花田達朗

■2023年4月9日 福島の地酒を呑みながらフクシマを語る

3月中旬、3.11の12年後を迎えた福島を訪ねた。12日に新幹線福島駅改札口で小池航(旧姓・斉藤)が出迎えてくれた。彼に会うのは2018年3月に彼が大学を卒業し、私がそこを定年で退職して以来のことだ。彼は就職した信濃毎日新聞社を退社して、故郷の福島県に帰り、今は雑誌社でライターをしている。彼の積もる話に耳を傾けた。翌日は、悪友(?)で建築士の佐藤敏宏さん、ジャーナリストの牧内昇平さん、そして小池君と私の4人で「浜通り」を見て回った。印象に残ったのは、震災遺構浪江町立請戸小学校と東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)の二つ。対照的なものを見た。記憶の残し方において、そしてそこを訪問する者から見れば、残された記憶への接し方、その見せられ方において対照的な姿を示していると思われた。その晩は、佐藤さんと小池君と私の3人で福島の地酒を飲みながら居酒屋で語り合った。




東日本大震災震災遺構 浪江町立請戸小学校の玄関に(2013/3/14)
以下はその全記録である。佐藤さんが作成して、彼のウェブサイトにアップして公開した。うまい地酒で滑らかになった舌と脳のせいで、話題は伝承館というものの意味、その伝承館を取り込みながら、福島国際研究機構(F-REI)の設立を目玉とする「福島イノベーション・コースト構想」の批判的な解読などと時空を自由自在に飛んでいき、閉店まで続いた。

居酒屋で語る2時間半・全記録を読む→「 花田達朗 教え子と語る