヤノベさんは、私も、そういった空港の前例もあるから、サンチャイルドを提案されたというのが事実なんですよ。 だから誰かが、強制的に何かしたわけでもなく、皆の好意でね、たぶん引き受けた中で少しずつ階段を上っていったのが事実なんじゃないかなーと私は思っているんですけれども。

 で、結果的にさっきにヤノベさんの話のように、基金さんが大きなお金を使って動かすことが出来ない中で、いただいたサンチャイルドは、そのままもらった物として残してはいるけれども。でもヤノベさんの素晴らしい作品をね、そのまんま持っているというだけの働きだけでは意味がないので。で、その時に市長が代わられて、もともと飯舘のご出身の方だし、だからその流れの中でたぶん。

 ごめんなさい、ここは推測なんですけども。そういうヤノベさんの素晴しい作品が福島に置くんであればね、ちょうど、どつか好い所がないかなーと考えたときに、福島市長が代わられた時に「じゃーどうでしょうという」形で提案されて、「あそれはとても、市長もよく知っていた作家だし、作品だったので「よろしいですね」と。感じで持ってきた。というところが大きな前提だった。だから、そんなにね、政治的なものとか、個人、個人が何か勝利をしたようなかたちで持ってきたというよりも、みんが少しずつ階段を駆け登っていって、展示したというところまで行ったのが、僕は正直なところでね。
 そこまでの事実だけ、私が知っている範囲の事実だけは、たぶん憶測だけで語られる方もたくさん空中戦であるので、語っておいた方がいいのかなーということでお話しました。


 その03へ続く