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清水久和と おしゃべり〜編 佐藤敏宏 ことば悦覧録 01 02 03 04 05 |
02 ■ 労働 アヘンから 脱す 清水:ないですね 一個 一個 ですね 佐藤:たいへんですね キツイですね 清水:キツイ 最初半年は本当に慣れなくって、その感覚が。なかりストレス有ったみたいですね。 佐藤: 毎月 毎月 労働アヘン打たれ続けていた ようなものでね 清水:はははははは 佐藤:給料もらう行為がずっと続く生活で 中毒になってしまっているんですよね、急に給料が切れると やたら不安になりますよね 清水:そうそう 佐藤:給料もらえないなんて〜 不安になる。 独立してしばらく経って たいしたことないんですよね 12年無収入に努め 生きていたて思うんですけれど。貧乏は たいしたことない。でも継続的に続いてた お給料が切れたときは 猛烈に給料ほしー中毒患者症状がでますよね 清水:僕 けつこうのんびり屋だし、感じてるとは思っていなかったんですよ。だけど会社辞めて半年は 色々じんましん が出来たり。ふふふ。腰を痛めたり。 たぶんストレスからだと思うんですよね。二つありましたねー。たぶんストレス相当あったんやないのかなー。と思って。たばこも吸い始めちゃって。当時 佐藤:今は やめましたか 清水:やめたんですけど。 佐藤:それは 労働アヘン切れの症状が出たんですよね にしておきましょう 清水:あはははははは 佐藤:長期サラリーマン中毒症状ですね 清水:そうですね 佐藤: 脱サラ30才でしたし 子供3人いたので 労働アヘン切れはかなり きつかったです〜 清水さんも相当でしたね ふふ 清水:きつかったですね〜 佐藤: 金無いからくださいって 気軽に他者に言えない と勘違いしていますからねー 労働アヘン症状でますよね 清水:しかも半年間ってほぼ無収入だったんで。まったく仕事無かったんで。だんだんだんだんやばいなーって感じが体で分かって来て。あれ!お金無くなって来ているなーって。貯金も底をついて来ているぞー・・・みたいな。ふふふ 。その頃が1番来てましたねー。今 1年半ちょっと経った。 佐藤:最初の半年はサラリーマン中毒症状が出ていたと 清水:きてましたよー うんーん。汗かいてました。はははははは。何か仕事があって確実な仕事があって、契約が有って 独立ではなかったので。ぽつーんと独立したんで。 佐藤:若造でもないのに よい年して むちゃくちゃな人ですね 清水:ははははは 岡田も イケイケなんで 「来ますよ〜」みたいな 佐藤:仕事勝手に来ますよ−ねー 楽天的で好いすよね〜 清水:こっちに来ないでどこに行くんですか みたいな事を 佐藤:そういう思考はいいですよねー 清水:その気持ちを どれぐらい持てるかで決まってきますよね 岡田なんかは俺よりけっこう長くもっていたんじゃないかなー。 ■ 桑沢デザイン研究所で教える 佐藤:仕事の中身は後で聞かせていただくとして独立して 1年半経ったと。最初の話しに戻したいんですけど ポイントがずれている学生が いるという話しですけれども。 もちろん桑沢デザイン研究所は4年生大学にはなってないですよね 清水:まだ 3年です 佐藤:まずは4年生の大学にしちゃおうと 清水:してあげたいですねー。プロダクトだけでも出来ないかと思って、よく分からないんですけれども。 佐藤:教えられたのはいつからですか 清水:最初は会社にいるときに 2年生教えたんです。半年間。それが2011年です。9月からの後期 教えました。2012年秋に2年生教える予定だったんですけど。3年のゼミやってくれっていうことが分かったんで。2年生は辞めてくれって。1年間、今年卒は ゼミ生が10名でした。 佐藤:けっこうゼミ生いますね ゼミは きついですか 清水:2014年の4月から17名なんですよ。10名はなんとかね。ことしは17名の3年生です。 佐藤:昨日 展覧会が終了した卒業制作は 清水:10名の制作です。今年卒業の10名です。 佐藤:ポンとがずれているという話しがありましたが。教えられてみてポイントがずれてしまう点はどんな点でしょうか 清水:先生ですね。 佐藤:先生が社会に提示すべきポント とずれているっていうことですか〜 何がですか。デザインを教える先生がどのような体質をもっているのか分かりませんので、ずれている点をお願いします (右絵 桑沢 HPより卒制展案内) 清水:好きでずらしているわけじゃなくってずれて来ちゃった。 長年やっていてずれて来ちゃった。 佐藤:学校で教えたり企業へ戻ったりの相互交流は無いのでしょうか 清水:先生は色々あると思うんですけれど。なぜか30年ぐらい前のテーマでいまだに作品を作っていたり。 作品展 観て愕然としたんですよ。おかしいと。テーマがおかしいと。 佐藤:先生の批判になるから言いにくいかも知れませんが テーマの内容はどのようなものですか 清水:うーん。例えば自転車システム、駐輪場が在って自転車が置かれるようなシステムとか、キッチンのシステムとか。JR の中のフォームの中の柵の提案とか。昔からそれはあるんですけど、何か古いんです。かび臭い、カビが生えているようなテーマなんですそれって。 今だったらもっと違って幾らでも有るじゃないですか。何でそこをできないのかなーと思った。 佐藤:公共の施設整備にデザイナーが貢献するような話しですね、デザイナーはそういう領域がメーインだと、生徒も考える 清水:生徒達は何も考えてないと思います。たぶん大人っぽい何か課題やりたいなーとか。何か分からないけど、これだとまじめそうだな−っていう感覚でテーマ決めているんです。テーマの決め方が悪い。 佐藤:デザイン教育っていうのは 生きる楽しさの発明を教えるのかと思っておりましたが、そうじゃない 清水:ははははは 佐藤:こんなふうに社会貢献して役に立つんだよ〜がメインテーマだったんですね 清水:それが古くさいし。誰もそれに対して新しさも感じないし。ということでそこを変えたいなーと思ってたんです (右絵 :桑沢HPより) 佐藤:教育の現場に2年半ということですね どうですか 手応えは 清水:まだ1年目なんで、ゼミはね。 2年生の時の手応えはほぼ無かったですね。分からなかったというか、教えるの無かったんで。今年の10人はちょっと工夫したんですよ テーマ設定に半年間かけた。テーマ決めるのに。それで、朝9時から12時まで4時間ぐらいかなー。3時間ちょいか。授業があるんですけれども、その半分を朝会で過ごしたんです。朝会。 佐藤:あ〜さ〜ワイワイですね みんなで だべっている 清水:だべっているだけっちゅうのをずーっとやっていたんです 佐藤:ナイスなアイデアですね そうですか、デザイン以前に対話だと 清水:そう そ う 佐藤:それはどうしてですか 授業の頭を半分を対話の時間に当てた発想は 清水:それはですねキヤノンに居た頃からやっていたんです。部下と朝1時間ダベルだけっていう。 佐藤:my聞き取りしてて感じることですけれども どの領域で生きている人も対話術を身につける場が無いと 思います 朝会ですか ずーっと1時間だべっていると。ということを発想されたのは おもしろいですね それは 清水:普通はですね、進捗状況だけやるんですよ。朝会って。 佐藤:工程会議的 朝礼ですよね よくあるのは 清水:そうそう 僕はこんだけ仕事ありますよとか。それじゃー話しに成らないので。全く関係ないことを話そうと。 佐藤:芸術の話しをしたり 昨日の出来事を話したり 話題の映画の話しだったり 清水:たわいのない話し、取るに足らない話しをずーっとやると。それをやっていたんですよ。それを3年ぐらい続けたんですかねー。 佐藤:毎日ですか 清水:毎日。 佐藤:清水さんはよく遅刻していたんじゃないんですか 清水:遅刻したときは代わりにやってもらってて 佐藤:ははははは。清水さんが不在でもワイワイは進むんだと 清水:で議事進行係りもぐるぐる回してましたんで。 佐藤:グループ分けしないんですか 清水:あんまり多いと深い話しが出来ないので、一部屋を半分に割ってもらって。5,6人ですね。 佐藤:それは好い試みですね 初耳です。かっこいいアクチャルな課題解決を実践しておりましたねー 清水:へへへへ (S&O DESIGN 開業案内パンフなど) 佐藤:これからも ますますそういう対話の場づくりは必要ですから 清水:本当に今企業ってそこが本当に大変なんですよ。我々の世代ぐらいから上の世代と下の世代がコミュニケーションとれなくって。企業でも拙いことになっているんです。 佐藤:物作りの現場でもコミュニケーションがとれないんだと 清水:ぜんぜんとれない。そこが会社の中で大きな問題 大問題になっていまして。 佐藤:日本全体そういう状況になっているように感じてましたです 清水:そうなんです。どこの会社もそうだと思います。そこが何とかなるなら何やっても良いって感じだったんです。だから朝1時間、2時間ね。だべるだけでも全然OKだったんです。 佐藤:目的合理主義で目的に早く到達しようとばかりしてて 対話術が劣化して来ていたと。人間が自由に考える力とか、なんでこんなこと思いついたのか解らないけれど思いつくとか 野生の思考力があるのが人間の面白とこで。人間らしさを育むには色んな経験しなければいけないんだけれど 目的合理でまっすぐ早く走るだけだった。同じ事の繰り返しになって対話術が劣化していたと 清水:そうなんですよね。それが みんな辛くって。 佐藤:デザイナーは2年に一度 半年休んで自由に旅行するとか 企業内で無いのですか 清水:無いですね。仕事終わったら直ぐ次の仕事です。昔は開発スパンが長かった頃は ちょっと海外に遊びに行けとか、そういうのがあったらしいです。今は世知辛くなってしまって。 佐藤:高度に成熟し 豊だと言われているわりには 対話が貧しくなっている 対話が無くなったのでしょうかねー 清水:不思議ですよね〜 佐藤:まじめに生きなければ駄目になると思い込まされているのかなー 清水:あんがいみんなまじめ過ぎますよね。会社の中ですらね。酷い 佐藤:ですよね、まじめ過ぎますよね。 清水:適当で い い 佐藤:動物らしく生きろよ〜 と思いますよね 大企業も対話不全症に陥っているんだ 清水:工場とか厳しいんで。 佐藤:30分程 すぎたんで話題を変えます。 3年生10名の卒業生の作品を3月1,2日と展示されて並べて観ると違い視点が生まれると 思うんです 一つ一つ観るよりも。そうでも無いですか テーマは生徒が自由に選ぶんですか。 清水図録を探している・・ その03へ |
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