豊嶋純一さん ことば悦覧 ０１ ０２ ０３
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豊嶋：柱を、神奈川芸術工科大学は柱を操作して建築を作っていったので、柱無しではあり得ない空間ですよね。日本館の方はなんであそこに柱があるのか？よく判らなかったですよ、石上さんの話の中で。
佐藤：鉛直力を柱にもたせて、ブレースがわりにガラスに水平力の一部を負担させたという、ガラスだけで温室が立ち上がればそれはそれでいうのかもしれないし、そのたりのオーディエンスの疑問というのはこれからユックリと何年か掛かってね、石上さんが解いてくれるのかもしれないけども。
豊嶋さんにとってはてなマークが一杯生まれ出す建築家ですから 豊嶋さんにとっては佳き同時代の建築家であるということだと思うんだけどね。
石上さんの事を気にしながらこれから建築を実践していかなければいけない不幸な関係に なったわけだよね ふふふふふ 幸せなのかもしれないけど。
そことマネージメントを組み合わせた地平に豊嶋さんの世界が在ると。なかなか離れ業が必要ですね
豊嶋：そうですね
佐藤：面白いと思いますけども、そろそろ時間なので。問題は解決しないで抱卵するようにしていただいて、５年後またインタビューしますが、
５年後の豊嶋さんにむかって何かここで一言
豊嶋：ふふふふ ５年後の自分に 沈黙 自分を裏切れっていうことを忘れないようにしたいですね
佐藤：自分の想像している自分自身が裏切られている自分に会ってみたいということですよね
豊嶋：そうです
佐藤：自分が考えもしてなかった事をやっていたり、今思いつかないようなプロジェクトをやるか、建築を作るかしてみたいと。建築じゃない、建築という概念を違う地平に連れ出しているような行動してい自る分に出会いたいと。それなら嬉しいということですね。
豊嶋：そうですね
佐藤：凄い欲望が大きいですな〜
豊嶋：無意識の内に自分の中で認識しちゃっている部分というのが、徐々に増えているのが自分の中で判るんですね。
佐藤：そうかそうか
豊嶋：それを気づいて欲しいです
佐藤：なかなか好いテーマですけど、でもそれを仕事をやりながら解決しかければならない問題だから、具体的には。石の上に座っていてもいかないでしょうから、具体的には今後の展開というか、とりあえず２年間で修士を卒業してどうなって行くわけですか。就職しているとかと考えているんですか？
豊嶋：そうですね。年も年なので就職しないといけない
佐藤：やっぱり設計事務所ですか、石上純也事務所
豊嶋：いや違います、不動産屋ですね。
佐藤：不動産屋さんね。不動産屋さんに居ながら石上さんの建築を理解してしまうとナカナカ辛いものだありそうだな〜
豊嶋：はあはははは、何か手が広いというか。色んな事に手を出している方が、つなぎ役にもなれますし、違う分野でも共通している部分を出せると思うので、常にそれは意識していたい。
佐藤：そうだよね。ようするに 急がば回れって感じだよね。まわってこっちから到達してやるぞ！っていう魂胆が透けて見えますけど、石上ショックが大きいんだろうね。石上ショックを受けている若き事務所経営者を見てしまった 時代の不幸が大きいんだろうね。石上にはカナワン！とりあえず俺は不動産屋に逃げておこうと、そう思っているのかもしれないしね。
豊嶋：どっかであると思うんです
佐藤：ね。取りあえず逃げておいてさ〜、実力溜まったら爆破！ したろう！と聞いててなんとなく思うけどね。本当にやりたいのは最初にやったスターウォーズに出てきたロボットをなぞるかのようなお家を、お家じゃないものをお家として、建築の概念に取り込んで考えちゃったわけだから、自分の中でまだその欲望があり欲望が昇華されてないんだからさ。石上さんが考えてない建築の概念を提示というのが何処かにあるように思うんだよね。
豊嶋：そうかもしれない
佐藤：普通子ならね 大根ハウスとかねトマトハウスとかね、天然のものをなぞるけど、映画のキャラの家なんか考えませんよね
豊嶋：そうですね
佐藤：スタート時点でちょっとアウトサイダー的なっていうかね。無意識に自己の建築概念を拡張しようとしたっていうのかな。そういういうものが体の中に有るから、あるんだけど、いきなりブッカッテ行くと相手手強いしな〜 ははははははは
豊嶋：ふふふふふっふ
佐藤：それ、だめじゃないですか。体当たりして負けないと。この２年間で自己の深層の扉を開いた方が・・俺説教しに来たんじゃないな ははあはははあは 聞いててちょっとそう思いましたね
ｙｏｋａｉ：おじゃましていいですか佐藤：いですよ、どうですかその辺の感想は
豊嶋：全体のですか、
佐藤：今のです、図星だったりして
豊嶋：何か、２年間の間にオープンデスクに行っている時はそういう事を考えてたんですけども、空白の２年間で祭りに参加していったり、自転車でスピードをゼロにしたような状態で考えたら、どうでもよくなっちゃいました。
佐藤：どうでもよくなるっていうのは、建築なんかどうでもいいやと
豊嶋：はい。建築で出来る事なんて高がしれている
佐藤：ああそういう事か。模型を先につくって工学院に入って社会に出てみたら、社会の実態を知ったら建築はチッチャイと。そんなの当たり前じゃないか〜 ふふふふふふ、当たり前の事に気が付いて、今は逡巡している、迷っているだけだね。
豊嶋：そうですね、何が出来るんだろうって
佐藤：自分捜しとまでは言わないけども、リアルな社会というのを自転車で走りあるいたり、城之崎のだんじり祭りに参加して、リアリティーを獲得してしまったんだね
豊嶋：そうですね
佐藤：その事と今自分が置かれている生活とが余りにもギャップが有るので、自分が考えているものが小さく見える感じるっていうことだよね。小さくはないと思うんですよね。あらゆるものは小さいと言えば小さいんだけどね、人間存在のリアリティーから比べたらね。 そこら辺のところを５年後までにさ 追求してもらって、また教えてもらいたいですね。
豊嶋：はい
佐藤：いいんじゃないですかね
豊嶋：３０才ですね
佐藤：働いているかもしれないし、これから就職がまた厳しそうだからね、金融危機が起きたんでね
豊嶋：それなのに不動産って言ってますからね。
佐藤：でも不動産屋さんいいんじゃないですか、金融危機の荒波の時に一生懸命参加できれば。潰れる処はもう。豊嶋さんが卒業するまでには潰れているでしょう ふふふふふふ
豊嶋：残っているところは、大丈夫
佐藤：残っていることろはいけるでしょうからね。そういう意味では足腰 結構強いところに就職出来るんじゃないでしょうかね〜。大きなプロジェクトがあったら参加してくださいとお誘いください
豊嶋：はい
佐藤：石上さんと一緒に 三人で楽しんで仕事をしましょう。今日は有り難うございました。
豊嶋：ありがとうございました。
豊嶋純一さんのことば悦覧を終わります読んでいただきありがとうございました
文責：佐藤敏宏 ２０１３年に続く