プレ・建築あそびin仙台 (ダメハウス) 2009年4月14日 home 八重樫直人さんの話 「この10年の作品について」 講演前の様子へ その01 その02 その03 その03 広瀬川橋梁コンペについて 八重樫:一寸毛色の違うものですけれどもちょうど今のスポーツクリニックやる前ですかね1年半ぐらい前。にやった広瀬川のいま工事中ですけれども。広瀬川のコンペでアランさんと、構造はアランさん。ランドスケープは石川初さんで出したコンペをちょっと紹介して終わろうかと思うんですけれども。 この頃から形の面白さとか、特に土木構造物なんで、色々プランをやって来て。ちょうどこの時から10年節目でその図式の強さとか先鋭化をやめて。もっと自由な建築を作り始めようかと思った切っ掛けになったのがこのプロジェクトで。当然土木構造物でプランが必要ないので。そういった意味では条件としては建築と違いますけれども。それで色々考えた切掛けになったプロジェクトなんです。 他の案と徹底違うのは、こういった石川さんを入れたことによってランドスケープ。橋だけじゃなくって。土地全体含めて提案をしたという。当初第一案第二案ですけれども。最初のコンペ時はこういう川に一つ足が刺さって。このときもプレキャスト、のプレテンションでやっていてましたけれども。こういったコンクリート橋ですか。 土木って面白いんですけれど。これ僕らは建築でアランさんも含めて普通は一体的に考える。橋っていうのを考えるんですけども。土木の人の用語では川を渡るところを橋梁と言って、ここは陸橋と言うんですよ。つまりここ(川面上)とここ(陸上)は実際ほとんどどこも日本中の橋も構造が違うんですね。例えばここまでが現場打ちにRCであれば、ここ(川面部分)はプレキャストであると。あるいは鉄橋だったり。 だからこれはそういった意味では全然、土木の人から見ると「なんじゃこりゃ」というふうに思うらしいですよ。 五十嵐:コンペの要項で橋のデザインしろと そもそも狭いところだったんですか 八重樫:橋だけでいいんです。要は。ただ要項読むととても仙台のシンボルになる空間なので参考提案含めて何か橋を含めた川の流域含めて提案を許しますとなって。僕らだけがそれは出して。他の人達は橋のデザイン。特に、意外と建築家も出してんですよ。それみると僕から見ると「ああこういうのあんのかな〜?」というのありましたけれど。ちょっとあまり巧い人はいなかったですね。僕が見た感じ。 でこれが一枚目のパネルで、写真もありますけれども。これはランドスケープパネルと僕らが呼んでいるんですけれども。A1二枚最初出すんですけれども。僕らは一枚をランドスケープで徹底的に表現して、植栽の話とか。それからこの辺のアナライゼージョン、土地の分析とかそういったものを含めて一枚ランドスケープで埋めた。他の案を見ると、そこまでやっている人は居なかったと思います。 二枚目がこれが構造図面で大まかな手計算で力学的に成り立つということで計算をして、これフィンバックじゃないんですけれども。こういったボックス構造で提案をしました。 僕ら一次通過したので、次二次提出ということで施工業者、PS三菱っていうPCメーカーを入れて、それからアランさんも人を動員して、 ふぃむ で計算をしたらちょっとやっぱり色々苦しい部分もあってとか。後から僕らは聞いて「ああ失敗だったな〜」と思うのは。 二次通過後の質疑で川の、川面に柱が立っているのはどうなのか?」とクエスチョンが出て。それはダメなのかということでちょっと無理をした部分があるんですね。つまりこの川に出ていた足をやめて、ここをより薄く飛ばそうということで。なってしまって。その分ここにこうフィンバックと言うのですけれども。バットレスを入れないと持たないということで、このフィンバック構造を逆に取り入れて再提案をしました。 これが二次の案だったんですけれども。これは3枚あるんですけれども。それから具体的なフレシネ工法とかそれからPCテンション工法含めて、エキスパンション。そこから橋桁の橋梁。構造おもしろくって。これも実は土木の世界ではこれ別物なんですね。これとこれは。これ足の桁ですけれども。それに僕らは上が乗っかっているという構造にして。この辺の力学的なものも含めて計算をしていく。 三枚目があんまり面白くないですけれどもこういった詳細図を提案してみました。 これで終わりで、橋梁は面白いビデオがあるので少し見ていただいて。それで終わりにしようかな〜と思うんですけれども。 ビデオスタート(音楽が鳴っているので正確ではない) これはプレゼンテーションがだいたい10分与えられてて、僕らはパワーポイントとか使わないで8分ぐらいのムービーを作って。それを時間で決めてそれに乗りながら僕が解説をしたという。これスピーカー持ち込んで コンプリメンタリーというのは地形のトポグラフィーとストラクチャーは不可分でない。で、緑がランドスケープと白いところが橋の ですね。こういうトポグラフイーとストラクチャーが統合的でコンプリメントという概念をつくりました。 僕らのやつはそういう意味で景観を引き締めるためのものでれを春夏秋冬含めてどう見えるか?と言うのをシミュレーションしました。ラウンドスケープのところからのお話をして、こういう分析をしてマイルドネスな 都市のバッファーゾーンを含めて 位置づけている。中間領域ですね。ちょうど橋がこれを分断するような形で。この当たりが人が流れるをつくるところに、この橋を造るんだとことを提言してここをラウンドスケープ。改めてラウンドスケープの路線で押そうというのが。涌井先生もいたからね〜。最初のレクチャーの時に。地形を色々変えながらトポグラフィーの概念の入れながら橋を作って。 僕ら橋を分けないで連続した一体のものとして、CGが当時巧くなくって。これ砧公園なんですよ。要はその砧公園というのは、もともと米軍が来てゴルフ場だったところ出来たんですけれど、こういったアンジュレーションがあって奥行きのあるような公園にしたらどうかとうのが提案。色々CGを作って、いろいろ起伏が在って。人の視線とかが途切れたり、流れが出来たりして。そういう中にこういう橋があることを表現している。 ここが一番まずくってどうしてもリアルにやると橋のボリュームが大きいんですよ。ね。フィンバックにしたことで。ここでやっぱり土木の人はちょっと分厚いのではないかと。ここが売りだったので陸橋と橋梁を分けないで、一つの 提案したい。 これが下手うまでこう一直線だと倒れるものがある程度湾曲すると当然倒れなくって。一番素朴な原理でつくっているんだと。つまり一体化とはそういうこと。売りなんじゃないかと。一体化することによって色々ねじれが発生数するので、もともとだと。ボックス構造の桁をもたせたフィンバックを合わせて、フィンバックボックス構造というのを僕らはつくって、これで事例を見せると。というふに提案をしました。 このCGもあんまり評判が良くない。なんでこんなに荒々しいんだって話になって。これは確かにヌメーットしたものじゃなくって、こういう表現にしたかった。阿部(仁史)さんはこれが拙かったんじゃないかと言われたんですけれども。こういう荒々しい遠目から見るとフラット。近くに行くと荒々しい橋の表現でどうか、とうことを提案しました。 ここも一体的でフィンバックから橋脚なんですけれどもそこで時間も含めて構造解析をして、温度収縮も含めて、エキスパンションで広げようと。全てのエキスパンションをいうことにしています。ここからちょっと解析的ですけれどもモーメントと断面係数の表示をして、みなさん学生ですから、わかると思いますがM図がそのまま形になっている。という表現。これはPCなんですけれどもセグメントごとの応力計算をして一番キツイ処をとってセグメントの安全性をこちらからは提案した。 どうつくるか?セグメントPCとしてだいたい一つのピースが80トン以下でつくるセグメントに分けて橋脚部分と上の橋の部分をピンのジョイントでエキスパンションも入って、これが一番キツイところですね。ここはボックスに出来ないのでPCを短くして強度をもたせて、白いところがワイヤーが入るんですけれども。プレテンションでワイヤーを入れる。 これセグメントそれぞれ。見比べてやるんですけれども。セグメントがもってこれないので現場でPCブロック作ってタワーを立てて造っていって。せんしょう側からは橋桁を出してそれでセグメントを引っ張ってきて。上から下ろしてそこで固める。そいう二つの工法を、セグメントのやり方で。施工期間は3年で あとは最後のほうで こういう風に一体化して橋を提案 ・・・音楽が大きく 聞き取れない・・ 今の どうこう のやつも川の真ん中に これは仙台市のリニアモーターなんで出るものはしかたないと。片持ちと門型と。一般的には門型しかないんですけれども僕ら片持ちも提案して。別な方法はあるんですけれども どうしてもリニアモーター。最後どう見えるかというのがシミュレーションがあって、だいたいフィンバックの家並みと向こうの青葉山の山並みが合うように見え隠れしながら。ただ緩慢に見えるんじゃなくって、その橋のリズムとそれからそういった山並みが一致するような、でシミュレーションしたので最後をしめると 音付きアニメ終わり これはプロジェクトですけれどもさっき言った建築を考えるうえで図式を離れていくようなかたちでつくっていこうと思ったのが1年半ぐらい前。 だいたい10年 僕の、こんなもんです。 終わり 会場拍手 ぱちぱちぱちぱちぱち 読んでいただきありがとうございました。これで2009年4月14日八重樫さん話は終わりです 。数年後に 図式をはなれた建築などの話を記録したいと思いますお待ち下さいませ。 文字起こし・文責 佐藤敏宏 |