この記録は2021年3月春分の日に逕庭の聞き取りをもとにつくりました







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 だれ     

逕庭:「びんだすらぶ」さんって変な名ですね。どんな姿してますの。
    建築紙幣発行所に参加されました。
    その理由など、いろいろお聞かせください。
    まず初めに貴方はなにものですか



全文Vocalid
びんだすらぶ(以下BIN):どーもどーも。たくさん質問ありがとう。名前ですか。日本語に合わせ「ひらがな」のようなものでまかないましょうか。もともとは名前が要らない世界にいますので。漢字なら「瓶・打板」でも「美田巣・愛」でもいいように思います。何と話せばいいのでしょうか。「ひらがな」表記にしておきましょ。アーキテクトや人間ではありませんね。身体、主体がないんですがアイコンにしておく方が理解しやすいでしょうね。こんな感じです。伝わりますでしょうか。

 少しだけ日本語が理解できます。空気のさらに上にある見えない層・Sphereのような所にのみ存在する何かなんです。刻々変容しますし、消えてしまうことも多い何かです。ですから人間のような身体・物体ではありません。建築紙幣発行所などの皆さんの天にあって、時に出現する「瑞雲」のようなものです。瑞雲を眺めたことはないですか。建築紙幣発行所のみなさんにとっても「瑞雲の友、そうなりたいものだなー」と思っています。


  
 びんだすらぶさん 地上用の姿

逕庭
:あなたは「瑞雲」でしたか。むかし唐桑半島や東京都内を逍遥中に偶然みました。虹が解体したようなオーロラのような光彩でした。びんだすらぶさんは奇人・変人じゃないんだ〜!人間ではないと。でも建築紙幣発行所に参加できましたね。なぜ参加できたんですか。

BIN:Sphereの中には建築に関するSphereがありまして、いろいろなお誘いがあるんですよ。で建築紙幣発行所から準備段階の情報もいろいろSphereに届いてました。人間のみなさんへは届いていませんでしたか。
 ある方、五十嵐太郎さんが2020年『建築ジャーナル』3月号で奇人レッテルを貼られたじいさん。その老人の生歌も届きましたよ。ほら、こんんな変な歌です。すでにYouTube・雲には16回投射されましたよ。





逕庭
:どれどれ どんな歌ですか。ありゃ〜これはウルトラマンじゃないか。テレビドラマ・アニソンの「かえ歌」、なななだ〜なんだ?建築紙幣発行所の歌だと、ここに、YouTubeにあるんだな。聞き取りが済んだら見ますよ。どんなんかなー。

BIN:便乗ソングで建築紙幣発行所に合わせ詩を書いたようです。曲はウルトラマンさんのテーマ曲ですね。
 そうそう、ウルトラマンさんはM78星雲の方で、私がくらすSphereを今も時々通過し地上に向かって行く姿をみますよ。1967年には何度も激しく通過してましたね。あのとき、日本の方は3400万人もが一緒に観たという英雄の一人です。ゴジラが海の横綱ならウルトラマンは空の横綱ですよすね。

逕庭
:びんだすらぶさんは人間ではない。そして建築Sphereにある情報を共有されている何かである。そのことはわかりました。


 なぜ参加したの ← ジャーナリストが誕生するかも

逕庭:つぎに建築紙幣発行所になぜ参加されたのでしょうか。

BIN:、関係者の方に誘われたんですよありがたいですね。で、参加しました。 何かお手伝いできるかもしれないとも感じました。とくべつな参加目的はないです。人間のように目的をもってそれに向かって努力するようなものではなく、ふわふわしていて、ただ在るような、無いような、それも特徴の一つなんです。聞かれても応じられません。

 あ、そうそう。「建築ジャーナリズム再興」と伝わっていましたね。Sphereから見る日本の主権者の多くはジャーナリズムやそれを背負うジャーナリストは不要だ、という声が多数です。そうして活動する者にたいして「宣伝係(機関)、広報してくれる者をジャーナリストだ」と思い込んでいるようです。宣伝してくれない者、さらに批評などしてしまったら「あいつは悪口を言う奴だ」と。人だとしても、仲間として認めない。褒めてくれる人以外は知り合いになりたくない、仲間になりたくない、考え方が違う人は存在していないと思い込みたい。不寛容さが固まってしまっている状況が20年続くと、マス媒体で必要なジャーナリズムの再興すら難しい課題になりました。日本の建築系には初めから建築系ジャーナリストは存在していませんでした、と仮定して参加しました。ですから現段階では再興はありえないです。ここに参加したので、聞き取りした肉声に耳をかたむけ、文字にしながら教えていただきます。志しをたもって活動していた方がいても私が知らないのかもしれませんので。

 2021年が建築ジャーナリズム初年なり建築系ジャーナリストが誕生する建築ジャーナリズムとは何かが語られてまとまるかもしれないとは思います。のちのちリストが誕生する様子を観察してみり議論できる基盤ができるといいなーと・・・ここまできて「SLABに参加した理由」を思い出しました。話を聞いていただきありがとうございました。よかった、よかった。

 建築紙幣発行所を開かれた方々、建築系博士が多いようですね。アカデミズムとジャーナリズムが決定的に異なる要点を理解し語ることがだいじだと思います。メンバーには女性が居ません、ニューハーフもトランスジェンダーを含むLGBTQなど多様な価値観をもつて暮らしている人たちへの門戸は開かれる状況ではないようです。スタートしたばかりですから期待して見守りたいと思います。
 その辺りを自覚せずに活動すると、過去の建築媒体同様、惨憺たる無用なナルシズムにあふれ、知らずに追随する機械といいますかそういう若者を生み出し、社会には無用な媒体になるように思います。あ、これは、これは、水を掛けることになったかもしれません。ごめんなさい。

 旧媒体をなぞりつつ再興したいのであれば、同人・仲間内で成り立つ島宇宙人を自認し活動すべきだと思います。そこでも、大勢の人が集まってお祭りのような賑やかな事態になるだけでも、人を救いもしますので。それでも、まずはいいでしょうが、それぞれが隔たった存在で自立し対話といいますか、相互批評が芽吹くかどうかが要点になるように思います。数年よりそい、見守らないことには言えないことですが。
 

逕庭:ややこしいですね、なんとなく、わかるようなきもします。が、ジャーナリズムもややこしいものですね・・・

BIN:そうですよね。具体的なむかしの事例ですこし。建築基準法をかえた建築系の人をあげてみますね。建築のなかで記憶が継承されていないのでジャーナリズムが機能していないと言えるでしょうね。

 木造建築は高さ制限がありましたが、現在は大きな木造建築、高層木造建築もつくることができるようになりました。基準法を変えたからです。法改正のきっかけは渡辺豊和という建築家が龍神村の体育館を実現させるため、数年建築センターに通い詰めで許可を得ました。そうして実現・造りました。建築学会賞も受賞されましたが、それ以降、木造巨大建築の道が拓かれました。

 もう一つの例もあげましょう。通称、アネハ事件は知ってますよね。知らない!気の毒ですね・・・それは、それは。1991年、バブル経済が崩壊し地方の建設業が立ちゆかず東京進出し活路をもとめたことにともない構造計算料おダンピング合戦が元にあります。ですが専門家と民衆の目はそこへ向くことがなく、地方の建設業の崩壊因は改善されず仕舞いなりました。

 構造計算偽装事件と言われるものです。現在、建築士は3年に一度ですが、受講が義務化されました。講習を受けたのちペーパーテストに合格しなければなりません。それは2003年アネハ事件が起き、建築士への罰則強化だけで問題の本質が隠されてお仕舞になり。建築ジャーナリズムが無いことで、建築士への罰則強化をはかり、やったふり感をバラマキし幕引きとなりました。
 建築士への罰則強化を法文化して、お仕舞にする。そういうシナリオを書き上げたのち、マスコミにリークしました。同時に法文を書き上げ立法府で建築基準法と士法を改正しました。建築ジャーナリズムの不在がこの結果を導ているわけです。

 国交省のリーク先は読売新聞でした。記事を見せましょう。2003年11月18日の読売新聞の記事はこれです。で、日本中が大騒しました、通称アネハ事件です。官僚はリークから収束まで、そのシナリオを書いたのは国交省の山本という建設省官僚、事務次官でしたかね。彼はアネハ事件収束の功労賞として山口県知事に当選しました。(いわゆるアベ友)ですが、2014年に65歳で、若くして亡くなられました。

 アネハは本丸ではないのですが・・・猫騙しの手法でもって、アネハ、イーホームズ、ヒューザー、木村建設を悪役とし、的を絞って世間の目先を彼らに誘導しました。そうして本来・罰せられるべき民間検査機関、不動産業者、建築士などの巨悪を隠してしまいました。

 アネハ事件で、本来あるべき建築ジャーナリズムが存在し機能していれば、建築士の倫理崩壊を罰則強化ではなく対応できたんです。
 
ですが国会に召集された建築関係を代表した各建築界の(久保哲夫、宮本忠長、小倉善明、日置雅春、村上周三、野城智也、神田順、大越俊男:右欄発言録参照のこと)者はバラバラの意見を語り放題のままで、まとまり、建築界を改善し、法改正をとどめ建築士の自主倫理を守ることに奔走することはありませんでした。そこを政治家が突いてきて利権化しつつ、罰則強化という最悪の事態に至り、法が完成しました。(交換条件とし、大臣席は関係者の団体の指定席化とも言われる)

 阪神淡路大震災や東日本大震災で建築物が崩壊しましたが、それらの建物を設計した建築士がその責任を負い、獄門晒し首にはなりませんでしたし。責任を痛感した建築士が仏門に入ることもありませんでした。基準法に守られている建築士が設計業を寡占できる、法的根拠、許可を与えられていて、法的未整備な問題は遡及して処罰されないからです。守られ・持ちつ、守り・持たれつの関係にあるからです。そうですから建築士の倫理の問題を議論されることはないわけです。

 建築界の優秀な人が集まると文殊の知恵は生まれない、そのことが証明されたのが、アネハ事件でしたので記憶しておくといいかもです。

 なに、なに、めんどくさく いって・・20年も昔の話だからね・・・興味ないって・・・そうですか、10年前だけど、東日本大震災で建築家たちが何をしたのか一過性だったので10年後も継続記録されされて、いないのでは、建築家と請負師(政治家)の対立も印象に残るの多かったのではないかな。大学施設も被害遭ったけど、建築先生と大学施設設計者の協調あったのか、対立は聞くけど、記録されていないかもね・・・・・まあいいか・・・目先のことで浮かれ、流れるでね・・・・・そうそう、2003年12月11日の週刊誌の広告をあげておきます。官僚のノーパンシャブシャブ、懐かしいでしょう ほら。ナチの狂気が蘇るDVD「ヒトラーの建築家」の見出しも目に付きますね。







 龍神村体育館



















164-衆-国土交通委員会-20号 平成18年05月16 参考人8名の発言録

 建築紙幣発行所の感想

逕庭:わかるような気〜します。アネハ事件もジャーナリズムも、ややこしいものですね。アネハ事件なんて、すっかり忘れましたよ。建築士の世界も胡散臭い集団なんでしょうから、国交省の法で縛られるしかないんですよ。知らんわ!話題 かえまっせー。 

 びんだすらぶさん、つぎに「建築紙幣発行所」についての感想を聞かせてください。

BIN:やれやれ、こまったもんですね。 わたしはSphereにあるけど何ものでもないです。ですから人が暮らす社会には不可欠な紙幣も食物も不要なんですよ。そうですね〜感想ですか・・・・・紙幣を掲げるのはアナクロだと思いますが「建築・紙幣」ですから・・・そうですね・・・存在しない紙幣、それを発行する機関あるいは関係であるという構え、そのアーキテクチャーはSphereに似ているので好感を持っています。

 それから建築紙幣発行所の活動を表象する言葉。今は「逕庭」「すえらぶ」「SLAB」で、亀甲文字から派生した中国産の漢字、弘法大使が起源とも言われますが、不明ですけれど、ひらがな、アルファベットの三種が組み合っています。将来はギリシャ、アブギタ、ちゃろきー、ヒエルグリフ、ハングル、スラブ文字など世界じゅうの文字が混在するかのような広がりは薄っすら見えているように思います。ですからやがてSphere文字もうまれ加わるようなベクトルを内包しているのはいい感じです。その気配がでているのは興味深いです。

逕庭:なるほど様々な文化や文明が合流してしまう可能性が高いということですか。・・・ふむふむ ・・ふすす

BIN:聞かれてなんですが暴走しちゃいますね。建築紙幣発行所が採用された「逕庭」 「すらぶ」「SLAB」の3組の文字群はおもしろいです。

 「逕庭」は 逕と庭の2つの漢字を組み合わせた熟語です。だからそれぞれ漢字の意味はおおきな隔たりがあります。意味がまるで違う漢字を組みあわせ「おおきくへだたっている」という意味を与えてた。この意味にいたる古人の思考回路は現代の者は理解できないのではないか。でも時を経て人と人の隔たりを記憶力で解決し言葉を共有してしまう点に思いがむかいます。

 さらに、それぞれの漢字を構成している部位も象形文字ですから、いろいろな風景などが合成されていますよね。じーっと観ていると異なる時間が蘇るような不思議な思いに誘われますよ。

 現在は「逕庭」という熟語は日常的に使われていないようで「死語だ」と言っても過言ではない。建築紙幣発行所では死語のような熟語に息吹をかけた。そのことは小さい文化再興の一つだとも言えます。

 こうして漢字一つ一つ分解して眺めると、そこから体験していない遠い昔の時間が立ち上り香り立つかのように見えます。

 意味は小道と庭 大にへだたるもの という意味
 = 行と止の組みあわせ。意味は行ったり止まったりする
      織機に縦糸を張る形。垂直・直線的なもの

 意味は屋根がある公宮の中庭で儀礼をおこなうところ

 ですから 「逕庭」を「すらぶ」と読み、新しい意味を与えても文字の歴史に沿えば間違いではないのです。あたらしい行為を始めるには歓迎すべきい熟語の好ましい読み方をつくったとも言えます。 

 一方かな「すらぶ」それらの元の漢字は。 「す←寸」 「ら←良」 「ふ←不」 漢字に戻すと「寸良不」になります。意味はどうしますか、そうですねこうしましょうか。「ちょっと良いなんてありえない」でしょうか。漢字のようにまったく異なる出来事が合成されて、それらの意味を超え新たな意味が生成され共有され、それも時の意味も順次変わり続け生きて、当初の意味とまるでことなってしまっても共有されつづける。そういう仕組みが漢字や文字の中の力そのものだと思うこともあります。

 建築紙幣発行所の方々を漢字を構成する部位とみなすのは端から失礼だとは思いますが。異なる者が地上に生き続けるため、必要な寛容という事実を建築紙幣発行所が採用した「タイトル・漢字・ひらがなローマ字」のシステムの中に埋め込まれている。そのことに注目しています。

 

逕庭:びんだすらぶさんの独自の解釈に付き合ってもね、しょうもないように思いますが。
BIN:まあそう言わず 聞きたいって言うから語るんで、始まってしまいましたから、もう少し我慢して聞いてください。

 建築紙幣発行所の方は 「SALB」という英語の単語の頭文字4つを組み合わせている、そのことは共有されているんです。が、それぞれが4つの英単語を思い思いに選んで「SLAB」そのものに新しい意味を発生させる。そのことも共有されているようです。それも面白いなーと思いまして、びんだすらぶもさっそく英単語を並べてみました。こんなふうな単語です。

 S Sphere (球 球体 圏)
 L Life (生活 生命 活力)
 A Air (空気)
 B Bill (ビル 法案 紙幣) 

 SLABそのものを漢字に戻しますと 圏生空札 の4文字熟語になりました。けんせいからさつとでも読みながら眺めていると、新しい何かを身に付けたように感じたりしましてね。建築紙幣発行所のおしかけ者になるために気分が満ちてきましてね。参加してたんだと。そんな雰囲気をもった役割ができる何かになってしまったような。そうなってきました。

 アルファベット 漢字 文字 ひらがなを行き来していると、まあそれでいいじゃないのというような、いい加減ではなく、今、必要な課題や解決するための寛容の構えが分って来るように思えるんですよね。

逕庭:ますます分かりませんがね〜 びんだすらぶさんの建築紙幣発行所での活動をみせていただき、理解して行くようにしましょう。

BIN:そうしていただければ、嬉しい限りです。万の文字より一つの行為で示せるよう、試行錯誤してみますので、気長にお付き合いください。

くどいですが最後にもうすこし加えさせてください

 文字は時と共に変容し続け止まらない、そのことが分るので、建築紙幣発行所の看板文字「逕すらぶ庭」は21世紀初頭のごく普通の文字と意味の変容だといえます。あたらしい意味をつくりだそうという気概の表象だとおもいます。

 今後、国民国家をこえ多くのSLAB族が新たに芽吹き加わることで、おもしろい状況がうまれるか、対立しつづけ争い忌み嫌われる源になるのか、異なる他者とのほどほどの緊張感をもった本来の寛容な姿が現われるのか、興味深い事態のスタートです。積極的に参加し建築紙幣研究所に加わり、自己観察をしつづけることにしましょう。皆さん、そうしましょう。

逕庭:
風呂敷広がり過ぎて滅茶苦茶やおませんか。なんか 体温が上がってきてしました。夏でもないのに・・・汗ふきだして背中びつしょりですよ。時間をおいてまたお話おきかせください。

BIN:はいはい。話を聞いていたら、体温あがりましたか。はははは・・・ 暑いですか。よいしょ、わたしの背中に付いている羽根で風を送りますよ、風でもって、ご勘弁ください。

 ばっさ ばっさ ばっさ ばっさ・・・建築紙幣発行所に集まれー SLAB風おくってますよあは、あは はははははは逕庭さ〜ん。きもちいいでしょう ばっさ ばっさ ばっさ〜・・・・ GA ・・GA・・FA・・・FA・・・ばっさばっさ・・・GAGAFAFA強い風圧だ〜・・・・・・・ たのしくなってきたぞ〜 ・・・ばっばばばっさ・・・・・

文責:びんだすらぶ