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  建築基準法一部改正審議 
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 姉歯元建築士喚問   

  2006年 11月09日東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見
   藤田東吾氏 記者会見1英語部分は除き 文字化した記録 記者会見2 

     記者会見2    質疑応答 編  

● 質問 フィナンシャルタイムズ(英語にて質問)

藤田 :私どもは指定確認機関として、アパ・グループの背景がどうこう、どういうものであるかは直接知りません。ただアパグループの元谷会長という方は、安部、現安部総理大臣の安晋会のという後援会の副会長をつとめているということは聞いております。また民主党の鳩山さんは、アパの元谷会長がいる、ワインの会というのに参加していると聞いております。アパというのは元々富山県(だたしくは石川県)の出身の会社です。ですから森政権の森さんが、森元総理大臣の地元というのかな・・の出身の企業です。

タムラミゾウチ(田村水落)というのは富山県の設計事務所です。


●質問 (英語のて質問)

藤田: すでに偽装が発見されている物件には 住友不動産鹿島建設大林組。いわゆる日本をリードするゼネコン、「ス-パーゼネコンの物件が複数ある」というのが事実として公表されています。ですから日本全体の問題なんです。だから制度上の欠陥が背景にあったと。



● 質問:アソシェトメンバーの西と申します。私がもし国交省の役人であれば、行政訴訟を起こされるのが一番怖い。行政も立法もたぶんマスコミもたぶん動かないと思います。で司法という権力を動かすのが一番いい。「それしかないのかな〜」と私は思うんですけどいかがお考えでしょう

藤田:その件については複数の弁護士と相談した結果、「制度上の不備をですね、裁判で追求するのは おそらく不可能であろう」と。現行の日本の法律において。ということでした。
私は指定確認検査機関の代表者として、少なくともこのような不法行為が行われていることを所轄庁の国土交通省に対して通報義務があったので通報したんです。そして客観的事実と根拠・原因を分析して伝えたんです。

それで本来であれば、日本のシステムが有効に機能しているんであれば 解決されるのが当然なんです。

ですから本来であれば、安部総理もしくは小泉首相に直接 言いに行く必要なんかないんです、日本が本当の法治国家であれば。

憲法の前文にはこう書いてあるんです。国民は国の代表者を通じて行動するんだと。そして憲法12条には主権在民というこの法の理念は不断の国民の努力によって実現するんだと。だから僕は努力しているだけなんだです。


●質問 (英語にて質問)


藤田
:まず姉歯さんが申請した物件が発覚した経緯は、アトラス設計の渡辺さんという方がいるんですが、この方が自ら再計算をして。姉歯さんが設計したものと同じものを構造設計し直しして、そして彼は偽装を知った。その偽装を知ったことをイーホームズに伝えたんです。ですから 確認検査でチェックする要所・要所のチェックでは解らない所が偽装されていたことを全部を再計算した渡辺さんによって我々は知らされたんです。

アトラスの渡辺さんが指摘したのは、ほんの一ケースに過ぎなかったんです。その後のイーホームズの調査の中で20数パターンの偽装パターンというのが発見できます。

つまり大臣認定プログラムが改ざんされるんだと、事実を知った上で、その前提で調査したから解ったんです。


●質問:宮内と申します。日本語で言います、マガジンXという雑誌をやっております。ここに書いてありますけど、アパ・グループの2棟というのは具体的に名前が解っているのであれば教えてください。で、このところに「日本には200万棟を超す耐震偽装された建物が存在する可能性」と書いてありますけど、基本的に日本人は自分が住んでいるマンションとか自分が入っている建物じゃないと、福岡の何とかとか、九州の何とかつっても実態感がないんですよ。ですから藤田さんがご存じのものがあれば、洗いざらい名前を公表してもよいかと思うんですがそれはどうなんでしょうか。


藤田:まずあの、アパグループの2物件というのはここにあります、アップルガーデン若葉駅前というのとアパガーデンパレス成田という物件です。これはそれぞれ一棟のマンションではなくって、5棟ぐらいの連棟のマンションです。ですから非常の大規模な、1万平米弱の敷地に建つ 約200億円ぐらいの規模の事業計画の物件です。200億円というと、ものすごく大きな金額です。

次に200万棟の根拠については先ほど言いましたけども、今年の5月22日に北側国土交通大臣がランダムサンプリングした15%。「構造計算書が偽装されている」というこの数字に基づいております。

イーホームズで確認をした物件は4万棟あるんです。この30%の1万2千棟は共同住宅で、この共同住宅は1棟あたり50戸の部屋数だとしたら、65万戸ぐらいの確認を下ろしているんです。住宅戸数で言うと。

日本の役所・特定行政庁と多くの指定確認検査機関がありますけど、全棟検査、この4万棟の全棟検査を行ったのはイーホームズだけなんです

イーホームズは4万棟の中で姉歯物件37件とタムラミゾウチ物件3棟の合計40物件だけが偽装でした。

4万棟の40物件という、0.1%です。北側大臣がいう日本全国のランダムサンプリングの15%に対して0.1%ということは、イーホームズはいかに優秀な指定確認検査機関だということを物語っていると僕は思います。

200万棟のうち99.99%以上は役所で確認を下ろした物件の中にあと、まず推測されというか、まずあるはずなんです。ですから役所がちゃんと全棟検査をして公表すればいいの話だけなんです。

この中には外国の記者の方も日本の建築物マンションに住んでいる方いらっしゃると思いますが、何時地震が来て何時壊れて死ぬか解らないんです。

家族が死んで泣いた時点では遅いんです。阪神淡路震災の被害者は未だに心の傷も財産的傷も一切ケアされずに未だに苦しんでいるんです。

幸いに今まだ大地震が起きていない。今だからこそ早く前棟検査を行うべきなんです。去年武部幹事長が「景気がダウンする」なんて事を言いましたけれど、アメリカで土壌改良法が出来た時にスーパーラウンド法だったと思いますけど、税額控除とかいろんな方法があるんです。景気は循環するんですそうした方が。だから僕は早くこの事実をちゃんと国民の方が知って、早急に調査を行い、危険な建築物を特定して国民の命と安全確保を図るべきだと思います。



● 共同通信のかさいと言いますが、耐震偽装事件発覚してから1年経った訳ですが、その間 警察の捜査や国土交通省のその調査、また再発防止策が決まるという、様々なアクションがあったわけですが、昨年の今頃と現段階を比べてですね、藤田さんから見た「その状況の変化とういうのはまず、どのように考えておられるのか」ということを教えてください


藤田:結論として「事態はますます悪化している」と思います。なぜならば去年10月26日に私が通報してから11月17日の次官発表が至るまで国交省の係長であるとか課長補佐という、いわゆる 若い窓口になった若い官僚の方たちは本当に一緒になって、朝から晩までほとんど寝ずに、一緒に調査したんです。彼らはものすごい「この事件をちゃんと解明しよう」としたんです。

先ほど言いましたようにその結果11月11日に「この問題が大臣認定プログラムの構造計算プログラムに問題があるんだ」と。この業務方法書、運用プロセスに問題があるんだということを突き止めるわけです。

国土交通省建築指導課の担当者は田中まさゆきさんという課長補佐でした。この人と11月15日。次官発表の2日前に会うんです。

彼は別室に僕と、僕の会社のスタッフを呼んで3人で話そうとするんですけども、田中課長補佐はものすごい辛そうな表情で「イーホームズさんが考えているような発表にはひょっとしたら成らないかもしれない」と言うんです。

これからは利害関係が生じるかもしれないので、もう連絡が取れない」といいました。その打ち合わせの最後に田中まさゆきさんはこうつぶやくんです。「少数の物件で納めようとしても雨後の筍のようにドンドン出てくるに違いないだろうな〜」と呟くんです。11月17日の発表で21棟と限定するんです。国土交通省は。

姉歯さんも「21棟しか偽装してない」と断言するんです。しかしその2日後に平成設計という事務所がありました、そこの山口さんという専務その後社長になりましたけど、「姉歯さんが関わった物件の他にもたくさん可能性があるからイーホームズで調査をしてくれないか」と持ち込みます。資料を。

その中には財団法人日本センター確認下ろした物件平塚市が確認を下ろした物件。愛知県、三重県が確認下ろした物件。複数棟あったんです。

イーホームズの調査でそれらが全部偽装であることが解ったんです。それを国土交通省に伝えたんです。だけど国土交通省は「21棟」と言ってズーと主張を譲らないんです。この情報がマスコミにリークしたんです。僕ら。

そして11月24日にマスコミが平塚市に押し寄せて、平塚市の市長が偽装物件を、平塚市で下ろした確認物件を公表するんです。

日本建築センターが下ろした物件は未だに偽装が表に出ていません。21棟だけと言っていたんですけど雨後の筍のように出てきて100棟を超すんです。姉歯物件だけでも。

アパグループのほとんどの構造設計をやっている、タムラミゾウチさんの ミゾウチさんは「ほとんど自分でもやってきたよ」と言ったんです。「ほとんどの物件を自分でも偽装してきたんだ」と。「こんな偽装はだれでもやっているんだ」と平然と言ってのけたんです。

たまたまイーホームズに申請した2物件がイーホームズの調査で解りましたが、そのほかの物件は役所や他の指定機関に出されているんです。確認が。

姉歯氏とまったく同様のシチュエーションにもかかわらず、アパグループの他の物件は一切調査が進んでいない

構造設計は恐らくタムラムゾウチさんも姉歯さんも罪の意識が無く、「一つのノウハウとしてこの構造計算書を偽装してきたんだ」と思います。

それはなぜかというと、設計という中では意匠や設備が先行して構造というのが一番最後に来るんです、だから時間が無いんです。だから構造計算書で「ちゃんと計算するより適当に改ざんして作っちゃった方がいい」という文化というか風土が構造設計者の間で「蔓延していたんだ」と僕は思います。



● 質問 二点だけで。日本建築確認センターが確認下ろして、偽装がまだ表に出てない物件、これも もしよろしければどんな物件なのかということを教えていただきたいのと、最後にですに警察の捜査やそれを報道したマスコミの果たした、その役割といいますかねそれを藤田さんがどう考えていらっしゃるのかを教えてください。


藤田:まず日本建築センターが下ろした物件は、中央区が下ろしたマンションだったと思います。ホテルだったか、今資料が手元にないので、中央区の物件だったということは解ります。国土交通省が「なんで日本建築センターの物件を公表しないんだ」と言ったら。「再計算をしたら1.0以上だったから、偽装物件として公表しないんだ」と言うんですね。偽装する理由は入力条件を計算したら1.0下回るから改ざんするんです。1.0以上だったら偽装する必要ないんですよ。国土交通省の言っている言い訳は本当に子供でも通用しない嘘なんですよ。

今のは構造計算書が解っていない人は解らないかもしないですけど。日本建築センターというのは元建設省の住宅局長の立石さんという人が理事長です。だから本当 身内をかばっているんです彼らは。

2点目の質問ですが日本のマスコミに関してですが、僕は大学の時のフランス語の先生が、ジャーナリストという言葉があると。ジャーナリストと言うのはジャーニーと、フランス語の発音、うまくできないのですけど。旅と一日一日と。日々を自由に旅をする人間を意味する言葉なんだと教えてくれるんです。

だから日々を自由に旅してどこにでも行って、どこにでも行って真実を伝える人をジャーナリストと言うんだということを教えてくれます。だから僕は日本のジャーナリストが本当に真のジャーナリストかどうかを試されている時なんだと思います。

●以上にて 記者会見は 終了していました  
 
  2006年11月15日に公開された上申書 

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